甲斐文比古

　台湾・台中市出身（熊本県出身との書物もある）。甲斐良三の長男。 台北高校を経て、1933(S8)東京大学法学部卒業。外交科試験合格し外務省に入省。
　ドイツで外務書記生・外交官補からスタートし、オーストリア、ペトロパウロフスク領事、米国三等書記官、外務書記官など歴任。 '52〜'57までジャカルタ・オランダ・ベルリン・ハンブルクの総領事を務める。 '58日本貿易振興会理事、'61外務事務官・官房審議官、経済局経済協力部長、翌年は経済協力局長となり、'63マレーシア大使、 '67オーストラリア大使、'70西ドイツ大使と特命全権大使として活躍。'73(S48)3月退官。 同年の6月に新製糖常務となり、11月に専務となった。その年の12月から'77の3月までニューポート産業社長。 1984(S59)11月3日 勲一等瑞宝章受章。'88日独ベルリンセンター総裁に就任。 自伝である著書に『国境を超えた友情?わが外交秘話』（東京新聞出版局　1990)がある。享年89歳。

＜外交官人名事典＞
＜日本近現代人物履歴事典＞
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