PBBSの絵に、うさぎねこさんがお話を付けて下さいました!



「無駄な癒しもたまにはOK」

やたら雨の多い夏だった。暑さには砂漠以来多少抗体ができてしまったらしく、アレルギーなんじゃないかと思うくらい寝込んでしまう日がある。
今年は涼しくてよかったと思っていたのだが、おかげで作物が不作らしい。人件費、設備費の次にかかるのが食料費だ。このままでは跳ね上がって赤字だ。
毎日書類に数字とにらめっこしていたら、熊のやつに「今日は休みだ」と拉致られた。
「てめえ今の砦の現状と今年の冷夏をほんとに把握してるのか…」
地を這うような声を出しても「机上の空論だろうが」と取りあいもしない。空論になるならどれだけいいか。最悪を先に考えておかないと後から困るのはお前だろうに。
「ほら、見ろよ」
丘を登ったらいきなり視界に黄色が飛び込んできた。
「…これは、花…か?」
「なんだ。知らないのか?ひまわり。綺麗だろう」
その「ひまわり」というらしい花は丘の上にそろって同じ高さで咲いている。
こんなに背の高くなる、しかも大きな花は始めて見た。ほけっと花に見とれていると
「ほら」といって、頭に花を飾られてしまった。

ヒマワリ



こんなぶっとい茎折って頭に挿すような花か?
重いってば。大きさ考えろよ。といったのだが、
「これでもちっさいほうだ。いつもなら人の顔くらいになるんだぜ?」
そんなに大きくなる花なのか…そっちにびっくりだ。
くまの話だと種は食べれもするし、油も取れるらしい。なんてすごい植物だ。
「でも、一番いいのはやっぱ見てると元気になるってとこだよな!」
確かに。それはいえる。
よく見るとこの大きな花は全部太陽をむいて咲いている。元気になるわけが分かった気がする。
食糧危機は頭がいたいが、たまにこんな慰安もいいだろう。

もちろん、秋に砦の人間と種を取るのは忘れなかった。



うさぎねこさん、有難う御座いましたー!!
後で思えば、チャットで何かねだったりするのはルール違反だったのでは…と思いつつ(汗)
でもお陰で元気が出ました!
また遊んでやって下さいましねー

(2003.09.01)



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