若葉マーク始末記    

 

 さて、免許を取ると、年甲斐もなく、運転したくなる。その為には、車が必要である。
どうせ、すぐぶつけるのだから、20万円位のでよい
とか、「名古屋は、小さい車は馬鹿にされ、追突されたりする」とか、周りがうるさい。

 茨城に帰れば、百姓仕事とか、折りたたみ自転車を積んでどこかに行こうとか、やりたいことがあるので、ワゴン車が良い。次男は、どうせ何年かしたら買い換えるのだから、その時は俺に呉れ。四駆が良いなどと言う。

結局、四駆のワゴンの中古と言うことで、インターネットで調べ、今の車(アベニール)にした。

型式はそんなに新しくないが、ワンオーナーで、事故暦もなく、きれいに使っていることが気に入った。買う時には、資材部、顔負けの援軍を連れて行って、まけさせたり、おまけをつけさせたりした。

 後部の窓は、黒、ブルーの車体に、若葉マークを貼ると中々の迫力で、気のせいか、かなり、乱暴な運転(初心者ゆえお許しを!!)しても、皆、よけてくれる。NAVIもつけて、用意万端ととのった。

ともかく、始めは、運転に慣れねばならない。一般道は、中々、大変である。

そこでまず、名古屋高速で練習することとした。環状線は、何回通っても、650円で、しかも、二車線、対抗車線無し、そして、追い越し車線側に入口、出口があることから、そちらを走らない限り、横から来る車に気を配る必要がないという初心者に絶好の道路である。一応、60km/時が制限速度であるが、そんな速度で走っている人は誰もいない。前の車と適当な車間距離をとって、3回も周回すると、かなりな練習になる。

慣れてきたところで、追い越し車線に出るとか色々な応用も出来る。

 これに慣れたところで、何でも良いから高速に乗り、適当に降りて、NAVIで、高速を使わない帰りのルートを設定して帰ってくるという練習をした。
そして、運転をしていると色々な目にあう。その実例をご参考までに書いてみよう。

(その1)自損

 女房が、姉さんを連れて名古屋に行くので、琵琶湖から賎ヶ岳方面に行こうと言うことになり、出かけることとなった。
琵琶湖の奥の余呉湖に行ってみた。小さな湖で、桜が咲き、中々の景色である。

近くに居た人に聞いてみると、休日は、湖畔を一周できると言う。狭い道で、苦労をして、反対側に到着した。「桜がきれいだから、そこでとまって」と言うので、道端の建物の角に車を置くことにしたが、「もう少し前がいいんじゃない」という言葉で、ブレーキを緩めた瞬間に、ガチャンである。

 ここからは、携帯も通じない。近くの国民宿舎の所まで転がして、JAFに連絡し、長浜の日産まで持っていった。

直るまで、黙っていようとしたのであるが、「最近、車を見かけないけどどうしたの?」と聞く人が居る。さすが、もと、品証部である。「目下、入院中」と言うことで皆にばれてしまった。

(その2)双方の不注意

 さて、郡上八幡へ出かけようと言う事になった。

この町は、メイン道路が狭く、信号のないわき道が多く、必ず、一時停止である。

わき道から出ようとしたが、右折か左折か良く分からず、停止先の手前で、NAVIを見たり、地図を見たりして、右折だろうと言うことで、頭を出したら、向こうからきた車と角をこすった。
 こちらは、ライトのガラスが一部掛落ちただけだが、相手は、ドアが凹んでしまった。

相手は、自分より、7歳ほど年上の男性で、先方も前方不注意である。

(その3)違反も交渉次第

 部課長会の帰りに、一人で鯖街道を抜け、小浜方面に行った。途中、NAVIの方向と行こうとする方向が違うような気がして、NAVIに気が取られているうちに、交差点を通り越し、しかも、すぐ目の前に電車の線路があるではないか!

あっという間にこれも通り越してしまった。線路の手前で、横にあった郷土博物館なるものの駐車場にチラッとパトカーらしきものが見えたが、後の祭りである。

ままよ、と100mも走ったら、国道との交差点、赤信号である。ここで、後からきたパトカーに止められて、慇懃無礼な質問である。「この辺は、初めてで、よく分からず、うっかりした」と言えば、「この道は、地元の人も間違えるんですよ」色々と話していると「二つも一旦停止無視をやったので見逃すわけに行かない」などと言うが、どうせ、ネズミ捕りで張っていたくせに。しかし、「二つもやったのでーー」とはいいことを聞いたと思い、「そこを何とかーー」といったら、道路の一旦停止無視は7k¥、鉄道は9k¥、

鉄道の方は、なかったことにしましょうと言うことになった。

それから数年して同じ所を通ったが、立派なLEDの信号が付いていた。色々と文句も出たのだろう。

(その4)茨城のおばさん

 茨城に帰った時には、団地の出口で、おばさんの車の後で停車していたら、突然、バックしてきて、バンパーにぶつけられた。聞けば、対向車が入りにくそうなので下がったと言うのであるが、後も見ないで下がるとは驚いた。

入ってきた親父は、下がらなくても俺は問題なく通れるんだと文句を言っている。

 

 皆さんは、自分は、事故などやったことがないような顔をしているが、このようなことを面白おかしく話すと、実は、俺もーーーなどと言い出す。やはり、情報を取るには、自分の方からそれを示し、相手を安心させることが重要だと感じた。

 愛知も、茨城も有名な事故の多い県であるが、次には、もう一つの事故多発県である北海道を周回する。その報告はまた後で。