犬に拾われてきたカメ

第52話
2006.7.1

それは2週間ほど前のことでした。

6月17日の朝、いつものようにのんびりと散歩をしていると、 ボクの背中の上で何か巨大な物体が動いているのに気づきました。 それは、クンクンとにおいを嗅ぐ犬の鼻先ではありませんか!?

ボクは驚きました。 その犬がいまにも噛みつこうとせんばかりの形相だったからです。 もちろん身をかがめながら、必死にダッシュしてその危険な状態から逃れようとしました。 そうしたにもかかわらず、すぐに取り押さえられてしまいました。

気が付くと辺りは見たこともない風景のようでした。 その景色をよくよく確認する間もなく、水中に放り込まれました。 (放り込まれたという表現は正しくないかも知れませんが、 突然、水の中に入れられたのでそのように感じたのです。) すぐに岩影に隠れて様子をうかがっていると、小さな魚が泳いでいました。 二匹ほどの大きなカメの姿も見えました。ボクの何倍もある大きなカメです。 あんなカメに襲われたらと思うと・・・ ボクの心はキュッとなり、小さなカラダをますます小さく縮めました。


・・・と言うわけで、我が家に家族が増えました。 散歩中にわんこが見つけてきたカメです。 本で、調べてみると『 ニホンイシガメ 』と思われます。 まずは水槽に入れてみましたが、人の姿を見るだけで バシャバシャと寄ってくるカプとブィの間に置かれては、 風に舞う木の葉の如し。(最初の頃、ブィがそうでした。) 満足にエサを食べられそうにもありません。 人間に慣れて、自分からエサも食べられるようになるまで しばらくは別にしてバケツで飼うことにしました。

まずは慣れるまでバケツ生活
まずは慣れるまでバケツ生活

バケツの中でも岩影に身を潜めジッとしています。 目の前にエサを落としてあげても、警戒してなかなか動きませんが、 少し気長に待っていると口をパクパク動かせながら ゆっくりと頭をもたげてパクッと勢い良くエサを飲み込みます。 この調子で徐々に慣れてくれると思います。


その日のうちに名前も付けられました。
その名は、ギザギザ10円(愛称ギザ10(じゅう))です。 理由は、単に甲羅の形がギザギザってだけです。 (※ギザギザ10円とは、昔よく集めた周囲にギザギザのついた10円玉のことです。) これから、愛情たっぷりに育てていこうと思っています。 ギザ10の愛くるしい姿は、『 写真 』コーナーもご覧ください。

名前の由来となったギザギザの甲羅
名前の由来となったギザギザの甲羅