木村榮一

　熊本県熊本市下益城郡隈庄町（城南町）出身。1941(S16)熊本県立商業学校を経て、'44長崎経済専門学校卒業。太平洋戦争末期に学徒出陣で海軍に入り主計少尉となる。戦後、東京商科大学（一橋大学）に入り、'49卒業。同年同校商学部助手となり、'53同校講師、'57同校助教授となる。
　'60〜'62アレクサンダー・フォン・フンボルト財団の援助でハンブルク大学に留学。ハンス・メラー教授に師事。'64商学博士、各務記念賞。'65一橋大学商学部教授。'69〜'71商学部長及び評議員を務める。保険の理論・歴史・海上保険を研究した。主な著書に『被保険利益の本質』『ロイズ保険証券生成史』など多数。
　'76〜'85明治生命保険相互会社社員総代、'76国際保険学会（IIS）理事、'77明治生命保険相互会社評議員、'78国際保険学会議（AIDA）理事を務めた。その他、大蔵省保険審議会委員、日本海法学会理事。日本空法学会理事、損害保険料率算定会理事、東京海上火災保険各務記念財団評議員、明治安田生命保険評議員議長を歴任。'80第12回住田海事奨励賞及び第23回日経・経済図書文化賞を受賞。他にＡＩＤＡ名誉メダル、住田海事奨励賞、山縣勝見賞などを受賞。
　'81日本保険学会理事長に就任。'83アレクサンダー・フォン・フンボルト財団の援助でハンブルク大学に留学。'85日本学術会議会員（13期）となった。'88一橋大学を停年退官し、一橋大学名誉教授。後に中央大学で教授。正4位 勲3等。肺炎のため逝去。享年87歳。告別式は国分寺市の東福寺むさしの斎場で営まわれた。

＜訃報記事＞
＜墓誌碑より＞

＊墓石は洋型「秀」、正面右下に「木村」と刻む。右面に「平成二十四年十一月吉日 木村榮一 建之」。裏面が墓誌となっている。左側に木村榮一の略歴が刻む墓誌碑が建つ。