鶴岡さんとの思い出 2 |
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国親爺座郎閣下との思い出ですが、やはり首都圏とは隔絶された北の地に住んでいる自分としましては、なかなか普段のお付き合いは出来ず、断片的なお話に終始してしまうので、なにとぞご了承のほどよろしくお願い申し上げます。 さて、毎年の行き来の中でも一番頻繁にお会いしたのが合同例会です。 これは室蘭模型愛好会(MPMC)、青森モデラーズクラブ(APMC)、函館飛翔会、八戸「だんぶり」の会のメンバーが集まり、持ち回りで各所で行われる行事です。 各所四年に一回の持ち回りとなるので、大人の修学旅行とも言われておりますが、閣下は例の映画の大和になぞらえて「大人たちの修学旅行」と言っていましたね。 |
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かと思うと・・・・何年か前の洞爺湖大会では「星の付いたもの」と言うテーマで本気バリバリで1/350ソヴィエト海軍ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を出品されて二位を取り、皆に「そりゃあ反則だよ〜」と言われ、「いや・・・ソヴィエト艦と言うどマイナーなのがそもそも洒落でして」なんて言ったりもしていましたね。 |
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艦スペでの作品は、前回書いたようにどこを見せ場として強調するかが閣下の製作スタンスでしたが、御自分が好きで製作される作品は、どれも閣下独特の素晴らしい雰囲気が漂う傑作ばかりでした。 中でも自分が感じ入ったのは、本サイトにも掲載されているロシア防護巡洋艦「ワリャーグ」です。 |
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これはその前の年に自分が製作したのをお見せした時・・・・キラーンと眼が光ったのを見て、こりゃヤラレルナ!と・・・・。 で、翌年、「ワリャーグ始めました(冷やし中華か!)」とメールが。 その後は掲示板にアップしながらの経過報告で完成まで楽しませて頂きましたが、完成品はもうなんとも言えない力作で、その超絶な技法と表現力に心底恐れ入った次第です。 特に甲板の塗装表現では黄色系の甲板色ではなく、ヴァレフォを使ったグレーの色調で、乾いて退色した甲板独特の色合いを見せつけられ、う〜んと暫く唸り続けた記憶が・・・・。閣下もこの塗装はちょっとどうなるか見当もつかなかったんだよねと仰っていまして、その後の作品にはあまり使わなかった様です。 |
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同じくロシア海軍砲艦コレーツ(1/350 261BOX)は、なんかあんまり製作経過をアップしないうちに速攻で作っておられ、帆もご自作で作られてまるで一服の絵の様な作品に仕上げられていました。 「やっぱり、ワリャーグを作ったんだから、在庫で持ってたコレーツを作ってやらにゃ可愛そうだと思いましてね〜」と。 |
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そういえば・・・・だいぶ前にフリートネットさんからコンブリック1/350のロシア防護巡洋艦アスコルドを買った時・・・・ 「いや〜フリートネットでアスコルドが売りに出たので買おうと思ってたんだけど、ちょっとの差で誰かに買われてしまったんだよね〜・・・誰だいあんなの買うやつって!」 「いえ、あの・・・それ自分かと・・・・」 「ブホッ!・・・・狭すぎる業界?・・・・」 なんてことも有りました。 で、自分はどうも資料に疎い方なため、買ったは良いけど製作に支障をきたすことが多く、そんな時はとりあえず閣下にお願いをしていました。 そうしますと・・・・来るんですよね・・・・どかっと資料が。 「見なきゃ良かったってのを選りすぐって送っときましたから、上手に再現してくださいよ〜」とのお言葉つきで。 |
国親爺閣下は素材の探求にも力を尽くされており、今では自分も当然の様に利用しているマストの素材「ヘラブナ釣り用浮きの芯」なんかも見つけ出されておりました。 (閣下は全く釣りをしない人なのに、どうして釣り具屋へ行ったのかは判りませんが) そして「これ、凄く良いよ」とルーターに挟んでテーパーをかける技法と共に送って頂きました。 又、皆さんがリアリティーで悩んでいた軍艦旗も「雁皮紙」を使う事により、いかにもな表現をされていましたね。 最近では一月にお伺いした時、1/350 氷川丸の作例で使用した「複葉機用張線」の伸びる糸を見せて頂きましたが、残念ながらネットでは売切れになっていましたね。 きっと、作例を見た方が一斉に買いあさったのかもしれないな〜と・・・。 珍しい閣下の海底軍艦轟天号 |
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第二回 |