牧場の少女カトリ 鑑賞記1


第1話 「別れ」
  馬車に乗っているカトリの母は、娘のために子犬をお土産に持っている。橋の上でお母さんの帰りを待っているカトリ。この幼いカトリがかわいいですね。 待ち疲れたカトリの前を馬車が通過して止まる。降りてくる母と感動の再会をするカトリ。
  父は亡くなり、おじいさんとおばあさんと暮らしているが、母はまだ遠くで働かなければならない。母のお土産の子犬を見て喜ぶカトリ。 お給料が倍になるため、3年間ドイツで働く決心をする母のサラ。そのため、今日中に帰らなければならない。
  カトリは、懸命に子犬の名前を考えてアベルと名前をつけ、母に面倒を見ているウサギ達を見せる。母がまた遠くに働きに出ることを知り、駄々を こねます。「行かないで母さん」。でも出発する母の後を追いかけ、「行かないでー」と叫び、転んでしまいます。泣き崩れる母。
  これらの別れのシーンには、思わずホロリとさせられます。やっぱり、カトリはいいですね、と思わずにはいられません。
  3年後、カトリは9歳になりました。今日も牛飼いにでかけるカトリです。ヨーロッパ中が第一次世界大戦のため、母からの手紙と仕送りが途絶えて しまいました。母の心配をするカトリに、おじいさんとおばあさんは、母牛を売ることを告げます。もう、お金がなくなってしまったのです。
  早朝、空腹の熊が現れ、アベルが懸命に吼え、やがて熊は去っていきました。母牛の最後の乳搾りをするカトリ。母牛との別れです。後を追おうとする 子牛のユーラ。カトリは、3年前の母との別れを思い出していました。
  おじいさんが母牛を連れて森を歩いていると、突然、大きな熊が現れたのでした。

第2話 「友だち」
  おじいさんは、森の中で熊に襲われます。それを知らないカトリは、母牛が居なくなって子牛が悲しむ姿を見て、自分の姿を重ねて、話かけます。 悲しい気持ちは判るわ。私も我慢しているのよ。早く大きくなってね。焼きもちを妬くアベル、わがままなユーラ。
  糸を紡いで、カトリの服を作るというおばあさん。オープニングにも、糸を紡ぐカトリがいます。大変だろうけど、何か良いですね。 母との別れを思い出すカトリ、牛も人間も同じねとつぶやきます。サウナの準備をするカトリ、さすがフィンランドです。薪を燃やし、水を汲みます。
  ケガをして戻ってくるおじいさん。母牛の死を知り、泣きじゃくるカトリ。うーん、こちらももらい泣き。サウナに入るおじいさんですが、細かい描写 です。でも、無理をして熱を出してしまうのでした。熊が出たとうなされるおじいさん。
  おばあさんに働きに出ると告げるカトリ。お前は本当に優しい子だねとおばあさんは言うのでした。次の日の朝、ユーラと出掛けるカトリ。カトリは おじいさんに働きに出たいと話しますが、おじいさんは、賢いカトリを学校に行かせたいのでした。
  ユーラの様子を見に行くと、少年と出会いました。少年の名はマルティ、ハルマ屋敷の坊ちゃんでした。今日は学校をサボったのでした。 お弁当のサンドウィッチを差し出すマルティ、とても美味しいお弁当でした。マルティに自分と母の事を話すカトリ。戦争は何時終わるのと訊ねます。 学校では教えてくれないとマルティ。学校って、あんまり役に立たないのねとカトリ。確かに、鋭い意見です。
  カトリはマルティの屋敷で働かせてと提案します。マルティは友だちになってくれたらと答えます。アベルと競走するマルティですが、見事な動画です。 ゆったりとしたテンポの中で、ここだけが特異でした。

第3話 「春のあらし」
  フィンランドの教会は、湖のほとりにあります。人々は道や水上を使って集まって来ます。神父さんに相談するおばあさんとカトリでしたが、カトリが 望むなら働かせてはどうかなと答えます。
  教会の外で待っていたマルティ、カトリのお願いをすっかり忘れていました。でも、ウコンネミの孫娘はかわいいよって言ったよと答えます。 顔を赤らめるカトリ。いい描写ですね。
  働かせてもらうために、ハルマ屋敷に出掛けますが、マルティは姉に追いかけられ逃げ出します。家に戻ったカトリに、マルティは釣りに誘います。 船を漕ぎ出し、中の島を目指します。そこで、釣りを始めますが、マルティの釣っている30cm位の魚を見て、1m位はあるわねと興奮して話すカトリ。 自分の方は糸が切れて、魚を逃がしてしまいます。
  雨が強くなり、洞穴に逃げる二人でしたが、帰ろうとすると船が流されて帰れなくなりました。洞穴に戻ったマルティは、カトリに友だちが自分の家で 働くのが嫌だから、他で働いて欲しいと告げます。
  カトリはマルティが算数が出来ないのではなく、やる気の問題じゃないのと話します。でも、やる気を含めて出来ないという気もしますが。でも、 カトリは賢いですね。
  おじいさんが、船で迎えに来て、ようやく帰ることになりましたが、二人は風邪をひき、とても仲良くなったのでした。羨ましいです。 人と仲良くなれるなら、風邪をひきまくってしまいます。

第4話 「決意」
  カトリは畑に来ておじいさんを捜します。マルティが現れ、働く所を見つけたと話します。その仕事はライッコラ屋敷の家畜番でした。その頃、 おじいさんはハルマ屋敷に行って、遠い親戚の主人にライ麦を貸して欲しいと申し出ますが、断られてしまいます。
  マルティは、カトリに君の一番望んでいることは、何?と訊ねます。カトリの望みはお母さんに会いたい、マルティの望みはカトリといつまでも 友だちでいたいでした。どちらの望みもよく判りますが、マルティの場合は、やはりお坊ちゃま的でしょうか。
  帰ったカトリは、おばあさんにライッコラ屋敷で家畜番を捜していることを話します。小さいのに働きに出ないといけないと嘆くおばあさんでした。 でも、カトリは働くが好きよと答えます。でも、他人の家で働くことがどんなに厳しいものか、よく判っていないのです。 当然ですよね、9歳の女の子なんですから。でも、健気でいいです。
  ハルマ屋敷に靴屋のトポルさんを訪ねていく、おじいさんとカトリ。家畜番をお願いするおじいさん、紹介の手紙を書く約束をするトポルさん。 主人が帰ってきた時、名犬ぶりを見せ付けるアベル。主人は、おじいさんにライ麦をいくらか貸してあげようと言ってくれました。
  もっと十分な量を貸してくれたら、カトリは働かなかったかも。そうすると、この物語も無かったことに?。結局、カトリの決心の強さが 勝っていました。偉いですね。
  4日後にライッコラ屋敷から返事が来ました。家畜番としてカトリを雇う。犬も連れて来てよいと書かれていました。

第5話 「出発」
  今日も子牛のユーラを連れて牧場に行きますが、この後ライッコラ屋敷に出発しないといけません。気になるのは、母からの手紙と消息でした。 おばあさんに判ったら知らせてと言って、出発します。畑でおじいさんにもあいさつしていきます。
  途中で靴屋のトポルさんと会います。一人で出発するカトリに会って、トポルさんは小さいのに大した娘だと思うのでした。 正直な感想ですね。でも、最後に気になることを話します。ライッコラ屋敷の奥様が変わっている。病気だというのです。少し心配になるカトリ。
  また一人で歩いていると、マルティが追いかけて来ました。仮病で学校を休んだのでした。途中でお昼にしました。お弁当を持ってこなかったマルティに 分けてあげました。お弁当にバターが付いていました。カトリの家では貴重だったのですが、おばあさんが特別に付けてくれたのでした。
  バターが付いているのが普通だと思っていたマルティは、今度はゆっくり味わって食べます。そして、美味しいバターだとつぶやきます。
  村を通過すると、村の子供たちに絡まれます。アベルを捕まえようとする子供たち。マルティは、自分が子供たちを引き付けて、 カトリを逃がそうとします。しかし、マルティは子供たちに囲まれてピンチです。カトリはアベルにマルティを助けさせます。アベルの活躍で難を逃れ、 懸命に走り続けました。マルティを見直してしまいました。アベルの活躍もいいですね。
  ここででお別れです。マルティはわらの中に隠れて戻っていきました。途中、ライッコラ屋敷の隣のペンティラ屋敷で働いているペッカという少年の 馬車に乗せてもらいました。でも、自分の事をチビと言われ、アベルを馬鹿にされ怒ってしまうカトリでした。
  気の強さもあるカトリ、怒る顔もかわいいです。いよいよ、最初に働くライッコラ屋敷に到着しました。




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