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みやもと きんぱち

宮本金八

みやもと きんぱち

1878(明治11)〜 1970.10.29(昭和45)

大正・昭和期のバイオリン製作者

埋葬場所: 1区 1種 3側

 東京出身。西洋建築の大工の家に生まれる。1888(M21)僅か10才の時に、創設間もない日本楽器(ヤマハ)に入社。 当初は木製オルガンの修理に携わったが、'10頃からバイオリン修理及び製作を始め腕を上げていった。'15(T4)自作第一号を製作。
 '19独立し、自宅で楽器製作を続けた。バイオリン修理、製作技術は素晴らしいものがあり、東洋のストラディヴァリウスと言われ、国内外から高い評価を受けた。 日本のバイオリニストを多くを育てたモギレフスキーをはじめ、海外の一流のバイオリニストのクライスラー、ジンバリスト、ハイフェッツらにも絶賛したという。 バイオリン愛好者であったイタリアのムッソリーニに自作を贈っている。 科学者アインシュタインもバイオリン愛好家であり、'22(T11)来日した際に、宮本の最も自信作であるバイオリンを試奏したという。 このバイオリンは、2000(H12)遺族より武蔵野音楽大学の楽器博物館に寄贈された。
 '57紫綬褒章を受章。日本弦楽器製作者協会名誉会員。弟子にガットギター製作で有名な中出阪蔵(1906〜1993)らがいる。享年92歳。

<森光俊様より情報提供>


*墓石正面「宮本金八之墓」、裏面「昭和十二年三月建之 宮本金八」と刻む。右面が墓誌となっており、母の宮本清子(S10.5.15歿)、父の宮本孝三郎(S11.12.12歿)、妻の かく(S26.10.8歿)、宮本金八と続いて刻む。


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