明日もきっと晴れ♪
DATA 評価
ブランド forte 萌え度 ☆☆
名前 岡田愛 H度 ☆☆
続柄 近所の女の子 痛さ
呼称 お兄ちゃん−ボク 意外性
音声 なし 妹度
妹シナリオの感想など

<設定・関係>
明るく前向きで、元気いっぱいな女の子。自分のペースに他人を巻き込むのが得意。頭が良くて運動神経も良い。料理も出来れば、喧嘩も強い(笑)。ただ、夏休みにラジオ体操に通ってスタンプを貰っていたり、自由研究に悩んでいたりする辺り、どう見ても○学生です(爆)。主人公(司;名前変更可)とは中山家を介してのつき合い。

<シナリオ>
この娘に限らず中山家系列のヒロインの設定は全体的に説明不足です。それこそ主人公とプレイヤーの間に情報ギャップがあります。「近所の女の子」という以外にどこでどう知り合ってどう仲良くなったのか、その辺がすっぽり抜け落ちてしまっているのは如何なものかと思います。
お話的にもマターリとした前半の流れを受けていて、その癖、主人公が愛のことを好きだというのに全然物語的な必然性が感じられず(愛の方が主人公を好きだというのもよく分からん(苦笑))、プレイヤーの置いてきぼり感が払拭されてませんね。

<萌えたのか?>
ツルペタ、小○生であること以外はあまり萌え要素がないような。というかこの娘の場合、主人公に片思いしていること以外、なんら欠落がないんですよね。なにかにコンプレックスがあるわけでもなし、家庭に問題があるわけでもない。全く弱みがなくて、ひたすら元気。残念ながらそんなヒロインに萌えることは出来ません(ぉ。
立ち絵もスポーツ少女していて(実際にそうなんだけど)属性外だったりします。ただ、パジャマ姿のイベントCGなんかはいいかも(笑)。Hシーンはソフトでイマイチ。あと、警察で「愛は俺の彼女だ」とか叫ぶのはやめたほうがいいかと、はっきり言って捕まります(笑)。

共通な感想

<お話>
山の麓にある清々しい街「桂城」。その小さな街は澄み渡った青空が印象的な季節「夏」。そう、もうすぐ夏休み。
これから始まるお話は小さな街で起こる、小さな物語。
きっと、あなたが忘れていたことや、思っていても出来なかったことがそこにあります。
そう、どんなことがあっても、明日はきっと晴れだから。(以上メーカーサイトより)

<プレイ状況>
ヒロイン6人フルコンプ、中山家系の明日香(幼なじみ)、美耶子(その姉)、愛(近所の娘)とそれ以外の美月(親友の妹)、アニス(金髪)、優希(クラスメイト)に分かれます。最初からプレイすると結構時間がかかりますが、共通部分が多いので、工夫すればかなり省略できそうですね。10時間もあれば十分攻略できるでしょう。ただ、CGはないのだけどエンディング後に見られるオマケシナリオが長いです。ヘタすると(分岐後の)本編より長いのではないかと思えるほど(汗)。

<システム>
最低限のモノしかないと言う印象。共通部分がかなり長いにも関わらず既読スキップがないのは痛いですね。強制スキップは選択時に自動でキャンセルされるタイプ。選択肢が多いので設定できるようにして欲しかった。また、メニュー画面を呼び出すのに時間がかかる上に、ほとんどキーボードに対応していないというのもマイナス点。メッセージスピードは三段階、フォント選択可、バックログがホイールマウス対応なのは非常に嬉しい。セーブは全部で12箇所とちょっと少な目。
オマケは充実していて、CG回想、Hシーン回想、音楽回想は勿論、上述のオマケシナリオ、壁紙、メニュー画面の変更が選べます。岡田充司さんの絵が好きな私には嬉しいオマケなんですが、肝心の壁紙に1024×768というもっとも標準的なサイズがないのは如何なものかと思われます(私のサイトを見に来られる方の過半数はこの解像度を使っている)。

<ゲームデザイン>
コメディタッチのオーソドックスなAVGです。選択肢を選ぶことで好感度を上げて、女の子を追っかけるといういつものパターン。加えて学園モノなので新味なし。
前半はかなり頻繁に選択肢が出ますが、難易度は高くないです。ただ、共通部分が長くて繰り返しプレイは苦痛かも。分岐した後は重要だと思える選択肢はほとんどなく、どちらかというと読むだけモードです。また内容の方もオーソドックスにシリアスな展開になります(笑)。

<音楽>
PCMで18曲。うち歌入り2曲。歌はエゴが学園モノをつくるとこうなるという感じ。ただ、分家な分、あか抜けないと言うか…(汗)。曲の方も軽めというか印象の弱い曲ばかりで特にコレと言ったお気に入りもなし。

<音声>
ないのが不思議な作品ですが、ありません。おそらく岡田さんが以前関わった(エロゲー史上二番目に酷かったと私が認定している)某作がトラウマになっているのでしょう(笑)。雑誌で音声を入れないことに拘るというようなことを言っていたのですが、鍵とか葉っぱに対する挑戦でしょうか(笑)? それほどのシナリオとは思えません(爆)。

<グラフィック>
原画は岡田充司さん。ネタなのか本気なのか、同業者にもファンと称する方々がいるような。私も本家より格段に好きでアロエの時からのファンだったりします(笑)。
今時のゲームにしては立ち絵が小さく、表情も若干少な目と、ウィンドウモードでプレイするにはちょっと寂しいです。背景は可もなく不可もなく標準レベル。ただ、若干枚数不足かも。
イベントCGはメインの明日香は22枚。それ以外の5人のヒロインは10〜13枚、バリエーションが多めにあるとは言え、ちょっと寂しいですね。立ち絵と比べるとイベントCGは圧倒的に良いです。特にメガネを取った香坂とか、お昼寝中の美耶子さんとか、キャラクターの表情が素晴らしくイイデス。ほのぼの萌え萌えな気分になれました(笑)。

<シナリオ>
前半の学園生活をコミカルに描いた部分は「笑える」というほどではないですが悪くないです。主人公を取り巻くキャラクタがそこそこ立っているし、会話のテンポも悪くありません。もともと体験版でこの部分をやって大外れはないだろうと、購入を決心したとうこともありますが、これは合格点。ただ、上述もしましたが、分岐までが長くて繰り返しプレーが苦痛ですね。
後半は(キャラによって幅がありますが)シリアス路線で、主人公とヒロイン以外のキャラクタはほとんど登場しなくなります。メインの姉妹の場合エロゲでは使い古されたテーマなのですが、ドラマとして成立してません。明日香シナリオは伏線が張られていないし、美耶子シナリオは前半であれほど良かったボケボケキャラが死んでしまってます。愛シナリオは上述の通りだし、アニスシナリオも題材としては好きなんだけど、彼女のトラウマに説得力もなければ、主人公に依存するといった描写も弱いので、イマイチ盛り上がりません>これなら『fultter of birds』の琴羽シナリオが数倍マシ。

全体的な傾向として言えるのは多人数の会話やキャラ設定はそこそこいいのに、それらをすべて排除して一対一のエロス的関係の物語を強引に作った割には濃密なシナリオにならず、人が減った分薄目のお話になってしまった、そんな感じです。
ただ、(香坂)優希シナリオだけは別物で、描写も丁寧で、物語にメリハリもあって、何より主人公とヒロインが難題に立ち向かっていく姿が印象的です。ボリュームもこのシナリオが一番長かったような気がします>全部がこの出来ならもう一点プラスだった。

それからオマケシナリオが予想外に良かったです。一本道でイベントCGもないのですが(立ち絵はデフォルメ系が追加されている)、ボリュームが結構あって(セーブは出来る)、一本30分以上かかるものが、ヒロインの数+明日香と美耶子で全7話。18禁要素はほとんどなく、ブラックユーモア系とか、戦隊モノ(?)とか、ファンタジーなのとか、スポコンとか、笑ったり感動したり思ったより楽しめました。つうか、大部分の本編より良いかも(ぉ。これをやると本編が手抜きに思えてしまいます。シナリオだけについて言うなら、6:4くらいの力の入れ方ではないかな? こんなの作っている暇あったら〜と思うことしばし。キャラクタもこっちの方が立ってるし。

<その他のヒロイン>
前半とオマケシナリオで判断するなら美耶子さんがいいですね。お姉さんキャラは属性外ですが、ボケボケ怠け者ぶりがクリティカルに良いです。
あとはシナリオが良かった優希。この娘は私にとって天敵のメガネっ娘なんだけど、部屋で独り言を言っているあの姿に萌えます>まあ、メガネを外しているというのもあるのだけど(爆)。エンディングではメガネじゃなくなっているところも良いです。
一方、美月は期待はずれ。この娘神社の娘なのに、エンディング以外、巫女服を着てません(怒)。あと、アルバムの中にちらっとスク水の姿が写っていたりするのだけど、肝心のイベントでは登場しません(激怒)。

<Hシーン>
純愛ものです。期待してはダメです。美耶子と明日香はシーンが2ずつあって、枚数もそこそこなんですが、明日香のHなんてあっという間に終わるし…。美耶子さんは顔射もあるけど汁は少な目です(このゲーム一応汁描写はあるけどかなり控えめです)。他のヒロインは1回でCG枚数も4枚程度、シチュエーション的にも特に萌えるわけでもなく、純愛物の標準レベルというところか。(ちなみに美耶子さん以外は処女だと思います(笑))

<総合評価>
本編を終わったときは5点評価だったのですが、
オマケシナリオ効果で6点ということに(爆)。

全体的に物足りないです。私の認識ではforteって陵辱ブランドだから、純愛物とはいえHシーンはもっと頑張って貰いたいし、エゴ系であるわけだからCG枚数も本家に負けないくらい用意して貰いたいし、シナリオもオマケじゃないところで頑張って欲しいし、音声だって入れて欲しい。言いたいことはいろいろあるけど、惚れたものの弱みというか、岡田さんの絵がある限りは買ってはブツブツいうハメになるのだろうな…。


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