月明かりで。 床に窓の形が浮き上がる。 また、暗い室内の、寝台で。 蠢く者達をも、冷たく白い光が闇に晒す。 「う…あっ…このっ…!」 わざと焦らす指の、舌の動きに。 フリックは覆い被さる巨躯の男の髪を引っ張った。 「も、い…から…」 はやく、と自分を覗く顔に唇を寄せる。 舌を絡ませて離れた後、男の造った笑みが月光に半分照らし出された。 そうして、笑みは消えぬまま。 言葉と、共に体を進める。 「これ、か?」 「んっ!」 ビクトールが、脚を抱え上げて、ゆっくりと身を沈めていく。 「はあ…あ…」 割り入って来る圧力に、フリックが身を震わせる。 眉を寄せ、堪えるような表情に、上から圧し掛かってビクトールが。 「これが、欲しかったんだろう?ええ?」 「っ!」 全部を納めて体を揺すられてフリックは声にならない声をあげた。 乱暴な物言いとは逆に、けれどその動きは優しい。 そして、やはりどこか焦らすような。 穏やかともいえるように抜き差しされる動きに合わせて。 フリックの腰がゆるゆると揺れる。 「や…もっと…!」 擦り付けるように、フリックの腰が押し付けられる。 その腰をがっしりと掴んで動きを止めると、ビクトールがうっそりと笑った。 「物足りねえか?」 「あっ!」 ずっ、と大きく体を引いてから、思い切り打ち付けるように中に挿れる。 それを、何度か繰り返すとフリックが強い力でビクトールの肩を握る。 「ああ!あっ、あっ…!」 「ここも…こんなにしちまってよ…」 そう言って、反り返って先から雫を零すフリックの雄に手を伸ばす。 強く、握って扱かれて、フリックの喉を甘やかな声が突く。 「すげぇ、やらしくなっちまってまー…」 「うるさい…っ!誰のせいだと…思ってやがる!」 ビクトールの揄う口調に、動きに翻弄されながらもフリックは抗議の声を上げた。 「お前が…っ…あの時、他に誰もいなかっ、た、からって…俺なんかに、手、を出したのがっ、悪いんだろ…?!」 「……」 「だからっ、ちゃんっと、責任取れよな…!!」 「それ…本気で言ってんのか…?」 「な、何だよ?」 動きを止めた、ビクトールからは笑みが消えていた。 冷たい、光を帯びた黒い目が、フリックを見据える。 けれど、それはほんの一瞬で。 「なっ…?!」 片足を、大きく引かれて体を捻られる。 浮いた脚を肩に掛けると、ビクトールは強引に体を押し付けた。 「……っ!!」 それまで以上に。 深く、強く、ビクトールがフリックの内を穿つ。 「イイだろ?こうすっと、奥まで届くからなあ…」 「っ!あっ、あーっ!」 激しく揺さぶられて、フリックの思考が急激に白く塗り潰されていく。 奥の、フリックの好きなトコロを、念入りに強く擦って。 ビクトールがまた、笑う。 「確かに…お前にも、他にはいねぇよな…?」 「な、に…?」 「ここを…っ、こーして…っ、こんなに悦くしてくれる奴ぁよっ…!」 「なに…言…っ…っ!!」 ビクトールの言葉は、きちんとフリックの耳には届いている。 けれど。 それをまともに消化する間もなく、酷い快感が、体を駆け抜けていく。 止むことのない、そして次第に益々激しさを増す注挿に。 フリックは。 ただ、それを受け止める事しか出来なくなっていった。 ビクトールの言葉を。 ちゃんと聞きたいと思っていたのに。 フリックが、ビクトールと寝るようになったのは。 砂漠を越える途中での事だった。 何も、なかった。 砂と、空と、風と。 時折身を寄せるオアシスとしか。 他に、誰か人に会う事など、決してなかった。 だからだと思っていた。 他にはなにもなくて。 他には誰もいなくて。 だから、あの男は自分に手を出したのだと。 それから、砂漠を抜けるまで、まだ日は掛かった。 何度も、体を重ねるうちに。 頭が真っ白になるだけだった行為は、酷く甘い快楽を齎すものになっていた。 それは、まるで。 心地よい酔いを施す、美酒のようで。 溺れるように、それを自分は求めたのだ。 そして。 男も、そうなのだと。 それで、よかった。 よかったのだ。 「は?手を出して来ない…?」 「…ああ…」 カミューの部屋で。 最近、なんとはなく元気がないからと。 さり気無くけれど確信を付く物言いで、上手い事その原因を聞き出されたフリックが渋々答えたその返事に。 カミューは不審気な表情で訊き返していた。 「それは…つまり、全くそーゆーのがなくなってしまっという事ですか?」 「いや…全くって事は…その…お、俺から声を掛けた時はちゃんとするんだが…」 言った後、口元を押さえてそっぽを向いたフリックの顔が赤い。 そのフリックの横顔を眺めてカミューが少し微笑む。 ビクトールとの関係を知られてから。 フリックはこうしてたまにカミューとこうした話題を交わすようになった。 時にからかうように笑われる事はあっても、親身になって話を聞いてくれる。 フリックにとっては、有難い存在である。 勿論、カミュー側からの愚痴や惚気をフリックが聞く場合もあるのだが。 「じゃあ、別に問題ないのでは?」 穏やかな声と視線がフリックに注がれる。 それを受けて、しかしそれでもフリックの顔は浮かないままだ。 「いやでも…前は…あっちからの方が断然多かったんだ。それなのに…それに…」 手を、出して来なくなった。 夜、一緒に酒を飲む事はあっても、決してビクトールからは誘ってこなくなった。 そして。 そういう意味だけではなく。 手を、出さなくなった。 ビクトールは、何かに付けてはフリックに触れて来たがった。 頭を撫でたり、髪を梳いたり、頬を撫でたり。 肩を組んで額を寄せ合ったり。 普段、日常でそうやって頻繁に触れてきた手。 今は、それすらもなくなってしまったのだ。 話もする。 一緒に行動もする。 冗談を言って笑いもするし、言い合いもする。 何もかも、以前と同じで。 けれども、決して触れては来ない。 ただ、それだけの事なのに。 ビクトールが酷く遠い存在のように思えてしまっているのだ。 「何か…思い当たる事があるんですね?」 カミューの言葉に、はっとして顔を上げる。 カップの紅茶を啜るカミューは変わらず穏やかな笑顔のままで。 後ろにある窓からの柔らかい陽の光を受けて、綺麗な笑顔をより輝かせている。 「実は…」 言い澱んで。 暫しの沈黙が降りる。 その間、カミューは辛抱強くその続きを待っていてくれた。 「…責任を取れって、言ったんだ。」 ビクトールが、変わったのは、確かにあの夜からだとフリックは気付いていた。 責任を取れ、と言った途端。 怒ったように体を重ねてきた。 「他に相手がいなかったとはいえ、俺なんかに手を出したお前が悪いからって…」 「…信じられない…」 フリックがぼそぼそと話した内容に。 カミューは、呆れた、とばかりに声を上げた。 「いや!でもっ!!責任って言ったって、そんな大袈裟なもんじゃなくてだな…その、ただ単にちゃんと気持ちよくしろとかそーゆー意味であって…」 慌てて言い募ったフリックに。 カミューは更に呆れ果てた、という顔になる。 「本当に、そんな事をビクトールに言ったんですか?」 「う…ん…」 カミューの反応に、フリックが項垂れる。 「やっぱり…『責任取れ』なんて言われたら嫌だよな…別に、俺はそんな深い意味で言った訳じゃねーけど…」 「あのねえ…っ!!!!」 ばん、とテーブルを叩いてカミューが立ち上がった。 それに驚いてフリックが体を引く。 しかし、続く言葉はなかった。 何か言いかけた口を噤んで、カミューは暫し考え込んでいた。 そして。 ほのかに人の悪い笑みを忍ばせると。 ゆっくりと席に着く。 「もしかすると…かもしれませんね…」 「え?何だって?!」 神妙な顔をして。 勿体ぶって言うカミューに、フリックが今度は身を乗り出した。 「いえ…もしかすると、ビクトールに『イイヒト』が出来たのでは…と思いましてね。」 「イイヒト…?」 「まあ、有り体に言えば『恋人』とか『情婦』とかですかね…ああ、『情夫』ってのもこの際有りでしょうね。」 「……」 カミューの言葉に。 一瞬、フリックは絶句した。 けれど。 「でも、そんな話、ちっとも俺は聞いてないぞ!」 「そりゃあ、貴方との関係を続けたいからでしょうね。」 「…っ!あいつはそんな奴じゃ…っ!!」 「さあ…ビクトールも男ですからねえ…」 「そんな事…」 「それとも、貴方に自分から手を出さなくなった理由で、他にもっと的確なのがあるでしょうかねえ?」 カミューの畳み掛ける言葉に、今度こそフリックは何も言えなくなってしまった。 ビクトールに、『イイヒト』が? だから、もう。 自分には用がないのというのだろうか。 怒りとか、憤りとか。 そんなものが一気に溢れてフリックは拳を握り締めた。 しかし、それはすぐに。 もっと大きな虚しさやもの哀しさに打ち消されてしまう。 ほんとうに。 自分は、ビクトールにとって。 ただ、それだけの存在だったのかと。 「まあ、真相は本人に直接訊かない事には解らないでしょうけどねえ…」 呟くように言ったカミューの言葉が、フリックに刺さる。 真相。 それを。 知りたいと思う。 けど。 それ以上に、知りたくないと思って。 フリックは冷めた紅茶を喉に流して瞳を閉じた。 体が揺れて。 沈んでいた意識がもがくように浮上する。 背に、柔らかい感触が触れる。 途端に支えが失われて、体がどさりと何処かに落とされた。 薄く開いた目に。 見慣れた男の顎が映る。 「…ク…トール…?」 目を開けた自分に気付いて、男が覗き込んできた。 「そのまま寝てろ。」 体に感じるのは、寝台のそれだ。 レオナのところで酒を飲んでいたのまでは憶えている。 きっと、そのまま酔い潰れて眠ってしまったのを、この男が抱えてここまで連れて来たのだろう。 そこまでは考える事が出来たけれど。 まだ、頭がくらくらとする。 「ああ…すまない…」 「いいから、寝てろって。」 起こそうとする体をビクトールが押さえ付けた。 そして、じゃあな、と言って行き掛けたビクトールの襟首を。 フリックは咄嗟に掴んで思い切り引き寄せた。 「…っと!危ねぇじゃねえか!!」 ぐらり、と大きな体が揺れて倒れ込みそうになるのを、慌てて手を突いて留める。 それでも、フリックは掴んだ服を離そうとはしなかった。 そして。 「なあ…お前、『イイヒト』が出来たってほんとか?」 「……」 「なあ、それで、俺に手を出さなくなっちまったのか…?」 フリックは、まだ、酷く酔っていた。 けれど、だからこそ訊けた。 ビクトールの襟を掴む拳には、更に力が入って、小さく震えている。 目元を赤くして。 少し潤んだ目で、とても不安そうな表情で。 それでも、食い入るようにしてビクトールを見詰め、答えを待つ。 そんなフリックを。 覆い被さるようにして、ビクトールはただ、黙って見据えていた。 「手を、出して欲しかったのか…?」 「えっ?」 答えの代わりに。 質問が返ってきて、フリックは戸惑った。 その、肩口にビクトールが顔を埋める。 そうして、力を抜くと、ゆっくりと体を重ねた。 どうする事も出来なくて、固まったままのフリックの。 髪に、ビクトールの手が伸びた。 そっと、指が滑る。 柔らかく髪に分け入って、梳く。 温かくて、安心する。 その、感触にフリックはうっとりと目を閉じた。 ほんとうに、こうして触れられるのは久しぶりだった。 そう思って、実感する。 手を、出さなくなった。 でも、そんな事より、何より。 自分が、本当に求めていたのは。 何より、欲しかったのは。 こうして、触れてくる。 この掌だと。 「フリック…」 こうして、優しく自分を呼ぶ。 この声だと。 「んっ…」 ビクトールの手が、耳を辿って、項に滑る。 生え際を柔らかくなぞって、その感覚にフリックは身を捩じらせた。 「っ!」 晒された首筋に、ビクトールがそっと舌を這わす。 そうして、そのまま、顎のラインを辿っていく。 顎の先を甘噛みされて。 「…『イイヒト』が出来たってのは…間違いだ。」 「そう…なのか?」 「俺にはもう、『イイヒト』ってのはいるからな。」 「…?」 目で問い掛けるフリックに、体をずらしてビクトールはかっちりと視線を合わせる。 「俺にとって『イイヒト』ってのはお前しかいねえからな。フリック。」 言って、軽く口吻ける。 大きく目を見開いたフリックにちょっと笑って。 また、ビクトールは首元に顔を埋める。 「なのによ…お前ときたら、俺が見境なく手ぇ出したみてぇに言いやがってよ…」 「だ…それは…っ…」 「お前だからだ。俺は、他の誰でもなくて、お前だから抱きてぇと思ったんだ。」 「……」 「ずっと、そーゆーつもりでいたんだがな…」 「ご、ごめん…」 責められるように言われて。 フリックは取り敢えず謝っていた。 けれども、頭の中は酷く混乱をしていて、何から考えればいいのかさえも解ってはいなかった。 目に映る堅い髪に触れる。 いつも、そうされていたように梳いてみる。 胸の奥から、温かな気持が溢れ出す。 ビクトールも、また。 こんな気持で触れていて、くれたのだろうか。 ちゃんと、意味を込めて。 ずっと、そんな風に、傍にいたというのだろうか。 そう、思い当たったフリックは。 酷く泣きたくなってしまう。 その、フリックに。 ビクトールが問い掛ける。 「なあ、まだ答えを聞いてねえ。」 起き上がって、また、瞳を合わせる。 「な、俺に、手ぇ出して欲しかったか…?」 優しいけれど。 深く、真剣な瞳の色に。 ずくりと胸が痛む。 ビクトールと抱き合うのは、好きだった。 とても甘美な快楽を伴って、身も心も心地よかったから。 けれど。 それ以上に。 自分が、求められる事が喜びだった。 ビクトールが。 自分を求める、その事こそが。 何よりもの、喜びだった。 「ああ。凄い…思った。」 答えて、腕を伸ばす。 降ってくる唇に応えて、その首に腕を絡める。 噛み付くように、互いを貪って。 息継ぐ間もないくらいに、何度も、角度を変えて。 「なあ、お前は…?」 唇が離れた隙に、フリックが問う。 「お前は?お前も…」 抱きつく腕に力を込めて。 真摯に、訊く。 「俺のこと…っ、欲しいと思った…?」 息の上がった声で。 紅潮した頬で。 見詰めるフリックの手を取って、ビクトールは導いた。 「…っ!!」 「解んだろ?」 「……」 硬く、隆起したビクトールのモノに触れて、フリックの手がびくりと揺れる。 引かれるその手を阻んで、ビクトールが、尚もそこに押し付ける。 「ガキみたいに、傷付いちまったって意地張っててよ…」 そう言うビクトールの顔に自嘲の色が浮かぶ。 「誰でもいいと思われてんのにも腹立ったけどよ、それでもそんな俺と寝るお前にもムカ付いた。」 「わ…悪かった…」 「…いや、ただの八つ当たりだから謝んなくてもいい。」 表情の曇ったフリックに唇を落としてビクトールが苦笑する。 「絶対ぇ、もう寝ないとか思ってたんだけどよ。」 そこで、更に苦笑が濃くなる。 「やっぱり、お前の事が好きで堪んなくてよ。誘われればどうにも抗えなくてな…」 腰を擦り付けて。 ビクトールが耳朶に噛み付く。 反射的に逃げを打つ頭を追い縋って囁く。 「今だって、こんなだ。ずっと…」 ぞわりと走る感覚に堪える、フリックが小さく震える。 「ずっと、触りたかった。」 告げて、その手触りを確かめるようにビクトールの掌が頬を撫ぜる。 そこやかしこに口吻けた後。 抱き締めるようにして体を押し付けて。 何度も、額や頬をフリックに擦り付けた。 その頭を抱えて。 フリックが。 「俺も…俺だって…」 ビクトールが触れてこなくなって。 嫌になる程、思い知った。 当たり前のようにして。 触れてくる、あの手を。 自分は、何よりも欲していたのだと。 欲しい、と思うよりもはやくに。 当たり前のように惜しみなく与えられていたから。 ずっと、気付けないでいた。 何よりも、誰よりも。 今、自分が。 一番欲しいものだったのに。 「誰でもいいんじゃない。お前だから、お前とだけ、こうしていたいんだ。」 フリックが、抱く力を強める。 それに応えるように、ビクトールも腕を背に回して強く強く抱き締めた。 「…っ、は、だから…焦らすなって…!」 散々、感じるところを吸われ、撫ぜられ、舐められて。 高められては落とされ、を何回も繰り返されてフリックはほぼ虫の息だ。 今も、濡れそぼった自身をしつこくしゃぶられ、挙句に奥の穴をじくじくと弄られ震えるばかりで。 「…おかしくなりそうだ…」 涙目でそう零して、フリックがああと甘い息を吐く。 ビクトールは満足気にその媚態を眺めると、体を起こした。 「…っ!」 胸の尖りを押し潰されたフリックの体が跳ねる。 それを宥めるように髪を掻き上げて。 ビクトールが目を細める。 「心配すんな。ちゃあんと、責任は取ってやっからな。」 「…こ、の…!」 うそりと笑う男をフリックは忌々しげに睨み上げる。 けれど、それもまた愛撫が始まると、次第に甘い色を含み始めたのだった。 「どうやら、最近は上手い事いってるみたいですねえ…」 野外訓練の休憩時間。 カミューがフリックに柔らかい笑みを向けた。 それにちらりと視線を返して。 フリックは少し、険のある顔をする。 「カミュー…お前、わざとあの熊に『イイヒト』が出来たとか根も葉もない事言いやがったんだろ…」 「あはははは!バレてしまいましたかー」 胡乱と目を眇めるフリックに、あくまで明るくカミューは応える。 「いえね、”雨降って地固まる作戦”でいこうかと思いまして。」 「何だそれは…」 さんさんと暖かい太陽の光を浴びて。 美青年の一人は呆れたように空を仰いだ。 もう一方の美青年は、いつもの綺麗な笑みで穏やかな風を受けて髪をなびかせている。 雲一つない、いいお天気だ。 「…ったく…でもまあ、感謝してる。」 そう言って。 前髪を掻き上げながら。 フリックがカミューに微笑んだ。 それは。 その言葉を決して裏切らない。 とても綺麗な。 心からの笑顔だった。 |
えーあー…何か似たような話を昔書いた気がしないでもないんですが。 書きたかったものが違うのでそこはそれ…で…(逃) |
CLOSE |