[ 基礎知識 ]

●基本中の基本の用語解説(超初心者向)。

用語 解説
基本 Windows/Mac パソコンは何でもかんでも同じだと思っている人もいるようだが、そういうのは大抵、ウィンドウズ。少数派だが違うものも存在するのである。ちなみに、おぱく堂の使っているのはマッキントッシュ(略してMac)。
OS Operating System、基本ソフト。パソコンを動かす最も基本的なシステムのことで、上記 Windowsとか Macintoshとかいうのが、それ。他には Linuxなどが知られている。
ファイル/フォルダ パソコン上にある文章、絵、写真。どれもこれも「ファイル」であり、それを入れておく場所を「フォルダ」という。なお、パソコン上では日本語のファイル名やフォルダ名でも問題は少ないが、ネット上では何かと問題がある。
テキストファイル 人間が読める文字データだけで出来ているファイル形式(但し人間が理解できる文章になっているとは限らないが)。通常の文書ファイルは当然のことながら、電車走行キットプログラムのHTMLファイルもこれ。
* 人間が読めないデータで出来ているファイルは、バイナリファイルという。画像ファイルはこちらに該当する。
全角/半角 これが全角/コレガハンカク。
ABCD123/ABCD123.
電車走行キット的には、英数字が問題である。編成の設定などで数字入力が必要だが、必ず半角英数(0123456789)で行う。全角数字(0123456789)ではエラーになる。なお全角の英数字というのはコンピュータ的に見れば日本語。
* 半角カタカナは日本のパソコンと携帯電話だけのもの。それ以外のコンピュータも繋がっているインターネットでは原則禁止である。
重い 画面表示などが苛々するほど「遅い」状態のこと。
但し、遅い原因は2つあり、別々の問題として理解する必要がある。
[ 処理が重い ]
電車走行キット的に言えば「電車が走るのが遅い!」という状態。コンピュータの頭脳部分(CPU)の処理速度が遅いとか、色々なソフトを同時に起動していてコンピュータが電車走行キットばかりにかまっていられない、といった原因で遅くなる。解決策は、処理速度の速いコンピュータを買うか、コンピュータにややこしい仕事をさせないことである。
[ 容量が大きくて重い ]
電車走行キット的に言えば「いつになったら読込中が終わって鉄道シーンが表示されるんだ!」という状態。低速アナログ回線などで通信速度が遅いとか、ファイル容量が大きすぎるといったものが原因。解決策は高速回線にするか、ファイル容量を小さくするかだ。ネット上で鉄道シーンを表現する場合「ブロードバンド(高速回線)じゃなきゃ見なくていいよ」と突っぱねるか、低速アナログ回線経由のページ訪問者のためにファイル容量に気を使うか、どちらかしかない。
* 画像のクオリティを上げるとファイル容量が増えるのは避けられない。ゆえにファイル容量に気を使うとはいっても、ジレンマがあるのである。
ダイアログ 百聞は一見に如かず。実例→「こんなの」とか「そんなの」とか「あんなの」がある。
ウェブ絡み メール/ウェブ インターネットの2大機能。メールは分かるだろうが、ウェブって何? いわゆるホームページのこと。正しくは World Wide Web(略して WWW)、個々のページはウェブページと言う。本来、最初に表示されるウェブページのことだけをホームページと言ったのだが、いつのまにか全部を指す言葉になってしまった。
* ホームページという言葉の現状の用法に関して、是とする人もいるし否とする人もいる。ここでは、そういった是非論までは踏み込まない。
ウェブサイト あるテーマについて書かれたページの集合体が「本」であるように、ウェブページの集合体が「ウェブサイト」となる。一般的に言われる「俺のホームページ」というのは、要するに「俺のウェブサイト」ということだ。単に「サイト」とも言う。
* インターネット上に個人ユーザーが少なかった大昔はサイト=サーバー(一軒家状態)だった。多くの個人がプロバイダのサーバーに間借りするようになってからは、サイトという言葉がサーバーとイコールで使われる事は一般的にはなくなった。
ローカル 「ネット上」ではなく「貴方のパソコン内」を意味する。
オンライン/オフライン オンラインは「ネット上」の意。オフラインは上記ローカルと異なりパソコン内に限定せず、ネット外すべてを意味する。
フリーウェア 作った人が「無料」で配布しているプログラムやデータのこと。但し、著作権を放棄しているわけではない。ちなみに、電車走行キットはリンクウェア(リンク条件付フリーウェア=条件付なので厳密にはフリーウェアではない)である。
* 他には、メール送付を条件とするメールウェアや、継続使用時は有料となるシェアウェアなどがある。
画面表示絡み ピクセル pxと略す。画素。画面を表示するための光の点の数を示す単位。画面に表示される画像の大きさを表すのにも使う。
* 同じ意味のものとして「ドット」も使われるが、ドットの場合は「画面表示の点」だけじゃなく「印刷のインク点」を示す場合もある範囲の広い言葉。
解像度 表示の細かさを示す度合。細かいほど「解像度が高い」という。ややこしいのは「画面解像度」と「印刷解像度」があるにもかかわらず、どちらも単に「解像度」と略して使われていること。電車走行キット的には前者しか用はないが、描画ソフト上では後者を知る必要が生じる場合もある。
[ 画面解像度 ]
画面上にある画素数。横1024ピクセル×縦768ピクセルの画面を使っている人が多いようだ。640×480といった画素数の少ない=解像度の低い画面から、1600×1200といった高解像度画面まで色々ある。横2000ピクセルに達するものもある。電車走行キットの縮尺は、1ピクセル=実車の10cmなので、横1024ピクセルの画面には、実車102m分、つまり20m級車輛約5両分が表示可能ということになる。
[ 印刷解像度 ]
単位は dpi(dot per inch)、つまり1インチあたり印刷インク点がいくつあるか、という細かさを示す。画像ソフトの中には描く前にこのdpiを指定する必要があるものもある。電車走行キットは画面表示のみなので本来印刷云々は無関係なのだが、一応画面表示のものは 72dpi(Mac標準)または 96dpi(Windows標準)という扱いになり、必要ならこの数値を指定する。
* 実際に画面上の1インチが、72ピクセルだったり 96ピクセルだったりするわけではない。にもかかわらず、あえてインチ換算するのは、画面上の文字サイズの単位「ポイント」が1/72inch換算だからである。たとえば、10pt(ポイント)指定の文字は、96dpiのWindowsでは 13ピクセル四方、72dpiのMacでは 10ピクセル四方になる。ウェブ的にはこの違いは困るわけだが、MacIE5が Windowsに合わせて96dpi表示が既定値になったため、事実上この問題は解決した。
RGB Red, Green, Blue。つまり光の3原色。画面表示される色を指定する上で、最低でも概念を知っておく必要はある。どの光とどの光をかけあわせるとどんな色になるか、というのが感覚として分かるようになると、描画ソフト上で必要な色を作るのが楽になる。
* ウェブページ上の色は、いくつかの色名、または RGBを16進数で表したコードで指定する。これを知っておくと、電車走行キット上の操作盤背景色が変更できたりする(できないものもある)。

* 上記には電車走行キットを使う上で直接的な関係のない用語もある。だが、このマニュアルや、おぱく堂のウェブサイト上では使う用語なのであえて解説した。

●拡張子。

[ Windows ]
ファイル名には、ファイルの種類を表す「拡張子」という文字が付加されているが、これを表示しない設定になっている場合がある。電車走行キットを使う上では表示されないと何かと不便であるので、表示されるように設定を変更した方がよい。

左下の「スタート」ボタン → 設定(S) → フォルダオプション...(F)
→ 全般・表示・ファイルの種類の中から「表示」を選択
→ 下の詳細項目の中にある「□登録されているファイルの拡張子は表示しない」の□の中にあるチェックを外す(□をクリックする)


以上の方法で「A01」だったファイル名が「A01.html」になったはず。この場合「.html」が拡張子と呼ばれる部分であり、削除したり変更したりといったことは通常行ってはいけない。
* 拡張子は、ドット(ピリオド、点)+3文字が基本だが、2文字や4文字のものもある。

[ Mac ]
Macintosh用のファイル名に拡張子は不要だが、インターネット上では必要になる。ネット上で使わずとも、電車走行キットでは車輛画像ファイル名の拡張子をチェックする処理をプログラム中に組込んであるので必須である。
* MacOSXでは内部的に拡張子が必要なシステムに変わったようだが、おぱく堂は旧MacOSなので、そこんとこよく分からん。

●電車走行キットで使うファイルの種類と拡張子。

拡張子 種類 分類 解説
.html HTML テキスト HTMLファイルは、テキストファイルの一種だが、インターネットWWW(以下、ウェブと略す)用のページを作るための指定が入っている。Internet Explorerなどのウェブ・ブラウザと呼ばれるソフトで開くと、その指定に従って画像を配置したり等、整形された状態で表示される。
電車走行キットプログラムは、このHTML内に記述可能なJavaScriptというプログラムで書かれている(詳細後述)。
.htm
.gif GIF 画像
(詳細別頁)
ジフ(海外ではギフと発音するらしい)。ウェブ上で最も標準的に使われる画像形式。256色が上限。
.png PNG ピング。GIFに代わるべく登場したウェブ用の新標準形式。256色が上限の8bit-PNGと、フルカラーの24bit-PNGがある。
.jpg JPG ジェイペグ。ウェブ上で、写真用に標準的に使われるフルカラー画像形式。背景透過(後ろのものが透けて見える)ができないため、電車走行キット的には、最も後ろにある背景画像にしか使えない。

* Windowsでの画像標準形式(インターネット上では使わない)として、.bmpがある。電車走行キットは、Windowsローカル+Internet Explorer上に限り、この形式の車輛を走らせることができる。

●電車走行キットを使う上で必要なプログラム。

種類 初心者に身近な具体例 解説
ウェブ・ブラウザ Internet Explorer 日本語ではインターネットWWW閲覧ソフト、単にブラウザと言うことも多い。Windowsでも Macでも、e 印が Internet Exprorer(以下 IEと略す)。パソコン初心者だとそれしか知らないと思うが、他にも種類がある。
電車走行キットの走行シーンを見るのに絶対に必要なソフト。
テキスト・エディタ メモ帳/SimpleText テキストファイルを編集するソフト。電車走行キットの場合、編成の設定や背景画像の設定などを編集するために必要。
* これに修飾して印刷する機能を追加したものをワープロ(ワードプロセッサ)という。つまりワープロでも代用できるという事。しかし、テキストファイルに対して何が何でも .txtの拡張子を付けてしまう融通の効かないやつもあるらしい。ワープロは多機能な分だけ操作も煩雑だし、純然たるテキストエディタの方がこの場合には使いやすいだろう。
[ Windows ]
メモ帳とワードパッドが標準装備。電車走行キットプログラム付HTMLファイルは、メモ帳では扱えない大容量のものもある。その場合、自動的にワードパッドで開くが、ワードパッドを使いやすいと思う人は少ないと思う。他に高機能テキストエディタを入手した方が便利かも。
HTMLファイルは、そのままダブルクリックして開くとウェブ・ブラウザで開いてしまう。右クリックして「編集(E)」を選べば、テキストエディタで開くことができる。
[ Mac ]
SimpleTextが標準装備されている。電車走行キットプログラム付HTMLファイルは、SimpleTextでは扱えない大容量のものもあるので他に高機能テキストエディタを入手する必要がある。
HTMLファイルは、そのままダブルクリックして開くと通常はウェブ・ブラウザで開いてしまう。HTMLファイルをドラッグしてテキストエディタのアイコンに重ねてドロップする。
開くソフトによっては行末、あるいは行頭に変な印が付くことがある。これは、電車走行キットファイルが Windows用の改行コードを使ってるため(このマニュアルは除く)、Macではゴミのようなものになってしまう。この変な印には手を付けずに放っておくこと。できることなら、Windows用、Mac用、Unix用の3種類の改行コードに対応した高機能テキスト・エディタの使用が望ましい。
* 改行コードとは?
文章ファイルの改行部分には「改行コード」と呼ばれる表示されない文字がある。Windows、Mac、Unixでこのコードが違うという問題があるため、対応していないソフトで開くと表示がおかしくなるのである。
* ちなみに、A01やM01などのプログラム付は Windows用改行コードだが、このマニュアルは Mac用改行コード。

グラフィック・ソフト ペイント? 要するに「お絵描きソフト」なわけだが……「絵を描く」だけじゃなく「256色以内に減色する」と「インターネットで使える画像形式で保存する」という機能が必要。Windows標準装備のペイントは、通常 .gifでは保存できないし、減色機能もとんでもないしろものだったりする。よって、それなりの機能のソフトを別途入手する必要がある。.gifで保存するためには特許がらみで有料ソフトが必要だが、.pngで保存するのであればインターネット上にフリーウェア(使用する分には無料のソフト)で色々なグラフィックソフトがあるので探されたし。(詳細別頁)
解凍ソフト
圧縮されたダウンロードファイルを解凍するために必要。……って、ここを読んでいるということは、すでに解凍済。解説する必要もないか。

●DynamicHTMLとは?

電車走行キットを動かす「ダイナミックHTML」とは何か?
その詳細を知る必要はないが、それがどんなものであるかは理解しておいた方がよいと思うので書いておく。
ダイナミックという名のとおり「動的」なウェブページを作るための手法であり、HTML、CSS、JavaScriptの3つの組み合わせによって成り立つ。

名称 解説
HTML Hyper Text Mark-up Language.
今見ているこのページも、HTMLファイルである。通常のテキストに、ウェブ・ブラウザで表示するために必要な指定(タグと言う)を加えたもの。
タグの知識があれば、テキストエディタで編集するのが手っ取り早い。タグの知識がない場合は、いわゆる「ホームページ作成ソフト」のお世話になることになる。映画や演劇の脚本みたいなものだと考えれば分かりやすい(タグがト書に相当)。HTMLファイルをテキストエディタで開いた状態(素の状態)のものを「ソース」と言う。
CSS Cascading Style Sheet. 通常「スタイルシート」だけで通じる。
インターネットWWW初期の頃はHTMLのタグ指定でページデザインを行っていたが、後にデザイン指定をHTMLから分離独立させるべきとの考えが生まれた。その結果がCSSである。ページ上にある絵や文章の位置や重ね順なども指定可能であり、これによって背景と電車を重ねたりできるのである。
但し、初期には存在しなかったもののため、ブラウザ側の対応が必ずしも追い付かなかったりもした経緯があり、そういう古いブラウザでも見られるページ作りをしようとすると数々のジレンマが生じる。実際、CSSへの対応が良くない Netscape ver.4 にも対応させるため、このマニュアルには CSSをあえて使わない個所もあったりする。
JavaScript 読みは「ジャバスクリプト」。まぎらわしいのだが、Javaとは別物である。
ウェブページ上に記述し実行可能な簡易プログラム。スタイル指定を動的に変化させることも可能であり、それを使って電車の位置を変化させることで走らせられるのである。
電車走行キットでは、編成の指定や背景の設定などを「パラメータ設定」と呼んでいるが、その実態は JavaScriptの変数設定である。というと何やら難しそうだが、○○=××、という風にイコール繋いで定義するだけ。HTMLの知識も、CSSの知識も、JavaScriptの知識も必要ないのは、この設定方法ゆえである。
* JavaScriptとまぎらわしい Javaとは何か?
世の中の多くのソフトが、Windows用とか Mac用といった風に分かれている。ソフトを動かすための土台(プラットフォームと言う)にあわせてソフトを別々に作らなければならないわけだ。そうではなく、どんな土台の上でも動かそうということで生まれた本格的なプログラムが Java。色々なコンピュータが繋がっているインターネット向。携帯電話でも「iアプリ」はJavaだ。
但し各プラットフォーム上には、Javaを動かすための JavaVM(Virtual Machine)が必要になる。しかし、Windowsは XP以後、JavaVMが標準装備ではなくなってしまった。ちなみに JavaScriptは、JavaVMがなくても動作する。
JavaScriptは本来 LiveScriptという名称だったが、Javaにあやかって名称変更したのだそうだ。つまり Javaから JavaScriptが生まれたわけではなく、もともと別物なのである。

* 以上、必須の基礎知識を解説した。おぱく堂にはこれ以上の説明は不可能なので、なお分からない事があれば各自調べられたし。


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