名古屋の思い出(その4)

 飯田線に沿って

 今回は、名古屋から東名高速道で豊川方面に向かい、豊川で降りると、JR飯田線に沿った片道30km位の範囲に幾つもの名所旧跡が点在しています。バライエティに富んでいて面白いルートで、女房や娘と3度ほど行きました。

豊川ICから豊川稲荷三河一宮砥鹿神社

 東名高速を一気に豊川ICまで行く。このあたりは、休日など高速道もかなり混む所がある。それは、トヨタなどに出入りするトラックがかなり多いが、普段は90−100kmで走行車線を走り、追い越し車線側は、それなりに機能して追い越していくことが出来るのであるが、休日に高速道の運転に慣れていない車が入ってくると走行車線を80km前後で走ったりする。そのため、追い越し車線を、トラックが走ることになってしまい、それを追い越していくことができない。上り坂などでは、トラックの速度も落ちるので、全体が渋滞してしまう。

 これを避けるためには、例によって朝早く名古屋市内を出ることである。当時はETCなど普及しておらず、早朝の割引などと言うことも無かったが、最近のなれた人達に聞くと、割引のある時間帯に名古屋を抜け、割引期間を走り、そこで一旦高速を降りて別のETCカードを使うのだそうである。時間帯がうまくいけば、全区間割引で走れるとのこと。

豊川ICを降りると、さほど離れない所が豊川稲荷である。稲荷と言うが実は曹洞宗の寺で円福山豊川閣妙厳寺が正しい名前。

日本三大稲荷の一つと言うが、総元締めの伏見稲荷は別にして、他の二つは色々な説があり、伏見稲荷でもここだと言うことは決めないで地方によって異なるのを認めていると言う。

今川義元が伽藍を整備、信長、秀吉、家康などの庇護を受け、江戸時代は商売繁盛の神として庶民の信仰を受けた。ここの境内は広く、様々な建物などがある。

          

               豊川稲荷総門                           仁王門

            

               拝殿                                       三重塔

ここから、国道151号(別所街道)に戻り、少し北上すると、三河国一宮砥鹿神社里宮である。奥宮本宮山の山頂にある。奥宮が出来たのはかなり昔で、古代からこの地方の神社として崇拝され、1300年ほど前に里宮が出来たといわれている。祭神は大己貴命(大国主命)である。この地方の総鎮守として古くから崇拝されていた。

奥宮へは国道301号から県道526号経由で簡単に行くことができる。一宮めぐりをやっている娘とここに行った。

          

         砥鹿神社里宮                         砥鹿神社奥宮(本宮山)鳥居

              

             奥宮                                    奥宮にて一休み

 

長篠の古戦場

再び国道151号に戻って北上すると、長篠の戦の跡長篠城址がある。武田の騎馬軍団を馬防柵で防ぎ、鉄砲の3段打ちで破ったと言う長篠の戦の馬防柵を再現してある。

近くには、武田勝頼が本陣を置いた所の長篠山医王寺や長篠城址史跡保存館なども有るが、鳳来寺まで行くと一日では無理。

           

               長篠城址の碑                        本丸跡(今は広場)

       

        馬防柵

 

湯谷温泉から鳳来寺

 本宮山によらないと、この辺で昼になる。女房と行った時は、更に進んで、湯谷温泉に行き、ここで休憩昼食をとる。この温泉は日本百名湯の一つとかで、1300年前に鳳来山を開いた利修仙人が見つけたという。

ここから鳳来山パークウエイ鳳来寺山の鳳来寺(煙厳山鳳来寺勝岳院)に登った。下から歩いたらかなりの道程である。

ここには鳳来寺の他、東照宮がある。これは、生母於代の方が徳川家康の誕生を鳳来寺に祈願して、生まれたと言うことから家光が建てたものであり、日光、久能山三大東照宮と称しているが、上野東照宮なども自分こそと言っており、明確な定義は無い。

鳳来寺は、8世紀の初めに開基されたといわれ、その後衰えていたのを源頼朝が再興したと言われている。江戸時代には、幕府の庇護の下で大いに栄えた。明治の廃仏毀釈で東照宮と分離され、大正3年に本堂が焼失したが昭和49年に再建された。

 ここは天台、真言両派が並存する修験道の寺で、そうは言っても、寺まで登るのも、歩き(とは言っても1425段の石段を登らねばならない)も車も可能なので、秋の紅葉時などは大勢の人が登っている。

   

      駐車場から見る鳳来寺(右下に屋根が)                    更に近付くと

                 

         鳳来寺山東照宮                                 鳳来寺本堂

 ここからJR飯田線に沿って上っていくと天竜川沿いに天竜峡から諏訪、甲府に抜ける。

また、鳳来寺から茶臼山高原など奥三河に向かうことも出来るが、名古屋からの日帰りコースとしては、この辺までであろう。

 

「もみじの名所」

この地方の山は落葉樹が多く、秋には渓谷や山のもみじが綺麗です。名古屋から東に猿投グリーンロードを通り、国道153号線で足助に出ると香嵐渓があり、ここの香積寺のもみじも有名です。

ここは、寛永11年(1634)に足助にある香積寺の三栄和尚が、巴川から香積寺に至る参道にカエデスギの木を植えたのが始まりとされ、その後も近隣の住民がかえでなどを植えて今日の形となりました。紅葉の季節には、大変な人出です。

          

            香嵐渓                         香積寺の山門