第7章    第66回日本ダービー(99/6/6)

 またまた3人でダービー観戦計画を立てるも、やなせが休日出勤のため、今回はわかちゃん、いとうの2人で行くことになる。
 今日の待ち合わせは一応7:00正門前。大混雑が予想されるため、お互い始発で家を出て早く着いた方が先に並んで待つことにした。前日までに席の確保と横断幕を張るための綿密な計画を立てるも、いとうが起きたら待ち合わせ時間だったという大失態を演じ、わかちゃんの孤独な戦いが始まった。
 せめてもの償いにと当日分の指定席予約に電話するも満席で取れず、まったく役立たずのいとう。

 D指定のハガキが当たったわかちゃんは、一般入場の混雑を避け、指定席の列に並んでいたのが結果的に幸いした。7:30に開門したのだが、一般入場の列は安全のためちょっとずつしか入場させてもらえない。指定席の列は20人程度しか並んでいなかったので、比較的早く入場することができたのだ。だが場内は結構混み始めており、わかちゃんは正門からスタンド2階席を確保すべく猛ダッシュ。だが空いている席はほとんどない。集団で席取りをしている人がかなりいるためだ。あとになって気づいたのだがこうやって確保した席をあとから来た人に売ったりしているらしい。こういうのはちゃんと取り締まれJRA。スタンドの端まで行ってみたがやはり席はない。あきらめ気分でゴール板の方まで戻ってくると、わかちゃんの歩いていた通路から2、3段下の席が突然空いた。その隣に座っていた人がすかさず荷物を置こうとしたところを間一髪わかちゃんが押さえた。一応隣の人にはにっこり笑って「ここ、いいですか〜?」挨拶しておいた。
 席は何とか確保できたので、今度は横断幕。整理本部にこれまた猛ダッシュして行くと、列は思ったより短い。だがこれはもうほとんど申請が終わっているためだ。並んでいると係員から「一応許可は出しますけど、もう張る場所はないかもしれないですよ。」と言われてしまう。結局、許可番号は72番だった。許可をもらって、またまた猛ダッシュしてパドックに向かうと、角のところにわずかだが空いている部分があり、横断幕を広げてみるとあまり大きくない幕なので何とか張れそうだった。ひもを結ぶのを手伝ってくれた警備員さんにも「小さい幕でよかったね。」と言われる。
 席を確保、横断幕も張れ、やっと落ち着いてきたわかちゃんはまだ9:00前だというのにビールを飲み始めたのだった。

 一方、寝坊したいとうは急いで朝食をとり出かけるも府中競馬場についたのは9:00。平身低頭で謝るも、わかちゃんは待ちくたびれたうえにビールの酔いも手伝ってか完全にあきれ顔。ますます小さくなる。せめてもの一言「ごめんね。小さくなる姿を見れてよかったでしょ」。いつもは横柄ないとうのこの姿。「ううん、過去10年分のダービー全部見てたから退屈はしなかったよ〜。別に気にしてないから」わかちゃんのやさしい(?)ボディーブローが体に響く。

 やっと落ち着いた2人の話題は馬券検討もさることながら、ホームページ制作について。この当時はまだどうやってHPを作ればいいのか、3人でHP制作ができるのか、インターネットの仕組みから勉強しているところだった。やなせの競馬予想のコーナーを作れば当たるだろうと、東京では勝手に盛り上がる。

 午後になってターフビジョンにキムタクが映る。手を振ると場内騒然。やっぱりかっこいい。今日はこのために双眼鏡も用意してきたいとう。プレゼンターのキムタクに一番似合う騎手は誰だろう、ということも考えて馬券検討を始める2人。

 レースは上位人気馬3頭の順当な争いとなった。最後の直線半ばでテイエムオペラオーが先頭に立つも、ナリタトップロードが外から押さえ、これを更に外からアドマイヤベガがクビ差交わすという展開であった。馬の力の差というよりは騎手の力の差といえなくもないような気がした。
 表彰式では去年に引き続きキムタクと武豊のツーショット。かっこよかった。キムタクとのツーショットが似合う騎手は武豊だなあと納得する二人。小さくしか見えなかったけれど、わかちゃんはそれでも双眼鏡でキムタクを追いかけ回す。

 今日は新宿で打ち上げ。ホームページの計画や、宝塚記念観戦計画などについて話しながら、軽く飲む。わかちゃんは早起きの疲れとこの日3杯目のビールの酔いも手伝ってご機嫌、いとうに対するボディーブロー打ちはまだまだ続く。ハプニング満載のダービーだった。この日のボディーブローがほんとに効くのは深夜遅くだということにまだ気がつかない。
またまた予想が心配な2人。




電話で「今どこ?」と聞くと「ご、ごめん。寝坊した・・・」との答えが。










ガムテープを貼って横一列全部席を取るというえげつないやり方。



通路からジャンプして飛び込んで座った。お尻打った。




ダッシュしすぎて、しまいには星が見えた。







食べている場合ではない。



GTの日は過去のレースをターフビジョンで放映しているのだが、今までこんなにちゃんと見たことはなかった。個人的にはアイネスフウジンが懐かしかった。







検討の結果は武豊か的場、和田と渡辺はまだその器ではないという結論に。相手探しさえ間違わなければ馬券は取れていたのだが・・・。












次の日仕事にならなかった・・・。

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99/08/28 (土) 23:57:14 W