
| 5月17日 | 中南海の攻防 |
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・ご無沙汰しておりました。 ・「近々更新」とぶち上げてから結構な時間が経っていますが、このサイトはまさしく「いろいろな所」からのアクセスがあるので、ちょっとタイミングをずらしました。一人時間差更新、みたいな。一部の人間には名前が割れてるっていうのは怖いね。覆面でBlogでも始めようかしら。 ・まさか放置プレー続行中のこのサイトにアクセスなんぞ無いだろうと想定しておりましたが、本当に久しぶりにログ解析をしたところ、想像以上に陽の杜が資料として用いられている事を発見し、且つ中国の抗日デモを境に相当の増加が見られました。そんなに面白いですかねぇこのサイト。知らない間にメルマガはinfoseekから死刑宣告を受けていて発行できないし、カウンター止まってるし。 ・ところで、外務省のチャイナスクールによる国益毀損が注目されて久しいですが、今後東アジア情勢が流動化するにつれ、実業界のチャイナスクールがクローズアップされてくると断言します。彼ら「中国大好きおじさん」は、名目上日本のために働いている外務省チャイナスクールと違い国益に対する責務を負っていないため、かなり露骨に中国のためなら日本を売る覚悟でいる人もいれば、ポリティカルセンスが欠如しているため無自覚に中国を利することを行う人もいたりと、相当の困ったちゃんたちです。正直、日本でも有数の頭脳が集まっていると期待した総合商社も実のところは(社内政治は得意でも)ポリティカルセンスの無い理想家が多くがっかりしている今日この頃です。今のところ、大人の事情の為いかなる保守系メディアも実業界のチャイナスクールに対し目立った指摘をほとんど行っていませんが、これから必ず議論される問題なので、心の片隅に留め、観察してみて下さい。最近のチャイナスクールには心の底で中国の民主化(=分裂)や中共体制の転覆を期待する人も多いですが、これから実業界で役員クラスに就任していく世代はどうしようもありません。間違いなく肩書きを楯に色々とやらかすでしょう。こればっかりは、これからの時代に国家が強権を発動するなりしてしっかりと駆除しないと、ゾルゲ事件の二の舞が起こりますよ。これ以上書くと目を付けられるのでこれくらいにしておきますが。
・さて、私は以前、中共が必ず分裂すると書きました。その原因は、外資による投資が引き起こす資産バブルによる、救いようの無い程の所得格差であるとも書きました。そして、私は自説を証明するために商社に入った訳ですが、それにしてもまぁ、ここまで忠実に読み通りの展開になっているのは面白いもんです。しかしながら、分裂の時期についてはもう少し、3年はかかるのではないかと思います。というのも、あそこは最近やけに増えてきた分裂論者が期待する程に内部がバラバラになっているわけでもなく、同時に楽観論者が期待する程の統制もとれていないからです。 ・今日は反日デモの解説をしますが、これをもって皆様に今の中共の状態がおわかり願えると思います。結論から申し上げると、先日の反日デモは軍部が動いて引き起こしたものですが、軍部以外にも、国内の色々な思惑が有ってあのデモは成就した、つまり中共政府は「軍部対現政権」だけではなく深刻な内部対立状態にある、ということです。これは去年から続く「ある政策」と深い関連があり、これによって経済政策をめぐる、主に官僚組織の内部対立が発生しているのですが、この対立の流れが軍部の現政権に対する不満と絡み合い、反日デモが実現したと私は読んでいます。 ・この、「ある政策」とは何か。それは投融資規制です。要すれば、中国で稼働するセメントやアルミ等、粗悪品を作る工場が多いため明らかに供給過剰状態に陥っている分野の新規投資に対する銀行からの融資を停止したり、国内に氾濫する「経済開発区」を行政措置で地方政府から取り上げ農民に返還したりといった、一連の経済過熱防止を目的とする強硬措置を指します。当然のことながら、資金繰りに苦しむ業者が続出し闇金融がかつてない程繁盛している状態になっているのですが、この政策は導入時に大変な議論を巻き起こしました。江沢民時代から続く拝金主義で旨い汁をすすっていた有象無象の悪徳官僚やら政治家にとっては、今まで続けていた自分の会社の経営や開発区用地のブローカー業に支障が出るため反発し、政権内部でも過熱防止目的の当政策が逆にバブル崩壊を引き起こすのではないか、ミイラ取りがミイラになるのではないかと主張する勢力が生まれ、ここらへんは今でも胡錦涛と対立しています。 ・この流れは、また別の議論と合流することで勢いを増しました。外資排斥論の登場です。2001年のWTO加盟は中国にとって諸刃の剣であり、加盟にあたっては外資に少しずつ市場を開放していくというタイムラインが設定されたのですが、例えば小売業を外資に解放したら中国の地場業者は間違いなく全滅します。よって、例えばWTO加盟合意のうち、卸と小売り開放の履行期限は実のところ去年の12月11日に実行に移されていなければならないのですが、一向に規制緩和が進む様子がありません。要すれば、現在中国においては商務部という国務院直属官庁がここらへんの期限を徹底する立場にいるはずなのですが、その商務部内で国内産業保護を優先し、そのためには国際合意を踏みにじっても良く、経済成長を犠牲にしてでも外資の活動を制限すべきと考える派閥と、外資流入を最優先する派閥との深刻な内部対立が発生しているということです(これのとばっちりを一番受けているのは実は総合商社なのですが、同業他社さんも苦労している最中なのでここらへんの業界話はまた別の機会に)。ここまでくるともう、主権国家としての体をなしていません。外資排斥論者が今回の反日デモにおいて、胡錦涛と軍部のどの陣営に加わったのかは火を見るより明らかでしょう。 ・要すれば、胡錦涛の目指す政府というのは福祉国家であり、その終着点は富の再配分です。今まで一部に偏ってきた富を弱者に配分するということですが、中国でこれが上手くいくはずはありません。江沢民の残した最大の遺産は、別に反日教育ではなく、中国国内に発生した政治力を持つ多くの利益団体であり、その中には中国国内のインターネットを自由に検閲し、また好きなときに「祭り」やら「煽り」やらを引き起こすことのできる軍部も含まれます(ちなみに、胡錦涛は軍事予算削減に向けて相当の政治を仕掛けていたという事実も、心に留めておいた方がいいでしょう)。彼ら反体制派が軍部の都合に迎合し、胡錦涛宛の挑戦状を目に見える形で叩き付けたのが、今回の反日デモであった、ということです。このような意味で、一部では胡錦涛と江沢民の対立と見る向きもありますが、私は決してそう思いません。内情は遥かに複雑であり、大ボスである江沢民が表面上引退してからは彼自身でも収拾がつかない状態になっています。(私的には産経の分析を期待していたのですが、北京(胡錦涛)対上海(江沢民)という構図で単純化していたのはちょっとがっかりです) ・中南海は慌てて責任者のパージに走っていますが、これは始まりにすぎません。現在の中国国内の政治力学はあくまでも二極化がベースですが、バブル崩壊を経て一層複雑になるでしょう。そのとき、近代化理論は中国において証明され、都市部からの革命が巻き起こります。その意味での、あと2、3年です。まだまだ、共匪には踊ってもらう必要があります。 ・さて、当然のことながら、私は胡錦涛を庇うつもりは一切ありません。チベットで覇道を極めた筋金入りの悪人のことだから、今回も話題を反らすために何かやらかすだろうと思っていたら、案の定台湾から死に体の国民党連戦主席を招き寄せ、軍部からの得点を稼ごうとしましたね。今日び国共合作なんて流行んねーんだよこのヴォケが。この試みは見事に裏目に出ていて、現在中国には国民党フィーバーが起こっているのですが、ちょっと面白そうな展開になるかもしれないので要チェックです。ちなみに、アメリカが連戦訪中支持を明言したのは、深い意図があると私は読んでいます。お祭りは続きますよ。 ・残る問題は、私の転職先ですね(え。中国が崩壊するとして、その後どうしようか。今のうちに証券投資の勉強でも始めようかな?
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