水月
DATA 評価
ブランド F&C FC01 萌え度 ☆☆☆☆☆
お気に入り 宮代花梨 H度 ☆☆☆
音声 なし 物語性 ☆☆☆
一般的なこと
<おはなし>
気がつくと、僕はベッドに寝ていた。白い壁に囲まれた、病院のベッド。そこには見知らぬ少女が一人たたずんでいた。声をかけると、僕に抱きつき泣き出してしまった。長く美しい黒髪、真っ白な肌が印象的な女の子。
「取り乱してしまって、申しわけありませんでした。」
そう言って、彼女は微笑んだ。でも、僕は、その少女を知らない。
山と海に囲まれたのどかな風景が続く「那波町」。数々の疑問を抱えた主人公は、自分の存在価値を探し求める(以上メーカーサイトより)。
要するに、事故で記憶喪失にはなったものの主人公の周りには可愛い女の子がいっぱい、選り取り見取りだと、そういう感じです(嘘)。

<プレイ状況>
ヒロインは全部で6人+α。フルコンプ済みです。一応、ヒロインを紹介。那波:盲目の少女・メインヒロイン? 花梨:幼なじみ、和泉:メガネっ娘のクラスメート、雪:メイドさん(以上すべて主人公と同い年)、アリス&マリア:双子姉妹、ロリその1、?:隠しキャラ、通称かぼちゃ(笑)、ロリその2。

<システム>
いつものAdvWin32というヤツですが、セーブデータがノベルっぽく「しおり」による管理になっていたり、縦書き表示が出来たり、今までとは少し違った印象を受けます。私の環境では全く問題はなかったのですが、一部動作が不安定だという報告もあります。セーブはしおりは三つあり、一つにつき20箇所保存できます(しおりのアイコンが遊び心があって可愛らしいです(笑))。ヒロインの数からすると若干少なく感じますが、いつもよりはマシか。

バックログ、メッセージスキップ、クイックセーブ(ロード)、前の選択肢に戻る、おまけモードなど必要なものは完備。ただ、ノベルならフォント選択くらいは出来ないと悲しいかも(あのフォントで縦書きはなぁ)。あと、繰り返しプレーするにはスキップがちょっと遅いような気がしました。

<ゲームデザイン>
今となっては「昔懐かしの」と言って良いほどコテコテのビジュアルノベルです。画面いっぱいに文字が表示されるヤツ。時折現れる「選択」によって物語が各ヒロイン毎に分岐していくのもお約束。特に理不尽な選択もなく難易度はそんなには高くないはずですが、浮気プレーは厳禁のようです。『痕』のようにルート制限もないですし、好きなように進めればよいかと思います。
私は、花梨bad→年少組→和泉→那波→花梨→雪、の順でプレーしました。オイシイ物を最後まで取っておくタイプなら花梨と雪は後の方がよいでしょう(笑)。

<グラフィック>
原画は言わずと知れた☆画野朗さん。『Canvas』で一番人気の方です(笑)。CG枚数、バリエーションを含めないと、那波;13枚、花梨;12枚、和泉;11枚、雪;11枚、アリス&マリア;14枚、?;6枚。少ないですね、当然序盤から中盤にかけてここで一枚欲しい…というときにCGがないまま進みます。でも、期待に背かぬ可愛さで全てを許したくなります。寄り目のアリスとか、那波のエンディングCGとか…。あと、一番不人気と思われる和泉がメガネを外して髪を下ろしたCGが何枚かあるのですが、なんかムカつくくらい可愛いですね(爆)。

イベントCGの少なさに対して立ち絵は服装毎にバストアップと引き絵のものがあって、表情も豊かで萌えます。おまけモードで鑑賞できるのが嬉しいですね。背景も文句なし。あと、初回特典の落書き帳は必見デス。表紙は那波たんだと思うんだけど…。

<音楽>
てっきりCD-DAのみでしか動かないと思っていたんですが、WMAデータがあるので、CDレスでも動作するようです。全20曲。『Pia3』もそうだったようですが、TWO FIVEが担当しているようです。それっぽいほのぼの、郷愁を誘うような曲が多くて作品とよく合っています。もう少し、和風・中華風なのが多いと良かったんだけど。鑑賞モードのタイトルが素っ気なくてアレですが、クライマックスで流れる「葛藤」とか「告白」なんかが好き。この作品、夏を舞台にしてるので、もう暫くしてからやった方がBGMも含めて雰囲気が出るかも。

<音声>
なぜかありません。あって然るべき優良萌えゲーなんですが…。プレイしながら、あるいはプレイ後、キャスティングを考えてしまう作品です。以下、妄想(笑)。花梨:友永さん、かぼちゃ:倖月さんは譲れないところ(笑)。あと、アリス&マリアは『しすたあエンジェル』コンビかな? で、那波:歌織さん、雪:藤咲さん辺りか。和泉はやはりみなみさんにやってもらうと(笑)。DVD音声入りバージョン出るのだろうか?

<シナリオ>
田舎の夏を萌え〜な気分で過ごしたいという向きには素晴らしい良作だと思います(笑)。主人公がモテモテで、キャラが立っていて、世界観もよく、CG・音楽・効果音全ての面にわたって雰囲気作りに成功していると思います。テキストの出来も良く、中盤までは萌えて、終盤せつなく、ここ最近のF&Cからは想像もつかない良作に仕上がっています。(民俗学や日本神話などがモチーフになっていますが、主人公が記憶喪失なので他のキャラがすべて説明してくれます(笑))

その一方で、全体をひとつの物語としてみると消化不良の感は否めません。重要な設定や伏線がスポイルされてしまっているのは如何なものかと思われます。例えばアリス&マリアルートで○○○を発見して、調査に乗り出すかと思ったら、別のイベントが起きてそちらはウヤムヤで終わるとか、あるいは和泉の場合、彼女の家庭環境がいろいろ障害になると臭わせておきながら全く何もないままエンディングとか(苦笑)。

特に問題なのは那波シナリオで、いろいろなモチーフを詰め込み過ぎて雑駁な印象を受けるだけでなく、雪シナリオと重なっている部分もあって、メインヒロインの肩書きに負けてしまったという感じです。
逆に花梨、雪シナリオはテーマがはっきりしているため分かりやすくて、(内容についての賛否はあるでしょうが(謎))それなりに納得できる内容になっています。

<Hシーン>
まさかF&Cがここまでやるとは…、といっても別にエロエロというわけではなくて、妙にマニアックで、かなりロリです(笑)。マニアックなのはほぼ全ヒロインにH中排尿シーンがあること。CGが少ないのは残念ですが純愛物にしては頑張っていると思います(当然主人公豹変型だし(笑))。おまけキャラ以外は2〜3回Hシーンがあるのもイイデスし、シチュエーション的にもスク水(和泉)、巫女服(花梨)、など悪くありません。というか、スク水マンセー(爆)。ロリ方面は双子3Pがあるのがお買得です(謎)。少なくとも私は『はじめてのおるすばん』よりはこちらの方が萌えます(笑)。言うまでもなくヒロインは全員処女。
独り言(という名の雑談)
<萌えたのか>
和泉以外はすべて萌えキャラという『たいせつなうた』に匹敵するほどの優良萌えゲーです>まぁ、中には和泉がいいという某○○みたいな人もいるでしょうが(ぉ。雪さんの甘やかしに始まって、花梨と和泉の三角関係、発情那波たん、ロリ三人組、誰を選んでいいのか真剣に悩むほど、どのヒロインも可愛らしいです。個人的には雪シナリオ、和泉シナリオにも絡む花梨が最強。雪シナリオの途中で思わず花梨を選んだり>つーか、花梨党は必ずこちらのBadエンドも見ておくように(笑)。

<総合評価>
ロリゲー、萌えゲースキーはやっとけの7点。
物語の詰めは甘いような気がしますが、F&Cでは滅多にお目に掛かることの出来なくなった良作なのでやっておいて損はないでしょう。
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