年金と雇用保険の調整

※平成10年4月1日以降に老齢厚生年金の受給権を得た人が調整の対象となります。
高年齢雇用継続給付との調整
  • 調整の基本的なしくみ
    雇用保険法による「高年齢雇用継続給付」の受給中は「60歳台前半の老齢厚生年金」は在職老齢年金による調整に加えて、高年齢雇用継続給付との調整により、標準報酬月額の6%に相当する額を上限として、年金が支給停止されます。
    調整方法年金額の支給調整は、1.賃金との調整(在職老齢年金のしくみによる支給停止)と2.高年齢雇用継続給付との調整の2段階で行われることになります。
    1.賃金との調整
    まず、在職老齢年金のしくみにより、年金の一定額が支給停止されます。この時点で全額支給停止となれば、高年齢雇用継続給付との調整は行われません。
    2.高年齢雇用継続給付との調整
    (1)標準報酬月額がみなし賃金月額(60歳到達時の賃金月額)の61%未満であるとき
    調整額=標準報酬月額×6/100
    (2)標準報酬月額がみなし賃金月額の61%以上75%未満であるとき
    調整額=標準報酬月額×調整率
    第1号一(第2号+第3号)/第2号×6/15
    第1号=みなし賃金月額×75/100
    第2号=標準報酬月額
    第3号=(第1号一第2号)×4.85/14=(みなし賃金月額×75/100一標準報酬月額)×4.85/14
    (3)標準報酬月額と高年齢雇用継続給付との合計額が雇用保険法の規定による支給限度額(350,880円。平成15年5月以降)※2を超えるとき
    調整額=(支給限度額一標準報酬月額)×6/15

    ※1みなし賃金月額とは、60歳までの6ヵ月間(60歳到達時にすでに退職している人の場合は離職前の直前6ヵ月間)に支払われた賃金の総額を180で除して30を乗じて得た額のことです。
    ※2支給限度額は毎年8月に改定されます。
    ※3上記の調整額はいずれも月額ですが、実際の調整額は在職老齢年金の場合と同様に年額をベースにして計算します。したがって、上記の調整額に12を乗じて調整額の年額を算出したうえで、年金の支給額を算出することになります。また、上記の調整額が在職老齢年金のしくみによる調整後の年金支給額(加給年金額を除く)を超える場合は、年金は全額支給停止となります(全額支給停止の場合、加給年金額も支給停止となります)。

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