笑い話を幾つか ポーランドが共産国であった頃の話から始まります。 ポーランドと400kV変圧器について、技術提携をしたのであるが、始めは、なぜ、日立と?と言う疑問がおおきかった。 色々と、聞いてみると、この国の歴史に根ざす、反ロシア、反ドイツの意識、ロシアを破った日本と言う意識などが根底にある。 しかし、現実の世界は、ソ連の支配下にあり、パーテーなどでその鬱憤を、笑い話で晴らすのである。中々、薀蓄のある笑い話が多く、その幾つかを紹介しよう。 その1. スターリンと毛沢東がついに戦争を始めた。ソ連の誇る機械化部隊は、中国東北部に出撃、一日目は100万人を捕虜にした。二日目には、さらに進攻し、200万人を捕虜にした。三日目には、なんと400万人を捕虜にした。 三日目の夜、毛沢東からスターリンに電話がかかってきた。「どうだ、参ったか!」 その2. ブレジネフが、共産圏も少しは宗教の禁止政策を緩めないと、民衆の不満が爆発するかも知れないと思い、モスクワの教会を改築した。 そして、天国のキリストに電話をした。 「キリストさん、今度、貴方のために、教会を立派に改築してあげたよ」 「それはどうも有難う、貴方に幸いがありますように!」 「言葉で幸いあれと言われても仕方がない。何か、私のためにしてくれないか?」 「それも一理ある。何をして欲しいのか言って見なさい」 「それでは、ささやかなお願いがあるのだが、聞いてくれ。ここに、ルーマニアと言う国があり、チャウシェスクと言う男がいるのだが、なかなか俺の言うことを聞かない。あいつを少し,困らせて欲しい」 「では、考えてみよう」と言うことで、しばらくして、今度はキリストから電話が来た。 「どうだ、貴方の願いを聞いて、ルーマニアに地震を起こし、天罰を与えてやったぞ!」「それは、どうも有難う」――しばらくして、ゴルバチョフはまた電話をした。 「キリストさん、ルーマニアに懲罰を加えたと言っているが、わが国も大きな被害があったぞ」 「それは、おかしい、調べてみる」 しばらくして、キリストから電話があった。「いや、誠に申し訳ない。あそこは、てっきり、ルーマニアかと思った」 その3. ロシアの皇帝が、海外を旅行し、鉄道に乗って大いに感激して帰ってきた。 わが国も鉄道が必要である。と言うことで、鉄道を敷設する事となった。 そこで、家臣が、地図を持ってきて、「何処と何処の間に鉄道を敷きましょうか」と訊ねた。皇帝は、定規とペンで、「モスクワとセントペテルスブルグの間が良いであろう」と線を引いた。そして、鉄道が建設された。 ところで、この鉄道には、途中、一箇所、一直線でない所があるのはなぜか知っているかね? それは、皇帝が線を引くとき、定規から指がはみ出していて、そこが曲がったのだよ。 その4. ソ連も、ウヲッカだけの輸出では、売上が伸びない。そこで、新たにビールを醸造することとした。苦心の結果、ビールが完成した。 これを、国際的に評価の高いピルゼンの試験場に送り、検査してもらうこととした。 サンプルを送り、待つことしばし、評価結果が到着した。 そこには。次のように書いてあった。「帰国の馬の健康状態は、まことに良好である」 西欧でも晩飯を食いながら、色々な話をするが、話題が、政治的なこと、文化や歴史の事になると、ボキャブラリーが不足するし、気をつかって話さないと、問題となる事が多い。 これは20年以上前の話であるが、最近の青海省の地震の話やポーランドの首相の航空機事故のニュースを聞いて思い出した。 胡錦濤がブッダにメールをした。 「我々は、チベットまで鉄道を引き、彼ら仏教徒の為に色々してやっている」 「それは有難う、あなた方にも良い報いがあるでしょう」 しばらくして、もう一度メールをした。 「最近、彼らはそれでも不満で、文句を言い、暴動を起こしたりしてけしからん。何か天罰を与えてやって欲しい」 「それは、それは、何か考えておきましょう」 しばらくして、ブッダからメールが来た。 「どうだね、彼らに天罰を与えてやった。これで、すこしは反省するでしょう」 また、メール。 「とんでもない話だ、あそこはわが国の中ですよ」 しばらくして、返事のメール。 「まことに申し訳なかった。あの辺は、チベットと言う国の一部と思っていた。」 状況は、ルーマニアより酷いかも。
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