1.5世代モバイルコンテンツ(1)

 

横田真俊

2000/08/16
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次世代モバイルコンテンツはどうなる?

iモードを初め携帯電話のコンテンツが急激な勢いで増加している。出会いの掲示板から、グループウェア、モバイルバンキングなどインターネットにあるものはほとんどiモードにあるといって良いだろう。ユーザー数でも既に1000万人を突破し、携帯電話によるインターネットユーザーは無視できない存在というよりも日本のインターネットの最大のユーザと行っても過言ではないだろう。

最近では16和音で着信メロディが演奏できたり、ディスプレイのがカラー表示になったりと様々な携帯電話用のコンテンツをさらに豊かに表現できるようになり、機能の面でもJAVA版の携帯電話の登場が予定されたりと2001年からサービスが予定されている。IMT−2000に向かって着々と準備が進んでいる。

しかし、すぐにIMTー2000用のコンテンツが登場し大容量を扱う携帯電話が普及するかといえば決してそうではないようだ。なぜなら、まず電話の料金が高すぎるという事があげられる。現在のIモードのパケットでは3Mのデータを扱うだけで8000円近くの料金がかかる、IMTー2000用になれば現在よりも料金が安くなると考えられるが、それでもかなりの料金をとれる事は確かだろう。(予想では384kbps用の高品質画像、15秒の動画をダウンロードするのに試算では280円かかるという)。次に問題になっているのは次世代携帯サイトコンテンツの姿がいつまでたっても見えてこないという事だ。現在考えられているのは、音楽、動画などのコンテンツなどのコンテンツが中心だが、前述した料金の問題のほかにも携帯電話で音楽コンテンツ配信にはセキュリテイの問題やデータを記憶するメモリ媒体の標準化の問題などまだまだ問題が多い。料金の問題も含めてIMT−2000が導入と同時に携帯電話がリッチコンテンツを取り扱うようになるのは現実的ではないだろう。

だからと言ってモバイルコンテンツが今のままであるとは考えずらい。我々は早急に現在のモバイルコンテンツとIMT−2000用のコンテンツの間の期間にあたる、1〜3年後のコンテンツ、いわば「1.5世代モバイルコンテンツ」を考えなければならなくなる。 今回のレポートは前半で「1.5世代モバイルコンテンツ」の特徴と想定されるサービス。後半ではコミュニケーションの核となる次世代IMとの関わり合いを含めて考えてみたいと思う。

1.5世代モバイルコンテンツの特徴

1.5世代モバイルコンテンツと言ってもピンとこない人も多いのではないかと思う。そこでまず、1.5世代モバイルコンテンツの特徴を見てみよう。 まず、現在のモバイルサイトは基本的に携帯電話中心のサイトだという事があげられるだろう。現在、携帯電話用のサイトやコンテンツの他にPDAやゲーム機用のコンテンツやサイトなどはなかなか見あたらない。しかし、1.5世代モバイルコンテンツは、携帯電話だけでなく様々なPDAやゲーム機なども接続できるようになるだろう。これによってモバイルコンテンツの利用の幅がひろがるだろう。

次に、モバイルコンテンツのポータル争いが現在よりも激化するだろう。 現在のインターネット上でもポータル争いは激化はしているが、モバイル端末のポータルは現在のインターネット上でのポータル争いとは若干異なる部分がある。 通常のインターネットのポータル争いがブラウザのスタートページであるのに対し、モバイルコンテンツのポータルはインターネットにアクセスした時のページではなく携帯電話やPDA待ち受け画面である。既に携帯電話の待ち受け画面をダウンロードするサービスが好評だが、1.5世代モバイルコンテンツは待ち受け画面や壁紙だけでなく、様々なコンテンツを利用できるようにになるだろう。まだ待ち受け画面の利用方法に具体的な利用が聞こえてこないが、もし待ち受け画面の利用がすすめば、常に表示している究極のポータルとして待ち受け画面争いが始まる可能性があるだろう。

最後にコンテンツに触れる時間が今までよりも増える事になるだろう。これは、パケットの料金が安くなる事やPHSのデータ通信が広がったりする事などもあげられるが、PDAやゲームデバイスに接続できるようになるので、今までのモバイルコンテンツのようにちょっとした時間に短い情報を見るという使い方のほかにもPDAデバイスで小説を読んだりゲームデバイスをネットにつないでデータを交換できるようになるだろう。現在は携帯電話のみの利用を考えたコンテンツが多いが、PDAやゲームテバイスと連動したコンテンツも考えなければならなくなるだろう。

このように、1.5世代モバイルコンテンツは携帯電話のみのコンテンツではなく、他機種との連動や携帯電話ゆやモキバイル機器の待ち受け部分のコンテンツ争いがますます激化していく事になるだろう。次はこれら1.5世代モバイルコンテンツをもう少しわかりやすく見てみよう。


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