日本酒の基礎知識   H15−10

 

 いつも飲んでいる日本酒も最近いろいろな種類が出ています。正しい知識を持って飲めば、

より味わい深いものとなるでしょう。

 

1. 日本酒の種類

 原材料と醸造法の違いで基本的には4種類となり、表示はその組み合わせとなる。

     

               日本酒の区分

1)   原酒以外は、2)薄めてアルコールを添加(吟醸酒以外)、3)風味を引きだし
度数を上げるためにアルコールを添加
(吟醸酒)、4)アルコール無添加(純米酒)
に分類されます。

2. 日本酒の成分

 日本酒の成分は、米、米麹、醸造アルコール、水、添加物(三増酒のみ)が基本。

     清酒の定義――1)米、米麹、水を使って発酵させ、濾したもの

             2)米、水、清酒粕、米麹、その他政令で定めた原料を発酵させ

                濾したもの。ただし、政令で定めた原料は米の重量を超えない

             3)清酒に清酒粕を加えて濾したもの

 これらの成分が、醸造技術で様々な日本酒を作り出すことになるのです。

1)―――極めて重要な要素で、鉄やマンガンなど有害なイオンを含まず、カリウムなど

       の有効成分を含む。(一般に銘酒の出来るところは硬水)

2)―――飯米と酒造好適米(たとえば、山田錦)がある。いずれにも等級がある。

        これを精米で不要部分を取り除き、残った%を精米歩合という。どちらも使う。

3)米麹――米に麹菌をかけて、米麹を作り、これがでん粉を糖分に変化させ、これを酵母菌

        (日本醸造協会のもの、あるいは蔵元独自のもの)で発酵させてアルコールが

        出来る。米麹の出来具合が酒の出来具合を大きく左右する。

4)アル添―安い酒は、水とアルコールを加えて、酒本来の味を損なわないところまで増量さ

        れている。(三増酒では、さらに薄めるため、糖類、酸味料、調味料なども添加)

        逆に、吟醸酒などでは、度数を上げ、成分を引き出すためにアル添がされる。

 三増酒は戦後酒が無かった時代に飲まれたもので、今では三増酒に類するものは無い?と言ってよいでしょう。

3. 日本酒の種類のまとめ

       

                日本酒の種類

4. その他、酒の種類の知識

 1)原酒――発酵させた原酒を濾して殺菌したもの。したがって、アルコール度は高い。

         ただし、吟醸酒なら低い。(アル添したものは、原酒というか?)

 2)生酒――酒は、貯蔵する前と、ビンに詰める前と2回、殺菌する。これを全くやらないの

         が、本当の生酒。酵母が生きているから、飲むならすぐに。

         いずれかの殺菌を省略したものも生酒と称する事あり。(生詰酒、生貯蔵酒)

 3)山廃酒―酵母の培養をタンク内に積んだ蒸米の山をついてつぶすーー山卸を廃止して

         行う酒造法で作った酒。――純米酒などでやることがある。

 4)濁り酒―酒が出来上がる直前のものを荒漉しした酒。――白く濁っている。

 5)冷酒――そんなものは無い。冷やして飲めば皆、冷酒。

その他、色々とあるようですが、「酒と肴」と言うように、酒にあった肴を選ぶか、肴にあった酒を選ぶか
いずれかが出来るようになれれば、本当の酒飲みと言えるでしょう。

「酒は、百薬の長」とも言いますが、飲み過ぎないように、楽しく飲みましょう。

(追記)

 茨城には蔵元が42箇所前後あり、茨城に帰ったら、茨城県のゴルフ場、蔵元を制覇しようと考えたが、
酒を飲むと不整脈になる場合が多くなり、他方で、中々、酒が入手できない。

これは、各蔵元が自分の酒を作ろうとすると、水の量が限定されている(水源が小さい)所が多いことにも
よります。目標は目標で、少しずつ、努力し用途思っています。