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恋する留学日記(1) 1月23日(木) 晴れ ただ留学するだけでも大変なのに東京で一人暮らしをしている私は 留学すると同時に引越しもせねばならず、前日までは分刻みの スケジュールで動いてました。 19日にはスーツケースを成田に送り、20日には引越し、 その後実家に帰って家族とお別れランチ、夜は新宿のホテルに 泊まって、21日は部屋の掃除、夜は再び新宿のホテルに戻って 元彼のNOVA講師とお別れ会、22日は荷物をロンドンに 送ったあと不動産屋さんに引越しの引継ぎをして成田に移動し、 空港ホテルに前泊、という具合でした。 というわけで成田で飛行機に乗ったときは雑務から解放された ことのほうがうれしくて感慨もなにもあったもんじゃなかったです。 私は実家が東京にあるにもかかわらずヒッピーな親の おかげで高校生の頃から一人暮らしをして、2年おきに引っ越す、 という生活を10年近く続けてました。 でも何故か今回のマンションには4年以上も住んでました。 実際にそこがいい街だったっていうのもあったけど、でも街自体 だったら前に住んでた恵比寿、広尾のほうが好きでした。 それなのに私がそこにずっと住んでたのは、もし私がここから ひっこしてしまったら、私が英会話を始めるきっかけとなった オーストラリア人の先生がいつか日本に帰ってきたときに 私を見つけられないから、って思ってたからです。 先生のことだからきっと私のメールアドレスも連絡先も なくしっちゃってるに違いない、でも私が同じ場所に住んでさえ いればいつか先生が東京に来たときに思い出してくれるかも、 ってベランダに黄色いリボンを出して待っていたというわけです。 うふふ、どんなに素敵な人と出会っても、たとえ何度恋愛をした としても、彼だけが私の一番大切な人。 そんなセンチメンタルで思い入れのあったマンションなのに 引越し+留学前の殺人的な忙しさの中には感傷にひたってる 間もありませんでした。 最後成田に向かう私のかばんには、なんとトイレットペーパーと 包丁がつっこまれてました。この二つはキャビネットの中に 隠れてたので処分するのをすっかり忘れ、でも不動産屋さんに、 自分で捨てなきゃ敷金から引くって言われたのでしょうがなく かばんの中に入れて持っていくことになったのです。 で、成田に向かうのもまた大慌てだったので捨てるタイミングを 逃したまま持ってること自体すっかり忘れ、(←ばか) 厳重警備の成田空港にでっかい包丁を2本も 持ち込むということをしでかしてしまいました。 でも空港の警備員はパスポートしか見なかったので 余裕で凶器の持込みに成功! って、そういう話じゃないですね。到着ロビーで包丁を タオルにくるみこっそり捨てました。 話がそれました。 そんなわけで出発前がめちゃくちゃ忙しかった私は オーストラリアの先生との縁が完全に切れたことを悲しむ間もなく 飛行機に乗り込むなり爆睡し、あっという間にロンドンに 到着しました。 さてさて今回のロンドン行きは前回とは違って1年間の 長丁場です。イギリスでは観光ビザは半年しか滞在が認められて ないので私は学生ビザを取る必要がありました。 でもイギリスの学生ビザは就労が認められているので逆に 取るのがとても大変です。イギリスで働くためだけに、学生ビザを 取ろうとする人が多いからです。 なのでヒースロー空港のイミグレーションはめちゃくちゃ厳しい! 私は出発前からかなりドキドキしてました。なぜなら、 私は過去1年間に4回もイギリスを出入りしているからです。 それもそれぞれが短期ならまだしも、最初は1週間、 2回目は3週間、3回目は2ヶ月、と、徐々に長期化していって、 今回は1年間の滞在と来たもんだ。 イミグレとしては外国人に住み付かれることが一番イヤなわけで そういう意味で私は一番イヤなパターンなわけです。 で、いろいろリサーチしたところ、学生ビザを取るには 最低でも7ヶ月間前もって学校を申し込まなきゃいけない、 ってことがわかりました。申し込んでるのが6ヶ月以下だと、 どうせ6ヶ月しかいないんだったら、じゃ、観光ビザで充分でしょ、 ってことになってしまうからです。 そこで私は念には念を入れ8ヶ月申し込んでおきました。 英文の残高証明も用意し帰りの飛行機もちゃんと予約を入れ、 挙句の果てには滞在先の予約確認書までちゃんとプリント アウトしてイミグレちゃんとの対決(!)に臨みました。 それでも泣く子も黙るヒースロー空港のイミグレ、どきどきしながら 想定問答集を心の中で唱えながら順番を待っていると、 突如、私の前で順番が滞り始めました。 日本人の女の子がイミグレのお兄ちゃんと 揉め始めたのです。 この女の子はジーンズに、手荷物はバックパック、それと着替えを ビニール袋に入れてうさぎちゃん結びにして持ってます。 むむむ、怪しい。 いくら貧乏旅行とはいえ、12時間かけてロンドンに来たというよりは 12時間かけてコインランドリーに来た、というかんじ。 その上そのビニール袋は半透明。それってまさか東京都推奨 ゴミ捨てビニール袋では?! 案の定、女の子はイミグレのお兄さんに滞在目的と滞在期間 についてかなりつっこまれてます。 でも女の子はあまり英語がしゃべれないようで、適当に返事を していくうちに答えが矛盾してきてしまったようです。 女の子が言ってることは聞えないんだけど、イミグレのお兄さん の声はだんだん苛立ってきて、だって先はこう言ってたじゃん! とか、どっちなんだよ!とか、かなり怖い。 後ろで聞いてた私もかなりびびりました。 業を煮やしたお兄さんはブースから出て後ろの大きなスーパー バイザーが座ってる別室に行ってそこで何か相談したあと、 (その別室の壁は全てが見渡せるようガラスが透明なのです。) 彼女に別室に行くように言いました。 ひえー!別室送り! こわー! 衝撃を受ける間もなく次は私の番。 まず何しに来たのか聞かれたので努めて明るく英語の勉強! って言ったはものの、お金は払ったのか、とか、何ヶ月のコース なんだとか、めちゃくちゃケンカ腰。 次に日本にはいつ帰るのかって聞かれたので、 私は取り合えず12月15日に帰国便の予約を入れてたので その帰りの航空券を見せると、 学校は10月10日までしかないのに、なんで帰るのが そんなに遅いんだ?って突っ込まれ、取り合えず今授業料を 払ってるのがそこまでなんだ、って言った後、 思わず説得力を出そうとして、今はそれまでしかお金がないから、 って言いそうになっちゃって、あ、そんなこと言ったら働くって 思われちゃう、って思わず絶句。 で、結局10月の時点で延長をするんだ、って言ったら そういうことなら帰国便の12月15日までね! ってボーン! あああーっつ! そっそんな、1日の余裕もなしですかい? 私は10月10日まで払ってたのでそれだけで 当然学生ビザを1年もらえるものだと思ってましたが、 学生ビザは基本的に就学期間しか出してくれないんだそうです。 きびちー! でも実際働くかどうかは別にして取り合えず学生ビザはもらえた わけだし、12月以降もロンドンにいたければ延長をすれば いいだけのことだからとりあえずこれで良しとしました。 そして今回もナイツブリッジのフラットへ。 部屋に入ってみるとなんと22日に発送した5個のダンボールが 全て到着していました。 ロンドンの郵便事情の悪さはよく聞いていたので、 私は無くされることを見越して全ての箱に必需品を全て 入れてました。(1つの箱に化粧品を全部入れてそれがなくなると 化粧品に困るので、どの箱にも化粧品のセットが1セットずつ 入ってるようにした)←かなりマメな人間。 それが私よりも先に全て着いてるとは。 一体どういう速さ?もしかしておんなじ飛行機? TVブロスの占いによると、今年のしし座さんは上半期,、独壇場 らしいので、これは幸先がいい印かも。 おまけになんと!このフラットには私専用のバスルームが あるのですがそれが改装されててものすごくキレイに なってました! ![]() ↑こんなんだったのが ![]() ↑こんなんなのに変ってました。↓ ![]() 写真だとよくわからないと思いますがこの洗面台は木製で、 トイレもトイレットペーパーホルダーも全て真っ白な木で出来てます。 すっすごく素敵!お姫様になった気分! 前のお風呂は古くて浴槽に入る気になれず、それがこのフラット を出て一人暮らしがしたい、っていう理由のひとつだったんですが、 まるでそれが見透かされたようにピカピカになってます。 こんなにきれいなお風呂が私専用!でそれもおニュー! うーむ。引越したくなくなっちゃうな。 荷物をほどいてアラン・リックマンに電話して、 私の長い長い1日が終わりました。 * 今日の慣用句 終わりよければ全て良し。 1月24日(金) 曇のち晴れ 手続きをしにまずは学校へ。 コベント・ガーデンの慣れた道を歩いて行くと学校の入り口に もたれかかってたたずむ背の高い生徒会長さんが。 ああ、素敵。 でも照れ屋の私は、"No big deal, I'm cool."ってフリして さらっとあいさつをして通り過ぎようとすると生徒会長さんも、 まるで私のことを覚えていないかのように会釈するだけだったので、 ちょっとショックをうけながら横を通り過ぎようとすると、 突然思いっきり後ろから抱きしめられてひっぱり戻され、 『冗談だよー、まちゃみー』と両ほほに熱いキスふたつ。 ひゃー。今なら私が誰よりも世界で一番幸せだって自信があるわ。 でもさすがにしばらく日本にいただけにこのキス攻撃に私は 衝撃を受けてしまい、生徒会長さんの中であたふたと もがいてしまいました。 すると生徒会長さんが私を抱きしめたまま耳元で、 離して欲しい?そんなに教室に行きたい?って聞いてきたので 私はぶるんぶるん、頭を振ってしまいました。 生徒会長さんに会ったら気の利いたことの1つも言いたかった のに衝撃で頭が真っ白になって私は何も言えませんでした。 ああ。 で、受付に行くとみんなから一斉に、わーっ!まちゃみだーっ! と大歓声。 え、あ、いや、そんな。私、そういうのめちゃくちゃ 恥かしいんですけど。 するとたまたまそこに前回クラスメイトだったアルゼンチン人の ピーラーがいて、わーっ!まちゃみーっいつ帰って来たのー! って抱きしめてくれる。ひゃー! アラン・リックマンと仲がいいペルー人のタチアナも、あなたが まちゃみなのね!話はいろいろ聞いてたわ!って両ほほに キスキスキス。もう私は頭がくらくら。みんなー、日本人は 照れ屋さんなんだからあいさつは控えめに頼むよ。 でも、騒ぎを聞きつけてきたアラン・リックマンがやってきて、 お帰りーと握手を求めてきたときには、あれっ?ってちょっと 拍子抜けしちゃった。うーん、このへんが難しいところなのよね。 で、クラスのスケジュールを決めて早速フラット探しに。 この日は見学のアポだけ取って帰りました。 * 今日のお願い 日本人へのあいさつは控えめに。 1月25日(土) 曇のち晴れ 私が住もうと思ってたのはスローン・スクウェアや サウス・ケンジントン辺りのいわゆるチェルシーと呼ばれるエリア。 今住んでるナイツブリッジからも徒歩圏内で、エリア的には たいして変らないのですがハロッズやレストランがメインの ナイツブリッジより、パン屋さんや魚屋さん、八百屋さんがある チェルシーのほうが住みやすいなあ、って思ったからです。 実はインターネットでめぼしいところは既に見つけていて 今日は見学というよりも問題がないか、確認に行くだけの段階に なってました。 案内されたフラットは24時間ポーター付きの超豪華マンション。 そんじょそこらのホテルより趣きがあってめちゃくちゃ素敵。 無職のたかが語学学校生の私がこんないいところに 住んでいいのかしら?とちょっと罪悪感が走ったほど。 で、そのお部屋は広さは5畳くらいだけど家具が全て真っ白で すごくキレイ。でも8階のわりには、ビル全体がコの字型になってて 部屋が反対側のビルに向いているのでそんなに日当たりは よくありません。 今住んでるナイツブリッジのフラットは20畳くらいあって めちゃくちゃ広いんですが、なんたってガーデンフラットなので 日当たりがあまりよくありません。私は今まで日当たりの悪い ところに住んだことがなかったので知らなかったんですが、 人間って日当たりが悪いと性格が暗くなるんですよね。 なので今回の引越し先の絶対条件は日当たりがいいこと、でした。 でも私の第二の条件、ケーブルが引かれていて衛星放送が 観れること、はクリアでした。 それからキッチン。 私がこの世の中で一番愛する場所はキッチンとスーパーの中。 なので、私にとってキッチンは大事です。 でもここのキッチンはものすごく狭くて立つところがありません。 キッチンというよりは、部屋についてる扉を開けるとそこに流しが 仕舞ってあって料理をするときは部屋側に立って手だけを 動かすというかんじ。 こんなことするんだったらハナから日本のワンルームみたいに 部屋の中にキッチンを作っちゃえばもっと機能的に 使えるのに、さすがイギリス人、まずい料理を作る場所よりは 部屋の外観が大事、ということなんでしょうか。 で、バスルームを見てみるとこれがかなり汚い。 窓がついてないから暗いし、こっちのバスルームはなぜか カーペット敷きのところが多くてここもそうだったので、 じめじめしてて今にもカビが生えそう。 ナイツブリッジのお風呂がやたらきれいになっちゃっただけに ちょっとこの落差はショックかも。 でもそれよりも問題なのは、キッチンが狭すぎるために ここのフラットには洗濯機がないこと。 部屋に洗濯機がないと不便だろうなあ。私はシーツを2日に1回は 替える人なのでこっちでもそれをやったらコイン・ランドリー代だけ で結構な金額になりそう。でもマンハッタンのアパートには 洗濯機がないのは当然だったし、別にいいかなあ。 でも部屋はとにかくキレイだし、ケーブルも観れるし、なんたって 場所がすごくいいのでちょっと迷いつつもここに住むことに 決めました。 ところが!私の予算は週200ポンドで、日本円にするとそれは 月16万、だと私はずっと思ってたのですが、こっちは月単位で 考えないので週は52週間だからそれで計算をすると、1月の家賃は 800ポンドではなくて866ポンドだと言うのです。 866ポンドっていうと17万3千円! たかが1万3千円の違いじゃん!って言われればそれまで ですが、年間にすると15万円の差!エコノミーだったらそれだけで 日本に一時帰国できる金額です。 それにロンドンで一人暮らしするにはカウンシルタックスと 呼ばれる住民税がだいたい毎月1万円、電気水道ガスが 2万円、電話代が1万円、テレビ視聴料が1月1万円。 それに私はケーブルも観たいのでそのお金がまたさらにかかり、 おまけにここのビルはポーターがいるからクリスマスのときに 1万円くらいあげないといけなくて、というわけでただ住むだけで 年間250万円が吹っ飛んで行く計算。ひっ、ひえー。 ここのフラットの前の住民は日本人の大学院生だったらしい んだけど、きっとその人はすごいお金持ちだったのね。 このフラットにはロビーがなかったので、さらにゴージャスな、 ホテルでもないのにロビーがある隣のビルで不動産屋さんと 契約の話をしていると、日本人の女の子が上の階から 降りてきました。すごいわ、この子、このビルに住んでるのね。 このビルの家賃なんて私のビルの2倍はしそうなのに。 そんなわけで、個人的に身の丈に合わない異常な高さだとは 思ったものの、周りの日本人もそのくらい出してるんだし、って 思って(←みんなやってるんだし、ってとっても日本人的な 良くない考え)借りることにしてしまいました。 うーん、でもやっぱりあの狭さと洗濯機なしで17万は高いよなあ、 でもポーターついてるし、実際今ナイツブリッジに払ってる 金額と一緒だから、今まで日本とロンドンと両方の家賃を 二重に払ってたことを考えればちょっとくらいロンドンの家賃が 高くても全体から見れば安くなってるわけで、、、 なんてぐるぐる考えながらアラン・リックマンのおうちに 遊びに行く。 で、早速アラン・リックマンにフラットの報告をすると それはいくらなんでも法外だ!と一喝される。 ああ、やっぱり。そう言われると思ったんだよなあ。 みなさん、ここまで読まれるとロンドンの家賃はそんなに高いのか! と思われるかもしれませんが、そんなことありません。 あ、いや、実際高いには高いんですが、私の家賃がここまで 高くなってしまうのは私が一人暮らしにこだわってるからなのです。 こっちにはいわゆる日本で言うようなワンルームがほとんど ないので、ひとつひとつのフラットがものすごく大きく、 したがって家賃も高くなるのです。 で、ロンドンの人たちがどうしているかというと、そういう大きい おうちをみんなでシェアして住むんですね。 電気代もカウンシルタックスもみんなで割れば安くなるし、 なので私の周りの人たちはたいてい月6万から8万の、比較的 手ごろな所に住んでます。 実際シェアすると話し相手も出来るし英語の勉強にもなる、 とかいうんだけど、私はほかに誰かいるかと思うとロクにトイレも 入れません。ナイツブリッジも自分専用のバスルームがあるから 選んだんだし、それに私はおうちにいるのが大好きなので 土曜日はお尻をかきながらキッチンで歯を磨きたいし、 日曜日は人目を気にせずキュウリのパックをしながら踊りたい。 でもアラン・リックマンに、いくらチェルシーだって、洗濯機もない 汚いバスルームの5畳半に17万円は高すぎる、部屋を探すの を手伝ってあげるからそれは止めろと説得され、結局 断りの電話をすることにしました。 あとでこのことを死ぬほど後悔することになるのですが、、、。 * 今日の教訓 後悔先に立たず。(←超実感。) 1月26日(日) くもり とっても寒い 今日は一足先にこっちに来ていた私のネットともだち、ゆか坊さんの おちにおじゃましてきました。 といっても、掲示板で聞いていた、あまりにも狭くてひどいという ホームステイ先からはゆか坊さんは既に引っ越していたので、 今回はゆか坊さんの新しい引越し先、ピカデリーラインの フィンズベリー・パークってとこに行ってきました。 ゆか坊さんのおうちは2階建ての2階部分でそんなに大きく ないけどうわさどおりのラブリーさ。 大家さんもいい人でとっても住みやすそう。 でもゆか坊さんは契約の関係でここもまたあと2週間で 引っ越さなきゃいけないんだそうです。 で、大家さんおすすめのイタリアよりもおいしいイタリアン といううわさのお店に行って、ゆか坊さんと家探しの悩みについて 話し込む。ゆか坊さんが選んでくれたピザのカプリチョーザは ほんとにおいしかった。 * 今日知ったこと。 ゆか坊さんは食べ過ぎて動けなくなることがあるらしい。 1月27日(月) 晴れ 今日から学校です。私は今まで1日に2時間しか授業を取って なかったのですが、フルタイムスチューデントのステイタスを 維持するには1日に3時間、週15時間取らなければいけません。 普通の学校だったら1日に3時間なんて余裕ですが、 カランは授業内容が濃いので1日に3時間の授業を受けると へとへとになります。ちょうど午前中にレベルが合うクラスが なかったこともあって、今回は11時半からケンブリッジ英検の コースを1時間、お昼をはさんで1時半から2時間、通常のカラン・ コースを取ることになりました。 というわけでとりあえず今日の朝は土曜に行った不動産屋さん とは別の、日系の不動産屋さんに行くことにしました。 ところが何故か行ったところは2つとも閉まっててせっかく 行ったのに無駄足。午前中にアポを取っておかないと今日の 午後に物件を見ることができないので、これでもう今日は 収穫なしが決定です。 おかげで精神的にちょっと焦りつつ学校へ。 ケンブリッジ英検のコースはファースト・サーティフィケイトを ターゲットにしたものなので、実は私にはちょっとレベルが 低いです。ロンドンの主な英会話学校はCFCを取ることが 最終目的みたいになってて、これはイギリスで働くには CFCレベルの英語が出来るかどうかがボーダーラインに なってるからなんですが、 でもCFCはインタビューテストを除けば内容は日本の 英検準1級か、そのちょっと下くらい。なので私はもともと こっちではCAE、CFCの1コ上のクラスのアドバンスを 受けるつもりでいました。 でも私が行ってる学校にはCAEのクラスがなくて、それに CAEの試験は6月で、CFCの試験は3月なので、とりあえず 先にCFCの試験を受けることにしました。 が、このクラスがどうにもこうにも退屈。 文法の問題をやって答え合わせをみんなでやるだけなので 時間の無駄だし、そもそも私、CFC程度だったら今の時点で 全問正解しちゃいます。 でもCFCの担当はアラン・リックマンなので、授業が退屈 だからクラスを替えたい、とは言いづらいかも。 午後のクラスは2時間とも早口の先生。 1時半からのクラスは11時半からの生徒がそのまま12時半と 続けて受けているのでなんと、クラスに日本人が4人もいます。 クラスに日本人が4人なんてロンドンの英会話学校では 少ないほうだと思うけど、うちの学校は日本人が少ないし、 1クラスの人数がたいてい5、6人なので、同じ国の生徒が 4人もいるのは異常な多さです。 みんな秋からの居残り組みだし、いい子たちなんだけど なんかやだな。なんでだろう。 授業のあと5時半に仕事が終わるアラン・リックマンと 飲みに行く約束をしていたのでその時間までに 携帯電話を買いに行く。 これで部屋探しも少しはラクになるはず。 * 今日の川柳 12時間、遠くロンドン来て見れば、右も左も日本人。 1月28日(火) 晴れ のち雨 のち晴れ 日系の不動産屋は日本人向けに高い物件だけを取り扱ってる んじゃないかと思い、今日は地元の不動産屋に当たってみる ことにしました。 行ってみたのはサウス・ケンジントンにある、Foxtons っていう チェーン店。インターネットで調べてみて、ここは週200ポンド 以下でもチェルシーの物件を扱ってるのをチェック済み。 ところが実際行ってみるとお店は緑の絨毯に金の装飾で めちゃくちゃ高級志向。 それに周りのお客さんはみんな既にナイツブリッジ、チェルシーに 住んでるお金持ちばかりらしく、どうやらここは町の不動産屋さん、 というよりは、不動産投資を主に扱ってる顧問会社というかんじ。 げげげ。私、めちゃくちゃ場違いかも。 どうしよう、帰ろうかな。きっとみんな私なんてゴミ客だと思ってる んだろうな。これでも日本に帰れば私もお金持ちのほうなんだけど でもポンドの強さにはきっと私の予算なんて彼らの鼻紙程度。 そんなことをくよくよ考えていると私の担当、アンドレアちゃんが 登場。このお嬢さんはカナダ出身の、イギリス人なんかには 負けないわよ!ってかんじの豪快なお姉さん。 てきぱきと私の希望を聞いて夕方5時に物件を案内してくれる ことに。契約のこととか、不動産には複雑なことが多いので 私は日系の不動産屋さんに頼んだほうがいいって思ってたけど、 そもそも私はここに英語の勉強をしに来てるんだし、 ネイティブとビジネスの話ができるなんて考えてみればめったに ないチャンス。そう思うとちょっとは希望が見えてきました。 学校の授業は3時間ともアラン・リックマン。 11時半からの先生は絶対にアラン・リックマンに決まっているし、 1時半からは生徒会長さんがランチタイムを取るので、絶対に 生徒会長さん以外。つまり私の今のスケジュールでは 学校に今先生が5人いるから生徒会長さんに会える確率は、 1日にたったの20%なのです。 CFCのクラスはつまんないし、今のクラスは日本人ばっかだし、 その上生徒会長さんの授業も受けられないなんて最悪。 やっぱり時間を変えてもらわなくちゃだわ。 授業が終わってサウス・ケンジントンに移動。 まずは土曜日に物件を紹介してもらった日系の不動産屋さんに 再び電話をしてノッティング・ヒル・ゲイトのフラットを紹介して もらうことにする。 そこは180ポンドなので値段的にちょっとは手頃。 ノッティング・ヒルはハイ・ストリート・ケンジントンにも近くて、 オックスフォード・ストリートにバスで1本で行けます。 オルタナティブとしていいかなあと思ったんですが、 でもそのとき心ない社員さんから土曜のチェルシーの物件は もう他の人に決まっちゃいましたよ、って聞いてもいないのに、 教えられ激しく傷付く。そんなこと言われると、自分の判断が 間違ってたって後悔するじゃん。こっちで働いてる日本人 の人ってどうしてこう日本人に対して横柄なんだろう。 そうこうしている間に5時になってアンドレアちゃんの車、 BMW(よっぽど不動産ってもうかるのね。)に乗ってチェルシーの 物件を紹介してもらう。 最初の物件はちょうど200ポンド。でも場所が土曜日の物件より 全然悪くてキングスロードの一番はじ、で、ちょっと暗め。 ビルの中の廊下の絨毯はかびだらけで、ロンドンの高級住宅街 チェルシーというよりは、ニューヨークのクラック・ハウスってかんじ。 で、入ってみた部屋は土曜の部屋の2倍はある大きさ。 でも部屋には汚らしいソファベッドがあるだけでテレビはなし。 3階部分だったので日当たりはそんなに悪くなさそうだけど、 でも全体的になんとなく汚らしいかんじで、共有の廊下には 粗大ゴミとか置いてあるし、電気も暗くて、私は思わず映画、 シャイニングのホテルを思い出しました。 土曜日の物件みたいにドアマンもいないし、きっとここにジャック・ ニコルソンが斧持ってやってきたら絶対に3秒でドアかち破られる だろうなー、って思ったら、ここに毎日一人で帰って来るのが 一挙に怖くなり絶対にパスしようって心に決めました。 でも、『ジャック・ニコルソンが来たら怖いから』なんて理由は アンドレアには絶対に言えない。 次の物件はスローン・アベニューにある205ポンドの物件。 場所は土曜日の物件とほぼ同じ辺り。 部屋の大きさは1、5倍くらいでテレビもあって、なんと暖炉付き。 ナイツブリッジの部屋ほどじゃないけどお風呂もキレイで、 なんとキッチンはそこだけで3畳くらいあるシステムッキッチン! いやー!素敵!それにこのキッチンには私があこがれてやまない 窓があります。窓があるキッチン!素敵ー! でもこのフラットはナイツブリッジと同じ、半地下。 でもナイツブリッジのフラットは住民以外は入れないプライベート・ ガーデンに面してるので、私と大家さんしか私の部屋の前は 通りませんが、ここは窓がスローン・アベニューに面しているので カーテンを開けたらビッグ・ブラザー(注)状態。 (注)ビッグ・ブラザー イギリスで人気のリアリティ系番組。 何十台ものカメラがついた家で生活する出場者を24時間 監視する不思議な番組。 ナイツブリッジと状況が変らないのに週205だったら 月888ポンドで日本円にすると17万8千円。この値段で 地下にしか住めないなんて高過ぎる、、、。 取り合えず返事は明日することにしてアンドレアと別れて キングスロードのウェイトローズで買い物をする。 ウェイトローズは安めのスーパーで、私がスローン・スクウェアに こだわってるのはこの大好きなスーパーのそばに住みたいから でもあります。 ちょうど、あさごパンが切れてたのでパンを買おうとベイカリー の辺りを見ていたら、突然涙がじわじわと出てきてパンが 見えなくなりました。 17万8千円だよ、17万8千円。 東京でこんなお金を出せば一体どんないいとこに住めるだろう? 青山でも麻布でもどこでも好きな所に住めるはず。 それなのに私は今、地下室にさえ高くて住めない。 今思えば土曜日の物件は洗濯機はないもののお買い得物件だった。 ポーター付きできれいで場所もよくて200だったんだから。 ああ、あそこに決めとけばよかった、そしたら今こんなに 苦しまなくて済んだのに、と激しく後悔。 そんな暗い気分でランチボックスコーナーに行くと 日本のお弁当が売ってました。夕方のセールで、 5ポンドのお弁当が3ポンドになってて思わず心がはずみ、 そんな自分のさもしい心に情けなくなって、恥かしさに 涙が止まらなくなりました。 (でもこのお弁当はものすごくおいしかった。悲しい日々の 中にも可笑しみがある。ちょっとイタリア映画風。) * 今日の戒め ボロは着てても心は錦。 1月29日(水) 晴れ この日は朝の予定がなかったので、ロンドンの情報紙、 LOOTを買って直接大家さんと交渉する作戦に出ました。 結局不動産屋を通す物件は利益が乗ってる分高いし、 LOOTの物件は公共料金、税金が込みのところが多いので ちょっとくらい高くても結局は安くなるのです。 でもその分LOOTの物件は競争率が高く、朝一番で新聞を 買ってとにかくアポを取らないことには、どこにしようか、なんて 決めた頃にはもう全て勝負は終わっています。 で、この日私も早起きしチェルシーで週200ポンドの部屋の 見学を今日の午後に予約しました。 学校に行くと今日の3時間目はなんと生徒会長さん。 やったー!うれぴー。生徒会長さんは私のファイルを見ながら 『ペイド・アンティル・オクトーバー、まちゃみはマゾなのか?』 なんて言うので、うふふ、あなたの悪夢は今回は長くなるわよ、 って言うと、生徒会長さんは頭を振りながら、『いや、思ったよりも 短くなるよ、だって僕は2月一杯で辞めるからね。』 えっ! 『2月でここでやめてテフルの資格を取ってちゃんとした学校で 教師になるんだ、ここの仕事は機械的で給料が安いから。』 いつかはこの日が来るとは思ってたけど、まさかそれが こんなに早く来るとは。じゃあもうあと1ヶ月しかないじゃない。 ショックで私は、転職先が決まったら教えてくれる? って言うのが精一杯。そしたら生徒会長さんはにっこり笑って 『もちろんだよ、まちゃみが絶対転校できないように手配しとく。』 そんな生徒会長さんの冗談も(本気か?)私の耳には 届かず、10月までこの学校に縛り付けられてる私の契約を、 学生ビザを取り上げられずにどうやって変更をするかってことで 頭が一杯になりました。 レッスンでContent と Contentの違いについて私を当てると、 生徒会長さんは私にだけ見えるように机の下から財布を 取り出したので、何かと思って見てみると、それは奥さんと にっこり笑う生徒会長さんの写真でした。 あーハイハイ、コンテントね、コンテント。 そのあとのExcuse と Excuseの違いにも当たって、動詞のExcuse で文章を作れと言われたので、 "Excuse me for saying this, but Don't go." って、たいして意味もなく、なにげに言ったら、意外にも 生徒会長さんは真っ赤になってうつむいてしまいました。 ああ、好き好き好き。お願い、どこにも行かないで。 チェルシーの物件が4時の約束だったので授業のあと あわててスローン・スクウェアまで行くと、携帯の留守電に メッセージが入ってて、なんと約束が当日キャンセル。 がーん。ここがLOOTの嫌なとこ。結局個人対個人なので、 約束が読めないし、まとめて物件を見ることもできない。 ナイツブリッジの部屋の予約は来週の水曜までで、大家さんは 優しいから新しいとこが決まらなかったらずっといていいよ、って 言ってくれてるけど、住所が決まらない限り健康保険の申請も 出来ないし、銀行口座も開けない。 落ち着かないから映画も観れないし勉強も出来ない。 1日でも早く決めたいのに大事なアポが当日キャンセル されちゃうなんて。 でも何より嫌なのは最近お金のことばかり考えてること。 食費を削って、バイトして、ドル預金を取り崩して、日本に 帰るのを年3回を2回にすればチェルシーに住めるかな、なんて そんなお金の算段ばかり。私はこんな想いをしにロンドンに 来たんじゃないのに。 日本で私が幸せになれるように送り出してくれた両親のことを 思うと、私は責任感で押しつぶされそうになる。 私には両親のために幸せにならなきゃいけない責任があるのに 私は今幸せじゃない。家も決まらないし、生徒会長さんは もうすぐいなくなるし、クラスは楽しくない。 私は何しにこんなとこまで来たんだろう。 部屋に帰るなり私はベッドに突っ伏して号泣してしまいました。 そりゃもー大声を上げて滝のように泣きました。 私はこっちに来てからまだ、今フランスにいる大好きなイギリスの 先生に連絡してませんでした。落ち着き先が決まったら連絡しよう と思ってたから出来なかったのと、今メールを書いたらそれは 全部うそになってしまう、と思って出来なかったのです。 でも彼は前回私にメールでロンドンの素晴らしさを教えてくれた。 普段は私を振り回すひどい人だけど、私は今誰よりもこの人の 助けを必要としてる。ここで助けてくれなかったらもうこの人は 私のともだちじゃない、そう思ってメールを書きました。 I cry every day. But today was the worst. I thought I would be drowned in the sea of my tears. Whenever I get up in the morning I have to find reason to live here. I cannot believe this because I always loved here and London is such a beautiful city. XXXXXXX, I am not happy. You mentored me in terms of London the last time. Please cheer me up. Love, Machami * 今日のサバイバル情報 泣きながら物を食べると窒息死するので気をつけよう。 1月30日(木) 雨のちみぞれのち曇のち晴れのち大雪。 きのうあんなに泣いて精神的にぼろぼろなのに、それでも約束は 必ず守ってしまうマジメな私。というわけで午前中は土曜日の 物件を紹介してくれた日系の会社の紹介でノッティングヒルの 物件の見学に行きました。 駅から歩いて3分の、壁がピンクと白のラブリーなキレイな建物。 フロントにはポーターがいてセキュリティもしっかりしてそう。 でも部屋は1階。また日当たりが悪いのかなー、って あんまり期待しないで入って行くとこれが充分明るい。 部屋の大きさは6畳くらい。でも部屋にはベッドしかないので 土曜日の部屋よりも大きく見えます。 バスルームはまあまあきれい。でもこのフラットはなんといっても キッチンがとてもキレイ! そして窓付き!ここのキッチンはコの字型になってて 底の部分に細長い窓があり、反対側にはシンクとバーナー、 その反対側はストールが置いてあってカウンターに座って 朝ごはんが食べれるようになってます。 素敵ー!使いやすそう!わー、ここに住みたいな! でもここのフラットには問題が。 6畳の部屋の窓が道に面していて、それは我慢できるとしても その道にはバスが通るのです。それもかなり頻繁に。 昼間こんなにうるさいということは夜一人でいたらどんなに うるさいだろう。騒音って意外と自分でも気がつかないうちに イライラを引き起こすし。 でもそれ以外は問題ないし、夜はどうせテレビ観てるだろうから 寝るときに耳栓をすればどうにかなるかな、なんて考えて、 返事は明日します、なんて言うと実は11時から次の人が見学に 来ることになってるので、って社員の人に言われ非常に焦る。 どうしよう。またここも土曜の物件みたいにタッチの差で 取られたりしたら?でもここはノッティングヒル。 映画で有名になったとはいえ、にぎやかなとこが好きな私には どうしてもここに住むんだ!って気に慣れません。 とりあえず昨日の物件をキャンセルしようとアンドレアに 電話すると、アンドレアがどうして?って聞いてきたので、 高くて住めないって言ったら、だってまちゃみが予算200だって 言ったんじゃない!って怒られる。 そうなんだけど。そうなんだけどさー。 庶民の私には、たとえお金があっても17万7千円もの金額を 家賃にかける気にはなれないよ。 悩みながら学校に向かおうとするもののバスが来なくて CFCの授業にちょっと遅刻してしまいました。 でみんなより遅れて文法問題スタート。私には残り2分しか なかったんだけど、でも全問正解。みんなは10分かけて正答率 半分以下。あほくさ。こんなんやってられんわ。 帰り際、アラン・リックマンに呼び止められる。 なにかと思ったら、私の授業中のコメントのこと。 私は授業中、彼に "Because you have a spare tyre." って言ったんですが、これは腹が出ている、という意味で、 俺に関するコメントは言わないでくれ、授業の妨げになるから、 って怒られる。 そんなこと言ったって別に誰も私があなたとお泊りしてるなんて 思わないわよ、そもそもみんなそのセンテンスの意味だって わかってないんだし! それはそうだろうけど、とにかく止めてくれ! むかっ! 頭に来たのでそのまま受付に戻り、明日からは1時半から 3時間普通のレッスンを取ることにする。 この日の午後はなんのアポもなかったので イーストロンドンのエンジェルに行きました。 セントラルからちょっと離れれば少しは安い物件が見つかるかも と淡い望みを抱いて行って見たのです。 すると初めて行ってみたエンジェルはアンティックショップや 雑貨屋さんがたくさんあって、大きなスーパーとシネマ コンプレックスが駅前にある、まさに私にとっては夢のような場所。 わー、こんな素敵なとこに今まで一度も来たことがなかったなんて! セントラルまでのバス便もたくさんあってちょっと離れてるけど 住みやすそう。ここも今後の候補に入れることに決め バスに乗って帰ってきました。 でもエンジェルからセントラルまではバスで20分くらいかかるので 乗っているうちに私は、なんか違う、なんか違う、 そう思い始めました。 この日記を読むみなさんは私のことをドアマンがついてる 高級マンションに住みたがる俗物な薄っぺらい女だと思う かもしれませんが、違います。 私は出不精なので歩いてどこにでも行ける中心に住んでないと どこにも行かなくなってしまうのです。 エンジェルもいいけど、きっと私はエンジェルに住んだら この便利なエンジェルだけで生活を済ましてしまい、 せっかくロンドンにいるというのにほかの場所をロクに知らないまま 過ごしてしまう。 それはノッティングヒルも一緒。ロンドンに住めるということは ラッキーなこと。どうせ住むんだったらエンジェルやノッティングヒル みたいな住宅地じゃなく、やっぱり歴史的にこれがロンドンだ! っていうところに住むべきだ、って思うに至りました。 ナイツブリッジにつく頃には雪も本格的になって、 私は平気だったけどロンドンの交通はほとんどマヒしてしまいました。 部屋に帰ってメールをチェックしてみると大好きなイギリスの 先生からメールが来てました。3週間ぶりの先生からのメールに、 どきどきしながら開けてみるとそこには一言。 go home if it's not an option, ill write back you shouldn't stay in a place that makes you unhappy try not to drown in your ocean of cheap metaphors 、、、、。 帰れ。 安っぽいメタファーに溺れるな。 おろかにも私は、がんばってね、とか、大丈夫、すぐ元気に なれるよ、とか、そんな甘い言葉を先生に期待してました。 考えてみればそんな言葉は先生から一番遠い言葉なのに。 安っぽいメタファー。帰れ。 確かにオックスフォード大学を出てソルボンヌ大学で 教えてる先生にとっては私の文章なんて鼻くそ以下なんだろうけど ホームシックにかかって毎日泣いてる子にここまで言うなんて。 音もなく涙がこぼれ落ちる。 本当に悲しいときは声さえも出ないのね。 ちくしょう。帰ってやる。帰ってやるわよ。 でも帰れない。帰れないんだよ。 だってそんなことしたら親が心配しちゃう。 なので先生には If the future is going to throw things at you, like it or not, I say, "Bring it on." I'm not going home. とだけ書き、送りました。 * 今日の言い訳 安っぽいと言われた私も、国語と英語の成績は小学生から 高校卒業するまで常にオール5 1月31日(金) 晴れ 朝から学生向けの物件を紹介している日系の不動産屋さんに 紹介されたホルボンの物件を見に行くことになってたのですが、 昨日泣き疲れて寝てしまったので約束にちょっと遅刻してしまいました。 実はこの物件が空くのは2月末なので、私はそんなに乗り気 じゃありませんでした。ナイツブリッジのおうちを借りているのは 2月6日までなので、ここに住むなら結局それまでの住居を 探さなきゃいけないからです。 でも取り合えず約束しちゃったし、いろんな物件を見ておくのは 今後の比較のためにもいいだろうと思い行ってみると、、、 そのフラットはホルボンの駅から歩いて3分くらいにありました。 ホルボンは交通の要所なのでバス便も多く、でもそもそも街の ど真ん中にあるので、中華街だろうがオックスフォード・ ストリートだろうが、どこへでも歩いていけちゃいます。 1階はおしゃれなイタリアン。紹介されたフラットは2階にあって 日本人のかわいらしい大学生のお嬢さんが住んでました。 で、入ってみるとまずは6畳くらいあるものすごーく広いキッチン。 ここはエントランスホールも兼ねていて、L字型になったカウンター がついた大きいキッチンに、ちょっとしたテーブルが置いてあります。 ここのキッチンはあまりにも大きいのでなんと冷蔵庫が二つ 置いてあります。そしてもちろんシンクの向うには窓。 キッチンの向うにはバスルームがあってこれまた4畳半くらいある 無駄な広さ。裸で踊れます。そしてここもバスタブの横には窓。 お風呂付きの窓なんて素敵。水圧もなかなかです。 そして部屋を見せてもらうとこれが20畳くらいある異常な広さ。 でっでかい! でもなんといってもすごいのは窓がものすごく大きいこと。 天井までの高さが4mくらいあって、壁が全面窓なのです。 おかげで2階なのに部屋がとても明るい!そして窓に向かって 勉強机が置いてある。素敵! 置いてあったベッドが汚かったといってお嬢さんが最近新しく 買い替えたベッドは王様仕様!すごい、これなら縦になっても 横になっても寝られるわ! 部屋全体は薄いグリーンの家具で、よーく見ると壁とか床とか 実はかなり汚いんですが、あまりの部屋の広さにそんなの 全然気になりません。これだけ大きいとそんな隅っこなんて 見てらんないし! とにかくこの部屋は大きくて収納も一杯。日本だったら2家族が 一緒に住めるような広さです。たぶん下のレストランに合わせた 大きさなので、1フロアを二つに別けることが出来ずにこんな広い 1ベッドルームになっちゃったんでしょう。 唯一の欠点は金土日は下のレストランでパーティーをやるので 夜は12時くらいまでちょっとうるさいということ。 でもお嬢さんによると、そんなにうるさくないし逆に自分が騒いでも 大家さんに怒られることがないので気が楽だよーとのこと。 わー、素敵だなあ。 でもさすが、ここはお値段もチェルシー並。 この広さと場所で言ったら当然なんですが、でも同じ値段 出すんだったらやっぱり、、、って気もしないでもないし、 こんなに広くなくてもいいから家賃を半分にしてほしい、ってのが 正直な感想。 で、呆然と不動産屋さんに戻ると、ホルボンにしないんなら、 と、セント・ジョンズ・ウッドの物件を紹介される。 そこの家賃は200。セント・ジョンズ・ウッドは日系のお店も 近くにあって治安もいいということで日本人には人気のエリア だそうです。 で行って見ると駅からは近いけれどこれが狭い! もしかして4畳半以下?ってくらい狭くて、最上階で天窓が ついてると言えば一瞬素敵に聞えるけど、屋根のせいで天井が ナナメになってしまって圧迫感が倍増してるだけ! えええ!場所がゾーン2になってるのにチェルシーよりも 部屋は狭くなってさらに家賃は同じ?! ここは今までの中で最悪だ、と心の中で思いつつもインド人の 大家さんに丁重にあいさつをしておいとまをする。 ちょうどお昼時だったのでどこかでお茶をしよう、でも喫茶店に 入っちゃうと高くなるからどこかにファーストフードないかな、 (↑涙ぐましい。うちの親がこのことを知ったら泣くであろう。) と歩いているうちにフィンチリー・ロードについてしまい、 ここは日系不動産屋さんがいくつかあるので、釣られるように ふらふらと入ってみる。 すると1軒目では、200でスタジオの物件なんてありませんよ! と断られ、2軒目では、うちは北ロンドンの物件しか扱ってませんよ! と断られる。 疲れたな。 フィンチリー駅前にあるウェイトローズにはベンチが置いて あるのでそこで取り合えず座って私の住めそうなところは ないかなと地下鉄の地図を眺めてみる。 セント・ジョンズ・ウッドのあんな小さいフラットで200なら チェルシーの最初の物件はほんとにお買い得物件だったんだな。 アラン・リックマンはもっといいとこあるって言ってたけどそんなとこ ないし、フラットを探すの手伝ってくれるとも言ったのに全然 手伝ってくれない。いい加減なことを無責任に言われたのに それを信じてキャンセルなんてするんじゃなかった。くそう。 くやしくてくやしく涙がぽろぽろ出てきた。 すると隣に座ってたおじいちゃんが心配して、お嬢さん、 迷ったの?って聞いてきてくれました。 Am I lost? If you are asking me figuratively, Oh, yeah, I've never felt so lost in every conceivable way before. 私が今つらいのはホームレスだからじゃなくて、収入がないくせに 分不相応にもチェルシーで一人暮らししたいなんて言ってるからだ。 ロンドンにはこんな優しい人もいるのにないものねだりをして 自分から心を荒ませてしまう私はバカだ。 そう思い、おじいちゃんには、いいえ、地図を見てるだけなんです、 とにっこり笑って御礼を言い、ナイツブリッジの大家さんに 住みたいフラットが見つかったけどそこが3月まで空かないから それまで住まわせて欲しいと電話をかけてみる。 大家さんは喜んでいつまででもいていいわよ、と言ってくれたので 早速不動産屋さんに電話をかけてホルボンの物件に住むことに 決めました。 これを実際書いているのはそれから2週間後で、今振り返って みると結局私が不動産探しをしてたのは正味たったの6日間で、 なんだそんなもん、って言われそうですが、私にとっては 涙涙の6日間でした。 学校に友だちがいたらちょっとは気分もやわらいでたんだろうけど、 クラスは知らない子ばっかりだし、結局アラン・リックマンとは 最初の週に別れたので他に頼る人もいないのに大好きな先生には お前なんか日本に帰れとなじられ、本当につらかった。 それで日本にいる私のリンクともだち、KAORUさんに助けて メールを出してたのですが、彼女からは、『一緒にロンドン・アイに 乗りましょう。パリにもお供します。アイルランドで牡蠣も 食べないとね。それからそれから……。』 ってメールが来ました。 最初のロンドン・アイってのはミレニアムを記念してロンドンに 出来た観覧車なのですが、アラン・リックマンはこういう観光客 向けのものが大嫌いなので私は乗ったことがなく、KAORUさんが 来たら一緒に乗りたいなあって私が以前に言っていて、 アイルランドの牡蠣ってのは、私が前にテレビで日本のアイドルが アイルランドで牡蠣を食べてるのを観て、KAORUさんに私も アイルランドに行ったら牡蠣が食べたいなあって言っていたのを KAORUさんは覚えていてくれて、私を慰めるためにそう 言ってくれたんですね。ううう、これを書いてる今も当時のことを 思い出すだけで泣けてきます。愛してるぜ!KAORU! そしてJaminさんからも励ましのメールが届きました。 Jaminさんからはお家を探す方法と元気になるHPを教えて もらって、その節はどうもありがとうございました! おかげさまでおうち見つかりました。 でもこのJaminさんが教えてくれたHPは、私はロンドンが嫌いだ! って言うHPで、作者の人がいかにロンドンで、銀行の職員や 電気会社、不動産管理会社に振り回されて苦労したか、 (イギリスはとても先進国とは思えないほど業務がルーズなので) というHPなので大笑いしながら読んだんですが、でも今自分が 前回のように旅行者としてじゃなく、留学生として暮らしてみると、 心からうなづける話も多くて、特に住居編のあたりは、 笑えない話も多く、Jaminさんが一体何を意図して私に このHPを教えてくれたのかちょっと悩みました。 苦労してる人は他にもいるんだから元気だしてね、なのか、 はたまた、家探しくらいで大変だと思ってるんならまだまだ甘いよ、 ロンドンは住んでからが怖いんだよ、ふっふっふー、なのか。 ま、前者だろな。前者だろうと思いたい、、、。 話がそれました。 でホルボンの1ベッドルームフラットに住むことに決め、 早速不動産屋さんに戻って契約をしました。 契約手数料が家賃1週間分で、デポジットが家賃1ヶ月分。 これでホルボンのフラットは3月1日から私のもの。 やったー! 契約後、もう一度フラットに戻ってみると、そこはブルームズベリー と呼ばれる大英博物館やロンドン大学にも歩いて行ける文教地区。 計らずも、大好きな先生から以前にもらったメール、 walk around spitalfields and clerkenwell. hampstead heath and highgate cemetry, liverpool street and st pancras stations, temple, smithfield market, bloomsbury; that's london. のエリアにほとんど歩いて行ける、先生の言うところのロンドンに 私は住むことになったわけで、その上このフラットは、私が ロンドンに戻ってくるきっかけとなった、あの雨の最終日にタクシーを 走らせて見に来たジョン・ソーン博物館の裏手にあるのでした。 それで私は、結局ここに住むのが運命で、チェルシーでおうちが 見つからなかったのにはこういう意味があるのかもしれない、 なんて思いました。 そんなことをしてたら学校に間に合わず、1時間目は さぼって2時間目はレオ、3時間目のレッスンはアラン・リックマン でした。 3時間目のレッスンは生徒が私とタチアナだけだったので、 アラン・リックマンも気が緩んだのか何故かポーランド人の悪口に なりました。 実はアラン・リックマンはポーランド人が大嫌い。 それは何故かというとポーランド人はせっかくロンドンにいるのに 自分の国の人たちとばかり付き合ってロンドンの悪口ばかり 言うから、だそうです。 アラン・リックマンの、そんなにこの国が嫌なら帰ればいいんだよ! との一言が私にぐっさり突き刺さりました。 "go home" 大好きな先生からは今も返事がありません。 KAORUさんは先生は私が、『ちくしょう!絶対帰らねーぜ! 目にモノ見せてくれる!』って思うようにわざと酷いことを 書いたんじゃないかって言ってくれたけど違う。 先生はロンドンを心から愛してるから、私が愛せないんなら 自分の愛するロンドンから私に出てって欲しいんだ。 誰だって自分の国の不満を言われたらだったら出てけ、 って思うよね。申し訳ない気持ちで心がいっぱいになる、、、。 * 今日のイミグレ情報 学生ビザの更新には出席率85%以上が必須なので サボっていいのは1週間に2時間まで。きびちー! |
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