ふらふら 日記


■ 4月29日(木) 備中へ 晴れ

 5:30に出発。 東名、名神、中国縦貫、岡山道と走る。 名古屋あたりで事故渋滞に1時間半ほど巻き込まれた以外は順調だった。 賀陽ICで岡山道を降り、高梁市から用瀬へ向かう途中のスーパーで買い物する。 道路地図にも「フリークライミング広場」として載っている用瀬のキャンプ場に夕方頃到着した。 今日の走行距離は約750kmだった。

 テントを張り終わり、ビールを飲んでいたら、クライマーが何人か降りてきた。 いろいろと話を聞いて情報を集める。 小屋の鍵は夜でも借りられるそうなので役場へ行ってみる。

 通用口から入ろうとするけれど、入れないので外の公衆電話から電話し、中に入れてもらう。 テントでキャンプし、小屋のシャワーを使いたいと話したら、役場の人達3人が色々と相談してくれて一泊400円ということになった。 キャンプは300円で、小屋泊まりは500円なので、間をとってまけてくれたようだ。 7泊分の料金を払い小屋の鍵を預かった。

 キャンプ場へもどり、小屋の中で夕食を食べた。 小屋はそれほどキレイではないけれど、大きなテーブル、ストーブ、冷蔵庫、ガス、トイレ、風呂などが備わっている。 シャワーを浴びてテントで寝た。

■ 4月30日(金) 長屋坂 晴れ

プラナン1/10 2004/5/1

 疲れていたのに2時ごろに一度目がさめた。 川の音と、対岸の24時間操業らしいセメント工場の音がうるさく、その後はあまりよく眠れなかった。

 9時頃に長屋坂へ向けて出発。 途中の道が細くて緊張する。 駐車スペースからは30秒もあれば到着する。 日当たりがよく、取り付きも平らで居心地の良い所だ。 スラブっぽいのからどっかぶりまで色々なタイプのルートがあるが、全体的にはうすかぶり程度の石灰岩の岩場だ。 簡単なルートから順番に登ってみる。

プラナン1/10(5.9)OSm
 名前の通りの雰囲気のルート。 背中の壁を使って登るとやさしい。
壁の散歩道(10b ★)OSm
 カチと縦ホールドが多く面白いけれど、難しく感じた。 10cくらいでもいいのではと思った。
クスクス(10c)OSm
 短いけれど少しかぶっている。 登りながらだと見つけにくいカチがポイントのルート?
スプリング(11a ★★★)OSm
 かぶった出だしを越えて少し傾斜のねたフェイスを登る。 長さもあり、ボルトも取りたいところにある。 11aの入門コースという感じで、素直で登りやすい。
フリッカー(11c)1x
 ぜんぜんダメで登れる気がしなかった。 備中の 11c は厳しい? 
黒鳥の交差点(11c)2x
 下部が核心のルート。 なんとかなりそうな気がして一応自分なりにムーブを作ったけれど、今日はできそうな感じではなかった。 昨日の長時間ドライブで疲れているのか?

 今日はカラスに昼食用のパンを取られてしまった。 パンだけ盗んで、他のゴミは道路に散らかしていた。 カラスは賢いと思いながら、ゴミを拾って帰った。

 夜、小屋で夕食を食べていたら何人かの人達がやってきた。 どこかで見たことある人だなと思ったら原田君とTさんだった。 実際に会って話をするのはニ〜三年ぶりくらいだろうか?  10日ほどいるそうだ。

■ 5月1日(土) 長屋坂 晴れ

「黒鳥の交差点 11c」を一撃する原田君

 今日も長屋坂へ行く。 先に出発した原田君達の車がとまっている他はだれもいない。 アップに簡単なルートを二つ登り、昨日の宿題の「黒鳥の交差点」をやった。

ザグ(5.9)FL
 岩がちょっと汚くてボロい。 最後だけがポイントでしょう。
ミセス・リエコ(10a)FL
 カンテをまたいで左に出るのが少し難しい。 今日は日当たりが良すぎてぬめってしまった。 10b程度に感じた。
黒鳥の交差点(11c)3x
 十分休憩を入れながら三回トライし、あと一手までに迫ったのだけれど結局登れなかった。 原田君は私とはまったく違うムーブで一撃していた、さすがです。

 今日は快晴で、長屋坂は日当たりが良すぎて暑いくらいだった。 この岩場は、午前中は壁に向かって左側が日向で右側が日陰、午後からは左側は日陰で右側が日向になるようだった。

 原田君達はお昼頃に引き上げて、別の岩場へ向かった。 入れ替わりという訳でもないのだろうが、午後からKさん夫妻とAさん三人がやってきた。 Aさんとはプラナン以来だが、あいかわらず元気そうに見えた。

 天気予報によると4日が雨だそうなので、少なくとも明日は登ることにする。 今日は軽めにして16時頃にひきあげた。 キャンプ場のテントの数は3倍くらいに増えていた。

■ 5月2日(日) レイク・ビュー 晴れ

 今日はレイク・ビューに行ってみる。 駐車場という小さな看板を信じて、この先に駐車場がほんとうにあるんだろうかと思われるような急で狭いコンクリート舗装の道を登る。 確かにすぐに「夫婦岩」の駐車場があった。 トイレも使える。

 少し道路をもどり、カーブ・ミラーの所から踏み後を降りる。 幹にまかれたテープとフィックス・ロープがあるので迷うことはない。 集落のゴミ捨て場だったらしく、最初はゴミが転がっている。 急な踏み後を下りきった所から右手に少しトラバースぎみにいくと岩場が見える。 ここから少しガレた所を登って洞窟のあたりに到着する。

 アプローチは10分程度で、迷う心配はないけれど少し悪い。 逆U字状に要塞のようになっている岩場で、雰囲気は暗い。 洞窟から右のルートは取り付きが斜めでビレイもしにくい感じ。 洞窟から左の方には小さなテラスがあり、日も当たって眺めが良い。

ゴーゴー・ヘブン(10a ★★★)1p目 OSm、2p目フォロー
 取り付きが平らでないのが玉にキズ。 全長50m程度と長く、湖の眺めもよく、本ちゃん気分でなかなか楽しい。 でもあまり登られていないのか、下部は粉が浮いていて少し汚かった。
もぐらタタキ(11a ★)OSm
 最初のルーフ越えが核心。 リーチがあるとかなり楽なのでは。 キョンした岩が動いたので注意が必要かも。
ダンシング・クィーン(11c ★)2回目でRP。
 上部でマッチ箱程度の大きさのホールドがとれて、不意に落ちてしまった。 石がビレイヤーにあたらなくて良かった。 オンサイトを逃して残念だったけれど、気を取り直して二回目で登った。 出だしが少し細かいが、全体的にはホールドの大きいルート。 要所で休めるけれど長いので少し持久力が必要。

 せっかく来たので、最後に洞窟探検をしてみた。 かなり奥が深く数十メートル以上はあるように感じた。 狭くなってきた所から引き返したけれど、ケーバーならもっとどんどん行くのだろう?

 ここはアプローチが悪く、取り付きの悪いルートが多いし、居心地もあまり良くない。 たぶんもうこないだろうなと思いながら帰りました。

■ 5月3日(月) 磐窟渓 曇り、夕方には雨

 今日は磐窟渓へ行ってみる。 垂直程度の高い壁が三つ道路から見えるのですぐに分かる。 アプローチは1分程度。 壁は垂直からやや前傾している。 北に向いているようで、涼しそうな感じの岩場だった。

目だかの学校(10c)OSm
 ガビガビで汚いトゲトゲした感じのルート。 登られた形跡のない所には動くホールドも多いので注意が必要。
さかなへんです(11c)3回目でRP
 出だしが細かい。 後半は「目だかの学校」を少し難しくしたような感じだった。 四日連続で登っていたためか、バンバンに腕が張ってしまい、ギリギリで登ったというていたらくだった。

 羽山へ岩場観光に行く。 途中の道路が狭いのは岡山ではもうあたりまえという感じ。 トンネルを出た道路のすぐ脇にクライマーがたむろしていて、すぐにここだと分かった。 少し先の駐車スペースに車をとめて見物に行く。

 狭い道なのに結構車が通る。 後で聞いた話では、この道は生活道路であるらしい。 100岩場にも書いてあるとおり、道路脇であまりたむろしない方がいいのでは?  壁はとても高くて日本離れしている。 特にうまい人達にとってはいいルートがそろっているらしい。

 今日は登る気もないので見物だけして車に引き返す。 吹屋ふるさと村という所まで行って少しぶらぶらし、町並みを見物した。 高梁市の北側からぐるりと回って帰ってきたけれど、特別何もなかった。 スーパーで買い物していたら雨が降ってきた。 キャンプ場の炊事場は電気がついて屋根もあるので、今日はここで食事した。

■ 5月4日(火) レスト 雨、夕方には曇り

 今日は雨だ。 疲れて何もする気にならない。 朝はテントでのんびりゴロゴロと過ごす。 11時頃から漫画博物館へ行った。 天気が悪いためか混雑している。 車をとめる場所を探すのに苦労した。 一日300円で漫画が読み放題の図書館で、一度お金を払うと出入りは自由だった。 みんな思い思いの格好で漫画を読みふけっている。

 いっとき雨があがったので外に出て近くをぶらぶらと散歩していたら、おばあさんに挨拶された。 大きな煙突が二本見えるのは造り酒屋だろうか?  近くまで行ってみたけれどよく分からなかった。 漫画の主人公を「ねぶた」にしたような「えぶた(?)」の展示館もあった。 中に入ると急に明かりが点き、説明のテープが流れ始めた。 入り口にセンサーがついているのだろうが、少しびっくりした。 この展示館の前にも大きな駐車場があり、ここから漫画博物館まで歩いてもニ〜三分だ。

 漫画にも飽きたので、小雨の中を権現谷・岩陰遺跡へ岩場観光に行った。 例によって道路は狭い。 ここも道路脇の岩場だったけれど、交通量はほとんどないようだ。 壁は高く60mロープが必要そうなスケールで日本離れしている。 こういうのが登れるようになりたいものだ。


2004年5月24日更新 Copyright 2004 Hirosawa Makoto