漢詩(その15)
唐や宋の詩(日本では漢詩)で詠われる地方には、長江に沿った地方も多く、重慶から宜昌辺りまでの渓谷、洞庭湖や江蘇省などの水郷や湖などの詩も数多くあります。白帝城から下流の三峡(三峡は瞿塘峡・巫峡・西陵峡の険しく幅の狭い三つ峡谷の総称)は、詩にもよく歌われた場所ですが、葛洲?ダムや三峡ダムにより水位が変化し、特に三峡ダムで大きく変わっています。
三峡ダムのできる以前の姿を撮ったVCDを昔、買ってきたのですが、今のPC(Media Player)には再生機能が無く、Media Player Classic(フリーソフト)をダウンロードして再生することができました。これで見るとこの一帯は、水面が上昇して変わっています。
また、Google Earthで見ると三峡ダムの為に水位が上がって、三峡辺りも穏やかな湖のようになっています。最高175m上昇するとのことです。
ダムが無かった時代 ダム完成後(もっと水位は上がる)
ダムの最下点(後ろは建設時のバイパス水路) 白帝城の最高水位の位置
これによって白帝城も島となって船で渡るようになるのだそうです。
さて、李白もこの地方にかなり長いこと住んでいて各地を回って多くの詩を残しています。 漢詩には、風景を描きながら、その奥に世の中や政治を考えさせられるものが多いのですが、そのようなものを離れた詩もいいものです。
李白の詩を4首載せてみました。