夏は葛との戦い

 我が家の東は中学校の土手北と西は今は無き日立電鉄の線路跡である。中学校の土手は、個人の土地だが学校が借用している。そして電鉄線跡地は市に寄付されたので今は市のものである。更に前の家は、引っ越して無人。従って四方が藪みたいなものである。

我が家の周辺(緑の部分は草や蔦、黒は木や蔦)

特に中学校の土手は高くて急であり。此処にこの何年間かの間に、様々な蔦物が増えてきた。夏ともなれば、「藤」「葛」「烏瓜」「野薔薇」挙句の果ては「キウイ」まで、その他、名前は知らないが様々な蔦類がこの上を覆ってしまう。

 今年は特に激しく、ついに家の屋根にまで侵入してきた。

 

 さて、自分で伐るには、下の木が太すぎる。何処に言えば良いか?と言うことで、市に電話した。

「もしもし、かくかくしかじか、何処が担当?」「土地などの管財課にお回しします」「管財課ですがーー」「かくかくしかじか」「それは学校用に借りているので教育委員会です。

地主にも断らねばーー」などというので「地主が誰であれ、お前さんの管理する土地(前は日立電鉄だったがーー)の上から我が家に被さっているのだから、伐ってくれたらいいだろう?」

「そういわれましても」などとしばしやり取りし「教育委員会の方の申し伝ますので」と言うことで終ったが、なんと、すぐに返事が来て、「見に行きます」と言う。

役所の仕事も速くなったと感心。

 

 決めた日時にやって来たので説明し、「雑木なので地主のNさんは文句は言わないよ。切った木は、もって行かなくても、後ろの空き地の奥に捨てておけばよい。その方が我が家に泥棒が入れない」「線路側の土手も刈らないで貰っている」と説明。「すぐに手配します」と言うことで帰った。

 

 業者の社長が来たので説明し日時を決めて待っていると、職人を一人連れてやってきた。ついでに、我が家の外に伸びだした梅の枝なども切ってもらうように標をつけて置いた。

作業は、チェーンソウであるから、ついでに枯れた柿の木や、泰山木などを切ってもらって、途中、お茶を飲んで雑談しても、2時間もかからずに終了。

        

この辺りは自分で                       しかしこちらは無理

        

こちら側は大体終了                          裏はもっと凄い

        

切り落として                             社長チェック

これですっきり

色々と話しを聞くと、木を切るのみでなく、窓や遊具を直すとか学校関係などの色々な修理なども引き受ける便利屋だと言う。

我が家を立てたり、リフォームをしたS大工と同じく、個人経営。この道、40年以上、全くの茨城弁で話しやすい。

「ついでに暇があったら庭木ももっと切ってくんねーけ?」と言うと、色々な人から頼まれるが、庭木の手入れで最大の問題は、伐採した木の枝などの処分だと言う。

いわゆる、ゴミとして出せるのは、長さ60cm、太さ5cm位までで、それ以上は処分場に持っていくが、その費用が、小型車1台で5万円以上かかってしまう。そう言うと、大抵の人は、それならーー躊躇するんですよとの話。

 「此処はその費用はかから無いですな」と言うことで、山の中に住んでいるような場所もまんざらではないなと思った次第。