メイン » » » 高瀬禮文
たかせ れいぶん

高瀬禮文

たかせ れいぶん

1931(昭和6)〜 2007.7.26(平成19)

昭和・平成期の数学者、オルガニスト、そば博士

埋葬場所: 22区 1種 50側

 韓国・京城出身。1956(S31)早稲田大学理工学部数学科卒業。'58大学院修了し、同大学で教鞭をとり、'74商学部教授、位相幾何学の権威として活動。入試委員も務める。'98停年を待たずに退官し、名誉教授。
 清春芸術村ルオー礼拝堂オルガニストとしての顔も持つ。早稲田大学フィルハーモニー管絃楽団名誉会長を務めた。
 また手打ち蕎麦の専門家としても有名。日本の蕎麦の純粋さ、格調の高さに魅せられ、手打ち蕎麦の職人芸に没頭。自宅の部屋の一角にはガラス越しに見る特設の打ち台を作るほどであった。 「蕎麦打ちは芸術の一種である」と主張し、新聞・雑誌・テレビ等で活躍。1999(H11)日本経済新聞に「ルーツをたどれば(そば編)」を連載。著書に『そばの本』、『おいしい出雲そばの本』(共著)などがある。数学者としても『新数学概論』の本も出している。
 「『人間の仕事というのは、単純であればある程むずかしい』というのはよく聞く言葉です。そば打ちというのは、要するに、そば粉を水でこねて湯で茹でるだけのものです。この仕事は、同じそば粉を同じ水を使って同じ方法で同じ人が二回打っても、出来上がったそばは、二回とも同じそばにはならないというような種類の仕事なのです。これは、たぶん、その際の、打つ人の心の緊張感の指先への伝わり方の違いに、大きな原因があると私は思います。そういう意味では、画家がキャンバスに絵を描いたり、音楽家が楽器を演奏したりするのと似た仕事ではないかと思っています。」
 心不全のため神奈川県小田原市の自宅にて逝去。享年76歳。

<別冊サライ「蕎麦」>
<訃報記事など>


*墓石は和型「高瀬家之墓」。右側に墓誌があり戒名は西教院数楽禮文大居士。墓石建之者は高瀬通。

*高瀬礼文と表記するものも散見する。


関連リンク:



| メイン | 著名人リスト・た | 区別リスト |
このページに掲載されている文章および画像、その他全ての無許可転載を禁止します。