本名は鯰江薩摩。大阪出身。雅号を白すみれ。 「明星」第八号(M33.11)から「明星」に歌や美文を掲載す。死にいたるまで多くのすぐれた歌を「明星」に残した才媛だが、歌集は出版されていない。平野万里(同墓)と結婚する。 1907(M40)万里が上梓した『わかき日』は花子に捧げた連綿とした思いを綴った歌集。万里の「前後の記」(「明星」M41.2)は花子の死の前後を克明に切々とした筆致で叙している。
<日本近代文学大事典><近代文学研究叢書 第62巻><MATHU様より情報提供>
平野万里