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カメのよくある質問
カメのよくある質問◆



Q1 カメを連れて散歩に出掛けることはできますか?

A  カメ大好きの人たちは、犬のように首輪を付けて外に連れ出すことができたら、どんなに楽しいことだろうかと考えていると思います。でも、カメに首輪を付けることはできませんね。
日光浴をさせるために、庭に放してあげたり、公園や河原に連れていってあげることはできますが、飼い主がしっかりと見張っていないと、アッという間に逃げらてしまいます。(実際、カメの逃げ足は速いです。)ポケットに入れて持ち歩いたりする人もいますがこれはカメにとって迷惑な話ですね。
 散歩をさせたときに、カメが雑草を食べることがありますが、よく注意してあげてください。周囲の野草の中には、体に有害な植物もいがいと多いものです。外国からやって来た多くのカメにとって異国の野草のどれに分かりません。例えば、リクガメ類はオシロイバナやアサガオ等の葉を特に食べたがりますが、少量なら平気でも、多く食べると下痢を起こします。
 一方、タンポポやハコベは餌になります。基本的には、(例外もあります)人間が食べても大丈夫なものはカメが食べても大丈夫と考えてください。


Q2 カメはいつ頃地球に現れたんですか?

A  カメ類は、今から2億年以上前に地上に現れました。 2億年以上前と言いますと、中生代の三畳紀になります。

爬虫類では、初めの恐竜が出始めた頃で、ワニ、ヘビ、トカゲの仲間はまだ現れていませんでしたし、ほ乳類や鳥類もまだ現れていません。

最古のカメと言われているのは、ヨーロッパで三畳紀中期の地層から発見されたものです。プロガノケリス類と名付けられました。このカメ背甲の長さが60cmぐらいで、半水棲だと考えられていますが、今のカメと同じつくりの甲らを持っていたらしいです。


Q3 カメは何の仲間なんですか?

A  カメは、ヘビやトカゲなどと同じ爬虫類の仲間です。爬虫類は、変温動物ですが、陸上生活に完全に適応することのできた仲間です。卵に羊膜をつくり、殻をめぐらしたために乾燥に強くなりました。体も胸郭が完成し、横隔膜による肺呼吸も中的な呼吸方法となりました。
ただ、カメは甲らががっちりしてしまったので、呼吸はのどを使ったカエル的な呼吸方法をとったり、水中では、腸やのどにいっぱいある毛細血管によって、エラ呼吸のようなやり方で呼吸が可能です。だから長い間、水中に潜ることができるのです。


Q4 カメの精子の寿命はどれくらいですか?

A ヒトの精子は射精後、3〜5日くらいしか卵管の中生きられないですが、何種かのカメのメスは、何年もの間、精子を生きたまま体内に貯蔵しておくことができるようです。
ダイヤモンドガメの実験によりますと、4年間にわたってメスがオスなしで受精卵を産み続けたのです。このような現象を遅滞受精と言います。
このために、自然界では多くのオスと交尾した場合、1回に産み付けられた卵の中にいろんな父親の卵ができてしまいます。多父系現象と言いますが、一度に産まれた兄弟なのに父親がちがうと言うことになります。
これは、カメが単独生活者でお互いの関係がルーズだからです。


Q5 カメはどこで冬眠するんですか?

A 日本に棲むイシガメやクサガメは、水底で冬眠をします。陸の土中と昔は言われていましたが、どうも怪しいようです。カメは水底で冬眠する間、体温も低く、ほとんど代謝していません。しかも、おしりやのどに水を取り込み、たくさん張り巡らせた毛細血管に酸素を取り込むことができるので、ずっともぐっていても大丈夫なのです。


Q6  カメは本当に鈍くさいんですか?

A カメはウサギと比べられていつも遅い鈍くさいもの と思われがちですが、カメそれぞれの生活の場では素早い行動ができます。だから一概に鈍くさいと言えません。
半水棲のカメは、歩くこともできるし、泳ぐこともできるように指の間に水掻きまであります。
水棲のカメは、ウミガメのように泳ぐための足をしていて、さながらひれのようになっています。
陸生のカメは、足が長く歩く速さも相当なものです。かなり行動範囲も広いのですよ。
爬虫類ですから肉食傾向も強く、獲物をとらえるための色々な作戦を持っていて素早く獲物を捕獲するものもあります。ワニガメは舌をまるでルアーのように動かして、よってきた魚を食べています。


Q7 甲らに血管や神経があるですか?

A 甲らは、肋骨と表皮でできています。しかも肋骨は脊椎骨とともに板状になっていて骨板と呼ばれるもので、継ぎ目はヒトの頭骨の縫合のようにがっちりつながっていて甲らの基礎を作っています。その上に皮膚が変化してできた甲板で覆われています。しかもその甲板は、骨板とずれて覆われていて、強度を増しています。

骨と皮膚ですから、当然、血管や神経があります。細かい血管が網の目のように甲らを覆っているようです。
ただ、いちばん外側の甲板は、つめのようなもので覆われていて成長につれて脱落します。


Q8 ジーベンロックナガクビァァガメの甲羅にニキビのようなものが出来たのですが

A おそらく甲羅の表面にできた腫瘍であると思われます。ナガクビガメには特に発生しやすい病気です。発生原因は不潔な環境や、水質が合わないことがあげられます。治療は排膿して消毒し、清潔な環境で治癒させるのが一般的ですが、広範囲の腫瘍は獣医師の診断を仰いで下さい。


Q9 カメが斜めになって泳ぎます

A 2つの原因が考えられます

1. 循環器系の疾患

2. 異物を飲み込んでの均衡の崩れ

1は呼吸器系の疾患で浮き袋の役目を果たす肺が十分機能せず、バランスを崩した状態になっている状態です。この場合は他に開口呼吸、水に入りたがらない等の症状があると思います。

2は底砂等の異物を飲み込んで、身体のバランスを保てなくなっている状態です。体外に排出可能な物質であれば排出した時点で回復しますが、胚珠留出来ない場合、腸閉塞などの可能性もあります。念のために獣医師の診断を受けた方がいいでしょう。


Q10 ミドリガメの前足の爪が伸びてきました。

A 雌雄判別の所でも書きましたが、これはミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)のオス成体の特徴です。オス成体はメスの正面に行き、メスの顔の前に両前足を持っていってふるわせることで求愛のアピールをします。このときのアビールをより派手に見せるために発達したものなのでしょう。


Q11 金線亀は何ガメなんでしょう?

A 金線亀(錦線亀)はクサガメの亜成体のことです。甲羅の成長線(甲羅の継ぎ目の成長している部分のこと)が金色に見えるために付いた別称です。


Q12 ミドリガメとクサガメの同居は可能ですか?

A カメ個体の相性もありますので一概には言えません。十分なスペースがあれば可能でしょう。表面上は争いが起こらなくても、精神的に他個体を圧迫している場合があるので食欲等をよく観察して、問題があれば別居した方がいいでしょう。一般に生息状況が重なる場合は問題が生じやすいと言えます。


Q13 カメの皮膚が剥がれるのですが?

A 2つの原因が考えられます。

1. 脱皮

2. 皮膚病

1の場合はまず問題は無いでしょう。2は不潔な状態での飼育、日光浴が出来ない状態での飼育に発生します。カメ幼体は皮膚病にかかりやすく、死亡率も高いので発生したら早期治療が必要です。見分け方は脱皮の場合はほとんど透明の薄い膜、皮膚病の場合は白っぽいふやけたようなもの(人間が水虫になった場合の皮に似ている)です。


Q14 カメの後ろ足が痙攣します。

A  外傷等の神経切断でなければ、カルシウム不足の神経麻痺だと思います。神経の振動伝達を行うカルシウムが不足した状態だと思います。かなり重篤な状態なので早めに獣医の診察を受けて下さい。


Q15 カメが何が吐き出すような仕草を繰り返すのですが?

A 呼吸器系の疾患が考えられます。気管等に生じた痰等の粘膜質を吐きだそうとしている行動だと思います。かなり症状が進んだ状態なので早めに獣医師の診断を受けて下さい。


Q16 カメが水に入りたがりません。

A 上記と同じく、呼吸器系の疾患の場合と、飼育水自体が汚れている場合があります。水換えをしても入りたがらない場合はおそらく呼吸器系の疾患でしょう。おそらく観察していると他の症状(開口呼吸等)も行っていると思います、獣医師の診断を受けた方がいいでしょう。


Q17 リクガメの喉が腫れています。

A  甲状腺肥大の可能性があります。ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ等を頻繁に与えていると発生することがあります。あとあと健康を損ねる原因となるかもしれませんので餌の早期改善をして下さい。


Q18 カメの雌雄はどこで区別をつけますか?

A カメの雌雄の判別は総排泄孔の位置や尾の形状で見分けるのが一般的です。雄は尾にペニスを収納しているので、尾は雌に比べると長く、総排泄孔の位置も尾の先のほうにあり、尾も長くなります(下の写真参照)ただし、これはある程度大きくなったカメでないと分かりません。その他ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)等では成体になった雄は前足のツメが伸びる等の特徴を持ちますが、幼体のうちの雌雄判別は難しいと思います。


Q19 カメが肛門からレバー状のものを出しているのですが?

A おそらくペニスだと思われます。成熟したオスガメはちょっとした刺激でペニスを出すので、その瞬間を見られたのでしょう。すぐ引っ込むのであれば健康等に心配はないと思いますが、引っ込めない場合は総排泄孔の異常が考えられます。この場合は獣医師の診断を受けて下さい。


Q20 ニオイガメは悪臭を放つのですか?

A 他に飼育されている方からも臭いを出したと聞いたこともないので飼育下ではまず臭いを出さないのではないでしょうか?ちなみにそんなに悪臭ではないそうです。


Q21 ミドリカメが目を開きません。

A  おそらくビタミンA不足による症状だと思います。ビタミンAが不足して、ハーダー氏線が塞がり、浮腫を起こして目が開かなくなった物と思われます。この症状が出た場合は獣医師の診断を受けた方がいいでしょう、浮腫は外科的な除去を行う必要がある場合があり、素人療法は危険だと思います。


Q22 ミドリガメはどれぐらい大きくなるのですか?

A ミドリガメは甲長がオスで15〜23cm、メスで20〜28cmといわれてますが、明らかにこれよりも大きくなる個体がいます。かなり大きくなるので飼育される際は慎重に検討して下さい。


Q23ワニガメはどれぐらい大きくなりますか?飼育してみたいのですが?

A ワニガメは飼育下でも甲長50cm以上、体重も30cmを超える淡水では最大級のカメです。しかも顎の力が非常に強く、水中から出すと攻撃的になるという面もあります。成長した場合の大きさが大きさなので飼育は計画を持って行って下さい。最後まで飼育できないのであれば飼育を始めるのを止めて下さい。


Q24 亀の甲羅が割れてしまったのですが

A  落下等でカメの甲羅が割れてしまった場合は獣医の診断を受けて下さい。樹脂などで自己流で固めてしまうと癒着を妨げるなどの悪影響を及ぼす恐れがあります。感染症を併発することが多いので獣医師の治療に任せた方がいいでしょう。かなりな重傷でも助かることがあるので諦めないで下さい。


Q25リクガメが鼻水を流してます。

A リクガメが鼻水を流すのは、感冒等の感染症の病気であると思われます。獣医医師の診断を受けた方がいいでしょう。


Q26リクガメにはどんな餌を与えればいいですか?

A 種類が書いてないので、詳しくは書けません。リクガメは種類によっても違いますが、基本的には草食のものが多いです。食事は種類の食性を考慮し、野菜、果物、動物性蛋白質、リクガメ用フード等を組み合わせて与えて下さい。ビタミン、ミネラル、カルシウム等の添加も行って下さい。カメの個体差によってもかなり好みがありますので自分で研究することも大事です。


Q27ゼニガメとはどんなカメなんですか?

A 本来ゼニガメはニホンイシガメの幼体を指すのですが、最近はクサガメの幼体を指すようになっています。現在販売されているゼニガメはまずクサガメの幼体であると考えていいと思います。「本当の」ゼニガメであるニホンイシガメの幼体は正式和名である「ニホンイシガメ」として販売されていることが多いですね。



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