-+-+-2008 夏日記-+-+-
------2008 夏日記------



------7月30日(水) 福島、新潟 晴れ------
(10:40郡山-19:20新潟県糸魚川) 約340キロ

 今年の夏は、初め京都に行きたいと思っていた。1週間くらいあればのんびり下で行こうとぼんやりと考えていたんだけど、実際はそんなにまとまった休みが無くて短縮したプランをたてた。京都に向かうのには、日本海側のルートを考えていた。そこで、本来は京都までの中間地点と考えていたけれど変更して、今回の目的地は富山とした。そしてそこから南下して長野県松本市に寄って帰ってくる事にした。今回も昨年と同じく車中泊をする。車を替えた事もあって、フィットは果たして快適に眠れるだろうか。燃費がどのくらいになるかが楽しみだ。


 10:40分に郡山を出る。今日の目的地は新潟県糸魚川市。ネットで検索して付近の道の駅や温泉を調べておいた。マピオン によるとおよそ260キロ、時間にして6時間半の道のり。49号を会津坂下まで西へ向かう。会津坂下からは252号線に乗り換え南西へ。途中会津三島町のクラミツ邸に顔を出し、新潟県魚沼市でR252−R17−R252と乗り換え、更に十日町市でR252−R117−R253に乗る。途中253号を逆走して、往復30キロくらい余計に走ってしまった。魚沼市では、ユウコさんは「魚沼産コシヒカリ」と連呼していた。
 魚沼で気付いたのは、3階建ての家が多いう事だ。1階はコンクリートの基礎でできていて、その上に通常の2階建ての家が乗っている。1階は駐車場になっているようでシャッターが閉まっている。大体の家がそういう造りになっている。恐らく雪が尋常じゃなく降るんだろう。シャッターが無いと大変な事になるんだろうなと想像する。車も屋根の無いところにはとてもじゃないけど置いておけないのだろう。2階建ての家でも書庫には大概屋根があった。雪が積もった様子を見て見たいけど冬に只見の峠を越えたいとは思わない・・・。(ちなみに積雪のデータを検索したら、昨年度十日町市で一日の最大積雪深は192cm!とのこと。一日で2mってありえないだろ・・・。こんなページがあってリアルタイムで更新されているのが物凄い雪国というのを物語っている気がする。 )


(1階はコンクリートでこんな感じ)

(けっこう古い家も同じ造り)

(建築中のものもあった やはり一階はコンクリ)
 糸魚川市に向かう途中253号線から8号線に乗り換えた。起点は新潟県新潟市、終点は京都府京都市の国道で、ここからしばらくは海を右手に見ながら海岸線を南西へ走る。ほとんど休憩も取らずに目的地であった糸魚川市に着いたのは夕方の19:00。ちょうど夕日が沈み行く時間で、253号線では太陽に向かって走り、8号線では日本海に沈んで行く太陽を右に見ながら走った。夕暮れの空はとてもキレイで、毎日この景色を見る事ができる人達は幸せだよなと思った。とはいえ、この辺も冬は雪がたくさん降りそうだ。

(R253を太陽に向かって西へ)

(R8 日本海の夕日を右に見て南へ)

(嗚呼、太陽が海に沈む)
 ネットで調べていた温泉に入るため、細い道を上り集落へ入って行く。長者温泉「ゆとり館」 なる場所。お風呂はそんなに大きくなかったけど、400円で入れたし足を伸ばせたので良かった。ホントは休憩もしようと思ったのだけど、今はもう休憩はやってないとのことで、少しのんびりして8号に降りる。
 夕食は海の見えるカフェレストランでシーフードカレーを食べる。ユウコさんはカニラーメン。ぶらっと入って全く期待していなかったのに、味はけっこういけた。お店は見かけで判断してはいけないようだ。遅い夕食を食べた後、また集落に上って行って車が全く通らない路肩に車を止めて眠る。フロントガラスから見る星空がとてもキレイで、こんなに空には星があるんだなあと思うくらいの星が輝いていた。

------7月31日(木) 富山 長野 晴れ------

 6時起床。夕べは何度か起きたものの、フラットになった車内では割に眠る事ができた。足も何とか伸ばす事ができたし、フィット侮りがたし。熱くて寝苦しいと言う事も無く逆に少し涼しいくらいで20度ぐらいだったのではなかろうか。
 今日の第一目的地である美術館に向かいながら8号線を南西へ下る。海沿いの「天下の険」と呼ばれる海沿いのクネクネした道路を走る。とても面白い。9:00、マクドナルドにて朝食。9:30、目的地「下山芸術の森 発電所美術館」に到着。(以下コピペ:北アルプスを背景に広がる黒部川扇状地。その田園風景の中に下山芸術の森があります。その施設の中心にあるのが、大正15年に建設されたレンガ造りの水力発電所を再生した「発電所美術館」です。取り壊される予定だった「旧黒部川第二発電所」を北陸電力株式会社のご厚意により譲り受け、美術館として新たに生まれ変わりました。自然環境と調和し、長い歳月を経てきた歴史ある建物は、後世に残すべき貴重な文化遺産と認められ、1996年11月に国の「登録有形文化財」に指定されました。

 ユウコさんは企画展じゃなくて、建物自体に興味があったみたい。確かにとてもよかった。昔の計器類が凄く良い。HITACHI製の部品が多い。「遠方補助継電器」とか「3号界磁盤」とかずらっと揃ったメーター類や色褪せたダイヤルやらいくつものレバー、見ているだけでワクワクとする。(右下の写真は建物の裏側。この高低差を利用して落ちてきた水の力で水車を通じてタービンを回す)


(昨日お風呂に入った長者温泉)

(本水力発電所の美術館 外観)

(裏側 水道の太い管が伸びている)
 次なる目的地、松本市美術館に向かう。今度は147号線で長野県松本市へ南下する。途中白馬を通る。観光地って感じ。なんでこんなド田舎が有名になったのか考えてみたら長野オリンピックがあったんだと思い出した。卒制をしていた頃だからもう10年になる。安曇野も通る。「穂高」と書かれた場所もあって、おお!ここは「岳」の舞台じゃないですかと感激。いわゆる北アルプスの山々です。などと考えているうちにどんどん街中になってきて、松本市に到着。かなり都会的で仙台くらいの規模かなと勝手に想像する。すぐ市内にある松本城は天守が国宝にも指定されている。松本市美術館の外には草間彌生の巨大な作品があった。聞いて見たら彼女は松本出身との事。へー。あまり面白そうな企画もやってなかったのでカフェレストランで昼食をするだけにする。常設展には興味があったんだけど、それよりも見たい美術館があったのを思い出した為。

(松本城 通称烏城)

(林檎マークのガードレール)

(山マークのガードレール)

(松本市美術館 草間彌生のでっかいオブジェ)

(牛頬肉のステーキ 柔らかし)

(サーモンのキッシュ チーズが美味し)
 見たい美術館はというと「安曇野ジャンセン美術館」。こっちに来る前にネットで調べていたくせに、安曇野市を通過しても全く思い出せなかった美術館。松本市美術館で松本周辺の美術館マップを見て初めて思い出した。ジャンセンについては美術館のサイトで見てもらう事にして、簡単に言うと現代の作家です。まだ生きているみたい。ネットで見たらすごく雰囲気のある作品が載っていたので、実際に作品を観てみたくなった。
 ジャンセン美術館は、自然の中にひっそりとある美術館でとても良かった。受付の人もスラリとした雰囲気のある人でジャンセンの絵のモチーフにあるバレリーナのようでもあった。絵はもちろん良かった。バレリーナの油彩画の1点はとても良くて、まるでそこに佇んでいるかのような空気が漂っていた。画集を2冊とポストカードを1枚購入。

 いざ帰路へ。と言っても今日も車中泊。予定していたいいやま湯滝温泉に到着したのは19:30。夕食はそこでみゆきポークカツ丼(みゆきポークという現地の豚肉、柔らかくて美味)を食べてゆっくりお風呂に入る。ここのお風呂は内風呂と露天風呂があって、どちらも広くて気持ちが良かった。また来てみたくなるくらい良かった。料金も安い。その後、道の駅千曲川(ちくまがわ) に移動して車中泊。



(小道を抜けて)

(ジャンセン美術館の入り口に到着)

(屋根に大量の羽虫 朝でも大分残ってた)

------8月1日(金) 富山 福島 晴れ------

 昨日に比べ更にぐっすり眠れた。道の駅の割に車の出入りが少なくて静かで良かった。今日もやはり暑くなく寝苦しい事も無く涼しいくらい。6:30に起床し7:10発。帰りの途中もクラミツ邸に寄り、昼食にソバを食べて行く。結局家に着いたのは17:10。総走行距離は959km。一日平均320km。やはり3日あると楽だ。


(スノーシェッドもしくは洞門)

(雪の多い地方の山道でよく見かけた)

(雪崩防止の為らしい 運転は楽しい)

 楽しみにしていた燃費は、メーターによると、初日343km走って24,2km/l。二日目348kmで22,9km/l。三日目268kmで22,8km/l。平均するとリッター23kmという驚異の燃費。カタログ値のリッター24kmという数値に限りなく近い。まあメーターなので実測とは若干違うんだろうけどそれにしても凄い。できるだけ燃費の良い走り方をしたのも勿論あるが、期待以上に走ってくれた。ガソリン価格高騰の折、これはとても助かる。これまで載っていたシャリオに比べガソリンが半分以下で済むということは、ガソリン代があがったと言っても、我が家の一ヶ月当たりのガソリン代は以前より安く済むと言う事だ。さすがフィット。燃費の良さで選んだだけの事はある。
 フィットでの車中泊は快適か?という事も不安要素ではあったのだけど、実際はシャリオより寝やすかった。後部座席を前に倒して、荷室と後部座席分のスペースをそっくりフラットにした事、その上にキャンプ用のマットを敷いた事がその大きな要因。シャリオのようなシートの凸凹が無かったのは大きい。

 というわけで、燃費にしても快適な就寝スペースとしても、フィットは充分満足のできる車と言って良い。そう考えるとやっぱり車って実用性だよなと思う。

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