おや、みどりさんたら、桃の花を飾ってひな祭りの雰囲気です。もう春もそこまで来ていますね。

<みどり>「ねぇねぇ、桃の花、綺麗だろ。4軒隣の向かい側の花屋で買ってきたんだよ。もうすぐひな祭りだものねぇ。そろそろ、うちも雛人形を出さないといけないね。何段飾りかって?
冗談言っちゃいけないよ。うちみたいに狭いとこに、何段飾りなんて置けますかってぇの。お内裏様とお雛様だけだよ。そういやぁ、 花屋のみっちゃんまだ嫁にいかないのかねぇ。えらい器量よしのべっぴんさんだし、気立ても良いのに。
ははぁ、あそこんとこのおかみさん、ひな祭りが終わっても、おひな様を出しっぱなしにしといたんだね。

<花屋のみっちゃん>「ありがとうございました〜」
「・・・そろそろ店閉まいの時間ね。あ、お母さん、無理しなくていいわよ。また具合が悪くなっちゃうから。大丈夫よ、まかせて。ほらほら、ちゃんと寝床に戻ってて。」

(・・・ふぅ、やっぱり、私、お嫁になんていけないわ。お父さんの入院中に、お母さんまで、ぎっくり腰になっちゃって、二人の面倒だって見なくちゃいけないし、お店をやっていけるの、私しかいないもの。私も彼もお互いに一人っ子同士、付き合い始めた時には気にもしなかったことなのに、いざ、結婚となると、うまくいかないものね・・・)