遠藤政次郎

　岩手県出身。1914(T3)盛岡高等農林学校中退。小笠原丸の船員となり、翌年、北海道旭川連隊に入隊、'16除隊し、盛岡で白系ロシア人の通訳となった。
　'17シンガー・ソーイング・ミシンに入社、販売競争で抜群の成績を納めトップセールスマンとなった。 '20洋裁技術者の並木茂と知り会い意気投合、'22文化裁縫学院(現文化服装学院)を開校。 '34(S9)同学院長、'40財団法人並木学園(現文化学園)の理事長に就任。'45戦災で校舎を焼失した一時期を除き、経営は洋裁ブームの波に乗り順風満帆、世界に類を見ない一代服装学院をつくり上げた。 '50文化女子短期大学(現文化女子大学)開学。'53パリのデザイナー、クリスチャン・ディオール一行を招き、巨額の費用を投じて日本で初の本格的ファッション・ショーを開催、日本の服飾界の目を世界に開かせ、 一挙に二十年を飛躍させた。
　さらに出版事業を起し(文化出版局)、服飾関係の出版では日本の服飾界での最高の権威と影響力をもつに至った。28年藍綬褒章受賞。

＜平凡社『日本人名大事典　現代』＞
＜MATSU様より情報提供＞

＊墓所内に略歴等が刻む墓誌碑が建つ。