9月29日(日) 9月30日(月) 10月1日(火) 10月2日(水) 10月3日(木) 10月4日(金) 10月5日(土)
9月29日(日)
まだ寝れそうだったが、さすがに時間ももったいないし、ということで、7時半起床。11時間寝たけどまだ寝れる。(いちいち「ら抜き表現」とうるさい、一太郎)
月曜、火曜とプレゼンさせられることになってしまったので、午前中はプレゼン資料の準備。
12時に掃除のお姉さんがやってきたので、追い出されるように外へ。
今日は特に予定もなかったけど、天気もよかったので、チャリで遠出することにした。別にこれと言った目的地はないが、目的地なしも面白くないので、とりあえずインターネットでみつけたRoderwoldとやらいうところにある風車を目指すことにした。とは言え、地図もなく、実はRoderwoldがどこにあるのかも全く知らず、ドレンテ州って書いてあるから南の方だろうぐらいの知識で、まあ着かんかったら着かんかったでいいや、ぐらいの気持ちで出発。目的地というよりは、12時に出て、2時間ぐらい遠くへ走っていって、そっから2時間ぐらいかけて帰ってくるか、それで迷う時間を入れても5時ぐらいには帰ってこれるやろうぐらいのタイムスケジュールを頭に置いていた。
で、とりあえず太陽を頼りに南へ。幸い、時々地図が道端にあったりして、おおよその場所はつかみながら移動。40分ぐらい経った頃におなかがすいてきた。ちょっと食べたいので、マクドでもないかねと思ったが、ここは田舎なのでマクドはない。こりゃ、昼飯抜きかなと思った頃におもむろにちょっとだけ発展した町みたいになってきてえらく豪華な中華料理屋を発見。これを逃すと昼飯にありつけないような気がしたので入ってみた。誰もいない。と思ったら、真っ暗の部屋の中から「ハロー」と人が出てきた。電気つけえな。びっくりするやんけ。
英語かオランダ語か中国語か何をしゃべってんのかさっぱりわからんおばちゃんだった(本人曰く「チャイニーズイングリッシュ」だそうな)が、英語のメニューがあって助かった。と言っても、英語のメニュー見てもなんだかわからん。スウィートポークといためた野菜みたいなメニューがあったので、酢豚を期待してそれを注文。「ライスと一緒に食べるか、ヌードルにするか、それとも何もなしか」と聞かれて、きっとなんかつけたらでかすぎるねんでと思ったが、なんとなく麺類食べたかった(ラーメンを想定)ので、ヌードルを注文。
出てきたら、ただの豚肉の入った野菜炒め。それに焼き鳥とポテトと野菜。ヌードルはきしめんともやしをいためたような感じ。この豚肉のどこがスウィートかねと思ってたが、後で謎が解けた。ポテトが5つあって、オランダにしては理性的な量やなと思ってたが、これを食べようとしてナイフで切ろうとしたら、やたらと堅い。どないなっとんねんと思って必死で切ったら、ジャガイモの皮を揚げた(わけじゃないのかな。見た目はジャガイモの皮だったがよう考えたらそんなわけないな)ものの中に豚肉が入ってた。そう言えば、このジャガイモもどき、酢豚のたれみたいなんがかかってる。パイナップルもついてる。おーこれがスウィートポークか、と思って食べたら、これはなんともうまい。豚肉がうまいんじゃなくて、このじゃがいもの皮揚げもどきがめっちゃうまい。これはお薦め。といっても、この料理を食うことは一生ない可能性も高い。
全体的に薄味でなかなかいけてたが、昼飯にしては食い過ぎですな。麺類は追加したつもりだった(何もなしという選択肢もあったし)が、料金を見るとスウィートポークなんたらの値段しか取られてなかった。何もなしにしたら損やんけ。
えらく広い室内(ま、この辺は土地が余ってそうだし、広いのはまあいいとしよう)に、立派そうな中国風の置物がいっぱいあったり、なんかすごいゴージャスな店なんだが、俺以外に全く客がいない。昼にはあんまり期待してないということにしておくか。外国へ行くと、よく「なんでこんなゴージャスで全くはやってない店が存在できてんねん」と疑問に思うような店にお目にかかる。
そんなことで、40分もかけて昼飯を食ってしまったが、とりあえず空腹を満たせて(満たしすぎ)再出発。チャリ専用道路があって走りやすいし、木漏れ日の適度にこぼれる中で、きれいな池(湖)が出てきたり、市内ではあんまりお目にかかれなかったいかにもヨーロッパな一軒家が見れたり、と思ってると牛、馬、羊、ロバなんかが好き勝手に放牧されてたりと、サイクリングするのに最高の道で、なんとも気分がいい。これは片道5時間かけてブリュッセル行ってる場合とちごたで、と思いながらのんびりサイクリング。と、急にサイクリング道路のない石畳の道に入った。これがまた終始すごい震動やし、こいでもこいでも進まないし、なんとも気分が悪い。まだ2時にもなってないので、昼飯40分もかけて食ったことを思うとまだ予定の片道2時間には全然なってなかったんだが、ここへきて片道2時間はとても無理なことが発覚。体力がもつかどうかという検討がすっかり抜けてた。それまでは気分良く走ってたのだが、この石畳道路のせいで急に疲れを感じたと思ったら、意外なところが最初に耐えられなくなった。おしり。そう言えば、最初の日も久しぶりに片道25分もチャリに乗ったもんだからおしりが痛かったが、今日は激しい震動もあわさってかなりつらくなってきた。と、次に痛くなってきたのが手のひら。知らず知らずのうちにおしりを上げて手に体重がかかっていたんだろう。そしたら今度は手首が痛くなってきたりして、しょうがないから立ちこぎしたらすごく楽になったんだけど、今度は太股がかなり疲れてきてることが判明。
一刻も早くこの石畳から逃れたい一心で脇道へ。もうすでに行き先なんてどうでもよくなってきた。脇道に入ってしばらく行くとまた自転車道路が出てきて、今度はまわりに放牧地以外な〜んにもない北海道みたいなところに突入。再び気分のいいサイクリングが楽しめるようになった。ひょっとして地平線が見えるかなと思ったが、360°どの方向も遠くには森があって、地平線は見えなかった。
それにしても、天気はいいし、車は少なくてのどかだし、すれ違うおっさんと「よっ」とか挨拶したりしながら、気分のいいサイクリングであった。おしりが痛いのを除いては。しかし、牛の姿を見てると働くのが嫌になるね。
てなことで、あまりに気分がいいので、もっと走っていたかったが、やっぱり体がとても持ちそうになかったのでそのままホテルへ。途中、散歩しているマリーンに出会った。
3時半頃にホテルに帰ったので、走ってた時間は2時間半ぐらいか。走った距離はざっと20kmぐらいかなあ。これなら趣味がサイクリングっていうのも分かる。うちの家のへんじゃ坂がきつすぎて、サイクリングというよりは修行みたいやしな。
ということで、ホテルに帰ってきたら1時間半ほどぐっすり昼寝してしまった。この昼寝がまた気持ちいい。
晩飯は、川に浮かんでる船で飯の食えるレストランへ。と思ったけど、いっぱいで入れなかった。さすがにここは立って食べるというわけにはいかないようだ。仕方がないので、またいろいろ物色して、あるレストランへ。入ると、エスニックな音楽が鳴ってるので、「ここは何料理?」って聞いたら「北アフリカ料理」だそうな。適当に15ユーロの料理を頼んだら、「ライスとクスクスどっちがいい?」っていうので、クスクスとやらを頼んでみた。クスクスは、ぱさぱさのお米を細かく刻んだような感じか。でっかいカレーライス用みたいな皿が3つも出てきて、1つはクスクス山盛り。これが、粒が細かいので、見た目以上にヘビー。1つは野菜のシチューみたいなもん。これも、これだけで十分メインメニューと認められる量。で、メインディッシュの魚介類と野菜のシチュー。野菜のシチューとはシチューの味が違う。というか、なんで2個出てくんねん。どっちかで十分やろう。プラスサラダと果物の盛り合わせ。
ということで、かなりがんばって食べたが、途中で胃袋がかなり張っているのを感じたが、まだまだ食べ物がいっぱいある。これはどうやっても食いきれん、ということで、またまた残してしまった。すみません。でも、どう考えてもこれは2人分の料理やろう。もうちょっとならがんばろうかと思うんだが、もう食べれないぐらいの状態やのにまだいっぱい残ってると抵抗する気力もなくなってしまった。
9月30日(月)
今日は、午後からDHVっていう会社の人に会いに行ってきた。こういうのも、足はチャリ。Van
Hallから約30分かけて行って、またVan Hallに戻って、ホテルとVan
Hallの往復もしたので、今日だけでも100分は走った。休み休みだとそう苦もなく乗れるもんだが、心なしか太股が張ってるような気がする。日本に帰ったら足がめっちゃ太なってるんちゃうか。脇腹も太くなってないことを祈る。
今日の人は、一人はまずまず流ちょうに英語を話すが、もう一人の人は俺並みの英語力か。この人と話してると、まさにECCで生徒同士がしゃべってるような感じ。相手にはピーター先生という強い見方がいて、困ったときは助け船が出てくるあたりがますますECCっぽい。
Van
Hallに帰ってから、ピーターと今後のスケジュールについて相談したが、まだ流動的な部分があたりして、ちゃんとスケジュールがこなせるんだろうかと若干不安。今日みたいにピーターがついてきてくれるとこはいいけど、来週からは全く見たこともない街の見たこともない会社へ一人で行かないかんねんけど。
今日は、Van
Hallで、こないだディスコであった小さいスペイン人の彼女に会った。なんでここにおるんじゃ?と思ったら、そのスペイン人もおった。とすると、あながちプー太郎でもないのか?と思ってたら、イザベラまでやってきた。今日はスペイン人大集合デーか?いまいち事態はつかめてないが、少なくともイザベラはVan
Hallで何かを学んでて、今日が卒業の儀式なようだ。つまり、英伍ちゃんは研修に来た外人の生徒をつかまえたっちゅうわけやね。小さいスペイン人もVan
Hallのパソコンでなんかやってたから、どうやら一応勉強してるようだ。
10月1日(火)
今日はランチミーティングとやらでプレゼンをした。俺のプレゼンの最中もみんなはランチを食ってるのかと思ったが、それは失礼だから終わってから食べましょうとピーターが言って、とりあえずプレゼン中は普通のプレゼン。終わったらランチ(といっても、丸いパンにハムが挟んであるのが1個とチーズが挟んであるのが1個、それにオランダオリジナルだとかいう俵型のコロッケみたいなもんがついてて、どっちかのパンに挟んで食べる。あとコーヒーか牛乳)を食べましょうってなったんだが、プレゼンしたとこだし、みんな雑談というわけにもいかずシーンとなったので、「じゃあ、質問がある人は質問を」ということになってしまった。さすがここはヨーロッパなので、みんな積極的に質問をしてくるので、こっちゃ全く食ってる暇があらへんがな。
そもそも、プレゼンは予定してたことをしゃべるだけなのでまだなんとかなるが、質疑応答となると、まず質問を理解して、日本語に訳して答えを考えて、さらにそれを英訳せないかんので大変。さすがに、英語の質問を英語で理解して英語で答える域には全然達してない。まあ、それでも、日頃ぺらぺらと英語をしゃべって俺を悩ませる若い人たちもゆっくりと質問してくれて、なんとかなったか。正確に何を聞きたいのかはよくわからんので、まあ、ここらへんのことを聞いとるやろうっていう感じのところを広めにいっぱい答えてやったら、そのうちのどっかの部分に聞きたかった部分が入っていたようで(そういうふりをしてくれただけかもしれんけど)、なんとか満足してくれたようだ。多分。
その後、再来週の週末にコペンハーゲンへ行くことになったので、飛行機の予約に。心配してたけど、いとも簡単に予約完了。うーん、なんでもなんとかなるもんですな。しかし、片道航空券を買ったんだが、なんと往復と同じ料金。正確には、片道の切符は往復切符より高いらしい。なんのこっちゃ。で、意味もなく帰りの切符まで予約した。ただし、ダミーなので、わざと満員のフライトを予約。こんなことなら、帰りも乗ることにしといて、コペンハーゲンでチケット屋にでも売ったらちょっとぐらい金になるか。って、コペンハーゲンにはチケット屋がないか。1000円でええからまけてくれっちゅうねん。
今後のスケジュールについてピーターと話し合った結果、今週の金曜日にGroningenを経ってユトレヒトを拠点にすることになった。ということで、このホテルもあと3泊。特にホテルに愛着はないけど、Groningenを離れるのはちょっと寂しい。が、拠点がオランダの中心に近づくので、今度こそベルギーへ突入するか。余暇の楽しみは増えそう。
ところで、今日も快晴で、最初の土日に雨に降られて以来、結局一度も雨に降られなかった。(夜遊びした朝5時に降られたが)夜中にはよく降ってるようで、朝方は道やチャリが濡れてることがよくあるが、昼間は至って天気がいい。結局雨雲全然いらんかった。つくづく運がいいと思う。天気がいいと、自転車に乗るのがほんとに気持ちいい。日本も自転車道路を整備せんかね。それと、駅前の自転車撤去とか小さいこと言わんと、各駅前に無料の自転車置き場をどかーんと作ったらいいのに。オランダは、駅前にはもちろんすごい大きさの無料自転車置き場、それも、盗られないように車輪を固定できるようになった自転車置き付きのがあって、それでもそこらに置いてるやつらもおるんだが、それだけじゃなく、街のそこら中に自転車置き場が置いてある。(この、自転車置き場が置いてあるっていう感覚が分かるかなあ)身近な例で言うと、社宅から新田辺や京都駅からKRPへ電車で行く人なんかほぼゼロに等しい。そう言えば、自転車放置のひどい駅に税金をかけるとか言ってるわけのわからん自治体があったが、逆やろう。置きたい人がいっぱいいるねんから、自治体が率先して「どうぞ置いてください」ってしたら、逆に秩序が保たれるんじゃないのか。ここへ来てそう思うようになった。
オランダには傑作な自転車があって、一度写真に収めてやろうと思いながらなかなか成功しないんだが、仰向けにん寝て、目より高いぐらいの位置でペダルをこぐ。最初見たとき、「うわ、変なやつがおる」といたく驚いたが、そういう人がちょくちょく現れる。趣味でやってるなら分かるが、コート来たおっさんがこれに乗ってると笑ってしまう。しかも、これに乗ってる人はなぜかスピードが速い。あの自転車、楽なんだろうか。
10月2日(水)
今日は、マライアに連れられて2社を訪問。
1社目はCiboga(シボーハと読むらしい。これは、会社というよりは工事現場の名前)。相変わらずチャリで訪問。おっさんは歩いて登場した。工事現場の事務所が運河に浮かんでいるボートっちゅうところがオランダらしい。ここでであったMr.Graafっていうひげもじゃのおっさんは、最初に「私は英語が苦手なんで」と自己紹介しただけあって、確かに英語が苦手なようだったが、それでもしゃべり出したらよくしゃべる。オランダの人は基本的によくしゃべるようで、相手のしゃべりが一瞬でもとぎれたときに質問しようとか思ってても、ほんとに一瞬もとぎれない。またもやECCの授業状態(マライアが通訳してくれたらまたわからんかったりして)のミーティングであった。
ここで話し込んでしまって、次の約束が11時からなのに出発が10時50分ぐらいになってしまったら、マライアは遅刻は許せないたちなのか、「時間がないから急ごう」と言って、チャリで猛烈に疾走。途中で、急に開いた車の扉にぶつかりそうになってた。前から思ってたけど、この人絶対A型やし。二人で汗だくになりながら(ちなみに、朝は手がかじかむぐらいだったのに)次の会社(Bioclear)へ到着すると、今泊まってるホテルのすぐ近くだった。
オフィスに入れてもらうと、全面ガラス張りの窓から辺り一面ずーっと放牧地帯が開けてる(日曜日にサイクリングした、地平線の見えそうな場所)。なんという見晴らしのいい会社や。けど、そこら中に牛やロバがのほほ〜んとしてるのが見えて、一生懸命働く気が失せるかも。
この会社の人(Mr.Henssen)は流ちょうに英語をしゃべるのに、驚くほどよく分かる。きっと、忠実に文法通りしゃべってるんだろう。みんなこうやってしゃべってくれないと。
ミーティング後、Mr.Henssenの車(Opel)でサイトの視察へ。隣の州のHoogeveenっていう小さい街へ行って、ホテルに到着。オランダで一番さびれた州であるドレンテ州で2番目に大きな市だそうだが、まあ、島根県で出雲市の次に大きい市だと思えばそんなもんかっていう感じの街で、昼飯を食うとこがないから昼食に来たのかと思ったら、Mr.Henssenはやたらとでかい荷物を持って車を降りる。釈然としないながらもホテルのフロントへ行って、フロントのおばちゃんとマライアと3人がオランダで何やら話したら、君たちはあっちで食事してなさいと言って、おっさんだけ反対方向へ行ってしまった。運転手専用食堂があるのか?
で、レストランへ行ったら、空席があるのにマライアがあちこちうろうろしてる。しばらくして誰やら知り合いを見つけたらしく、そのおっさんに俺を紹介してくれた。と思ったら、今度はそのおっさんに、そのレストランにいるそこら中の人に向かって俺を紹介された。全く状況がつかめないまま、「日本から来ました、よろしく」って、君ら誰やねん。
席に座ってマライアに聞いてようやく事情が把握できたが、今日のサイト視察は、Van
Hallの他の人(俺をみんなに紹介したおっさん)がコーディネートしてるフィンランド人の団体に対する研修の一環でサイト視察をしにきたのに俺が便乗させてもらったということらしい。前もって教えてよ〜ん、ピーターちゃん。ということで、フィンランド人と一緒にMr.Henssenプレゼンを聞いて、サイトを視察してきた。
プレゼンの際、ノートパソコン(外国ではもっぱらラップトップ)とプロジェクタ(ビマと言うらしい。オランダ語か英語かは不明)との接続がどうしてもうまくいかないとやらで、ノートパソコンをみんなのほうに見せながら、急遽用意してもらった模造紙にいろいろ書きながら説明してた。こういうことがあるからプロジェクタでプレゼンするのは怖い。今回のは、教えてくださいって来た人に教えてあげる場だったから問題なかったけど、大事なクライアントへのプレゼンとかやったら冷や汗じゃすまんな。
フィンランド人達は、今日ユトレヒトに泊まって、明日はベルギーのサイトを視察に行くらしい。それも便乗させてくれい。
で、再び車でBioclearまで帰って、そっからバイクでホテルへ。ホテルのすぐそばの会社だけあって、5時にはホテルへ到着。もう一回外食するのも面倒だったので、食事はホテルのレストランで済ませた。相変わらずポテトが出てきたんだが、「このポテト少ないよ」って思ってしまった。俺の胃袋もオランダ人化されてきたか。
そう言えば、今日の昼飯で食ったスープはうまかった。色からすると、伊勢エビのスープっていう感じだったが伊勢エビではないことだけは間違いない。
10月3日(木)
今日はいよいよVan
Hallでの最終日。荷造りもせないかんし、はよ帰ろうと思ってたのに、異様にあわただしい一日であった。
まず最初に、11日にコペンハーゲンへ行く飛行機のチケットをもらいに行かないかんかったので、遅刻して行くことにして、8時50分ぐらいに旅行会社へ。が、オープンは9:15からで、仕方がないので近所の茶店でお茶。今日はきっと忙しいねんけどなあ、と思いながら時間つぶし。9:14ぐらいに再び旅行会社へ行くと、もう開いてて対応はしてくれたが、コンピュータがまだ立ち上がらないらしく、しばし雑談。やっとチケット発券操作に入ったが、この店のコンピュータは前もそうだったがよく立ち往生をする。なんだかんだで結局Van
Hallに着いたのは10時過ぎになってしまった。
それから、最後のケーススタディーをして、その間もピーターは俺の今日からの宿探しとか来週以降の行き先へのルート作りとかで大忙し。なんでも、ユトレヒトがいいと言ったものの、いいと思っていたホテルが一杯で、それどころか、まともなホテルはどこも一杯で取れないらしい。ピンチ。
結局、明日から10月9日まではバストイレ共用の民宿みたいなとこになり、それでもそこにずっといれるのならまだましなんだが、10月10日は一杯とやらで、1泊だけ別のホテルへ。その後、コペンハーゲン行って、パリ行ってまたユトレヒトの別のホテルへ。その間も、ずっと1日1件以上は訪問しないといかん。荷物はどうなるんだろう。それに、予想通りだが、一人で訪問するとなると、行き方がわけわからん。しかも、ピーターがくれた行き方を書いた紙はオランダ語。大丈夫かね。
話を聞いているうちに、とんでもない困難が待ち受けていそうな気がしてきて、思わずにやけてしまった。困難が待っていそうと思ってにやけるあたり、俺も成長したもんだと思いつつも、なんだか、明日以降はこれまでの平穏な研修とはうってかわってすごくサバイバルな旅になりそうな気がする。
で、午後4時ぐらいからようやく最後のケーススタディーに関するディスカッション開始。当初の予定では、4時半からさよなら飲み会とか言ってたんだが。まあ、ちょうどみなさんも忙しいらしく、5時過ぎからあわただしくさよなら飲み会。と言っても、休憩室でビール1本飲みながらつまみをつまんだ程度。で、6時頃から5人ぐらいで食堂へ晩飯を食べに行って、そっからさらに研修の総括→明日以降のホテルや訪問先への行き方の説明。その後ピーターがスケジュールをまとめ直してくれたりして、結局Van
Hallを出るのが10時になった。それでも、今日は夜間の講義の日だったらしく、10時でも異様にたくさんの人(フランケンシュタインを始め、先生もたくさん、生徒もたくさん。生徒といっても、おじさん、おばさんも混じった多様な年齢層)がいた。なるほど、Van
Hallってこういうところだったのね。
その後、駅でチャリを返し(合計6日借りたのに21ユーロ。なんか得した気がする。いや、間違いなく得してる)ホテルへ帰って大急ぎで荷造り。明日、この荷物を持ってオランダの環境省にあたるところを訪問せんといかんので、なんとかスーツケース1つにまとめたいと思ったら、奇跡的に1つに入った。かなりふくらんでるので、耐久性に不安が残るが。
明日から10月10日までの2つのホテルは、、インターネット利用不可らしい。近所にインターネットカフェがあるからそこへ行けと言われた。まあ、ホットメールのeメールチェックと他人のホームページを見るぐらいはできるんだろうけど、インターネットカフェでこのパソコンは使えるんかね。使えりゃ問題ないけど、使えなかったら日記もしばらくお休みかな。いろんな意味で明日以降はどうなることやら予測が付かない。まあ、それが旅の楽しみとも言えるが。
最後に、この3週間ほどいた場所の写真と、ピーター、マライアと一緒の写真を撮ってもらった。(写真)ピーターとマライアの間に立ったらぼこってへっこむから嫌だって言ったのに、「いや、お前が真ん中だ」っていうので真ん中に立ったら、やっぱりこうなった。まためがねが光るとかっこわるいと思ってめがねを外して写ってみたら、「おー、めがねを外すとこんなだったのか」っていう感じで、自分でも違和感。
ところで、オランダ人はピーターをはじめ「わかる、わかる」っていう状況で"I
can
imagine."を連発する。最初はピーターの口癖かと思ってたら、マライアも言うので、これはピーターのがうつったんだろうと思ってたら、こないだヒアリングに行ったらヒアリング先のおっさんも言ってた。どうやらオランダではかなり一般的に使われるらしいので、調子に乗って俺も最近は"I
can
imagine."を多用しているが、ネイティブでもこんなの使うのかな?なんとなく違和感があるが。俺の違和感よりはピーターのほうが正しいような気はするが。
10月4日(金)
いよいよ本格的一人旅の始まり。どきどき半分、わくわく半分。
オランダにはすごいサイトがあるようで、出発地の住所と到着地の住所を入力すると、○○通りまで徒歩何分そこからさらに徒歩○分でバス停、そっからバスに乗って○分で○○というバス停に到着、そっから徒歩○分で駅・・・と、徒歩についてまでどこを目指すと何分で着くかという情報を出してくれる。よって、何時に到着したいかを入力すると、家を何時にでないといかんか、何時の電車に何番線から乗ったらいいか、というようなことがわかる。ピーターが、各行き先についてそれを出してくれたはいいんだけど、今日は1時からアポなのに12:53に最寄りのデンハーグ駅に到着するプラン。こんなもん使えへんやんけ。ただ、このプランはGroningen発Den
Haag行き、つまり、始発駅から終着駅まで乗ってりゃいいという、勝手のわからんもんには大変便利な電車。ということで、お薦めプランの1時間前におんなじ電車があるに違いない(オランダはそういうことが多いような気がする。確かめたわけではないが)という読みのもと、お薦めプランより1時間早めに行動。
読み通り1時間前にDen
Haag行きの電車があって、なんなくDen Haagに到着。
ところで、Den
Haagって、「日本語はハーグ、英語ではザ・ヘイグだが、正式にはグラーフェンハーゲ」なんだそうだ(地球の歩き方より)。マライアも「明日はグラーフェンハーゲに行くの?」って聞いてきて、「は?なんじゃそれ?」と思ってると、事情を知ってるピーターが「Den
Haag」って助け船を出してくれた。なんでオランダでグラーフェンハーゲと呼ばれてるもんが日本語ではハーグなんだか。意味わからん。グラーフェンハーゲにしときいな。
で、Den
Haagについて、最初にコインロッカーを探索。これもあっさりみつかり、ただ、スーツケースが入るんかね、と心配だったが、ちゃんとスーツケース用のコインロッカーがあって、ぴったり収まった。うーん、順調。
で、「駅について周りを眺めて一番でかいビルが目的地のVROM(オランダの環境省)と教えられてたんだが、駅がでかいので、周りを見回しても建物は2こぐらいしか見えない。結局わからず、インフォーメーション姉ちゃんに聞いてわかった。確かに駅の目の前(真隣)だが、駅の正面から出たら見えへんがな。
まあ、それでもほとんど何の問題もなく目的地に到着したので、昼食。今日は、オランダ到着後初めてバーガーキングにした。オランダのバーガーキングは、日本におけるマクド並みに大きな駅の一番いい場所を確保してるようだ。まだ3駅しかしらんけど、3駅とも駅で飯を食おうと思ったら一番にバーガーキングが目に入った。バーガーキングの姉ちゃんは愛想が悪い上に英語が通じないらしく、「チーズ?」「マヨネーズ?ケチャップ?」って怖い顔で聞くので、勢いに押されてチーズとマヨネーズを追加させられてしまった。しょうがないから初めてポテトにマヨネーズをつけて食べてみたが、まあ、あってもええけどいらんなっていう感じ。
その後、無事VROMの人へのヒアリングも終わり、4時頃からDen
Haag市内の散策。おっさんがやたらめったら資料をくれるので、かばんがめちゃめちゃ重い。かといって、ほぼ全財産と航空券が2枚も入ってるので、やっぱりこれをどっかに置くわけにもいかず、超重い荷物を持って歩いた。今俺を殺して所持品全部奪ったら、総額50万円近く手に入るかもな、っていう感じ。そう考えると、いちかばちか殺してやろうというやつが出てきてもおかしくないような気がしてきた。そう言えば、Den
Haagはやたらと外人が多い。(主にパレスチナ系か)駅のホームも落書きだらけで、日本より安全な感じさえしたGroningenと比べると、うって変わって危険な香りがする。
ま、そんなことは気にせず街へ。ほんとは俺の趣味的には中世の拷問器具や絵画などが展示してあるこわ〜い博物館とやらいう監獄博物館に行ってみたかったが、ここは1時間に1回あるガイドツアーのみらしく、最終の4時発に間に合わないので断念し、マウリッツハウス博物館へ。Groningen博物館とは違って、レンブラント、フェルメール、ルーベンスといった有名な画家の作品があるらしい。(と言っても、3人とも俺には初耳)
今回の個人的な目標の一つに「絵画が理解できるようになること」というのがあるのでかなりじっくり見たが、「なんでこの人は果物にトンボがとまってる絵を描いたんだろう」とか、「落ちてる最中のコップがこんなにくっきり描かれてていいのか?」とか、つまらんつっこみばっかり頭に浮かんできた。例えば、地球の歩き方にも載ってるレンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」とやらいう絵、本を真剣なまなざしでのぞき込んでる人たちは確かによくできてるが、一人カメラ目線のおっさんがいて、「なんでこいつはこっち向いてんねん。カメラから目線を外すのが定石ちゃうん(これは映画の定石だが)」とか。
まあ、みなさん確かに上手で、詳細にみるとほんとによくできてることは認めるが、そこらにいる絵のうまいやつには描けない絵なのかどうかが俺にはわからん。できたら、歴史的に有名な絵の横に、一流になり損ねた(けど、一般的に見て絵の上手な人)の絵を並べて展示してくれると、俺にも歴史的に有名な絵のすばらしさがわかるかもしれんな。かつて、「いい絵を見たことないから絵が理解できない」と言われたが、そうじゃなくて、「いい絵ばっかりしか見てないからいい絵のよさがわからない」じゃないだろうか。
この博物館の目玉は、フェルメールの「青いターバンの少女」っていう絵らしく、土産物屋のおみやげはこの絵を使ったものばっかりだったが、この絵はほんとにいいのか?なんぼ見ても良さがわからんかった。
駅への帰りに、建物の写真を撮ろうとしてると、2人組の少年に「俺たちを撮るのか?」って聞かれたので、「ちゃうちゃう」って言ったら、「これいる?」って梅干しらしきおかしをくれた。食べてみたら、梅干しだった。めっちゃすっぱい。なんであの子供はこんなしぶいもん食ってんねん。
満員電車の中でスーツケース持って乗るってかなり肩身の狭い思いをしたが、とりあえずユトレヒト到着。ユトレヒトへの切符を買うとき、現地の人はどうやらユトレヒトのことを「ユトレクト」と言ってるように聞こえるので、ここは現地人に従えとばかりに「ユトレクト」って言ったら「は?」っていう顔をされたので、「ユトレヒト」って言い直したら通じた。なんでじゃ。お前らみんなユトレクトって言ってるやんけ。やっぱり、「ク」じゃなくて、オランダ人独特ののどの奥から出す「ク(表記不能)」と言わなだめか。
さて、今日のホテルは非常に小さいらしく、地図もなく、わずか5行の英語の説明書きを頼りに探さないかん。しかも、どうも説明を見る限り、ホテル名の看板とかが出てなさそうな気がする。ピーター情報によると駅から徒歩15分らしく、駅から徒歩15分の看板も出てない場所が果たしてたった5行の説明で分かるのか?いや、無理だろうと、とりあえず探すだけ探して誰かに聞くなりするつもりだったが、驚くほどあっさり分かった。ただし、どう見積もっても15分なんて歩いてない。スーツケース引きずりながらとぼとぼ歩いてる俺の足でも10分以内には着いたな。
まあ、それはいいとして、めちゃめちゃ駅に近くて、大変便利。どんなホテルかというと、ただのマンションの一室。ホテルの主人がこのマンションの一室に住んでて、その人がもう一部屋借りて(買って?)それをさらに4部屋ぐらいに区切ってホテルと称してるっていう感じ。説明に、「マンションの○版の階段を登った最初の扉がホテルB&B」とか書いてあったけど、どうみてもただの家やし。しかも、「呼んだけど答えなかったので帰ります」と郵便屋さんが書いたらしい張り紙が貼ってあったりして。おいおい、このホテルなかったら、俺は路頭に迷うで、と思って3回ぐらいノックしたらやっとおばさん(というほど年でもないが、お姉さんと言うほど若くもない)が出てきた。
電話が使えないのは痛いが、朝食付き7000円弱でこれなら上出来ですわ。バストイレ共用のつらさは今晩住んでみなわからんけど。
いかにもオランダな住宅で、窓辺にいすを置いて飾り窓を開業しようか、っていう感じ。隣にはほんとに普通の人が住んでるみたい。
ということで、無事ホテルも確保して、あとは晩飯へ。すぐ近くに中華料理屋があったので、そこへ。ここはよくはやってて、2軒分をぶち抜いたような、100人ぐらい入れるようなレストランが、俺一人座れないぐらい満員。それでも中に入っていって、おばさんに"Can
I have a
dinner?"って言ったら「はぁ?」やって。お前、客に向かって「はぁ?」はないやろ。3回ぐらい言ってやっと通じて「そこで待っとけ」というので、カウンターに座って待ってたが、他の店員も至って愛想が悪い。オランダ人のお姉さんが「ハロー」ってにこにこしながらお金払いに来たら、無言でレジを指さして、さもいやそうにレジを打ってた。お前らにはCSという概念はないのか。それでもこんだけはやってたら立派なもんだが。
やがて席が空いて、ご主人らしいおじさんが案内してくれたら、この人だけはすごく愛想がいい。何やらセット料理を注文して、フカヒレスープが1.9ユーロなので、これは安いと思って、「あと、フカヒレスープ」って言ったら、おっさんが苦笑いして「本物のフカヒレじゃないけどいい?」。それはそれで面白そうだったので、「おー、じゃあ、その偽物をくれ」って注文して、どんなフカヒレもどきが出てくるのか楽しみにしてたら・・・卵スープじゃん。これのどこが"shark
fin
soup"なの?せめて、フカヒレらしいフカヒレじゃないものを入れといてくれよ。ということで、オランダのフカヒレスープは卵スープのことなのでした。ま、苦笑いしながらあらかじめフカヒレじゃないことを告白してしまうあたりかわいい。
さて、日記は書いたものの、これをどうやってホームページに転送するか。とりあえずインターネットカフェへ出発じゃ。
10月5日(土)
昨日は10時45分ぐらいにインターネットカフェに到着したが、「もうすぐ閉まるから、明日来たほうがいいよ」と言われた。なんでじゃ、俺のもらった紙には12時までって書いてあるやんけ。納得いかんが、しぶしぶ再度ホテルへ。インターネットカフェは遠くて、とても10分じゃ着かんな。ただ、何が遠いって、ユトレヒト駅をまたぐだけで10分ぐらいかかる。ユトレヒト駅はあちこちの方面から来る電車が集まる駅だけあって、めちゃくちゃでかいのであった。ピーターが検索してくれた情報にあった、「駅からホテルまで徒歩12分」も、降りるホームによってはあながち嘘じゃないかもしれん。
ということで、日記は書いたが転送できなかったのであった。インターネットカフェへ行ってても、転送できたかどうかは非常に怪しいが。
ということで、今日はやはりベルギーへ旅立つことにした。とりあえずAntwerpenへ行って泊まって、翌日ブリュッセルをちらっとみて帰ってこよっかな、っていう感じだったので、Antwerpenまでの往復・週末割引切符(金曜から月曜の朝までに往復すると安いらしい)を買うと、21ユーロ。えらい安いな。ちなみに、ユトレヒトからAntwerpenって片道約2時間。どのぐらい割り引かれてんのかな。
切符は買ったが時間が余ってるので、まずはトイレへ行ってみた。50セント(ユーロでも下の単位はセントらしい。ユーロまでは考えたけど小ユーロの名前を考えるのはめんどくさかったのか)払って入る(オランダのトイレは大体50ユーロが相場。駅でも百貨店でも50セント取られる。ハルリンゲンではレストランでも50セント取られるのには驚いた。)んだが、ぴかぴか。中で寝れるぐらい。まあ、それは嘘だが、もちろん紙も完備で、日本のきちゃない駅のトイレで、紙がないときには50円で、50円玉がなかったらしゃあないから100円払って紙を2パック買って、どうせ使わないから1パックそのうちなくなるのに比べるとめちゃくちゃいい。50セントでこんなぴかぴかにできるんなら、日本でもこの制度導入したらどうかね。雇用の拡大にもちょびっと(以外にでかかったりして)つながるし。おそらく、50円払うなら我慢するっちゅうやつも出てきて、駅のトイレが今ほど混まないんとちゃうか。それもいい。
それでも時間が余ってるので、なんかおもろいもんないかねと思って探したら、いわゆる無人の証明写真の機械があって、証明写真も撮れるが、牢屋に入れられたようなのとか、いろんな種類の面白い写真も撮れる。(つまり、プリクラと一緒だが。なら、プリクラのほうがシールになってる分使い勝手が広いが。よく考えると。)面白そうだし、機械の使い方が分からなくて困ったらそれはそれで面白いと思って、まあ、4ユーロなら使い方が分からなくて損してもいいや、と思って、4ユーロ入れて挑戦。が、機械がうんともすんとも言わない。よく見ると、お金を入れる金具がひん曲げられてて、機械の中に入ってないらしい。が、これがかなり堅くひん曲げられててどうしても元に戻せない。これが元に戻らないと、返金もできないし機械にも入らない。あんまり力ずくでやって壊れて俺のせいにされて弁償させられたらこんなあほらしいこともないので、最終的に断念した。誰に文句言っていいのかもわからんし。電話番号は書いてあったが、電話して文句言うのも億劫だし、今から行くから待っとけとか言われても困るし。4ユーロ損してもええわと思って挑戦したには違いないんだが、あまりにもだらしのない損の仕方であった。
ということで、むかつきながら電車へ。先週行くはずだったローセンダールに停車。ここへ来る途中は風車があったりして、かなりオランダっぽい感じだった。あの風車の風景はこの辺のことだったのかな。
電車の中で地球の歩き方を熟読し、Antwerpen(さっきからなぜAntwerpenとアルファベットで書いてるかというと、地球の歩き方には「アントワープ」って書いてあって、どうしてこれが「アントワーペン」ではなく「アントワープ」なのかがわからんので。フラマン語かフランス語的に読むとアントワープとなるのかもしれんけど、わからん)とブリュッセルについて勉強した結果、「これはやっぱりブリュッセルに行かんわけにはいかんな」ということで、気が変わって行き先をブリュッセルに変更。ただ、ブリュッセルのほうが宿が取りにくそうなので、取れなかったらAntwerpenまで戻ってこようというプラン。よく考えると、Antwerpenまでの切符しか持ってなかったが、Antwerpenの手前で検札に来て以降検札にこなかったので、キセルしてしまった。はるばるベルギーまで来て何キセルしとんねん、俺は。だって、行き先変更するからAntwerpenからブリュッセルまでの切符くれとか言うの面倒だったんだもん。帰りは払いますがな。でも、これで、最初に損した4ユーロ取り戻したかな。
ということで、ブリュッセル到着。ブリュッセル中央駅は地下にあって、なんか降りてすぐのイメージは淀屋橋(地下鉄と京阪の両方へ行ける辺り)っていう感じ。土曜日のせいか、リュックを背負ったものすごい数のバックパッカーがいる。(今日は俺もその一人)
まず最初にブリュッセルの全体的な印象を言っておくと、「なかなかやるな、ブリュッセル」。これはいい。街を歩くと、特に目的なしに歩いてても、あちこちで歴史的っぽい物に出会う。まあ、フランスもどきっていう感じもするが。もどきは失礼で、ミニフランスぐらいか。(こっちが本家だったらごめんなさい)しかも、歴史的なもんがかなり狭い範囲に集まってるのが便利でいい。郊外に行ったらまたなんかあるんかもしれんけど、言ってないのでそれは語れない。
ということで、ブリュッセルだけでまる3日ぐらいは楽につぶせるな。
まず最初に宿を決めんことにはどうにもならんので、インフォーメーションへ。グランプラスとやらいう駅からすぐ近くの歴史的建物が一杯集まって、人も一杯集まってるとこにあるらしいのですぐ分かるだろうと思ってたが、駅を出た瞬間から、どっちを向いてるのかさっぱりわからない。周りの旅行者達もみんなわからないらしく、ある方向へ人の流れができてたりもしなくて、みんな自信なさげに四方八方に散らばっていった。まあ、それでも、さすがにグランプラスはほどなく見つかって、広場に入った瞬間、「おー、これはすごい」っていう印象。今日だけでもう何度も行ったのですでにその感動は薄れたが。この写真嫌いの俺がグランプラスだけでいきなり6枚ぐらい写真を撮ったことからもその感動ぶりが分かろうというものだ。
で、その中の1つの建物にあるインフォーメーションへ。ホテルの予約を頼むと、姉ちゃんが「このすぐ近くで60ユーロっていうのがあるけど、60ユーロ出せますか」っていうので、「問題なし」って言ったが満杯だった。次に、「ここはちょっと離れてるけど、ここなら60ユーロで取れると思いますけどいいですか」というので、別に60ユーロじゃなくてもうちょい高くてもいいんだけどと思いながら「ノープロブレム」ということで、そこになった。バックパッカーの宿の相場は60ユーロなのかな。できたらここでメールのチェックもしたかったので、そこそこいいとこに泊まろうかと思ってたんだが、まあ、安いのはいいことだろうと思って、そのホテルへ向かうことにした。地図をもらって場所を教えてもらって、「ここで慎重に道を選ばなひどい目に遭うねんで」と、非常に慎重に地図と実物を照らし合わせながら、ある道を選択。ただ、地図にない細い道がいっぱいあって、なかなか地図通りに行けてるのかどうか分からないが、大まかな方向感覚を頼りに「大体この方向やろう」っていうほうへ。この街は、何がつらいって、全然文字が読めないので、何通りかとか、この建物は何かとか、こっちへ行ったら何があるかとかがほとんどわからない。で、たまに地図があっても現在地が書いてなかったりする。
ある場所で、やっと地図に現在地らしき物が書いてあるのでチェックしてみると、あれ?こんなとこ地図に載ってないぞと思ってさらに詳細に見てみると・・・えー、全く反対方向に来てる。あんなに慎重に道を選んで、出だしは多分正しい方向に出たはずなのに、いつのまにやら正反対の方向へ必死で歩いていた。もう道間違えるネタは飽きたんですけど、と思いながらも書かずにはおられない。いや、それにしても、ブリュッセルの難しさはGroningenの比じゃない。今日は曇ってて太陽の位置がわからんかったのも痛かったが、それにしてもわざとぐちゃぐちゃに作ったやろうっていうぐらい様々な方向に道がめちゃくちゃに作られてる。どうしてもつぶせない歴史的な物を避けながら道を作るとこうなったんでしょう。どうしようもないが、なんとかしてくれい。
で、インフォーメーションから大体20分と聞いてたのに、こっからやと40分かかるで、とげんなりしつつもその後は要所要所で地図の目印となる建物を見つけながら、ようやくホテルにたどり着いた。着いたら2時で、確かにインフォーメーションを出てからまる1時間が経っていた。ただ、その間にすでにかなりの見所を見たので、もうそんだけ分散策したと思えばそう悪くもない。見所のある場所はそう広いエリアじゃないので、1時間も歩いたらかなり感覚は把握できた。
さて、60ユーロのホテルがどんなもんかと思ったら、完全に日本で言うビジネスホテルだが、これが60ユーロであるなら、この研修中ずっとこれでよかったんですけど、っていう感じ。電話もついてる。朝食も込み(と言ったと思うが、よく考えたら"not
included"と言ってた可能性もあるな。includedだけ聞いて「ほー、朝食までついてるのか」と思ったが。)。インフォーメーションでのホテル予約って初めて使ったけど、これは使える。
さて、荷物を置いて再出発。もう2時過ぎだし、王立美術館は明日行くことにして、今日は楽器博物館とやらへ行ってみるかとういことでその方向へ。歩いてると、地球の歩き方に載ってなくても立派な教会とかいろんな見物が登場する。ほどなくえらくりっぱ気な寺院が出てきたので、素通りしようかと思ったが、どうせ教会はただだろうしと思って入ってみた。すると、これがすばらしい。えらく立派なステンドグラス(色があまりに鮮やかなので、最近はめ直したとかかもしれんけど)に、ここだけでも十分美術館と呼べるでというぐらいのりっぱ気な絵がたくさん。豪華な彫刻もあったりで、キリスト教徒でなくてもかなり感動するものがある。予定でなかったので足早に回って出てきたが、ここだけでも楽に1時間はつぶせるな。
教会の隅に、前にでっかい絵があって、その前にキリストの彫刻が置いてあって、敬虔な信者達がお祈りするような場所があってそこへ行ってみると、写真のようなちっちゃい女の子がしばらくいすに座って一人で前をみてたたずんだ後、右前にある小さいキリスト像の前に立って何やらじいっと見つめてた。あんまりかわいいので写真に撮ってみました。この子は立派なキリスト教徒に育つことでしょう。
後で調べたら、この教会はサン・ミッシェル大聖堂といって、地球の歩き方にも思い切り写真入りで紹介されていた。しらんかった。
ここへ入るのは無料なんだが、1ユーロ払うと地下へ行けるという階段があって、(最初トイレかと思った)お宝でも眠ってるかと思って入ってみることにした。2ユーロ玉しか持ってなくて、おつりくれよとか、50セント玉なら2枚あるんだけど、これを使ってしまうといざトイレ行くとき困るしな、とかいろいろ考えて、敬虔な気持ちで1ユーロ寄付し、2ユーロ払っておいた。これで今日は5ユーロ損したな。でも、キセルしたしな。
で、その地下室は何かというと、本物か模造品かわからんけど、柱とか井戸みたいなもんが発掘された跡だった。ただ、奥のほうとかが鏡で見えるようにはなってるものの、歩く範囲はほんの10mほど。これで1ユーロは高い、というか、金をとるほどのことはないんとちゃうの。これに金とるぐらいやったら、教会に入んのに10ユーロとったってみんな入ってくると思うけど、お金のない人が入れないことになるから、キリスト教的にはあかんのやろな。
なんか、もうすでに一杯書いたので、楽器博物館については一言だけにすると、まあ、家の近所にあったら行ってもええけど、ブリュッセルでわざわざ来るほどのことはないな。失敗。ただし、音楽好きの人なら知りません。ピアノの変遷が分かったり、絵画の描いてあるピアノより絵のほうが貴重そうなピアノがあったり、それはそれなりに価値のあるものが置いてある。
今日は王立美術館へは行ってないが、裏手を通りかかったときに噴水が目に入って、その中に置いてあった置物がえらく気に入ったので写真に収めてみた。
楽器博物館にいる間に雨が降ってきてしまったので、その後買い物する予定だったが、ホテルへ。昨日書いた日記でも転送するかと思ったら、しまった、ベルギーのアクセスポイントの電話番号、ユトレヒトのホテルに置いてきた。何しとんねん、俺は。
しょうがないので、地球の歩き方に載ってたインターネットカフェでまずはぷららのアクセスポイント情報を得ることにして、傘を携え再出発。今度はホテルで慎重に行き方を練ったのと、既にかなり歩き回ってブリュッセルの街をつかんできたのとで、全く遠回りすることなく到着。値段は1ユーロ26分らしい。1日パスで5ユーロだったかな。えらい安い感じ。で、ホットメールのメールをチェックして、当然日本語は入力できないので英語で何通かメールを書いたが、なんかしょっちゅう入力ミスをする。おっかしいなあ、急にキーの場所忘れてもうたんかな、と思ったら、キーの場所が違う。8割方一緒やけど、でも、結構違う。@なんか、結局どうやったら入力できんのかわからず。zでもないんかと思った。mがlの右にあって、aがwの場所にあったかな。とにかく、一つの単語に1回は間違う感じで、相当うっとうしい。最終的には、一生懸命キーボードを見ながら入力した。まあ、俺はこの場限りやからええけど、これじゃブリュッセル人は他の国行ったらキーボード使えませんで。
ちなみに、オランダはほとんど日本と一緒。@がshift2なのと、'が:の位置にあるのが気になったぐらい。()も一つずつ右にずれてたな。これは結構うっとうしかった。
昼飯時に、レストランが一杯並んでる通りを通って、えらくうまそうなカキがあったので食べそうになったが、ここで腹をこわしちゃ困ると思ってぐっと我慢。他にも、一人30個はありそうなバケツ一杯のムール貝を食べてる人があちこちにいる。ムール貝ってそんなにうまいかね。いくら加熱してあるとは言え、貝だけに、30個も食ったら一つぐらいへんなんが(汚染物質を含んでたり)混じってそうな気がする。
レストラン通りを歩いてると、最初お姉さんに「こんにちは」と呼びかけられた。と、その次に兄ちゃんに「ありがとう」って呼び止められた。お前、使い方間違ってるし。ここはお姉さんに軍配。さらに別のにいちゃんにもなんかとんちんかんなこと言われたなあ。知ってる単語言うたらええちゅうもんとちゃうやろう。そう言えば、お姉さんに「ニイハオ」って声をかけられた。お前は中国人と間違えたな。
で、晩飯時、再びよく似た通りへ。呼び込みの兄ちゃんに呼び止められたので、「いくらや」って聞いたらメニューを見せながら「14ユーロ」と言う。どうせなんか一品だけの一番安いやつを言うとんのやろうと思って、「俺はスープとか前菜までついたコースが食べたい。コースやったらいくらや」って聞いたら、「これで全部ついてる」っていうので、ほんまかいなと思いながら結局取り込まれてしまった。雨が降ってるのに外の席を勧める(外に客がいるほうが、はやってるように見えて店にとってはうれしいらし)ので、「あほう、雨やのになんで外やねん。中や、中や」らしきことを英語で言って中へ。
さっきの14ユーロは綴りを忘れたがマッスルって書いてあって、わからんけどごっつい肉が出てきそうな気がしたので、ポークをどうやらしたキャロットのなんとか、15ユーロっていうのがあったので、それを注文したら、それは野菜だけのメニューらしい。で、そのマッスルっちゅうのがスープから全部含んだやつだっていうので、もう考えるのめんどくさくなって、「じゃあ、このマッスルの一番上くれ」と注文。出てきたら、皿一杯のムール貝。やってしまった。こうなったら食べるしかないということで食べたら、結構うまい。ただし、フランスのフランス料理にありがちなように、一口目はうまいけどいっぱい食べるとひつこくなってくる。上でバケツ一杯のムール貝を30個と書いたが、もういややっていう状態で数えてみたら、まだ17個残ってた。既に7割方食べてたので、おおかた50個ぐらいは入ってたと思われる。ということは、あのバケツ一杯のムール貝は何個入ってるんだろう。
で、前菜はないし、スープもないやんけと思ったが、このメニューはムール貝に野菜がかかってて、それにスープがかかってる。だから、スープとサラダは混じってるちゅうことか。でも、前菜はないやんけ。パンが出てきたので、これが前菜か。で、さらにポテトが出てきたので、これが通常のパンの代わりか。なんとなくやられてる気がする。
晩飯語、5種類ぐらいの見たことのないへんてこな笛を使っていい音楽を演奏するストリートミュージシャンがいたので、それを鑑賞。結構まじでいいと思ってたら、大勢人が集まって聞いてた。さらには、ストリートミュージシャンのCDとしてはびっくりするほどCDがよく売れてた。俺も箱に金だけ入れて帰ろうかと思ったけど、つられてCDを買ってしまった。どうも今日は散在するなあ。彼らは、最初日本人かと思ったぐらいだったのに、ペルーから来たそうな。フジモリ大統領の親戚か?
最後に、今日一日歩き回った感想として、ベルギーという国は、そもそも母国語が2つあって、国内でさえ意思の疎通ができないことがおそらくよくある。それに加えて、ブリュッセルはいろんな国から観光客がやってきて、何語が通用するのやらさっぱりわからん状態になってる。オランダの場合、どうせ外人はオランダ語をしゃべってくれないということでみんな英語をしゃべるようだが、ベルギーでは観光客のために英語を覚えてもドイツ語しかできんやつもおればベルギー人でもフランス語がわからんやつがおったりで、結論として必ずしも英語の通りがよくない。これはフランス語圏のせいか。
ということで、ホテルに帰ってきて、インターネットカフェで得た情報を基にインターネットに接続しようとしたが、どうしても電話がかからない。パソコンから電話するのをやめて、電話としてかけてみてもかからない。電話のかけ方の説明まで書いてあんのに、原因は不明。ということで、今日もホームページへ転送できず。
これは、しばらくはインターネットカフェでホットメールのメールだけチェックし、必要な場合は英語で返事を出す状況が続くのか。
ホームページ