「 恋桜 」
たくさん月日を重ねたから
嘘が上手になりました。
あきらめが早くなりました。
流されることを覚えました。
知らずに生きてこれたのだから
失くして生きてゆけると思いました。
でも胸が痛い。
ただ胸が痛い。
気が狂うほど 胸が痛い。
その痛みで。
咲き誇れ
あでやかに
老いらくの恋。