リズム走からハードル走    わしら同志会の体育実践    


 障害児体育の現場では、「あれ?なぜできないの?」と子ども達の姿に悩むことが日常茶飯事となっていると思います。教材を吟味選択し子ども達におろしていっても、様々な発達上の壁により挫折させてしまうことも多々あります。スモールステップを用意し、色んな角度で用意するが乗り越えれられない。この教材は障害児にとっては無理なのか?と諦めることもある。しかし、健常児とは違った指導順序を用意することで、課題克服に効果があることもあります。今回はそういった教材の紹介です。

 ハードル走はハードル間を、3歩のリズムで心地よく走り抜け、その距離のフラット走により近づける。その目標に向けて取り組む。この課題に向けて授業する際、知的に障害を持っている子ども達には、ハードルを跳ぶということを後回しにして、3歩のリズムで跳んでいく。ということを、まず提示することが不可欠です。ハードルをまず跳ばせていきながら、フォームやリズムを教えることを後追いさせることで、自分自身の心地よい感覚やタイムの変化によって気づかせる。この手法(順序)では障害児にとってはかなり無理があります。そこで3歩のリズムをつかませるために、30p×20p位の段ボールとロープ状のビニール紐を用意し下のような物を作ります。


 スタートとゴールの所を、紐がずれないように紐をガムテープで固定する。スタートからゴールまで、必要な枚数を並べコースを造る。段ボールは最初のセットを3枚置き、次の間隔を広げ、次のセットを4枚。そしてまた次のセットまで間隔を広げて置く。セットとセットの間の広い間隔が、将来的にハードルが置かれる地点となる。
 このコース状の段ボールだけに足を置いていくことを説明すると、かなりのレベルの子ども達が理解できて、すぐに行える。立体的な障害はないため、恐怖感がない。しかしながら平面的な障害物となるため、足下がおぼっかないフォームで、両足を揃えてから次へ進む。そんな形で歩いていくような子どももいます。何度も繰り返しの練習や、少し手助けの形で手をつないで少し引っ張るようにすると、走り出せる。その繰り返しの中で一人でも走れるようになる。子ども達の身長や脚力によってコースを何種類か用意し、色んなコースを走る中で、それぞれの子
供達のハードル間を見極めていく。段ボール状でのリズム走が、ある程度落ち着いてきた所で間隔の広いゾーンに、立体的な障害物を置いていく。もちろん子ども達のレベルにあわせて、低い物から準備する。私の場合は下のような物を用意しました。
 障害物があることで、急にぎこちなくなったりする場合もある。その時はしばらく障害物を無くして再度リズム走で、感覚を取り戻す。そして障害物走へ。その繰り返し。障害物の高さの変化を付けて、ぎこちなくなった場合も同じように、戻ってあげる。前授業と次授業との繋ぎ(最初)も復習の意味で前の段階からスタートする。この繰り返しを続けながら、段ボールのコースから、障害物だけ平行移動し目安の段ボールの無いコースで障害物を跳ばせる。目安が無くなっても3歩のリズムを守ることを強調する。が、すぐにはうまくいかない。その時にはまた戻る。そして再挑戦。
 体で覚えた心地よいリズムが少しずつ目安なしでも出てくる。1.2個目は成功、3個目失敗の後、4個目成功という風に、うまくいきだしたら後は完成までもう一息。最終的には段ボールの障害物をハードルに変え、目安の段ボールが無いコース状でも3歩のリズムを崩さず走りきる。限りなくフラット走のタイムに近づいてくるという課題こ迫ることができる。

 今回紹介したリズム走から、ハードル走は健常児でも有効じやないか?と私は内心思っているが、どうでしょうか?低学年レベルでも、どなたかやってみてください。

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