教育実習日記


2000年6月に行なった教育実習の感想なんかをつらつら書いてあります。

ちなみに、実習校は地元の母校の高校で、実習教科は地理(3年生)、HRも3年生の文系クラス担当でした。

6月16日(金)第1日

ついに実習初日。母校からは「16日は朝8時に出勤のこと」としか正式には連絡が来ておらず、若干不安を抱えたままのスタート。朝は遅刻もせずに余裕を持って8時前に出勤。職員会議が始まる前に、実習生全員で校長室へ挨拶に。その後、職員会議を聞いて、いよいよ本番。といっても、ガイダンスの嵐、のはずだった。でも、実際には1・2時間目だけ。5時間目に予定されていたガイダンスがなくなったので、3時間目以降はフリーに。結局、4時間目と5時間目に担当の先生の授業を観察に。実習期間中で、先生の授業を見学できるのは今日だけ。明日からは、全部の授業が僕ともう一人の実習生に任されている。しっかり見ておいたが、テストの返却や演習のクラスだったから、雰囲気をつかむにとどまった。そして、帰りのSHRでは自己紹介。それでだいたい一日の流れが終了。どっちかというと気疲れの一日だった。
それにしても、何故かなんでも実習生一早い。他の人は来週からなのに、明日から朝、帰りのSHRは任させる。そして明日、おそらく16人の実習生でトップを切って僕の実習が始まる。だから、今日は僕にとってはいろいろな意味で大切な一日だった。

6月17日(土)第2日

今日はなんと言っても、実習授業第1回目。緊張もあったかもしれないが、それよりも期待のほうが大きかった。授業は3時間目。授業に関しては、意外に落ち着いて望むことができた。それより問題だったのは、朝と帰りのSHR。なんだか全然勝手がわからなくて、自爆って感じだった。もっと手際よくやらないとって思った。
それで、今日一番のイベントだった実習授業初回の報告。結果的に言うと、最初だと思って70点の出来かな。最初の導入は良かったんだけど、だんだん時間が足りなくなってくるのがやりながらわかるのが悔しかった。それでも、極端に急いでも仕方ないので、予定していた分の残り5分くらい分を次の授業に回してしまった。あと、後半になるにつれて、クラス全体を見渡せなくなる自分がいたのも悔やまれるところだった。でも、観察にきた実習生からの評価は上々で、裏腹にも嬉しいものだった。
あと、4時間目はLHR。今回は見ているだけだったが、少しクラスの雰囲気を垣間見た気がする。学校祭の話し合いは、見ていて懐かしさも覚えた。それはそうと、選択授業のクラスしか授業ではもたないので、HRの生徒の顔と名前を覚えるのに時間がかかりそうだ。頑張って覚えるぞー、って思った。
そんなこんなで、今日が土曜でよかったというのが率直な今の思い。明日ゆっくり休んで、月曜からもっともっと頑張るんだって感じです。

6月19日(月)第3日

朝起きると喉の調子が… てなわけで、なにやら風邪をひいてしまったらしい。でも、何とかなると思いながら学校へ。今日は、自分の授業は1コマ。もう一人の地理の実習生の授業を1コマ見て、先生の授業を1時間観察。残りは教材研究の時間。
自分の授業は、土曜のと同じ内容を今度は理系クラスでやったので、前よりは余裕を持って進められた。前回の反省は生かせた感じである。でも、なぜか始まるまでは初回の授業より緊張していた。おそらく、前回の授業は時間内に終わらなかったので、どうにか終わらせないとという使命感があったからだと思う。でも、実際はやはり足りなかった。計画ミスかなぁ… まぁ、それはそうとしても、前回以上に落ち着いてはなすことができた。生徒の表情も結構伺う余裕はあった。それでも、黒板の前に立ってしまうなど、反省点は多々あるわけで… 明日から出直して頑張りま〜す。
ちなみに、もう一人の地理の実習生Jは今日初授業。僕は今日他の実習生の初観察。とにかくJは誤字脱字が多かった。やはり、教壇に立つもの誤字脱字には気をつけなければならない。後ろで見ていて、生徒がこそこそ笑っているのがなんともいえない気分だった。
今日は、帰りのSHRから担当の先生も来なくなった。一人で任されて、意外にうまくいくようになっていた。ちょっとは慣れてきたようだ。あとは、生徒の名前を早く覚えないとってところです。

6月20日(火)第4日

昨日からの風邪を引きずりながらの4日目。今日から1日2時間の日が3日間続く。準備は万端だったけど、それでも不安の残る状況だった。
まずは朝のSHRで学級通信を配布。今回も完全に僕の独壇場。くだらない事も書いたし、いいことも書いたと思う。ただ、みんなの反応がどうなのかわからないのが微妙なところ。
そして、今日の授業は3時間目と6時間目。3時間目の文系の授業は土曜の遅れを引きずってしまったので、予定していた分を少し残してしまった。6時間目の理系の方は予定通り終わったが、どちらの授業も板書中心の生徒にとっては疲れる授業になってしまった。もちろん、先生からもこれだけの量はやらないと、といわれていたので仕方ないのですが、説明ばかりの急ぎ足の授業になったのは残念だった。それでも、少しずつそれぞれのクラスの雰囲気がわかってきて、次からの授業に期待は持てるものだった。
あと、今日はJの観察にも行った。前回ほど誤字脱字はなかったものの、やはりいくつかあり、Jにとってはここが課題なんだろう、と思った。
そして、放課後は茶道部のお茶会に招かれました。結構なお手前で良かったです。実習生の半分くらい行ってました。ただ、久々に正座して、足がしびれた…。
余談ですが、どこかでどうも僕が『ゆずのかたっぽに似てる』という話がでているそうな…。どうでもいいけどね。

6月21日(水)第5日

今日は朝一から授業だった。今日の授業で使うプリントを昨日の夜に作ってたから、結構しんどい中一日がスタート。1時間目は今までと順番が逆転して理系の授業から。とある先輩からのアドバイスも意識しながら、日本の公害問題の歴史を生徒と一緒に追っていった。残りの時間でヨーロッパの酸性雨の被害を地図にいろぬりする、高校生らしからぬ授業。と思うかもしれませんが、これが結構大切なんです。ちゃんと森林被害の状況と偏西風の影響の関係をわかってくれたみたいで、時間を割いた甲斐がありました。文系の授業の方も、昨日の遅れもきっちり取り返して、作業の方もしっかり出来て、だいぶいい授業が出来るようになってきました。うん、あとは研究授業のときの作業をどう取り入れようか、と悩む次第。うまくやればかなりおもしろい授業が出来そうだと今日の授業で手応えをつかみました。
それで、今日の放課後は、ついに卓球部の練習に顔を出しました。しかーし、なんだか残念な気分に襲われました。まず、体育館に入ったとき、バスケ部を含めて活気がないな、と思ってしまった。僕らの頃なら、特にバスケ部の人はすごい声でみんなあいさつしてきただろうと思う。体育館全体に活気がなくてビックリした。それで、卓球部の方も、今日は引退していた3年生も練習に参加していたんだけど、なぜか3年生の方が活気がある。1年生は全然挨拶もしてこない。アゲクノ果てに1年生が先に帰るのに、台を片付けないで、なぜか3年生が片付ける。もう、何も言う気を無くしました…。

6月22日(木)第6日

朝、担当の先生から連絡があり、先生が家の事情で学校に来られなった。急だったし、仕方のないことなのだが、HR担任と教科担任が同じ僕にとっては大変なこと。なぜか、それは授業の確認もしてもらえない(地理の先生は一人しかいない)し、HRで問題があってもどうしていいかわからない、ということ。もちろん副担任もいるけど、一番クラスを知っているのはやっぱり担任。しばらく先生は来れなそうなので、ちょっと大変になりそう…。
で、授業の方は今日も1時間目から。今日の授業は、どう考えても板書ばかりの授業になってうまい授業は出来ないだろう、と思っていたが、意外にもすんなりと、すっきりした授業ができた。なんだか、なれてきたのもあるのか、いいペースで生徒に発問も出来て、あの内容にしては生徒は飽きずに聞けたのではないかと思う。4時間目の理系の方は、1時間目文系の授業を踏まえてよりすっきりした授業が出来たので、なんだか非常に満足できた。先生が見ていないのでなんともいえないところがあるが、観察に来ていた世界史の実習生(同じ大学の友達だけど)もかなり飽きずに聞けてよかったといってくれたので、それなりに自信を持てた。今まで8回の授業をこなして、生徒の反応をうかがうこと、説明にメリハリをつけること、時間配分を気にとめることなど、自分の中の課題もだいぶクリアできるようになってきた。次から4時間の村落の範囲は、もっとゆとりを持って臨めそうだと思った。
あと、今日は初めて他の教科を見に行った。世界史の実習生Oさん(小中からの先輩で、子ども会も同じだった先輩)の授業。Oさんは実習生とは思えないくらい自分のスタンスがあって、Oさんらしい授業をしている感じがあった。僕も、何とかいい意味でもっと自分らしいスタンスを確立したいと思ってしまった。とにかくOさんの授業は、世界史嫌いの僕でも聞きやすい、とてもいい授業でした。
あと、今日とても感じたことに、HRの生徒たちがだいぶ馴染んできたということ。もちろん、僕がなじみ始めたのもあるんですが、みんなも僕に馴染んできた。少ししかない時間の中で、ようやくHRの生徒の名前もほとんど覚え、いい感じになってきた。

6月23日(金)第7日

昨日に続いて、今日も先生は休み。副担任も出張で、完全にHRをまかされてしまった。
で、今日は久々に1時間だけ。文系で、新しい単元である村落の1時間目に入った。実は、先生にチェックを受けられずに授業に入ったので、ちょっと不安のなかでの授業だった。それでも、時間的にも余裕があったのか、しっかりとした授業が出来た。結構満足。後で先生から送られてきたFAXをみても、今日の内容にはほとんど問題がなかったのでちょっと安心した。それにしても、なんだかすごく慣れてしまったのか、授業に行っても全然不安にはならない。みんな真面目に答えてくれるし、しっかり話も聞いてくれる。おもしろいやつもいる。いいクラスで実習してるな、って思った。
そして、今日の一番の見所は、3年生文系の演習の授業。全員で15人の小さいクラスで、普段は問題演習が中心。でも、先生にはJと僕の二人で好きにやっていいよ、って言われていた。本当は先生と相談しながら決めようと思っていたが、先生と全く連絡が取れなかったので、考えていたことを勝手にはじめてみた。考えていたこととは「討論」。とはいっても、最初は簡単なテーマを与えて、ちょっとみんなで考えてみようかという感じではじめた。ちなみにテーマは「北海道がよりよくなるためにはどうしたらよいか?」。3つのグループに分けて、まずは思いつくままに話し合ってもらった。それぞれに案を挙げてもらい、僕達が簡単にコメント。その後に、今日の授業のねらいを話した。この授業のねらいとは「勉強は書くだけじゃない」ということを伝えること。実は、Jが某D志社大に面接(集団討論)で入っていたので、そのことも生かしたかった。受験だって、筆記だけじゃない。大学の授業なんかも討論がある。企業の面接もそう。そういうことをもっとわかってほしくて、今日は簡単な討論をしてみた、というまとめ。次回月曜の授業では、同じグループ、同じテーマでプランニングとプレゼンをやってもらおうと考えている。いい授業が出来そうで、今から楽しみである。今日はあと、7時間目にLHRがあった。海の日にひかえた学校祭の話し合い。みんな活気があっていい感じだった。やっぱり高校生だなぁ、なんて思ったりしてた。活き活きしているみんなを見て、ちょっと元気になってきた。今週一週間風邪引きっぱなしだったけど、なんだかもう治った気がする。来週は前回でがんばろーっと!

6月26日(月)第8日

風邪の方もほとんど治り、実習も後半戦に突入。
とは言っても今日も先生は休み。もう慣れっこにはなってきたが、今日もJとの二人三脚でお互いの授業を見合いながらといった感じになった。
月曜は自分の授業が1時間だけで、あとは例の文系演習の授業が1時間。とりあえず、理系の実習5時間目は先週の金曜の文系の授業でやった村落の一発目。内容的にはそれなりの説明もできたが、それでもなんだか文系の授業での反省をいかせない、不満が残る授業になってしまった。ただ、授業のテンポはかなりなれてきたこともあり、授業中に時間を気にしながら進められる余裕もでてきてよかった。
そして今日は文系演習の2時間目。Jと二人での授業なので気楽なのだが、今日は予定していたとおり全快のテーマでプランニング。若干の項目を書いたB4の紙を配り、3つのグループでそれぞれ自由に書いてもらった。ほとんどは生徒に自由にやらせ、僕とJは見てる感じだったんだが、結構独創的な案が出たりして興味深かった。ただ、実感したのは、やはり高校生は受験勉強が中心なんだな、ということ。これは、一般常識に疎いというよりも、応用力がないということ。もう少しそれぞれのアイディアを結び付けられる力がほしいな、って感じがしました。それでも、この授業で少しでもそれの力の必要性を感じてもらえればと思いながら、次回の討論につなげたいと思っています。
あと、今日は学級通信「実習生特集」を出しました。これは、先週の金曜に実習生に原稿を頼み、原稿がある人の分を今日出したわけです。とりあえず、この目的は生徒に実習生を知ってもらうこと。というのも、3年生はほとんど実習生と接する機会がない、それなのに大学受験目前。せっかく現役大学生がたくさんいるのだから、少しでも大学を知る機会になればと思い発行したわけです。残りの人の分もちゃんと出せるようにガンバろうっと。

6月27日(火)第9日

今日からまら1日2時間が3日連続で続く。ただ、もう慣れてきたのでそのこと自体に問題はない。どちらかというと慣れてきて授業が雑にならないかが心配なくらいだった。
で、今日は久々に先生が帰ってきたので、2時間目までにいろいろ打ち合わせができて、内容的にはかなり安心しながら授業に入ることができてよかった。今日は文系・理系ともに条里集落や荘園集落の説明だった。しかし、個人的にも日本史があまり得意でないこともあって、もっとふくらみを持って説明してあげたいところもなかなかできず、もどかしい気分だった。それでも、中学レベルの日本史の事(「大化の改新」はいつ?とか)を生徒に聞いてみたりしたが、思った以上に生徒は日本史に疎いようだった。やはり自分と同じく地理を選択して、日本史をとらなかったのだから当然といえば当然だが、もっとこうゆうことは社会科(今は地理歴史科だけど…)として包括的に学んでいかないといけないんじゃないかと思いながらの授業だった。
それにしても、先生がいるというのは本当に安心できるもので、授業の評価もしっかり聞けるし、Jの授業もなんか気楽に観察できて、ちょっと肩の荷が下りた気分だった。でも、明日はまたいない… 明後日の研究授業の打ち合わせができるかちょっと不安な感じではあった。

6月28日(水)第10日

いよいよ文理ともに7時間目。今日と明日で僕の実習授業は一応終わるわけで、今日は明日の研究授業を前に、しっかりと範囲を終わらせておかねばいけないところ。
まず、理系の方はなんと言っていいかわからないが、自分の中ではかなり良い授業を展開できたと思う。わりと説明もスムーズにできたし、時間的な配分も問題なくゆとりがあった。ただ、だれている生徒をどう引き込むかが難しいところ。作業を取り入れると食いついてくるので、作業をはさむタイミングがポイントになるんだろうと思った。
文系の方は、理系のクラスよりなじんでいて、かつだれている生徒がほとんどいないので、こっちがしっかりとした授業を展開するとついてくる雰囲気があって、もう7時間目となると、こっちのやり方次第で授業の雰囲気が作れるようになってきた。これはすごい進歩だと思った。ただ、明日の研究授業は1時間目でこの文系のクラス。問題演習をやる以上、逆にクラスの雰囲気に飲まれないように気をつけないとなぁ、なんて思いながら、授業の後には研究授業の準備ばかりしてました。
そして夕方(とは言っても18時半頃)、先生が戻ってくるのを待って、明日の研究授業の打ち合わせ。研究授業は条里集落の地形図の読図と問題演習を通して、集落のまとめをしようというもので、家に帰っても教材の準備でなかなか眠れませんでした。

6月29日(木)第11日

ついに研究授業の日。しかも1時間目。HRが終わってあわただしく控え室に戻り、準備が終わってすぐ教室へ。
研究授業は最初の頃から文系のクラスでやるって決めてたんです。それは、文系のクラスの方が雰囲気がいいから。でも、やはり同じ授業をやっていないので、しかも今回は作業ということもあり、時間配分には不安がありながらのスタート。
しかし、この授業。実は結構生徒が作業している時間が長く、これが研究授業でいいのかな、なんて思いもあった。それでも、導入の部分などを見て、他の実習生(1年生の担当)は「よく3年生を扱えるね」(ちょっと怖くて自分じゃ無理ってこと)なんて話をあとで聞いたんだが、もう8回目にもなれば手馴れたものって感じだった。作業している様子を見て回り、質問を受けながら、時間配分を考える。これが結構難しく、結局生徒第一に考えた結果、作業時間をちょっとのばし、結局最後予定していた説明まで終わらなかった。終わらなかった部分は担当の先生に任せたのだが、それでも集大成としては満足のいく授業だった。
授業が終わって、担当の先生と話をしたが、一定の評価をしてもらったと思っています。とくか、思った以上に何もいわれなくてホッとしました。また、国語の先生が見に来てくれていたんですが、違った(専門外の)視点からアドバイスをいただき、非常に役に立ちました。(専門外の先生のアドバイスを聞くのはかなりおすすめです)
4時間目に理系で同じ授業。理系はわりとクールな生徒が多いこともあって、時間配分も崩れずに時間内に終了。やはり文系の授業のあとと言うこともあって、ペース配分も説明の仕方も一歩前進できて、理系は理系でいい授業ができたと思う。
今日、特に感じたこと。授業は予定していた内容ができればいい授業ではなく、生徒の、クラスのペースにあった授業ができるのがよい授業。ということ。もちろん、これは教育実習だから許されることかもしれませんが、むやみやたらに進むのではなく、クラスにあった進度というものも大切だと思いました。だから、全部終わったから理系の授業がよかった、というよりは、どちらの授業にもよさがあったと思います。
それにしても、今日で正規の授業は文系・理系とも最後でした。授業の最後にひとことお礼を言ったとき、どちらのクラスでも大きな拍手をしてくれて、授業の後にも「先生ありがとう」「先生お疲れさま」とか生徒が声をかけてくれたりして、すごく嬉しかったです。こっちこそ、みんなに「ありがとう」でした。

6月30日(金)第12日(最終日)

長いようで短かった実習も今日が最終日。今日は5時間目の文系演習の授業以外は観察や実習簿のまとめに当てたれるということで、わりと気持ちの上ではゆとりをもっていた。1時間目は、もはや運命共同体としてともに実習を乗り切ってきたJの研究授業の観察。しかしまた、これがどうも今ひとつといった感じで、J本人は緊張していなかったとは言うものの、J本人もちょっと悔しそうな感じだった。それでも、見ていた僕もJ本人もしっかりと課題は見えた感じがあり、有意義な研究授業だったと思う。Jはあと1時間あったが、とりあえず戦友(?)としてお疲れ様、って感じでした。
そして、今日の僕のメインは例の文系演習の3時間目。最終回の今回は、月曜のプランニングをもとに、グループごとに質問し、ちょっとディベートっぽいことをしてみました。各グループごとに前回のプランニングに対するほかのグループや僕やJの質問に、苦しみながらも答えていきました。質問も、それに対する答えも、しっかりしたものからユニークなものまで様々あって、高校生の発想に感心するところもありました。最後に今までの話を踏まえて、みんなにひとりひとこと、北海道はどうしたらよくなるか、ということを発言してもらった。ひとことのなかに、なにかいろいろなことを感じられ、一人で勝手に幸せな気分になっていた。とにかく、この文系演習の授業は、かなり好き勝手にやらせてもらった感じがあるのでが、とても楽しくすすめられ、僕にとってもJにとってもためになる時間だった。これで、生徒に受験勉強以外の大切さを伝えられていたら、言うことなしといったところです。
こうやって、授業は終わってしまい、残りは帰りのHR。さすがに泣きはしなかったけど、色紙に花束をもらい、ありきたりだけど嬉しかった。僕もクラスに学校祭の準備で使ってもらえるようにちょっとだけだけどガムテープとかをあげたんだけど、それまた喜んでくれてまた嬉しかった。HRのあと、掃除をしながらつくづくいいクラスを担当したなぁ、なんて思ってた。控え室に戻るとき、担当クラスの生徒だけじゃなく、地理を受けていた生徒何人から、「先生お疲れさん」「先生(教採)がんばってね」とかいろいろ声をかけられて、柄にもなく嬉しい限りだった。
そんなこんなで、あっという間に教育実習が終わってしまった。ただこの日、夜遅くまで実習簿のまとめに時間がかかったり、実習生みんなで晩御飯を食べに行ったりとで、家に着いたのは11時頃。ハードな実習最終日でした。

で、明後日はついに北海道の教員採用試験って・・・


m-kumaが個人的に思う
教育実習の心得

一、教材研究は早めにはじめよう

実習中は、先生が急用でいなくなるなど、予想もしていない展開はあるものでしょう。そうでなくても授業の教材研究などに終われてくると肉体的にも大変になってきます。ですので、実習前から担当の先生と連絡を取りつつ、こつこつと準備を進めておくことをおすすめします。そうすれば実習中も比較的時間が取れ、睡眠時間もそれなりに確保できると思います。

一、睡眠はしっかりとろう

これはよく言われることですが、なかなか難しいものだと思います。僕の場合は担当の先生が5月のうちから徐々に準備するようにと言われていたので、実習中の準備はそれほど多くなく、睡眠時間が全然確保できないということはありませんでしたが、それでも車で片道1時間15分かけて通勤していたので大変でした。良い授業をするために、しっかり寝ましょう。

大きくは上の二つです。他にもいろいろあるでしょうが、それは学校それぞれによっていろいろあることだと思います。実習中、上の二つができていれば、生徒とも、先生とも、実習生とも、しっかりとコミュニケーションを図れるでしょうし、いろいろなことに対応できるでしょう。
これから実習にいく人に、少しでも参考になれば幸いです。

あと、お礼はしっかりしましょうネ。(←生徒曰く、僕はどうも「ネ」をつけるのが口癖だそうです)