テストの得点からABC評価を求める VLOOKUP(ブイルックアップ)関数 <近似値で検索>
- VLOOKUP関数は元になるデータの一覧表から検索値を使ってデータを取り出します。
- 表の中で検索キーになる値は表の1列目にあって、縦に並んでいる必要があります。
- 書式
- =VLOOKUP(<検索値>,<範囲>,<列番号>,<検索の型>)
<検索の型>はエクセル2003までの呼び名で、2007以降は<検索方法>に変わりました。
ここの説明では<検索方法>と呼ぶことにします。
- 検索方法の指定
- 1、近似値を含めて検索するとき <TRUE>を指定、または省略します。
2、完全一致で検索するとき <FALSE>または<0>を指定します。
- 使用例
- 1、生徒の得点から<A・B・C・D>の4段階評価をします。
2、これには生徒の成績表と、評価基準の表が必要になります。
3、近似値で検索するので、検索方法は<TRUE>を指定します。
サンプルデータ
- サンプル表1 生徒の成績表
- A列を生徒名にします。
A1に あ
A2に い
A3に う と入力
B列をテストの得点にします。
B1に 65
B2に 45
B3に 94
- サンプル表2 評価基準の表
- テストの得点の右隣に評価の式を入れたいので、評価基準は離れた位置へ入力します。
E列に得点の評価基準を入力します。
このE列は表の範囲から除きます。入れるとエラーになります。
E1に 0から29まで
E2に 30から49まで
E3に 50から79まで
E4に 80以上 と入力
F列に評価基準の境界値を入力します。これは評価基準の段階の最小値になります。
F1に 0
F2に 30
F3に 50
F4に 80 と入力
G列にABCの評価段階を入力します。
G1に D
G2に C
G3に B
G4に A と入力
- 関数式を入力する
- 得点の右隣のC1セルへ移動して、ここに式を入力します。
Shift + F3キーを押してダイアログボックスを表示させます。
半角で <VLOOKUP> と入力します。
このままエンターを押すか、Tabキーで<検索開始>へ移動してエンターを押します。
これで関数名の選択リストへ入ります。
上下カーソルで <VLOOKUP> を探します。
音声では<ブルカップ>のように読みます。場所は一番上にあります。
見つけたらエンターを押します。
これで入力ダイアログボックスが開きます。
ここで次のように入力します。
検索値の入力で B1 これはテストの得点があるセルです。
Tab 1回
範囲の入力で F1:G4 これは評価基準表の範囲です。
入力したら範囲を絶対番地に指定します。これは後から式をコピーするためです。
Tabキー 1回押して、<Shift + Tab>で戻ります。
F4キー 1回押します。これで範囲は絶対番地に指定されます。
ここの注意点
評価基準がある<E列>は範囲から除きます。
その理由は、関数が検索する値は表の1列目にあることが条件になります。
関数は評価基準表の1列目のデータと生徒の得点を比較します。
絶対番地指定が終わったら Tab 1回
列番号の入力で 2 評価基準表の範囲の2列目(G列のABCD)を指定しています。
Tab 1回
検索方法の入力で TRUE を入力
エンター、またはTabで<OK>へ移動してエンター
- 結果
- C1セルには<B>が表示されます。
これは得点が<65>のときの評価になります。
C1セルには次の式が入力されています
=VLOOKUP(B1,$F$1:$G$4,2,TRUE)
- 関数式のコピー
- <C1セル>の関数式を<C2>から<C3>へコピーします。
結果は次のようになります。
C2は C
C3は A が表示されます。
生徒の得点を変えてみて、表示される評価が正しいかを確認します。
- 参考 近似値で検索するときの検索値について
- 関数が検索値を探すとき、範囲の中の検索値未満で最も大きい値が使われます。
例えば、生徒の得点が<60>のとき、評価基準の表では<60未満>の最大値は<50>なので、それに該当する<B>が評価になります。
終わり