未知の世界           10−06−01

ALSと言う病と分る以前から、筋力の低下や体重の変化などの記録をつけてきた。

これは、現役時代から、人間ドックの記録など20年近く時系列でまとめてきたことの延長線上の事でもある。

 人間の身体の様々な働きが、何とかデータをもとに推察できないかと思ってきたことと、医者が一回の診断で判断することが正しいとも思えず、時間とともに変化が出ているかも重要と思ってきたからでもある。

 今回の病気について、筋力の変化などを、体重や歩行の歩数などをベースに時系列データを取ってきた。

この変化の過程で、昨年の終わりごろから、今年の4−6月が一つの節目になるだろうと推定してきた。

 この点では、ここまでの変化の傾向はほぼ予想と一致している。

しかし、脚力などの以外の部分、特に、咽喉と首周りの筋力の低下には、データが無い。変化が起こることは予想できても、何時どのようにと言うことがわからない。

 手、足、背筋、腹筋、首、などの筋肉、咽喉回りなどそれぞれを動かしている神経索がどんな順番でどうなっていくのかは、人それぞれ違うようである。

最終的にこうなると言う事は分っていても、本人にとっては過程が問題である。

 起こった現象については、医者に聞けば、説明はしてくれるが、それが何時どのように起こるのかは、彼らにも明確に言えない。

一寸、動くと呼吸が切迫し、脈拍数が急上昇する。休めば直る。

朝、起きようとすると筋肉がだるく痺れる、と言うのが正しいかどうか、うまい表現が見つからない。段々と太ももなどは何もしなくともそんな感じがする。

今は、寝る時に、痰が絡んだようになり、ちり紙にとって横になっていると眠ってしまい、後は心地よく眠る。これも、痰とは言いがたい。唾なのか痰なのかよだれなのか? 寝た時に口からこぼれるのは、言うならば、牛のよだれのようなものか?

しかし、昔からのことだが4時間くらいでトイレに起きる。

寝ている間に、口で呼吸をしているのだろうか、口の中が渇いている。口の中はいがらっぽいが、痰?がきれて咽喉はまあまあ。仰向けよりは横向きが寝やすい。

 しかし、何もしなくとも、呼吸が切迫する段階に至るはず。ここで、BiPAPなどを使うとしても、この段階で、手足の筋力はどうなっているのか?

 畳に寝ていて起き上がるのが辛くなってきた時、ベットの生活に変わるであろうが、それは何時頃のことか?食事が胃ろう中心になるのは?

中々予測がつかない未知の世界に入り込んでいくようである。

6月はいよいよ今までのデータからは推論できない世界のように思える。

それをも恐れても仕方がない。どうなるのか?それをある意味、楽しむしかあるまい。