時間単位の計算のとき<24>をかける理由 (日付や時間のシリアル値)
時間×時給の計算などのように、時間を扱う計算には注意が必要です。
これには時間データの性質(シアル値)と、セルの書式設定が関係しています。
ここでは、日付や時間のシリアル値と、時間を使った計算を説明します。
- ステップ1 シリアル値とは
- 次の手順でシリアル値を調べます。
手順1、Excelを起動して、<A1>セルに<2013/12/1>と入力します。
これでA1セルは日付形式になりました。
手順2、このまま<A1>セルに<1>を入力します。
結果は<1900/1/1>になります。
手順3、同じように<A1>セルに<2>を入力します。
結果は<1900/1/2>になります。
つまり、日付け形式のセルに数字を入れると、1900年1月1日から始まって、
数字が<1>増えると日付は<1日>多くなるということになります。
この1日に<1>ずつ多くなる数値のことを<日付のシリアル値>といいます。
時間や時刻は見た目のことで、実際はシリアル値という数値として管理されています、
参考
今日のシリアル値を知るには、今日の西暦年月日を入力したあと、
セルの書式を<標準>に変更すれば分かります。
これが1900年1月1日からの日数になります。
- ステップ2 時間のシリアル値
- 日付のシリアル値は1日に<1>ずつ多くなることが分かりました。
次の手順で時間のシリアル値を調べます。
手順1 <A1>セルに<24:00>と入力します。
手順2 <A1>セルの書式を<標準>に直します。
結果は<1>になります、
1日は24時間ですから、シリアル値の<1>も当然です。
手順3 同じように<A1>セルに<12:00>と入力します。
手順4 <A1>セルの書式を<標準>に直します。
結果は<0.5>になります、
12時間は1日24時間の<0.5>というわけです。
計算式
12時間÷24=0.5
6時間÷24=0.25
結果
時間のシリアル値は、時間を24で割った小数で計算されています。
したがって、このままで時給計算などに使うと正しい結果になりません。
時間を計算に使うときの例
<12時間>を時給計算に使うとき、シリアル値の<0.5>に<24>をかけて時間の数値に戻します。
0.5×24=12
12:00×24=12
上の二つの式は結果として同じものです。
- ステップ3 時間を使った計算例
- 時給などの計算は、時間表示に<24>をかけて時間の数値に戻す必要があります。
計算例
時給800円で、8時間働いた給与を求めます。
手順1 <A1>セルに<8:00>と入力します。
手順2 <B1>セルに下の式を入力します。
=A1*24*800
結果
<0:00>になります。
手順3 <B1>セルの書式を<標準>に変更します。
結果
<6400>で正しい結果になりました。
- 参考 セルの書式設定のショートカットキー
- 1、<セルの書式設定>の設定ダイアログボックスを呼び出す
Ctrl + 全角数字の1
2、表示形式を<標準>にする
Shift + Ctrl +べき乗(イコールの右隣)
終わり