自作に関する考え方など

2004.02.29新規作成 / 2015.05.09更新

 
◎はじめに
 このページでは当局の作品に関して回路設計の考え方や部品の入手などについて書いておきたいと思います。

・各項目へのリンクです
 【自作一般】 【回路設計】 【製作に関する技術】 【部品】 【その他】

・当局の自作品の使用している部品の選定について別途ページを作成しています。
 自作品に使用している部品の選定など


JR8DAG/菅野 正人

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【自作一般】 
 ◎筆者の自作スタンス傾向(2004.05.01)
 自作したものを実際に5年以上使うことを考えて製作・設計することが多いです。そのため、回路的には無難なものが多く面白みは薄い傾向にあると思います。長い期間使う場合の重要ポイントは究極の性能よりも安定性です。
 移動運用で使用することが多いため、あまり大きな作品を作らないこと、また、消費電力もできるだけ抑えるような部品選定となっています。
 抵抗やコンデンサの定数はできる限りE6系列(1.0,1.5,2.2,3.3,4,7,6,8)を使用するようにしています。
 デザインはある程度こだわります。いい加減に作るとすぐに使わなくなるからです。
 他に思い出したことがあったら追加します。

 ◎自作品のデザイン(2004.05.01)
 自作をする人たちにデザインにこだわる方が少ないため、デザインに気を使うことで独自性を出せるというのもあるのですが、
(1) デザインも性能の一部である
(2) いい加減に作ってしまった作品には愛着をもてない
 このあたりが筆者がデザインにこだわる理由と言うところです。

 ◎回路図作成ソフト(2004.05.05)
 当局が使用している回路図ソフトは水魚堂のホームページにあるBSchを使用しています。電子ファイル化することでデータの保存性が高まったこと、回路図の修正が容易になり、ホームページ等にアップしやすくなるなどのメリットかあると思っています。

【回路設計】
 ◎インピーダンス整合について(2009.01.26)
 伝達の効率性を重視するならば、回路の結合においてインピーダンスを合わせることは重要ですが、このインピーダンスというのはくせ者でぴったり合わせるこということは非常に難しいことだと考えています。インピーダンスをきっちり合わせるより、この回路ではインピーダンスがどの程度(数10Ωとか数kΩ程度のおおざっぱな)であるのかをつかむことと、インピーダンス整合は大まかに合わすことが大事だと思っています。

 ◎中間周波増幅回路の段数について(2009.02.15)
 スーパーヘテロダイン方式の中間周波増幅回路の段数はFETやトランジスタで構成した場合は2段ないし3段となることが普通ですが、これまでの製作の経験から以下のように感じています。
 (2段の場合) JR8DAG-2006AM他ほとんどの作品で採用
・部品点数が少ない、ノイズが少ない
・発振などのトラブルが少ない
・必要な感度を確保できるがAGCの効きは良くない(信号の強弱がはっきりとわかる聞こえ方で、メーカー機とは全く異なるものであるが、この信号の聞こえ方がメリットとなる場合もある)
 (3段の場合) AMRC-698FCで採用
・感度を高くした上でAGCの効きを良くすることができる(AGCの調整幅が大きくできるので、弱い信号も強い信号も同じように聞こえるメーカー機のような受信機にできる)
・部品点数が多い
・ノイズが多い(というよりノイズが大きく聞こえると言った方が正しいと思う)
・発振に気を使う必要あり(各段のゲイン配分が重要)
 管理人は比較的作品を小さく作ることが多く、そのためには部品点数を少なくしたいこと、また、メーカー機と同じように聞こえるAGCは管理人にとってさほどのメリットがないため、2段の採用がほとんどとなっています。

 ◎中間周波増幅回路(2004.11.03)
 AMRC-696にあるRFCを使用した中間周波数増幅回路は、FCZコイルの使用数や調整カ所を減らすことを目的に採用してきました。帯域は水晶フィルターで制限されるわけですからRFCを使った広帯域増幅でも大丈夫であろうと10年以上続け、特に大きな問題も見られませんでした。しかし、数年前から中波放送の混入があることに気がつきました。バックグランドでうっすらと聞こえるレベルのものであり、入力側のコイルのアース側に0.1μFのコンデンサを入れるなどの対応策もあったですが、それでも完全に取り除けないことがありました。バックグランドで聞こえるレベルなので無視しても良かったのですが、やはり気になるので、Micoro6AM2002で広帯域増幅から同調増幅に回路を変更しました。同調回路はRFCとコンデンサで構成し、同調周波数が中間周波数とほぼ同じようになるようにします。RFCとコンデンサでは同調周波数を可変することができませんから、並列にQダンプの抵抗をつないで広帯域化(たぶん数MHz幅程度)し無調整化しました。このQダンプの抵抗値は高すぎると発振し、低すぎるとゲインが低下します。1〜4.7kΩの間で安定して動作する値に設定するのが良いようで、Micoro6AM2002では初段、2段目共に2.2kΩです。この中間周波増幅回路は、他では事例のない回路ですので、新たな問題点が見つかり修正が必要になるかもしれませんが、今のところは特に問題もなく良好に動作しています。

 ◎VXOはトランジスタかFETか?(2004.04.20)
 VXOにはトランジスタとFETを使ったものがほとんどですが、筆者は以下のように感じています。
 【FET】
・比較的安定
・再現性良好、調整が容易
・得られる出力が低いのが難点
 【トランジスタ】
・得られる出力が大きい
・FETに比べると再現性がちょっと落ちる、調整にも若干難がある
 といったところで、出力が必要でない場合は、FETを使うことが多くなっています。

 ◎VXOの周波数可変はバリコンかバリキャップか?(2011.12.24)
 VXOの周波数を変化させるものとしてバリコンとバリキャップ(可変容量ダイオード)がありますが、筆者は以下のように感じています。
 【バリコン】
・周波数安定度が比較的良好。
・再現性は比較的良好で調整も容易。
・バリコンを配置場所が制限されやすい。
・部品の入手に不安あり(エアーバリコンは入手が難しいし高価)。
 【バリキャップ】
・周波数を可変させるボリュームの配置の自由度が高い。
・バリコンに比べると部品の入手はしやすい。ただ、種類は少なくなっているのでバリコンと余り変わらないと言えるかも。
・周波数の安定度は良くない。AMなら何とか使えるが、DSBやSSBでは使いにくいレベル。
・容量はバリキャップの特性と電圧で変わるので、容量変化がつかみやすいバリコンに比べると調整が面倒である。
 バリコンに関しては将来的な入手に不安がありますが、バリキャップを使ったVXOの周波数安定度が思わしくなかったことと、バリキャップもバリコンと比べて入手しやすいわけでもないという理由で、バリコンを使うことがほとんどとなっています。

 ◎FCZ VXO(2008.10.30)
 FCZ VXOはFCZ研究所で発行しているCirQ23号に発表された新しいVXO回路です。水晶とコイルの接続点とアースの間に3〜7pF(回路図の部分)のコンデンサを入れたのが特徴で、以下の回路図ではC1が該当します。Micro6DSBおよびTaru6DSBにこのFCZ VXOを適用したところ、以下の特徴が見られました。
・周波数可変幅を同じにした場合、上限周波数が高くなる(50MHz帯で10kHzほど)
・同じ可変幅を得るためのL1のインダクタンスが小さく済む
・動かない水晶でも可変がしやすくなる(このあたりはスーパーVXOと似ているかもしれない)
FCZ VXOの回路

 ◎HC-49US型水晶を使ったVXO(2008.12.19)
 HC-49U型(高さ10mm)に比べて背が低いHC-49US型(3.5mm)水晶をVXOに使った場合の可変幅についてですが、いくつか試してみた限りではコイルの定数に若干の違いはあっても可変幅が取れにくいと言うことはありませんでした。最近、サトー電気の通販をはじめとしてHC-49US型水晶が多く見られますが、これまでのHC-49U型からの置き換えに関しては問題はなさそうです。

 ◎発振回路について(2004.08.17)
 AMトランシーバーに使用している10.700MHzなどの局部発振回路ですが、当初は(A)のように出力をコレクタ(ドレイン)に接続していましたが、現在は(B)のようにエミッタ(ソース)に接続する回路にあらためています。これは(A)だと同調回路が発振回路と直結しているためか、思ったようなスプリアス特性が得られず、10.7MHzの発振回路だと5倍波の53.5MHzの信号が強く出てきて、これが近接スプリアスの大きな原因となっていました。(B)のようにエミッタから出力を取り出して、小容量(10〜100pF)のコンデンサを介して同調回路を接続することで、スプリアス特性を改善することができました。これはFCZ研究所のVXOキットやJF2NMY/高木さんのAMトランシーバーを参考にしています。
発振回路

 ◎水晶発振回路のFETについて(2008.12.19)
 自作を始めた頃の1980年代は2SK241が現在ほど出回っていなかったことから2SK192Aを使用していました。実際に2SK192Aは2SK241より発振しやすい印象(特にVXO時)でもあったのですが、あらためて確認してみると両者のFETには大差ない(バイアス等を適切に設定できれば2SK241の方が発振しやすい印象)ことがわかったこと、RF,IF増幅に2SK241を使うことが多いので、素子を統一する方が管理人にとっては都合がよいので、2005年頃から発振回路にも2SK241を使用するようになりました。


 ◎平衡変復調回路はダイオードかICか?(2012.01.29)
 SSBないしDSBトランシーバーを製作する際に心臓部でもある平衡変調回路はダイオードを使ったDBM(またはSBM)かICを使ったものが大半ですが、それぞれについて筆者は以下のように感じてます。

 【ダイオードによるもの】
・回路が単純
・周波数が高くともキャリアサプレッションが確保されやすい(50MHzで−30〜40dB程度)
・局発のレベルに大きく影響されず、動作が比較的安定している。
・変換による損失がある。しかし、大きな電力を扱える。
・動作させるのに大電力が必要、また、変換による損失を補う必要などもあり、回路規模が大きくなりやすい。
・消費電力が大きくなりやすい。
 【IC】
・小さい信号でも扱える。
・比較的省電力
・変換による利得があり、局発に大きな電力が必要ないことから、回路規模を小さくしやすい。
・周波数が高くなるほどキャリアサプレッションが確保しづらい(50MHzだと−20dB程度になってしまう)。
・局発の信号レベルによる影響が大きく、動作が不安定になりやすい。

 50MHzのDSBトランシーバーなどでは基本的にダイオードを選択するのですが(JR8DAG-5Micro6DSB)、多少の性能は犠牲にしても小型化が必要だったPocket6DSB2011や、クリスタルフィルターでキャリアサプレッションを確保できるSSBジェネレーター(JR8DAG-9JR8DAG-2008SSBなど)にはICを選択しています。


 ◎終段コレクタ変調と低電力変調(2012.08.03)
 AMの変調方式は大きく分けると終段コレクタ変調(大電力変調)とDBM等を利用した低電力変調があります。それぞれの変調について管理人は以下のように考えています。

(終段コレクタ変調) JR8DAG-2006AM他ほとんどの作品で採用
・トランジスタを使用する場合は、出力1W位までなら割と良好な変調がかかる。
・変調度の調整が容易というか、あまり気を使わなくて良い。
・終段はバイアスが不要なC級増幅回路で済む。
・変調トランスが必要で、送信出力が大きいほど大きなトランスが必要となる。
・低周波増幅に送信出力と同じくらいの出力が必要。あわせて変調トランスも大きなものが必要となる。結果として、電圧の低いトランジスタでは出力1Wを超えるあたりから良好な変調をかけるのが難しくなる。
(低電力変調) AMRC-698FCなどの作品で採用
・低周波増幅に電力が少なくてすむ。
・変調トランスが不要。回路を小さくできる。
・終段コレクタ変調に比べると変調度の調整に気を使う必要あり。
・変調をかけたあとの電力増幅回路はA級またはAB級増幅のリニアアンプが必要である。リニアアンプにはキャリア出力に比べて、3倍以上の出力を出せる能力が必要で、出力が多くなるほどリニアアンプの回路規模も大きくなる。
 1Wを超えるAM送信機の自作には、低電力変調の方が良いと思いますが、管理人の自作機は出力0.5Wが多く、このあたりの出力では変調トランスも小型で、回路も簡単になるなどのメリットが多いため、終段コレクタ変調の採用が多くなっています。


 ◎バランスドモジュレータICを送受共用で使う方法(2011.12.24)
 Pocket6DSB2011で採用したTA7358Pを送受共用で使う回路ですが、キャリブレーションのキット(PAV-6)の回路やハムジャーナルNo.44に掲載されていた回路を参考にTA7358Pで適用したものです。下の図に信号の流れを示しますが、コイルとコンデンサの特性を利用することで、片方向の素子であるバランスドモジュレータICを送受共用で使うことができます。
TA7358P周辺の回路
 Pocket6DSB2011では小型化するために採用したのですが、50MHzという周波数を送受共用で動作させるにはTA7358Pには少し荷が重かったようで、受信感度、送信のキャリアサプレッションともに特性が少し落ちてしまった感じです。このあたりは素子の選定や回路の見直しが必要かなと思っています。

 ◎6mAM受信機のラダー型水晶フィルターの素子数について(2008.11.11)
 昔、熊本シティスタンダードのSSBトランシーバーで使用していたラダー型水晶フィルターが8素子であったので、AMでは回路の簡略化なども考えて4素子で十分であろうと決めました(AMRC-696など)。これで通常の交信では問題はなかったのですが、強力な局が出たときに抑圧を受けたことがあり、一部の作品(Micro6AM2002など)では6素子にしています。しかし、現在の6mAMでは4素子で十分という印象です。
 SSBでは6〜8素子が無難かと思いますが、ランド方式で作る手作りトランシーバ入門(JF1RNR 今井 栄 著、CQ出版社)では2〜5素子のラダー型水晶フィルターが使ったSSBトランシーバーもありますので、どの程度の性能を求めるかで決まってくるのだろうとも思います。

 ◎ダイオードDBM,SBMのトランスについて(2009.10.24)
 ダイオードDBMやSBMの電送線路トランスとして通常はトロイダルコアやフェライトビーズにトリファイラー巻したものを使うことが多いのですが、JF1RNR/今井さんの自作品やあるいは当局の自作品であるMicro6DSBにバイファイラー巻きのFCZコイルが使われている場合があります。
 ダイオードDBM,SBMの動作条件は、ダイオードにつながる側のコイルがバランスしていることと考えています。ですので、トリファイラー巻でもバイファイラー巻でもDBM,SBMとして動作するということです。次は巻数なのですが、トロイダルコア活用百科(CQ出版社)には明確な根拠は見つけられませんでした。ただ、本全体を眺めると、どうやら最低動作周波数で決まるものらしくFB801-43を使うと4回ということになるようです。トリファイラー巻はFB801-43におけるコイル巻き作業のしやすさから決まったもので、動作上必須なのはダイオードにつながる側のコイルがバイファイラー巻になっていることであると考えています。
 あと、FCZコイルを使う場合、なぜFCZ10S28なのかということについては、このFB801-43を使った場合の巻き数に似ているということで使えると書いてあった記事(1980年頃のCQ誌だったと思う)があるだけで明確な根拠はないと思います。要するに結果として使えればokという話らしく、それならばダイオード側のコイルがバランスしていれば、あとは使用周波数のみを考慮に入れれば良いのではと考え、Micro6DSB(回路図)ではFCZ7S50を使いました。ちなみにFCZ7S50でも動作には何ら問題はないようです。


 ◎LEDインジケータの回路(2004.11.03)
 筆者の自作トランシーバーの大半で使われているLEDインジケータは、ハムジャーナルNo.44でJA6BI/田縁さんが発表した6mSSBハンディトランシーバーの記事にあった回路を参考にしています。AGCラインの電圧を入力インピーダンスの高いFETで検知する方式なので、AGC回路に影響を与えないのが大きなメリットかと思います。若干の回路修正でLEDをSメータに置き換えることも可能でAMRC-698FCで採用しています。なお、LED表示はSメータより消費電力が大きいですが、逆にスペースをとらない、穴あけが小さなもので済む等のメリットを重視して採用しています。
 (2008.12.08追加)2008年からソースにつないでいた抵抗(1kΩ)をシリコンダイオード(1SS1588)に変更しました。この変更によりLEDの点灯ポイントが電圧によってずれることが無くなり、また点灯ポイントの設定もしやすくなりました。

 ◎送受切換はリレーかダイオードスイッチか?(2012.01.18)
 送受切換は機械的なリレーとスイッチングダイオードを利用するものが代表的ですが、筆者は以下のように感じています。
 【リレー】
・動作が比較的安定、回路が単純で再現性良好、調整が容易(不要)
・リレーの種類にもよるが消費電力が大きい、小型化しにくい
 【スイッチングダイオード】
・消費電力少ない、小型化がしやすい
・回路がリレー方式に比べて複雑
・ダイオードに流す電流に調整が必要、電子スイッチによる動作の不具合が生じやすい。

 管理人としては、スペースは若干取るものの、無難に動作するリレーを使うことが多くなっています。


 ◎PNPトランジスタを2個使用した電源切換回路(2004.03.02)
 Micro6AM2002に採用している2SA1015を2個使用した送受電源切換は、アイテック電子研究所のゼロ1000などに使われていた回路を使用しています。特徴は、受信時における電圧降下がほとんどないことです。この送受切換回路はツェナーダイオードの特性を巧みに利用しています。
 ミズホ通信のピコシリーズに使われているPNPトランジスタとNPNトランジスタを組み合わせた送受切換回路は、受信時はエミッタフォロアとなり、電圧が0.5〜1.0V低下します。

 ◎LM386Nの使い方(1)(2004.02.29/2012.11.11更新)
 LM386Nは規格表によると、通常で約26dB、1番ピンと8番ピンの間に4.7μ〜10μFのコンデンサをつなぐことで約46dBの電圧増幅を得ることができます。これがLM386Nの通常の使い方ですが、1ピンに抵抗とコンデンサを直列につなぐことで、46dB以上の増幅度を得ることができ、当局の自作機で採用しています。この回路についてはJF1OZL局のホームページの以下の記事を参考にしています。
  LM386で74dBを得る方法

 ◎LM386Nの使い方(2)(2004.02.29)
 AMRC-696などで、2番ピンに送信の電源がつながっています。これは送信時にLM386Nの動作を停止させる回路です。アイテック電子研究所のキットで使われている回路を採用しました。

 ◎アンテナ端子に接続している10kΩの抵抗(2004.08.16)
 JR8DAG-2006AM等の作品のアンテナ端子に接続している10kΩの抵抗は、送信時に直流電圧をアンテナの芯線に流すもので、外部リニアアンプやプリアンプ等の付加装置をつなげるときの送受切換のコントロールのために入れています。

【製作に関する技術】
 ◎配線材の色分け(2014.01.28)
 管理人の作品における配線の色分けは以下のとおりです。
電源ライン(送受共通):
電源ライン(受信):黄色
電源ライン(送信):
アースライン:
スピーカライン:
PTTライン:
高周波信号のライン(ジャンパなど):
AGCライン:灰色
送受共用安定化(5V等)電源:
LEDインジケーター(受信):橙色
LEDインジケーター(送信):紫色

 ◎バーニアダイヤルの取り付け方法(2015.01.07)
 バーニアダイヤルの取り付けは、アルミ板と15mmの高ナットを利用することで可能です。参考としてアイテック電子研究所のTRX-501の取り付けの様子を示します。管理人が製作したJR8DAG-2008SSBも同様の方法で取り付けています。
バーニアダイヤルの取り付け(その1) バーニアダイヤルの取り付け(その2)

 ◎ポリバリコンのシャフト延長(2015.01.07)
 サトー電気で専用の延長シャフトが販売されていますが、2.6mmのねじと内径3mmの延長シャフト、スプリングワッシャーを使用して、以下の写真のとおり延長することもできます。スプリングワッシャーのバネの力を利用すると延長軸が滑らなくて済みます。
ポリバリコンのシャフト延長

 ◎プリント基板の作成方法(2012.07.21)
 Micro6AM2002Pocket6AMで作成しているプリント基板のパターンは以下の手順で作成しています。
(1)方眼紙に部品面から見たパターンを描く
(2)スキャナで読み込んで、反転し印刷。
(3)厚紙を貼って、基板の穴あけを行う。
(4)ペイントマーカでパターンを描く。細かいところはぺんてるホワイト 超極細 X100W-Fを使用している。
 通常の油性マジックはエッチングをすると腐食が激しいので使っていません。
 サンハヤトのレジストペンは耐食性はあると思いますが、細かいパターンが書けないため使っていません。
(5)エッチングを行う。
(6)描いたパターンを溶かす。
(7)フラックスを塗る。
(8)部品面にパターンを描いて完成。

 一時期は感光基板を使ったこともありましたが、同一のものを大量に作る場合以外のメリットがないため、2012年現在では行っていないというところです。

 ◎感光基板について(2012.07.21)
 同一ものを大量(10個以上)に作るか、超小型の作品を作る時には感光基板を使う意味があると思いますが、個人レベルでの自作で利用には向いていないと最近は思っています。理由は以下のとおりです。
・サンハヤトの規格化された感光基板でさえ、露光の方法に試行錯誤。光源を安定させようとして、規格化された感光装置を使うと、感光基板でさえそこそこの価格なので、さらに多大な価格が必要になる。
・コストを安くしようとして感光スプレーを使用したりすると、先ほどの露光の方法に加えて、感光スプレーの塗り方に試行錯誤することになり、もう何が何だがわからなくなる。
・上記から、感光基板による作成方法は、個人レベルの自作で使いたいと思える状態までに洗練されていない。
 筆者もある程度小型の作品(Micro6AM2002Pocket6AMなど)を製作する場合はプリント基板を作成しますが、大きさにこだわらなければAM-6s2005JR8DAG-2008SSBのようにプリントパターンを起こさずにトランシーバーを作ることができますから、エッチングそのものをする必要性を考えた方が良いのではと思います。

 ◎ケース加工におけるバリ取りについて(2015.01.15)
 ケースのバリ取りについては便利な道具(ホーザン(株)K-35 バリ取りナイフ)があるようですが、管理人は以下の方法で行っています。
・径の大きいドリルでさらう。2〜3mmなら5〜6mmを使う。このときのドリルは切れ味が良くない方が適している。
・軸付き砥石を使う(下の写真)。通常は左の先が丸くなった三角のものを使うが、ケースの内側など空間が狭いところでは、右の円形のものでバリを取っている。
軸付き砥石

【部 品】
 ◎自作品に使用している部品の選定など(2012.01.01新規作成 / 2013.01.16更新)
 当局の自作品の使用している部品の選定に関して別途ページを作成しました。
 自作品に使用している部品の選定など

 ◎ケースについて(2008.08.16)
 当局の自作品に多用してきた以下のケースは製造中止などで入手ができなくなりました。
・鈴蘭堂 LUB-1(70×35×130mm)、会社が無くなってしまい入手が出来なくなりました。同じようなケースは無いため、アルミ板から自作するしかないと思います。
タカチ KB-2(140×50×140mm) ・・・・ 製造中止。少し背が高くなりますが、タカチMB-32(140×60×150mm)、アイデアルのCA-70W(150X70X150mm)が使えるかと思います。少し高さが低いものでは、タカチCU-2(160×50×150mm)が使えると思います。
・タカチ KB-4(200×70×200mm) ・・・・ 製造中止。アイデアルのCA-90W(250X91X210mm)、または、2008年8月現在、秋葉原で製品を見ましたが、タカチのMB-33(200x80x200mm)が代替品になるかと思います。
・タカチ AU-3(180×70×160mm) ・・・・ 製造中止。少し大きくなりますが、アイデアルのCA-80W(200mm×81mm×180mm)、リードのPK-3(180×70×150mm)が使えるかと思います。その他、背が低いので電池の実装に工夫が必要ですが、タカチのYM-200(200x40x150mm)が代替品になるかと思います。

 ◎TA7358P(2008.08.16)
 Micro6SSB2008JR8DAG-2008SSBで多用したTA7358PはFMフロントエンド用のICですが、ランド方式で作る手作りトランシーバ入門(JF1RNR 今井 栄 著、CQ出版社)でさまざまな使い方が提案されており、管理人もこの文献を参考にしました。TA7358PはRF増幅とDBMミキサブロックがあります。RF増幅ブロックは高周波増幅の他に低周波増幅、発振回路に利用できます。DBMミキサブロックは周波数変換の他に平衡変調・復調回路に利用可能です。TA7358PにはTA7358APもありますが、局部発振電圧が違うだけで、他は同じもののようです(TA7358APの方がローノイズとの話も聞いていますが不明です)。TA7358PGは鉛フリー化(RoHS指令)対応品で電気的特性はTA7358Pと同様です。
 TA7358Pは少ない部品点数でさまざまな用途に使えますが、これまで同様の用途に使われてきたTA7320Pに比べての注意点として以下が上げられると思います。
・動作電圧の最大定格が8Vなので、動作電圧を5V程度にする(安定化している必要なし)。
・8ピンに水晶をつなぐとIC内部の回路で発振させることが出来るが、スプリアス特性を確保するためには、このIC内部の発振回路は使わずに、外部の発振回路出力を8ピンにつなぐ方がよい。

 ◎TA7358Pの高周波増幅ブロックを利用した水晶発振回路(2012.02.23)
 TA7358Pの規格表を見ると1〜3ピンには高周波増幅用のトランジスタが内蔵されているのが確認できます。1番ピンはエミッタ、2番ピンはベース、3番ピンはコレクタになっており、以下の回路で発振させることができます。Taru6AM2009で採用しています。
TA7358Pの水晶発振回路

 ◎TA7358Pの高周波増幅ブロックを利用した低周波増幅回路(2012.02.23)
 TA7358Pの1〜3ピンの高周波増幅ブロックは低周波増幅回路に利用することもできます。高周波増幅ではベース接地で、1番ピンが入力ですが、低周波増幅に使用する場合は2番ピンを入力としてエミッタ接地にする方が利得が得られるようです。このTA7358Pの使い方については以下のJG3ADQさんのホームページを参考にしています。
 参考リンク:TA7358Pによるバラモジ(JG3ADQのホームページ)
TA7358Pの高周波増幅回路

 ◎TA7320Pについて(2004.02.29)
 Micro6AM2002などで使用したTA7320Pですが、このICは1997年のMicro6AM設計時点で製造中止となっているものでした。それでも使用したのはTA7310Pに比べて、スプリアス特性が良好であったこと、回路を小さくできるなどの理由からでした。FMラジオフロントエンド用のTA7358Pとの比較では、やはりTA7320Pの方が局部発振回路を独立にできる、扱えるレベルも大きいなど融通が利くという感じです。
 入手については、サトー電気の広告から消えてしまいましたので難しいと思います。

 ◎SN16913Pについて(2015.05.09更新/2004.02.29)
 1990年代は100円/個程度で入手できたSN16913Pですが、2004年にはサトー電気の広告からも消えてしまいました。あとはアイテック電子研究所かミズホ通信あたりしか入手できないように思います。
 (2015.05.09追記)
 ミズホ通信は法人を終了し、アイテック電子研究所でも入手はできないと思います。2015.05.09現在、価格は高いですがサトー電気で入手可能のようです。

 ◎LM386NとNJM386(2004.12.07)
 製造メーカが異なっていますが、中身は同じものです。どちらも同じように使用することができます。ただ、SIPパッケージのものは、ピン配置が異なるので、その辺だけ使うときに注意が必要と思います。

 ◎2SC945と2SC1815(2004.03.02)
 規格表のfTをみると2SC945 250MHz、2SC1815 80MHzですが、これは測定条件が異なっているためです。同一の測定条件だとほぼ同じfTになるのではと思います。実際に使ってみても違いはほとんどありません。

 ◎GaAsFET 3SK121(2004.03.01)
 50MHzのプリアンプに使用したことがあります。800MHzで20.5dBのパワーゲインはさすがに凄く、2SK439に比べて2〜3倍くらいのゲインがあるように感じました。ただ、消費電流が数10mAと大きいのと、電圧を5V程度に落とす必要もあり、その分余計に電力を消費してしまうため、筆者の作品では使用頻度が少なくなっています。
 消費電力にこだわらなければ3SK121やアイテックのトランシーバーにも使われていた3SK240をRF-AMPに使うのは良い選択肢だと思います。

 ◎2SK439と2SK241について(2004.02.29)
 当局の作品でこの2つのFETを多用している理由は以下のとおりです。
(1) 回路が簡単である
(2) そこそこの性能が得られる
(3) 部品の入手がしやすい
(4) トラブルが少ない
(5) 消費電力が少ない
 2SK439と2SK241の違いはそれほど無いと思いますが、使用感では2SK439の方が若干ゲインがあるように感じており、2SK439の使用頻度が高くなっています。

 ◎2SK439について(2005.05.03)
 サトー電気の広告を見ると、252円/個(税込み,05.05.03現在)となっており、実際に製造中止品になっているようです。これからは価格のことも考えると2SK241を使わざるを得ないようです。

 ◎2SC1973について(2004.02.29)
 そこそこのゲインがあって、VCBOが50Vと高いことで使用してきたのですが、この石もそろそろ入手が難しくなってきたようです。代替となる石は見つけていませんが、さしあたっては2SC1906に変えるのが無難かと思います。出力が下がっても構わないのであれば2SC1815でも使えると思います。

 ◎終段に使用するトランジスタのゲインランキング(2004.03.06)
 きちんと測定したわけではありませんが、これまで使ってきた感じでは以下のとおりです。

 2SC945,2SC1815 ≦ 2SC2086 < 2SC1973 ≦ 2SC1906 ≦ 2SC2053 < 2SC2407

 ただし、2SC2407はゲインが大きすぎるので異常発振には注意が必要です。

 ◎検波ダイオード1N60(2004.03.02/2014.04.01更新)
 現在でも同等品は入手できるようですが、代替品としては1K60,1SS106,1SS99,1SS97あたりがあります。
 (2014.04.01追記)秋月電子で販売されているBAT43が安価で1N60と同じように使えると思っていましたが、実際に検波に使用すると1SS106に比べて感度が大きく低下しました。規格を再確認すると、電流が小さいときの順方向電圧が1SS106に比べて高く、検波用としては不向きなことがわかりました。

 ◎100V1Aのシリコンダイオード(2006.03.08)
 昔は10D1という型番のものがよく使われていましたが、現在はないようです。筆者が入手しているダイオードの型番は以下のとおりです。
・S5688B(これは大きさが以下のものに比べて小さいです)
・S5277B
・1N4002

 ◎X'TALフィルター(2004.03.02/2012.11.10更新)
 ミズホのピコスーパーシリーズで使用されていた小型の11.2735MHzのものはサトー電気の広告から消えていますが、大きさにこだわらなければキャリブレーションから11.2756MHzのクリスタルフィルターキットが発売されています。
 2012年1月現在クリスタルフィルターでサトー電気で販売されていると思われるのは9MHzと10.7MHzとなっています。

 ◎FCZコイル(2011.12.24)
 FCZコイルは2011.05.25で販売を停止したため、入手は難しくなるものと思います。
 サトー電気で入手できるボビンに手巻きすることで対応することになると思いますが、今回の製造停止の原因は価格でなく、部材の確保ができなくなったということですから、7kや10kのボビンに巻いてコイルを作ること自体が難しくなってくるのではないかという気もしています。しかも、FCZコイル作成の発端が自作キットの再現性確保と言うことだったようですから、コイルの手巻きの難しさも想像できます。
 しばらくは、多少の試行錯誤が必要になると思いますが、サトー電気で売られているボビンで手巻きすることが現実的と思います。その他、回路設計をし直す必要がありますが、比較的再現性が良いトロイダルコアを使用するとことになるかと思います。

 下はFCZコイル関係のリンクです。
(参考リンク:FCZ研究所のホームページ)
FCZコイルのページ(出典:FCZ研究所のホームページ)

 ◎サトー電気のFCZ互換コイル(2015.01.07)
 2015年1月現在、サトー電気からFCZコイルと互換性のあるコイルが販売されています。コイルの材質が若干違うようですが、バイファイラー巻き、インダクタンスなどの特性はFCZコイルとほぼ同じようであり、Micro40AM2014JR8DAG-40AM2014などで使用しましたが、FCZコイルと同様に使用できる感じです。

 ◎AMZコイル(2013.01.16更新/2012.11.11)
 FCZコイルの代替品として使える可能性のあるAMZコイルですが、千石電商規格表が確認できます。それによると、FCZコイルと同調コンデンサの容量は同じだが、巻き数は異なる。また、同調側の1-2番ピンと2-3番ピンの巻き数が異なるうえに、バイファイラー巻きでないことがわかります。これらから同調回路としてはFCZコイルと同様に使えそうですが、平衡変調のバランス回路には使えないだろうということがわかります。あと、実物を見ると、底に穴が空いていないので、逆さに取り付けるとコアの調整ができないことに注意する必要があると思います。
 (2013.01.16追記)
 JR8DAG-6DSB2012で使用したところでは同調コイルとしてはFCZコイルと同様に利用できる感じです。7mm角の50MHzと80MHzを使用した限りでは、FCZコイルに比べてコアの作りが壊れそうに感じられるのと、調整の幅も狭い感じなので、その点を留意しておけばFCZコイルの代替品としてAMZコイルは利用できると感じました。

 ◎AMRC-696などの中間周波増幅回路のコイルはなぜFCZ07S14を使用しているのか?(2005.05.03)
 中間周波数が10.7MHzなので、FCZ07M10.7を使うのが通常だと思います。しかし、FCZ07M10.7はFCZ07S50とコアの構造が違うため、この中間周波数増幅のために、別のコア回しが必要になります。また、FCZ07M10.7のようなコアは回しづらいため、FCZ07S50と同様のコア構造になっているFCZ07S14を使用し、コンデンサの容量を変えて10.7MHzに同調させています。

 ◎マイクロリレー オムロンG5A(2012.07.21)
 小型で消費電力が少ないということからMicro6AM2002などに使用していたオムロンのG5Aですが、2010年に製造中止になり入手も困難になってきているようです。メーカーでは代替品としてG6Sを推奨していますが、大きさが異なる(G6Sの方が小さい)のでプリント基板のパターン変更が必要であること、もともとG5Aが想定していない高周波信号をG6Sでも同じように扱えるのか確認する必要があると思います。

(参考リンク)
G5A概要G5A推奨代替ガイドG6S概要(出典:オムロンのホームページ)

 ◎内部配線に使用している同軸ケーブル(2013.01.16)
 内部配線に使用している同軸ケーブルはサトー電気において5m単位で販売している0.8D2Vを使用しています。入手しやすい1.5D2Vでもなんとか利用できますが、Micro6AM2002のような小さい無線機では半田付けそのものができなくなってしまうので、少し入手が面倒ではありますが、0.8D2Vを使用しています。

【その他】

 ◎パネルの文字について(2008.11.11)
 パネルの文字については、2004年頃の作品までは、サンハヤトのインスタントレタリングを使用してきましたが、文字やフォントが限られていることや入手が難しくなってきたことから、近年はCASIOのネームランドテープを利用しています(Micro6AM2002など)。機種はパソコンで印刷可能なEL-700を使用し、テープは透明白、透明黒、透明金、Pocket6AMでは黒字白、黒字金を使用しています。レタリングに比べるとフォントの自由度が高い、文字が曲がったりすることが少ない等の利点があります。シールが貼っている感じがするという点では見栄えに若干の難がありますが、今後しばらくはこの方法を利用することになると思います。

 ◎使用していないスイッチ類など(2004.03.06)
 AMRC-696などで、実際に使っていないスイッチを取り付けています。これは、何か新しい回路を作ったときに使えるようにするということと、デザイン上のバランスなどを考えて入れています。ミズホのピコシリーズにこのようなスイッチがあるのをヒントにしました。

 ◎プリント基板の部品面の白い部分は?(2004.03.06)
 基板のパターンを白のペイントマーカーで描いています。後々のメインテナンスの際に基板をひっくり返さなくてもパターンがわかるので実行しています。ミズホ通信のローズキットをヒントにしています。

 ◎Micro6AMの大きさについて(2004.03.01)
 筆者の手の大きさでは幅は70mm、厚さは40mmが限度でした。ミズホのピコSシリーズが66mm(幅)×39mm(厚さ)×142mm(高さ)ですが、小型化の技術と持ち安さを考えた上でサイズを決めていたと思います。
 Micro6AM の設計時においては、作り安さ、メンテナンスのしやすさも考え、幅は70mm、厚さは40mmと決めました。残りの高さについては多少大きくても構わなかったのですが、バランスを考えて150mmとしました。で、これで大きさは決定したのですが、残念ながら市販にはこの大きさに近いケースが無く、アルミ板から自作することになったわけです。