今井精一

　肥前国平戸（長崎県平戸市）出身。松浦藩重臣の今井尚人の長男として生まれる。号を維山。長崎県立中学猶興館、第五高等学校を経て、東京帝国大学で史学を専攻し卒業。
　文部省任官教諭として教育に携わり、濟濟黌（熊本県立済々黌高等学校）教論を経て、1915(T4)熊本県立鹿本中学校（熊本県立鹿本高等学校）校長に就任。以降、島原、佐世保、高松の各校長を歴任。
　'27(S2)第8代 浦和中学校（埼玉県立浦和高等学校）校長に着任した。「至誠一貫・質実剛健・文武不岐」の三條をもって教学綱領とし、また剣の達人として道場指導も行った。校長在任中に急逝。享年61歳。12月2日に営まれた告別式には、教え子2千余人が参列した。

＜墓碑より＞

＊墓石は和型「今井家之墓」。右側に「今井先生墓碑」が建つ。碑は1942.11.29(S17)一周忌に埼玉県立浦和中学校職員生徒一同が建之。