第5章    「う〜ん、カールかな〜?」
       第16回
フェブラリーステークス(99/1/31)

 試験直前期にもかかわらず、今度は東京競馬場に集う3人。正門前の駐車場に7:20集合して、また指定席をねらう予定だったが、7:30を過ぎてもそれほど人出はない。11月のジャパンカップを想定して時間を決めたのだが、さすがにこの厳冬期では出足も遅くなるらしい。SからEまで全ての指定席に選択の余地があったものの、予算の関係からB指定席をチョイス。B指定席の列の長さは7:30でまだ30メートルほどだった。
 開門まで相当時間がありそうだったので、レジャーシートを敷いて長期戦モードに入る3人。ギャロップを読んだり、スポーツ新聞で競馬情報よりも朋ちゃんの自殺騒動の記事に夢中になったりして、時間は過ぎていくのだった。
 「ねえねえ、カールとかっぱえびせんだったら〜、どっちが好き?」エイトを読んでいたわかちゃんの突然の発言。「えっ???」「???」、いとう、やなせ揃って困惑。すかさずわかちゃんが「う〜ん、カールかな〜?」と言って指差したのは、第1レース8枠13番「カールカナ」(牝4 父ビワハヤヒデ 美浦郷原厩舎)の馬柱だった・・・。

 「超」のつく寒がりないとうのため、わざわざ座布団型カイロを購入したのに、指定席に入ると以外と風もなく、日当たりがいいのでむしろ暑い。そのため3人はコートを脱いでセーター1枚で観戦する状態に。この座布団型カイロは有馬の時にぜひ欲しかったと痛感する3人だった。

 3人の戦績はいつものように、いとうが序盤単複で儲けるも、わかちゃんとやなせがビールをおねだりして、その儲けを食いつぶし、あとは3人で泥沼にはまりこむというお約束のパターン。やなせはがまだビールが入っているわかちゃんの紙コップに自分の飲み終わった紙コップを重ねて押さえつけるという暴挙に出る。すでに出来上がっていたわかちゃんといとうは「あれ、まだ残っているんじゃ・・・」と思いつつも反応が鈍くなっていて止められず、大騒ぎに。
 
 この日やなせが入れ込んだのは札幌の先輩が一口持っていておすすめだというロードユニバーサル、わかちゃんが入れ込んだのはクロッカスSのサヤカ&柴田善臣。春競馬に向けて横断幕を作ろうかと本気で考える。

 さてメインのフェブラリーSの予想をする3人。やなせの本命はメイセイオペラ。それを受けてわかちゃんといとうはオペラを外し、タイキシャーロックやら、ワシントンカラーを軸に相手探し。
 ・・・しかし(その日に限って)やなせの本命は先頭でゴールを駆け抜けたのだった。1着はメイセイオペラ&菅原勲。栗毛の馬体に西日があたってキラキラと眩しく光り、オペラも、菅原もとても格好良く、3人でウィナーズサークルに思いっきり拍手を送ったのだった。菅原はこの日別レースで万馬券を出すなど大活躍。またぜひ中央に乗りに来てほしい。

 1レースで買った「カールカナ」記念馬券は今でもとってあるが、99年8月1日現在カールカナはまだ未勝利の模様。



7:30開門、正門前はごったがえしていた。



各紙一面は軒並みこの記事だった。


そして厳寒の正門前はますます寒さを増したのであった・・・。


酔っ払った後に行った東急ハンズ新宿店。








重ねて、浮いてきたのを更に押さえつけた。
何が起きたのか、最初理解できなかった。

レース後の先輩のコメント「やっぱ芝向きかな・・・」は笑えた。最初から言えっての。

結局作らなかったが・・・。

やなせがいないと予想ができない二人。

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99/08/31 (火) 22:32:33 W