マイクロソフトの無料ウイルス対策ソフト Security Essentials(セキュリティ・エッセンシャルズ)
マイクロソフトのセキュリティチームは2009年10月7日に無料ウイルス対策ソフト「Security Essentials(セキュリティ・エッセンシャルズ)」の提供を発表しました。
これは今まであった企業向けセキュリティ対策ソフトと同じ検出エンジンや定義フィルを使うものだそうで、個人向けに販売されていたセキュリティソフトの<Windows
Live OneCare(ウィンドウズ ライブワンケア)>は販売中止になったと思います。
マイクロソフトのもう一つの目的は、ウィンドウズの海賊版対策にあると思われます。
これを使って正規ユーザーかどうかのチェックはいっそう厳重になるでしょう。
対象OSと機能
対象OSは、Windows XP・Vista・7。Windows XPは32ビット版のみ。
機能的には、ウイルス対策の機能のみを備え、市販のセキュリティ対策ソフトの多くが備えるファイアウオールや迷惑メール対策、フィッシング詐欺対策などの機能は備えていないそうです。
またこれをインストールすると、ビスタのWindows Defenderは自動的にアンインストールされるとのこと。
世間の評判
(お断り)このへんは使ったことがないので、ネットからのレポートでお許しください。
軽い動作で定評のある<キャノン NOD32>よりは少し重い感じはするそうですが、動作中に余計なメッセージを出すことがほとんどなくて邪魔にはならないそうです。
これはファイウォールのチェックがないためなのかも知れません。
また、リアルタイムチェックが原則なので、できないとメッセージを出すそうです。
周囲への影響
今までも無料のウィルス対策ソフトはありましたが、個人限定で1ユーザーで1ライセンスまでとか、制限はなくとも広告付きであったりなどでした。
そこへ天下のマイクロソフトが無料提供ですから、影響は小さくないでしょう。何しろOSの本家製造元ですから。
現にある広告付き無料セキュリティソフトでは、有料ライセンスへの変更を勧めています。
これは逆行するようですが、無料版の利用者の減少と広告収入の減少を見込んだものいえそうです。
トレンドマイクロやマカフィなどはどのような対応をとるのでしょうか。
どちらにしてもこれらの会社にとっては良いニュースとはいえないようです。
以下はネットからの引用です
「Security Essentials(セキュリティ・エッセンシャルズ)」同社が販売している企業向けセキュリティ対策ソフト「Forefront」と同じウイルス検出エンジンならびにウイルス定義ファイルを採用。市販のセキュリティソフトと同様に、パソコンに常駐してリアルタイムでウイルスを検出する。
ウイルス対策の機能のみを備え、市販のセキュリティ対策ソフトの多くが備えるファイアウオールや迷惑メール対策、フィッシング詐欺対策などの機能は備えていない。
対象OSは、Windows XP/Vista/7。Windows XPは32ビット版のみだが、Windows VistaとWindows 7については32ビット版と64ビット版の両方に対応している。同社サイトから無料でダウンロードできる。
Security Essentialsの公開以降、同社の公式ブログなどには、ユーザーから質問が寄せられているという。そこで今回、同ブログにおいて、いくつかの質問に答える形でSecurity Essentialsを解説した。
その一つが、「Security Essentialsをインストールするべきですか?」というもの。これについて同社では、既にウイルス対策ソフト(セキュリティ対策ソフト)を利用している場合には無理に乗り換える必要はないが、対策ソフトを使っていない場合や、インストールされている対策ソフトが期限切れの場合には、インストールすることを強く推奨している。
同社が提供するスパイウエア対策ソフト「Windows Defender(ウィンドウズ・ディフェンダー)」との違いについても言及している。Windows
Defenderはスパイウエアのみを検出するのに対して、Security Essentialsは、スパイウエアを含むウイルス全般に対応している。
このため、Security Essentialsを使用していれば、Windows Defenderは不要。Windows DefenderをインストールしているWindows XPのユーザーに対して、Security Essentialsを導入する際には、Windows Defenderをアンインストールするよう勧めている。
Windows Defenderが最初からインストールされているWindows Vista/Windows 7についてはアンインストール不要。Security
Essentialsをインストールすると、Windows Defenderは自動的に無効になる。
そのほか、「Windows XP 64ビット版用のSecurity Essentialsは用意していないこと」「他社製品と同時に使うと、セキュリティが強化される可能性がある半面、パフォーマンス上の問題が発生する危険性があること」「Security
Essentialsはグループポリシーで管理できないこと」など解説している。
2009年10月14日