ふらふら 日記


■ 5月3日(金) 三崎 晴れ時々曇り

 天気予報が今日まで良い天気で明日は雨といっているので、今日も登り明日をレストとする。 昨日収獲してゆでておいたカメノテで味噌汁を作る。 おにぎりとカメノテの味噌汁の朝食を食べて出発する。

 そろそろ岩も乾いてくるのかと思っていたけれど、濡れている所は今日も濡れている。 「ほら貝」などは昨日よりも濡れている感じだ。 午後からはガンガンに日が当たるので染み出しが乾いてくるけれど、夜の間にまた濡れてしまうというパターンのようだ。

 今日からは連休なので、昨日までとは打って変わって数十人くらいの人がやってきた。 お立ち台も満杯で、人がこぼれ落ちそうな感じだ。 暖かく日差しも強く日焼け対策が必要な陽気だった。

蒸しパン(10c/d)OSm 「ほら貝 11c」を RP するTはしさん。
 下が塩できたないのは言うまでもない。 一個所だけ少し細かい所がある。 これと「天婦羅(10+)」が同じ程度のグレードであるとは信じられない。

スカー・フェイス(10b ★)OSm
 出だしが核心でしょう。 多くの人達に登られた後だったためか、このルートはきれいだった。 ルート・ファインディングも必要で面白かった。

イルカ・ショー(11a ★)OSm
 遠くからみるとイルカのように見えるカンテっぽい岩をガバでパワフルに登る。 短く、パワー系の人にはお買い得でしょう。

 お立ち台のルートは他と比較してグレードが甘くつけられている感じだ。 これが 11a なら「天婦羅」は 11b でもいい気がする。

ほら貝(11c)2x
 ヌンチャクがかかったままになっていて、入れ代わり立ち代り多くの人が登っていた。 台の上からアンダーを取るまでのムーブが確立できなくて、結局登れなかった。 他の人の登りを見ていると、ここはいろいろな解決方法があるようだ。

 最後の手前も悪いので、なかなか難しいルートだと思う。 昔は 11b だったそうで、とんでもないなーと思ってしまう。 いつかまた来て登りたいものです。 登れたら三つ星まちがいなしでしょう。 (個人的には 12a くらいつけてくれるととっても嬉しいけれど・・・。)

 今日は酒田方面の「アポン西浜」という温泉に行く。 ジェット水流を腰と足裏と太股横にあてながら寝転がってはいれるぬるい風呂があるのが良い。 温泉は象潟と同じような感じ。 サウナもある。 大広間もあるけれど別料金だった。

 十六羅漢の「らかん亭」という民宿がやっている食堂のような所を見つけて入る。 座敷に上がり込んで、泊まっている人達と一緒に食べるような雰囲気だ。 磯物定食1700円をたのむ。

 かなり長く待たされた後、かるく干したカレイを焼いたもの、刺し身、つぶ貝の煮付け、めかぶなどが乗ったお膳をおばあちゃんが持ってきてくれた。 どれも美味しかった。 小さいアワビの刺し身もあったし、アオナの入った味噌汁も良かった。 また行くことがあったら、こんどはウニ丼を食べたいと思う。

 キャンプ場には沢山のテントが張られている。 23:00を過ぎてもうるさい人達がいる。 私ともう1人の人が苦情を言ってからは静かになった。

■ 5月4日(土) 三崎から山寺へ 曇り後雨

 起きた時は曇りで、これから天気はどっちにころぶのだろうと思う。

 テントを撤収し、象潟の道の駅へ行く。 お土産を買い、生の岩ガキ一個300円を食べる。 アワビの串焼きというのも食べたけれど、これはイマイチ。

 「本当にアワビかー、違うだろう。」

 雨が落ちてきて、だんだんと激しくなる。 せっかくなので蚶満寺へ少しだけ寄って九十九島の雰囲気を味わう。

 あとは一路、山形へ向かう。 寒河江SAで軽くソバを食べ、山形のジャスコで買い物する。 レジのおねーさんに

 「イオン・カードはお持ちですかー?」

とたずねられるイントネーションが「東北だなー」という感じでなかなか良い。

 キャンプ場(本当はキャンプ場跡地であるらしい)は下がジメジメの何もない汚い所だ。 ちょうどクライマーが降りてきて岩手ナンバーの車に荷物を片づけているので話を聞いてみる。 今日は15:00頃までは登れたそうだ。 染み出しもなく、乾きも早いので、今晩雨が降っても明日晴れれば十分登れるだろうとのこと。

 「キャンプ場(ここのこと)はサイテーだから、寝るだけにした方がいいですよ。」

確かに、そういう雰囲気だ。

 雨の中テントを張り、ビールを飲みながら夕食をすませて寝る。

■ 5月5日(日) 山寺 晴れ後曇り

 雨がフライを打つ音で3時過ぎに目が覚める。 「今日はダメだな」と思いながら、もうひと眠りする。 朝になると雨は上がり、日もさしてきて、テントの中にいると暑いくらいになってきた。 クライマーの車もやってきて、山道を登っていった。

 テントを撤収し、「乾いているのかな?」と思いながら10時前に出発する。 15分ほどで御前岩に着く。 壁の左側はまだ濡れているが、右側のルートは大丈夫そうだ。

ワンダー・ランド(10c ★)OSm 「ワンダー・ランド 10c」を FL する I さん。
 とりあえず乾いていて、ボルトも近そうだし、ガバもたくさんあるようなので、これを登ってみる。 完全乾き状態だった。 下部はうすかぶりで少しパワフルな感じだけれど、上部はやさしくなる。

 山寺の岩はキレイでフリクションも良く効く。 三崎ではもれなく塩がついてくるという感じだったので、岩がキレイなだけで嬉しく感じてしまう。

去り行く夏の日(11a ★★)OSm
 奥のエリアへ行ってみると、岩はどれも乾いていて全然問題ない。 長い 11a があったのでやってみる。 基本的にガバで、レストできる所も多く登りやすい。 右のルートと合流してからのクラックの中に浮石があるので注意。 最後がランナウト気味で少し恐い。

 「去り行く夏の日」の左が四つ星の「キャメル 11c」だ。 このルートは朝からあるグループに占領されている。 トップ・ロープやリードなど、入れ代わり立ち代り登っていて、あく気配はなさそうだ。 11c の人気ルートでそういうことをするのはどうかと私は思うけど・・・。

壱番(11b ★★★)OSm
 ラインが交錯していて分かりづらかったので、近くにいた人に教えていただいた。 登ってみると自然なラインで面白かった。 うまく休める所がみつかりなんとかマスターでオンサイトできて嬉しい。 ここの壁は風の通り道にあたるようで、ピューピューと強風が吹いていた。

キャメル(11c ★★★)2回目でRP
 団体さんは2時だか3時だかの新幹線の時間を気にして帰っていったようで、取り付きには誰もいなくなっていた。 十分休み、よく観察してから取り付く。 でも二本目のボルトの所でテンションしてしまう。 一度気合が抜けるともうダメで、テンション混じりで上まで行く。

 明るいうちに車まで帰れる時間から逆算し、なるべく長く休む。 二回目でなんとかレッド・ポイントする。 細かいフェイスからクラックそしてアンダーと続く美しい垂壁のルートだった。

 キャンプ場跡まで降りてくると、クライマーの車はもう一台もなくなっていた。


2002年5月21日更新  Copyright 2002 Hirosawa=Makoto