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コラム 11   宛名職人とスクリーンリーダーとの微妙な関係

年賀状と宛名書きのをする宛名職人というソフトはご存知と思います。
これを知ったのは大昔のWindows98の初期のころだったでしょうか。

そのころは電話番号辞書が附属していて、電話番号から住所や氏名が検索できました。
これは便利で、住所や氏名の漢字をいちいち探さなくとも済んだものです。
また年賀状のサンプルにも、イラストの説明が音声で読めるようになっていました。
これをサポートしたのがXP-Readerさんで、音声化できるマニフェストファイルを提供していたのはご承知の通りです。

その後しばらくたって、電話番号辞書はなくなくり、サンプルイラストの説明も消えました。
しかしけっこう根強い利用者がいて、日常的に墨字のはがきを出すときには宛名が宛名職人で、文面はワードという人がかなりいます。
イラストサンプルの説明も点訳グループさんが作って配布したなどの動きがありました。

ここへきてVISTAの登場があったことから、後発スクリーンリーダーのFocus-Talkさんが宛名職人への対応を発表してマニフェストファイルなしでも音声化できるようになりました。

いっぽうで大手のPC-Talkerさんは静観のかまえで、特別なアナウンスはありません。
これは自社製品との競合のこともあるので、仕方のないところでしょうね。

そこで、VISTAパソコンを使って宛名職人2009を読ませてみることにしました。
結論的には、Focus-Talkではもちろん読みます.。またPC-Talkerでも読みます。

次に住所録と住所の入力について、リーダーの読み方を比べてみました。
ここで使った宛名職人はソースネクスト版とそのサンプルファイルです。

二つのリーダーで違ったところは氏名と連名、住所の読み方くらいのものでした。

Focus-Talkでは行頭から行末までを一度に読みます。
PC-Talkerは移動時になぜか半分だけ読みます。
例えば、<赤木 元>は赤木まで、連名の<明子>は明までという具合です。
住所も同じです。慣れないと戸惑うかもしれません。 

ただし上か下のカーソルを押すと行頭から行末まで読みますから不自由は無いと思います。
これはどちらのリーダーも同じです。

考えてみると移動時には文字が選択状態になっているので、そこで何か入力すると前の文字が消えるわけですから、
カーソルを押して選択を解除してから安全に読むということなら、意味があるかもしれません。

あと欲をいえば、どちらも敬称の<自動>を読んでほしいところです。
もちろんカーソルで選択すればそれを読みますが、<自動>のところで何も読まないとちょっと不安になります。

<参考>
今回は宛名と住所の入力のところだけの比較でした。
ここではアジェンダ版のテストをしなかったのでご承知ください。しかし読み方は同じだと思います。
なお年末になるとムック版宛名職人が激安で書店に出ますが、これは音声化できないようですので、ご注意ください。

最後に宛名職人の制作会社へお願いですが、サンプルイラストに音声化できる説明を復活させていただきたいです。

2009年7月10日

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