秋桜の空に
DATA 評価
ブランド marron 萌え度 ☆☆☆☆☆
お気に入り カナ坊 H度 ☆☆
音声 なし 物語性 ☆☆☆
一般的なこと
<おはなし>
季節は秋。紅葉の鮮やかな街。
主人公は、自覚はないがその無茶苦茶な言動で学園中から一目置かれる変わり者。隣のお姉さん桜橋涼香や、愉快なクラスメートに囲まれ、ドタバタ喜劇な毎日を送っている。
秋の訪れと共に運ばれる新しい出会いや、深まっていくそれぞれの思い。そして、始まる学園祭の準備期間で学校に泊まり込む日々。合宿のような楽しい毎日の中で、主人公の奇抜な行動が巻き起こす騒動に少女達は振り回されっぱなしだ。だが、そんな生活の中に見え隠れする彼の優しさに、やがて少女達は引かれていく。それぞれ深いトラウマを持ちながらも日常を生きる5人の少女たち。(以上メーカーサイトより)

<プレイ状況>
巨乳メガネっ娘も含めてフルコンプ(笑)

<システム>
インストールドライブが固定です(手動で回避は可能)。フルスクリーンだと堕ちまくるとか、エンディングやCGが登録されないとか、数々の不具合があったようですが、修正ファイルでなんとか収まった模様です、もっとも私の環境では時間が経つとsaveが出来なくなりますが…(汗)。バックログ、既読スキップ、シーン回想、全てなし。文字ウインドウを消すとか、タイトルに戻るとか基本的なことはすべて出来ません。かろうじて文字速度の設定が3段階出来る程度か。

<ゲームデザイン>
オーソドックスなノベルタイプのAVG(と、この感想を始めてから何度書いたことか)。

<グラフィック>
原画は岩舘こうさん。女の子は可愛いです。背景も含めて塗りはイマイチ。なんか塗ったんだぞっっっっっっ、って感じ(謎)。イベントCGは一人11〜14枚×5人。少ないです。

<音楽>
歌三曲。オープニングとエンディング、それとエンディング前に。歌はそんなにアレなんですが(爆)、なんとなく何度も聴いている(スキップできないので聴かされる)ウチになんか良く思えてきます。『Lien』とか『加奈』と同じですね。曲はコミカル系は良いけど、『ONE』を目標にするならもう少し頑張って欲しかった。

<音声>
ありません。あったほうがいいでしょうが、ビンボーブランドが下手な声優を使って折角のシナリオを台無しにした例は多々あるので、付けなくて正解だったような気もします。

<シナリオ>
普通じゃない人々が演じる普通の学園物。兎に角笑えます。詳しくは(?)下記。

<Hシーン>
最後に一回だけ。CGも少ない。必然的にエロ度は低いですが、なんか主人公の性格のせいかヘンなプレイが…(汗)。剃ったり、オシッコさせたり大変です。半分笑いの延長。
『秋桜の空』を対談してみる(謎)
<注>この対談は管理人に寄生した生物の妄想の産物であるため内容の正当性・無謬性・整合性等についての責任は一切負いかねますので、ご了承下さい(ペコリ)。
<スク水、「笑い」、選択肢>
悪魔: 実を言うとこの作品、以前に一度見てるんだよね。
天使: でも、これって少し前まで凄いマイナーゲーじゃなかった?
悪魔: 確かに最近はブレイクしてるけど…(汗)。ホラ、この間ウチの宿主が「コミケ」とかいうキ○ガイ風味なイベントに参加したじゃない。そのとき前列に並んでいたお兄さんがわざわざノートPCを引っ張りだしてやっていたのがこの『秋桜の空に』だったんよ。で、ヒロインのスク水姿を見た宿主が周りの知人を動員して、作品名を探り出そうとしたけど、結局誰も知らなかったの。
天使: あの人スクール水着になると人が変わるから(汗)。
悪魔: 一級品のスク水ゲーに違いないと確信していたみたいだけど、もう忘れてるね、多分。
天使: それくらい…
悪魔: それくらい、シナリオのインパクトは強かった。
天使: 面白いよね、面白いよね♪
悪魔: カナ坊の真似はしなくていいから(汗)。確かに「笑い」の部分だけ抽出すれば文句なしに今年のベストワンになりそうだな。
天使: 主人公、ヒロインも含めたキャラクタが立ちまくり。というか、むしろ転がっている(謎)。
悪魔: このゲームは宿命的に『ONE』と比較されるけど、『ONE』は基本的に主人公の言動が面白かったけど、こちらは主要登場人物がほぼ全員ヘン(笑)。
天使: 忠介とか、和尚とか、コスモ星丸とか、校長とか…。
悪魔: で、クラス全員ノリが良くて(笑)。そこら辺は『Lien』と雰囲気が似ている。
天使: 私はこんなに笑ったゲームはいままでなかったよ。ネタなんかもちゃんと18禁してて良いんじゃないカナ、良いんじゃないカナ。あと、ヒロイン達の口癖は伝染性があるね。「…カナ、…カナ」とか「くしゅ」とか「ぞっっっっっっ」とか、「〜風味」とかネタに尽きません。
悪魔: それと特筆すべきは選択肢! ウチの宿主の環境だとこのゲームの動作は最悪で、起動してからしばらくするとsave、loadが出来なくなるから、5分おきくらいに再起動してたけど、そんな中でも彼は全部の選択肢を試していた。
天使: くしゅ〜〜〜。凄い執念です。
悪魔: この作品も含めて最近のゲームでゲーム性と呼べるものが選択肢しかないというのはよくあるけど、他のブランドが選択肢=「難易度の調整」という側面ばかり強調しているところで、この作品だけは「面白さ」という軸を提示している。
天使: う〜んと、それってね○ねことか?(爆)
悪魔: まあ、あそこに限ったことではないけど、選択肢を考えるときに「難易度」という側面しか見ないと、じゃあユーザーがより快適に遊ぶためには、選択肢は邪魔だということになる。だから、プロローグでルートが決まったら、あとは読むだけみたいな暴挙も容認される。
天使: そういえば、前作で難しすぎる作品を作ったところがその反省とかで「選択肢はすべてヒロインの名前に置き換えられる」とか自慢してたけど、それもちょっと違うよね〜。
悪魔: この作品はそんな考えとは一線を画して、ルートが決まったらあとは笑わせるだけという潔さがイイ!
天使: ネコミミ喫茶に対抗できるもの…
 ・赤ランドセルだ!
 ・網タイツだ!
 ・ナース服だ!
終始こんな感じだから(笑)。選択肢が主人公の思考パターンを反映してるんだよね。やっているウチにそれが自然になって、段々伝播してくる(笑)。
悪魔: そうそう! 伝染する。普通のゲームは選択肢を選ぶことで、主人公とプレーヤーを同期させようとするけど、このゲームは選択肢自体が主人公の考えをプレイヤーに侵蝕させる手段になっている(笑)。 ある意味、力業ですよ。
天使: 先刻の選択肢、ウチの宿主が「赤ランドセル」を選んだのは言うまでもありません。
<イベントとかエンディングとかCGとか>
悪魔: エンディングの評判悪いよね、このゲーム(笑)。
天使: そうカナ?そうカナ? カナ坊とか、はるぴーのエンディングは好きだよ。
悪魔: その2つは比較的うまく纏まっているからね。逆にすずねえはエンディングで人気を落とした(笑)。
天使: メインヒロインのシナリオがダメなのは、『ONE』を目標にしたときからの宿命なの。
悪魔: あはは…。すずねえのシナリオだってカナ坊と同じように再会のエピソードからきっちり書けばあれほど悪く言われなかったのに…。
天使: あと、CGも問題。最後は女の子のアップで終わって欲しかったです(笑)。
悪魔: アップで終わっているのはカナ坊と、はるぴーと、ひよ先生か。女の子の顔は可愛いく描けてるけど、状況を描写するのはヘタだね。あの銭湯のCGとか(汗)。
天使: 初子が仁王立ちしてるのよね(笑)。
悪魔: 枚数も不足してるし、子鹿たんのパジャマ姿はないし…。
天使: イベントもなんかよく考えると寂しい。
悪魔: ひたすら笑っていたけど、「印象」という点では弱いかも知れない。ただ、学生ってあんなものでしょ。学園祭があって、体育祭があって、実習生がやって来て、時々帰りに道草して…。何気ない日常が楽しくて、それでいいと思います。
天使: そうなんだけど…、最初に見たのがカナ坊の学園祭のイベントで、それと同程度のものを他でも期待したから…。劇中劇も含めてああいうの大好き(はぁと)。
悪魔: そうだね、シナリオ別にランキングするなら、カナ坊シナリオは過去のエロゲの中でもかなり上位に入るね。
天使: 私はベスト3に入ります。
<システムやセリフや>
悪魔: ただ、いろいろ言ってはいるけどこのゲーム基本的には掘り出し物だよね、システムは除いて。それくらいシステムは素晴らしい。
天使: ゲームをやっていて必要最小限欲しいというものがない(苦笑)。それにアップデートファイルが出たのはいいけど、アップデート作業にやたら時間が掛かる上、誤字なんかはあんまり治っていない。ウインドウに表示される話者が違うことなんか日常茶飯事みたいな(苦笑)。
悪魔: あのシステムはやっぱりシナリオを引き立たせるためのエッセンスなんだよね。『Lien』なんかもそうだったけど、わざとシステムを酷くして置いて、これでシステムが良かったらどんな素晴らしい作品になるだろう、とユーザーを期待させる。そして、次回作は大ヒットという遠大なる計画の一端なんだよ。
天使: でも、Puepleは荒川工さんクビにしっちゃったよ。
悪魔: 願わくばシナリオライターの竹井10日さんがエロゲ界に安住出来ますように。
天使: 最後にお気に入りのセリフなんだけど。私は「おいてけぼり、おいてけぼり」カナ?
悪魔: なんじゃ、それは(苦笑)。こういうのはどう?「俺に理性のストッパーがなければ、ブルジョア小娘を裸にむいて、リコーダーで処女喪失プレイをするところだ」
天使: それ、セリフじゃないし…。
悪魔: じゃあ、「は……白濁した液体まみれの晴姫ちゃんて、ちょっとエッチ」
天使: ………。
独り言(という名の雑談)
<萌えたのか?>
萌え萌えな『ONE』です(笑)。萌えゲーマーであるならば、すずねえの甘甘ぶりやら、カナ坊のラブラブ光線(死語)にやられること間違いなし。主人公モテすぎ。他のヒロインの嫉妬とか(主にすずねえ)、冷やかしとか(初子)、羨望とか(クラスメイト、鞠音)とかのおかげで萌え度が50%くらいアップしてます。

<総合評価>
8点、マイナーゲー史上屈指の名作 
『Lien』以来、良質なマイナゲーないな、やっぱ荒川さんの新作待ちかなどと嘆いていたマイナーゲー愛好家の皆様は是非ともやりましょう。あと、『ONE』スキーな方も。というか、内容的には極めて現代的な作品です、絵やシステムやらいろいろ人が寄りたがらない要因はあるでしょうし、マイナー故、なかなか売ってないでしょうが一度やっておいて損はしないと思われます。




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