6m QRP SSB Handy Transceiver(Micro6SSB2008)

2008.02.29新規作成/2011.06.26更新

 ◎ はじめに
 これまで、AM(Micro6AM2002)とDSB(Micro6DSB)のハンディトランシーバーを製作しましたが、SSBについても同じようなハンディトランシーバーが欲しいと言うことで製作したのが本作品です。また、6mSSBのハンディ機としてピコ6(初代,Z,S)がありますが、特にピコ6(初代)と同じようなハンディ機を自作したいという想いもありました。
 本作品は2008年に製作した小型のSSBトランシーバーと言う意味合いで「Micro6SSB2008」という名称を付けました。

 ◎ 本機の主な特徴
(1) 大きさは幅70mm×厚さ35mm×高さ150mm(電池含む)のハンディ機サイズ。重さは電池込みで約300(g)。
(2) 電源、マイク、スピーカを内蔵し、アンテナを用意すれば運用可能
(3) 電源は006Pを搭載し、容易に電源交換が可能
(4) 周波数可変にVXOを使用し、50.150〜50.250MHzを運用可能。水晶はソケット方式で交換可能。
(5) 受信は中間周波数11.272MHzのシングルスーパーへテロダイン方式により運用に必要な感度と選択度を確保。
(6) 送信出力は100mWのQRP。
(7) 機動性を生かしてさまざまな場所で運用が可能。

 ◎ 製作の目標
 本作品は6mSSBをQRPで自在に楽しむことを製作の目標としました。
(1) ちょっとした旅行に手軽に持っていけるよう、ピコ6(初代)やMicro6AM2002のような小ささをめざす
(2) 電源、マイク、スピーカは本体に取り付け、アンテナを用意すれば運用できるようにする
(3) 6mSSBをQRPで楽しめる基本性能(感度、選択度、安定度、変調の質など)を確保する
(4) 運用時のトラブルを減らすため、回路設計は目新しさよりも安定性を重視する
(5) 電源交換を容易にするなど移動運用時の使い勝手を考慮する
(6) 回路変更や予期せぬトラブルに対処するために、メンテナンスが行いやすい構造とする
(7) 10年以上使用することを考慮し、外観のデザインに気を配る

 ◎回路の概要
 小型化を図るためIC、特にTA7358Pを多用しました。TA7358PはRF増幅・DBMミキサ用のICで、少ない部品点数で変復調、周波数変換回路などいろいろな用途に使えることから3個使用しています。電源は小型であること、1,2時間運用できれば良いということで006Pを採用しました。運用時間が長くなったことを考慮し、電池交換が容易にできる構造とし、常置場所などで運用するときのために外部電源を使用できるアダプタも製作しました。
 ハンディ機サイズにするために、Micro6AM2002と同様に小型部品やチップ部品の使用、基板の実装方法などに工夫を凝らしました。

 ◎ おわりに
 2011.06.19現在、全エリア及び、JD1(小笠原島),HLの75局と交信できています。感度、安定度、選択度、変調音質などの基本的な性能は問題ありません。AGCの効き具合は良くありませんが、ボリュームを絞れば音が歪むというようなことはありません。Es伝搬等を利用した遠距離交信は十分に可能ですが、SSBでも100mW前後の出力になるとコンディション次第ではやや経験や技術が必要になってくるような印象でもあり、そういったことからQRPを楽しめる出力かなと思います。

 【コンテンツ】

 回路図(2011.06.26更新,約65kB)

 回路設計について(2008.09.28更新)

 ケースの写真図(2008.02.22,約122kB)

 部品を半田付けした基板の写真(2008.04.08,約277kB)

 外観の写真(2008.05.04,約205kB)

 内部の様子(2008.05.04,約181kB)

JR8DAG/菅野 正人(KANNO Masato)

TOPページへ(Back to index)
【経過情報】
2011.06.26 回路図修正
トランスバーターのVXO回路の周波数可変が不安定だったため回路を修正。
L7の交換、および、可変幅が不足したため並列に5pFを追加。
2011.06.19 回路図修正
送信時の発振対策として、バランスドモジュレータIC(TA7358P)の低周波増幅の入力(2番ピン)に0.01μFのコンデンサを追加。
2011.04.17 回路図修正
終段がまだ発振することがあったので、電源ラインとベースバイアス回路のパスコンに積層セラミックコンデンサを0.1μFを追加。
発振の原因は今ひとつ不明瞭なので、今後別の対策が必要になる可能性は残っている。
2010.08.31 回路図修正
終段の動作安定化(発振防止)が依然不十分だったため電源ラインの積層セラミックコンデンサを0.1μF → 1μFに変更
2010.07.03 回路図修正
終段の動作安定化(発振防止)が不十分だったため2SC2053のエミッタの積層セラミックコンデンサを0.1μF → 1μFに変更
006Pニッケル電池を使用した場合にTA7368Pが発振することがあったので、電源回路を修正。
 ダイオード+100μF → 47Ω+100μF*2のデカップリング回路に変更
 ダイオードが1つ少なくなったため定格を修正
2009.06.10 回路図修正
終段の動作安定化(発振防止のため)2SC2053のエミッタに0.1μFの積層セラミックコンデンサを追加
2008.09.28 回路設計についてのページを新規作成
2008.06.19 回路図修正
AGC回路の入力コンデンサの値を修正しました。 47pF → 0.001μF → 33pF
LEDインジケータの点灯感度が悪すぎるのと、消費電流低減のため以下のとおり部品変更
 2SK241のソース抵抗1kΩ → ダイオード1S1588に変更
 2SC1815のコレクタ抵抗 1kΩ → 2.2kΩ
LEDインジケータでダイオードを追加したため定格を修正
「おわりに」を新規作成
2008.06.07 回路図修正
AGCの効き具合改善のためL2に接続するコンデンサ 10pF → 47pF
SSBジェネレータIC303の電源ラインに10μF(積層セラミックコンデンサ)追加
SSBジェネレータIC301の電源ラインの10μFを電解コンデンサから積層セラミックコンデンサに変更
トランスバータ終段2SC2053の発振防止のためエミッタ抵抗4.7Ω → 10Ω
2008.05.04 回路図修正
変調度の改善のためSSBジェネレータ IC303の4ピンの抵抗1kΩ → 2.2kΩ
外観と内部の写真をアップロード
系統図を追加
2008.04.21 回路図修正
局発とICとの接続抵抗、送受ともに1kΩ → 2.2kΩ
消費電流を計測
 受信無信号時 50mA、送信無変調時 75mA、送信時最大 100mA
2008.04.20 回路図修正
IC3 78L05 → S81350(消費電流を低減)
VXOの発振2SK241 ソース抵抗 10Ω → 100Ω(消費電流を低減)
 受信無信号時の消費電流50mA → 45mAに低減
T1 FT37-61 → FT23-61 8tに変更(コアを小さくしてケースに収めたときの干渉を防止)
2008.04.08 部品を半田付けした基板の写真アップロード
2008.03.17 回路図修正
2008.02.29 ケース加工写真アップロード
2008.02.29 回路図アップロード
2008.02.29 ホームページ作成


【Micro6SSB2008の定格】
[共 通]
周波数 50MHz
電波型式 SSB(J3E)
使用半導体 5IC 6TR 9FET 13Di
電源電圧 DC 9.0(V)(標準)
消費電流
受信無信号時 50(mA)
送信最大時 100(mA)
空中線インピ-イダンス 50(Ω)
外形寸法 70(W)× 35(D)×150(H)
( 単位 mm , 突起物を含まず)
重量 300(g)(9Vニッケル水素電池込み)
局発発振方式 可変水晶発振
発振周波数 38.878〜38.978MHz
[送信部]
終段入力 9.0(V)× 25(mA) ≒ 220(mW)
出力 100(mW)
終段石 2SC2053
不要輻射 -40(dB)以下
変調方式 平衡変調
[受信部]
受信方式 シングルスーパーヘテロダイン方式
中間周波数 11.272MHz
受信感度 0dB(uV)程度 (S/N 10dB)
選択度 ±1.1kHz(-6dB),±2.4kHz(-60dB)程度


クリックすると拡大画像を表示します
Micro6SSB2008の系統図

Micro6SSB2008の外観
Micro6SSB2008の外観、大きさ 70(W)× 35(D)×150(H)(単位 mm , 突起物を含まず)
(撮影:CANON EOS Kiss X2 画像編集:PaintShopPro6J)


 ◎コンテスト入賞履歴等(08.07.30現在)
・2008.07.05 第38回 6m AND DOWNコンテスト電信電話部門シングルオペQRP北海道1位