魔法のパレット | |||
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DATA | 評価 | ||
ブランド | JANIS/ivory | 萌え度 | ☆☆☆ |
お気に入り | シエラ | H度 | ☆☆☆ |
音声 | ほぼフルボイス | お薦め度 | ☆☆☆ |
一般的なこと | |||
<設定> 画家を志しながら旅を続ける主人公ジャン。 幼い頃に見た「月のしずく」という宝石を抱いた魔女の絵。 その魔女と「月のしずく」を探して魔女の街エベンブルクに辿り着くが…。 <システム> 最近やってないので忘れましたが(ぉ、大枠はアイボリーのいつものシステムっぽいですね。スキップがキーボードに対応せず、既読未読を判別しないのはダメ。回想モード完備。セーブ数15、クイックあり。 バックログは遡る行数も多いし、テキスト形式なので、保存やコピペも可能(『不確定世界の探偵紳士』と同じヤツね)。これは良いですね。 <ゲームデザイン> ウリの「属性システム」、前作(ロン☆スタ)では女の子の好みに合うような自分作り(=目当ての娘がいない日常会話の中でもその娘の好む回答すること)が必要になっていた訳ですが、今回のは属性が女の子の数だけあって、システムの意義が薄れているような…。 要するに会って好感度を上げるという、ストーカーゲーとあまり変わりません。 はっきり言って、前作の高評価は「属性システム」そのものよりも、櫻姉さんやモテモテ講座のおかげだったと思うんですが…、なにか勘違いしてますね、アイボリー。 <グラフィック> 前作と同じく原画はカワサキテツヤさん。Hシーンの構図なんか斬新で好きだったんですが、なんか前よりも魅力が薄れたような…(汗)。いや、悪くはないですけど…。立ち絵はきっちり表情変わってるし、魔女服も可愛いし、そのうえ…(謎)。 <音楽> 主題歌に気を取られがちですが、バラエティに富んでいて、テーマ曲もそれぞれのヒロインに合っていて、いい感じです。で、歌はオープニングが海原エレナさん、エンディングが鳥居花音さん。アイボリーっぽいさがアピールされていて萌え萌えデス(爆)。「とらハ3」は何かの間違いです(ぉ。 なお、BGMはcandystoreが制作してるのですが、サントラも出るみたいですね>売れるのか(汗)? <音声> いつものあの方々ということで不満なし。なかんずく、シエラ役の岩城由奈さんがハマリすぎてます。自己中で、お馬鹿で、でも純粋な一途な気持ちを持っていて…。『わたしのありか。』のサファーと少し(?)被りますが、この演技だけで元は取れます>オオゲサカ(笑)。 <シナリオ> 後述しますが、序盤と終盤の作りが甘いです。そのため評価をムダに下げてますね。ライターさんの物語を書く技量に問題があるかも。つうか、プレイヤーがこのゲームにそんなことを期待していたのだろうか(爆)? むしろ、シエラやリベリアの暴れっぷりとか、そっちの方が断然面白いんですよね。会話シーンでぐいぐい押していくようなシナリオだったら良かったかも。 テキストについて。普通に読めます。ただ、ほとんど主人公の側から「オレ」で語られているのに、終盤の盛り上がっている(つもり)のシーンで一部、客観視点に変わってます。違和感有り、演出…ではないですね(汗)。 <Hシーン> 主人公豹変タイプです(笑)。各ヒロイン、2回あり。定番の魔女服Hも抜かりなし(笑)。主人公が頑張っているせいもあって、純愛物にしてはよいかも>違和感あるけど(笑)。 CGも多いです>つうか、他のイベント絵が少ない(汗)。あと、なぜか汁もかかっているのですが、塗りが良くないですね。 |
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こんな風にすれば… | |||
冒頭、主人公は夜のエベンブルクの街を歩き回って、魔女を捜します。そして、5人の魔女に出会うわけですが、そのたび毎に、「魔女に会えた〜」とか「魔女を見ることが出来るのはオレだけなのか」とか感動してます。痴呆症? 果たして作っている側に違和感はなかったのでしょうか? プロローグ部をもっと長くして、一人の魔女に会ったあと、その娘の紹介で臨時魔女会議が開かれて、そこで、他の魔女と対面する、とかいう構成にすればスマートだし、繰り返しプレーの苦痛も緩和されるのに…。 一方、終盤は絵を描くというテーマがどこか彼方へ…。よくある「ヒロイン救済物」に成り下がってます。しかも、ほとんどのシナリオで、敵役のジョーカーの影が薄く、主人公・ヒロインの「月のしずく」探しまで曖昧なまま「それはもういいんだよ」とか(怒)。 勿論、「月のしずく」という物質を「幸せ」みたいな精神性に置き換えるのはアリなわけですが、それならば「探す」→あと少しで手に入れ損ねる→悲しみに沈む→もっと大切な物に気付く、というプロセスをきっちり描かないとプレイヤーの共感は得られません。 ここいらがきっちっと解決されていれば前作くらいの評価は受けたものを。 | |||
独り言(という名の雑談) | |||
<なんか…> 2回くらいヤルと攻略キャラとのイベント以外は、みたことのある会話ばかりになってきます。その分、スキップして早く終わるのですが、ここのところ『みずいろ』とか『インファンタリア』みたいな分岐がやたら早くて、その後はすべてはじめてみるテキストというゲームに慣れていたので、ボリューム的にちょっと悲しいかも。既読スキップも利かないし。 <萌えたのか?> 惜しいです。「ロン☆スタ」みたく、お節介なお姉さんもいなければ、「冷やかしモード」もない。どちらかというと、二人だけで盛り上がっている普通の萌えゲーと何ら変わりなくなってしまったのが残念。でも、シエラは良いね〜(笑)。 <アイボリー的であるということ> う〜ん、いろいろ不満がある訳ですが、アイボリー作品全体に流れるある種の達観は好きだね。なんつーか、「絶望も希望も、所詮、虚妄に過ぎない」みたいな。 良いことも悪いことも、嬉しいことも悲しいことも、すべて受け入れて、それでも楽しく生きていけるんだよ、そんなメッセージが底流に流れているから、悲劇的な話に嫌味がないです。まあ、そこがアイボリーの長所であり同時に限界かも知れないのだけど…。 |