6m QRPp AM ポケットトランシーバー(Pocket6AM) 〜 自作で楽しむQRPp AM 〜

2007.08.04 新規作成 / 2016.11.21 更新
ハムフェア2007自作品コンテスト自由部門最優秀賞

 ◎ はじめに
 本作品は6mAMをQRPpで楽しむことを目的として製作した6m QRPp AMポケットトランシーバーで、6mAMで交信するための性能を確保しつつできる限り簡単な回路、低消費電力で小型に作ることを目標としました。本作品はポケットに入る6mAMトランシーバーという意味で「Pocket6AM」という名称を付けました。本作品はハムフェア2007自作品コンテストに出品し、自由部門最優秀賞の評価をいただきました。

 ◎ 本作品の主な特徴
(1)周波数可変トランシーブトランシーバーであり50.580〜50.630MHzが運用可能。トランシーブ操作は2つのVXOと2連バリコンを利用して実現。
(2)受信は中間周波数455KHzのシングルスーパーヘテロダイン方式で、回路を簡略化しつつQRPp運用において必要な受信性能を確保。
(3)送信はオーディオIC(LM386N)の出力を終段に直結して変調をかける終段コレクタ変調を採用し、トランスレスで良好な変調を実現。出力は10mWのQRPpで、より小電力での交信を楽しむことができる。
(4)回路をできる限り簡略化した結果、大きさはポケットに入る100mm×50mm×35mm(突起物のぞく)、重さは190(g)を実現。
(5)電源は006Pを外付けし電池交換を容易にした。消費電流は受信時20mA、送信時30mAで全体の消費電力は約0.5Wと省電力。
(6)2016年11月現在、1〜5,8,9エリアの49局と交信し、運用面での実用性を確認。

 ◎ 製作における工夫点など
 本作品の製作を行う前にFCZ基板を使用した先行試作を行い、送受信のVXOが連動して動作するかなどを確認しています。また、回路をできるだけ簡略化して消費電力を減らす、送受切換のしやすさを考慮した波動スイッチの採用、電池交換を容易にするための外付け化など、実際に使うにあたっての使い勝手向上を図る工夫を行いました。

 ◎本作品の概要動画を作成しました
 本作品の概要を動画で作成し、ニコニコ動画にアップしました。リンクは以下のとおりです。
  6m QRPp AM ポケットトランシーバー(Pocket6AM) - ニコニコ動画:GINZA

 ◎ 本作品の交信実績や使用感など(2016年11月21日現在)
 2007年2月からさまざまな場所で運用を行い2016年11月21日現在で1〜5,8,9エリアの49局と交信できました。Es伝搬を利用して8エリアから1〜5,9エリアと交信できました。最長交信距離は約1,338kmで、送信出力1Wあたり約133,800km、総消費電力1Wあたり約2,973kmを達成しました。また、総消費電力1Wあたり約2,601kmの記録で1,000km/Total Powerアワード(JARL QRP クラブ発行)を取得しています。
 運用周波数は50kHz幅と広くはありませんが単一周波数に比べるとはるかに交信の可能性が高くなっており、使い勝手は向上しました。受信感度や送信音質については必要なレベルを確保しており、大きさも十分に小さくできたと思っています。今後も本作品を使用して6m AM QRPp運用を楽しみたいと思います。

  JR8DAG/菅野 正人

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【コンテンツ】

回路図はこちらです(2007.01.10現在 , circuit , 約33kB)

作品概要(ハムフェア2012ブース展示用説明分,2012.11.23,PDF形式,約286kB)

回路設計の考え方(2007.08.31)

自作品コンテスト提出書類(2007.08.04,PDF形式)

自作品コンテスト展示用説明文(2007.08.04,PDF形式,約100kB)

スペクトラムアナライザの計測結果(2014.02.24 , 約71kB)

動作試験の測定データ(2007.10.15,約124kB)

出品にあたって考えたこと(2007.08.31)

入賞カップと並べた写真(2007.09.05,約240kB)

自作品コンテスト賞状(2007.08.31,約108kB)

【更新情報】
2016.11.21 本作品の交信実績や使用感など 更新
2015.12.24 ニコニコ動画本作品の概要動画をアップロード
本作品の交信実績や使用感など 更新
2014.02.24 スペクトラムアナライザの測定結果をアップロード
2014.01.05 本作品の交信実績や使用感など 更新
2012.11.23 ハムフェア2012のブース展示で配布したパンフレットに掲載している作品概要をアップしました。
2012.11.22 本作品の交信実績や使用感など 更新
2012.03.17 本作品の交信実績や使用感など 更新
2008.01.08 作品の定格を掲載
2007.10.15 動作試験の測定データ を掲載
2007.09.05 入賞カップと並べた写真 を掲載
2007.08.31 回路設計の考え方を掲載
2007.08.31 出品にあたって考えたことを掲載
2007.08.31 自作品コンテスト賞状を掲載
2007.08.29 回路図を修正(LM386Nの5番ピンにつながる100μFの極性を修正)
2007.08.04 自作品コンテスト展示用説明文をアップロード
2007.08.04 第2次審査の追加提出書類をアップロード
2007.08.04 第1次審査の提出書類をアップロード
2007.08.04 回路図、外観・内部の写真等をアップロード
2007.08.04 ホームページ新規作成
 外観の写真(exterior)
 (有)吉村製作所のジムテック1号ケースを使用
 大きさは50mm×35mm×80mmでFCZ研究所のポケトラで使用されているものと同じである。
 電池の分だけ大きさが増えているが、ドライバを使わずに電池交換が可能。(大きさ size 50mm×35mm×100mm)
 外観はサッカーJリーグチームコンサドーレ札幌のチームカラーで塗装した。

 撮影:CANON EOS Kiss Digital N 画像編集:PaintShopPro6J

クリックすると拡大画像を表示します(約181kB)
内部の写真(左:送信部,右:受信部)Left:TX Right:RX
基板の大きさは4.5cm×6cm(Printed-circuit board size:4.5cm×6cm)
撮影:CANON EOS Kiss Digital N 画像編集:PaintShopPro6J

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 本作品の系統図
 クリックすると拡大画像を表示します。


【本作品の定格】
[共 通]
周波数 50MHz
電波型式 AM(A3E)
使用半導体 1IC 2TR 4FET 1Di
電源電圧 DC 9.0(V)(標準)
消費電流
受信無信号時 20(mA)
送信無変調時 25(mA)
送信最大時 30(mA)
空中線インピ-イダンス 50(Ω)
外形寸法 50(W)× 35(D)×100(H)
(単位 mm , 突起物を含まず)
重量 190(g)(9Vニッケル水素電池込み)
[送信部]
終段入力 4.0(V)× 5(mA) ≒ 20(mW)
出力 10(mW)
終段石 2SC1815
不要輻射 -40(dB)以下
変調方式 終段コレクタ変調
局発発振方式 可変水晶発振
発振周波数 50.580〜50.630MHz
[受信部]
受信方式 シングルスーパーヘテロダイン方式
中間周波数 455kHz
受信感度 0dB(uV)程度 (S/N 10dB)
選択度 ±5kHz(-6dB),±10kHz(-40dB)
局発発振方式 可変水晶発振
発振周波数 50.125〜50.175MHz