お約束LOVE
DATA 評価
ブランド 林組 萌え度 ☆☆☆
お気に入り 綾辻悠 H度 ☆☆☆
音声 フルボイス お薦め度 ☆☆☆
一般的なこと
<設定>
ある日、主人公は下校途中に占い師に話しかけられる。その占い師によると「運命の赤い糸」が近い未来一斉に引かれ始めると予言する。明くる日から彼の身辺で信じられないような運命のイタズラ(お約束的な出来事)が次々と起こり始めた! しかし、このままでは全ての糸が絡まりあい、糸が切れてしまいかねないと占い師に告げられる。困惑する主人公に、「次の誕生日の夜、一緒に過ごした相手と結ばれるであろう」と告げた………。(以上メーカーサイトより(笑))

<システム>
一通り揃ってます、良。メッセージスキップは既読判定有り、バックログはホイールマウス対応、シーン回想はHシーンとエンディングが見られます。ボリューム設定とかメッセージの自動送りとか、画像の取り込みも出来ます。saveは30箇所、一緒に画像も保存するのでちょっと重く感じます。また、フルインストール時はCDが不要です。修正ファイル前にコンプしてしまいましたが、プレイ上特に支障はなかったです。

<ゲームデザイン>
普通の学園ノベルです。ただ、ゲーム自体がTVアニメを模した全6話構成になっています。オープニングの歌があって、提供(エロゲーの未来を妄想する林組(笑))、CMと続き、さらに一話の途中でアイキャッチが入り、再びCM、で、最後に次回の予告とエンディング曲が…。この手の構成は私の知る限り既に『パラレルハーモニー』(次回予告のみ?)だとか、『ヴェドゴニア』(曲のみ)、『ちぇりお!』(アイキャッチのみ)、『WithYou』(次回予告のみ?)とかもやっているんですが、この作品が一番徹底していて、だからこそウザく感じます。だって我々は一回の長さが決まったアニメを見ているわけではなくて、ゲームをプレイしているわけだから。それに一話の長さだって、通常の一プレイより短いし、初回はCMが飛ばせないし、二回以降もメッセージスキップで飛ばすことが出来ないし(クリックで飛ばすことは可能)、なんかイライラするんですよね。アイデアは悪くないし、CMの質だって結構良いものがあったりして、非常に惜しいんだけど、もう少しプレイヤーのことを考えて欲しかった。
それから、このゲーム、各ヒロインのシナリオに分岐するという考えがないみたいです(笑)。オンリープレイ最盛期の現在、いつの間にか本命を取り逃がして別の娘とエンディングを迎えていた…というのは珍しいです(苦笑)。おかげでBADENDを見るのが一番難しい(汗)。

<グラフィック>
原画、村上水軍さん。ブランドは変われど、いつものコンビです(笑)。一般受けしやすい可愛い女の子の絵です。イベントCGはバリエーションなしで98枚、構図も悪くない。立ち絵も表情豊かで良いですね。背景は安っぽい感じ(笑)。

<音楽>
PCMで流してます。ゲームの雰囲気にあったコミカル系のものが多いです。

<音声>
祝、鮎川ひなたさん復活(笑)。この方、『フロレアール』とか『檸檬』とかでロリ声の印象が強かったんですけど、こういう大人しい優等生の役(雛子)もやるんですね。悠役の御影なつきさんは初めてみる名前ですが、気の強い女の子を好演してますし、天天さん、涼森ちさとさん、比未子さんなどVA系、サーバーワークス系でよく見る方々が脇を固めてます。

<シナリオ>
エロゲーの「お約束」が散りばめられています。というかそればっか(笑)。可愛い転校生と道端で衝突したり、幼なじみと相合い傘とか、テンポ良くお約束なイベントが続き、プレイヤーを飽きさせません。反面、コミカルタッチに終始しているため、物語に深みがなく、先が読めてしまって、ハラハラドキドキ感がないです。お手軽なご都合主義のお話として楽しむのが吉。
スキップを使って一プレイ2、3時間でヒロインは全部で5人ですが、メインは幼なじみの雛子と転校生の悠です。

<Hシーン>
各ヒロイン4つ以上あります(なかにはとんでもないのもありますが(笑))。未亡人キャラのHシーンだけ突出して多いのや巫女服H(雛子)があるのもお約束か(笑)。ただ、回数が多くなってもCGは使い回しなのでちょっと残念。主人公がやる気満々(死語)な割には結構普通です。純愛系にしてはマシなくらい。あと、フェラ音が入っているキャラと入っていないキャラがいるのはナゼ? やはり声優としての格(プライド)の差なのか…。
こんな風にすれば…
ここは器の違いはあれこれからもこんな作品を作っていくのだろうと思います。いや、直すべき点はいろいろあるとは思います。もっとHシーンを増やすとか、汁絵を入れるとか、セリフに淫語入れまくりとか……、ってエロの話ばかりじゃない(汗)。
全体的に「なにかのパロディである」と言うこと以外はウリがないような気がするので、せめてHな方面だけでも頑張って欲しいです。
独り言(という名の雑談)
<萌えたのか?>
悠は結構可愛かったデスネ。反発しながらも、Hの時は従順であるというのがツボ>まあ、お約束ですが(笑)。やっぱり私は気の強い系キャラ属性があるみたい(汗)。ただ、主人公がヘタレ過ぎ>まあ、これもお約束(苦笑)。

<「普通」と「お約束」>
ねこねこソフトがエロゲーの「普通」を掲げて『みずいろ』を世に問い、今回更に「お約束」がテーマとなりました。表現は違えど、これらは自らの内容がスタンダード(標準型)であることを主張しているようです(『お約束』はパロディの意味合いが強いが、ある種のエロゲーのスタンダードをイメージしてるはず)。エロゲー会社がエロゲーを作ることに自覚的になり、自身の構造に意識的であるエロゲーが増えてきていると言えますが、これは果たしてユーザーにとって幸せなことなのだろうか? この点について論点が多岐に渡りそうだし、『お約束…』とは無関係なので詳述は避けますが、エロゲー界がある種の成熟もしくは閉塞へ向かっているのは確かなようです。某文学者風にいうなら「尽きのエロゲ」(笑)。
まあエロゲーに限らず、物語なんていうのは構造は同じで、バリエーションを楽しむものだと言ってしまえばそれまでですが、エロゲーの、特に学園モノは最近ホントありきたりのものが多くてちょっと食傷気味なので少し愚痴が入った(苦笑)。

<次回作>
『黒魔法少女・サディスティック妖子』とか。原画があの石原ますみさんみたいです。LIVE-Dさんもどこかで復活して欲しいよ。




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