ペリーヌ物語 鑑賞記1


第1話 「旅立ち」
  お父さんのお墓に供えるお花を捜すペリーヌ。既に父は亡くなっています。ショックで気落ちする母のマリは出発を先延ばしにしたがる。 気丈なぺりーヌは旅をしないといけない状況を説明します。
  父の墓の前で泣き崩れる母。お前は泣かないのかいと訊ねる母に「もう散々泣いたし、ここで私まで泣いたらかえってお父さんが心配なさるんじゃ ないかと思って」とペリーヌは答えます。母は「お前は何てしっかりした子なんだろう」。
  この時点で、ペリーヌの魅力に参っています。何て良い子なんだろう。
  丘の上で泣くペリーヌ。丘を越えると、もう父のお墓が見えなくなってしまう。それでも、ペリーヌ母子はボスニアからフランスまで 旅をしないといけない。
  ペリーヌの写真を撮る母、気取ってポーズするペリーヌ。写真の出来を見て、写真屋を続ける決意を固める。決断早く、村で口上を述べるペリーヌだが、 誰も写真を依頼するものは、いない。
  人を集めるアイディアを出すペリーヌ。母にインドの服を着て欲しいと言うが、母は反対するが結局着て表に出る。このアイディアは大成功し、撮影依頼 が続きます。
  現実主義のペリーヌ。本当に頭がいいことがわかります。しかし、インドのサリーはいいですね。インド美人が着るとなおさらです。 ペリーヌの明るさと性格の良さに引き込まれます。

第2話 「遠い道」
  ペリーヌたちはフランスのマロクールを目指しています。サリー姿の母は大変美しく、どこでも評判で人々が集まってきます。 ある村で家族全員の写真を撮ってくれとの依頼を受けます。しかし、とんだ大騒ぎになってしまいます。当時としては、晴れ舞台でしょうから、 大騒ぎも頷けます。露出時間が10秒ですから、凄いです。
  結局、サリー姿のペリーヌを見ることが出来なかった気がします。母が言うように、インドの血を受け継いでいるペリーヌもきっと似合ったのでは。
  ようやく、元気が出てきた母をみて、安心するペリーヌ。ストーカ村に向かう一行。ストーカー村でなくて良かったです。どんな村だろう?。 途中で雨になり、雨の中馬車を引く母、心配するペリーヌ。
  とうとう、窪みに車輪が落ちて立ち往生してしまいます。野宿の覚悟をした時、後方から馬車が来て、親切に助けてくれるおじさん。何とか脱出に成功。 助けてくれたドランツさんの家の前で泊まることになる。
  スープを分けてくれるドランツさん。スープを取りに行くと、一家団欒の食事風景がありました。家族の食卓を見て、フランスに急ぎたいペリーヌ。 でも、その家の娘は母を3年前に亡くし、母と旅するペリーヌを羨ましく思うのでした。
  それぞれの立場から、相手を羨ましく思ってしまう。よくあります。どちらかと言うと、ペリーヌの方が幸せかもしれません。
  母にあとどれくらいでおじいさんのもとに着けるのか聞くペリーヌ。この辺は子供らしさがよく出ています。 そして自分たちとおじいさんが楽しく食事する姿を想像し、ワクワクするペリーヌ。でも、まだまだ先は遠いのでした。

第3話 「おかあさんのちから」
  風邪で寝込んでいる母マリ。村までは遠く野宿することになります。火の番をしているペリーヌに母は交代するから馬車で眠りなさいと声をかけます。 すぐに交代するつもりのペリーヌでしたが、朝になって目覚めます。出発しますが、母はまた熱を出してしまいます。
  一軒の家を見つけて、庭先に泊めてもらうことにします。主人のイリアは身重の妻ミレーナをペリーヌに看てもらい、彼の母を呼びに出かけますが、 急にミレーナに陣痛が始まってしまいます。急いで母を呼びに行くペリーヌ。出産の準備をする母とペリーヌ。
  でも、一度もお産の手伝いをしたことが無い母が心配になるペリーヌでしたが、母は力強く「お母さんはお前を産んだんですよ」と答えるのでした。 この言葉の重みに勝るものは無いでしょう。母は強しです。
  赤ちゃんの泣き声が聴こえます。ミレーナは無事女の赤ちゃんを出産しました。思わず涙ぐむペリーヌ。ようやく主人とその母が到着、赤ちゃんが 生まれたと知って急いで家の中に入る。
  お母さんは素晴らしいわ、と感激するペリーヌ。確かにそうですね。男性助産士の問題もありますが、女性には敵わないのではないでしょうか。
  明くる日、赤ちゃんとペリーヌを交えた写真を撮ってから出発。馬車の中には、大きなチーズとスグリのジャムが入れられていました。 イリアたちの感謝の差し入れでした。ペリーヌはこのジャムが好物らしいのですが、スグリのジャムとは、どういうものなのでしょうか?。
  感謝したいのは、母マリも同じでした。赤ちゃんが生まれて、「私も力一杯生きていこうという気持ちが心の底から湧いてきたのよ」とペリーヌに 告げます。
  こういう気持ちは中々無いですね。逆の気持ちはありますね。やる気がなくなったり、自分自身何やっているんだと思ってしまう。

第4話 「泥だらけの伯爵」
  ようやくクロアチアにやって来たペリーヌたち。やぎの乳を親切なおばさんから分けてもらったが、この辺は狼が出ると聞かされ先を急ぐ。暗くなる 前にガロッチ村を目指すがやがて雨になる。後方から1台の馬車が急いで通り過ぎる。次に兵隊が来て、ペリーヌたちの馬車を止め、中を捜索する。
  ゴルジモフ家の紋章の付いた馬車を追っているらしい。先を急ぐ兵隊達。やがて銃声が聞こえる。辿り着くと倒れた馬車があった。 結局、野宿することになり、薪を集めるペリーヌは怪しい人影を見つけるが、バロンが噛み付く。その人影はゴルジモフ家の伯爵であり、一緒に夕食を 食べる。伯爵は、クロアチアはオーストリアの皇帝に支配されているが、クロアチアのための国を作りたいのであった。
  村はすぐ近く、足を傷めて歩けない伯爵を乗せて、村に向かう。伯爵はペリーヌのことをしっかりしたお嬢さんだと、母マリに話す。 やっぱり、そうでしょう。伯爵は自分の国をフランスの様にしたいと話すのであった。私としては、フランスという国は好きでもないのですが、伯爵にとって 自由、平等、愛のある国に思えたのであった。
  兵隊に呼び止められて、上手くごまかすペリーヌ。とっさの機転も利きます。無事フランスに着けることを祈って、別れを告げる伯爵。 そっと、マリの手に口付けして去っていく伯爵。彼は、この後どうなったのでしょうか?。村を後にしたが、追いかけてくる兵隊。 焦るペリーヌだが、大尉の命令で村に戻り、大尉の写真を撮る事になった。バロンの活躍とペリーヌのしっかりした性格が描かれていました。

第5話 「おじいさんと孫」
  川で水を汲むペリーヌ。魚を追いかけ水を汚してしまい、仕方なしに上流で水を汲む。いやー、水を汲むペリーヌが、かわいいですね。 水を補給したので出発し、小さな村に着きますが何か様子が変です。
  神父様の話によると、去年の秋、熱病が流行り多くの人々が亡くなったのでした。急いで、村を後にするペリーヌたち。 もし、亡くなった父もいい医者に診て貰っていたら、助かったかもしれない。ペリーヌはお医者さんになりたいと思うのでした。
  当時は、まだ女性の医者は少なかったのです。そのためには、おじいさんの下で、学校に行かなくては、なりません。 おじいさんをあれこれ想像するペリーヌでした。
  でも、途中急いだ為に水の入った樽を壊してしまいました。飼い犬のバロンは気付いて知らせようとしたのですが、ペリーヌは気付かなかったのでした。 ペリーヌがバロンにその事を話し掛けるシーンもいいですね。
  水が無くて困ってしまい、途中で見かけた家に戻ることにしました。しばらく戻るとヤギを連れた少年と出会います。少年の家の井戸から水を貰うことに しました。少年の名はヴァルド、悪い病気のため、両親を亡くし、おじいさんと暮らしていました。
  おじいさんは猟師で、なんでもできるので、樽も直してもらうことになりました。おじいさんの頼みで、遊び相手のいないヴァルドの話相手 をするペリーヌ。ペリーヌのおじいさんも、あのおじいさんの様に優しい人だったら良いなあと想像するペリーヌでした。
  ペリーヌは、優しい老人に出会って、まだ見ぬおじいさんを優しい人だと決めてしまいました。
  自分の父が優しい人だったから、おじいさんも優しいはずだと思い込みはじめています。辛い旅が続きますから、ゴールにはいいことが待っていると 思ってしまう。そう思わないと、旅は続けられません。




このページのTOPに戻る

TOPページに戻る
アニメのひとりごとに戻る
ペリーヌ物語鑑賞記に戻る