パソコンを早くする?(その1)

                      ハードの増強       

  パソコンが遅いと感ずることがあるでしょう。何が原因かを究明して、早くしたいと言う欲が出ます。しかし、それは、簡単ではありません。

それでも何とかしたいと言うのなら、色々なやり方があります。やった結果、何が起こるか?

何時でも、何でもやって問題を起こしてきた経験を書いて見ましょう。以下に述べますが、これは、WinXPパソコンについての経験です。

 

1. パソコンが遅いと言うことの定義がまず問題。

 遅いか早いか、それには、大きく分けて二つあります。これを(A)とします。

A−1)起動や停止の時間が長い

A―2)ソフトの起動や動きが遅い、動画の処理などが遅い。

そう感じる原因、それにも大きく分けて二つあります。これを(B)とします。

B−1)他の人のパソコンより遅い。(初期状態で比較して)

B−2)使っている内に遅くなった。

 

 (B−1)は基本的にパソコンハードの問題です。「新しいものは早い、良いものは早い」と言うことです。
メーカー製のパソコンの場合、部品の交換や最初から入っているソフトを入れ替えるなどで早く出来る場合もありますが、古いパソコンでは、これも困難でしょう。

OSWinXP以前のものは、使用目的を変えるなどして新しいものに買い変える必要があるでしょう。部品交換などが出来るのは、せいぜい4年前のものまでと思います。

購入してすぐのパソコンが遅いか早いかそれは、価格が影響します。どんな目的にそのパソコンを使うかを購入時にきちんと経験者と懐に相談する必要があります。

もう一つ、別の意味で速さに関係するものがインターネットの回線です。今では、全ての地域でADSL回線、殆どの地域で光回線が導入されています。(離島など以外)

           
                 ADSLの伝送速度(初期値)距離で減衰する

ADSLを使う場合、NTT基地局からの距離が問題です。伝送速度には、色々なものがあり、それぞれに価格が異なっていますが距離が4km(我が家など)以上になると、どれを選んでも減衰が大きく、どれでも大差ありません。
我が家ではADSLの1.5Mを使っており、普通はこれで十分です。

ADSLで速度が遅い場合、パケットの分割などを制御して早くするソフトもありますがそれについては、別途、記述します。

光回線の場合、最大100Mbpsだといいますが、価格も高くなります。これも実際の速度はそんなには速くありません。大量のファイルのやり取りなどをしなければ、価格との相談でしょう。

 (A―2)もパソコンハードに関わる部分が大きいのです。新しいソフトはより高性能になり、より高い処理能力を必要とします。したがって古いハードでは対応が出来ないということになります。

今回のWinVistaパソコンは、はっきり言って、Microsoftが無理やり、古いパソコンでは対応できなくして、新しい需要を作ろうとしたものと言ってもいいでしょう。

古いハードは殆ど、Vistaが使えません。以前のノートパソコンでは全く駄目と言っていいでしょう。

しかし、LINUX系のUbuntuなどのOSを使えば、かなり古いパソコンでも、Vistaと殆ど同じ性能を発揮できるので、今後、このような方向に向かう流れも出て来るでしょう。ただし、解説書なども少ないので、ソフト面での勉強などが大変です。

私も現状では、最高性能に近いVistaPCを組み立てました。しかし、全く使っていません。

B−2)についてどうするかが基本的な問題でしょう。これは、ハード、ソフト、メンテナンスなどの全てに関係するからです。

2. 使っているパソコンハードはどんなものかを知っておくこと

 俺が使っているパソコンでこんなことが起こったがどうしたらいい?

殆どの場合、メーカーに問い合わせることが多いと思います。この場合、正確に現象を説明できれば、大抵、問題は解決です。多少、不正確でも、そのパソコンの機種でよく起こる現象であれば、解決できるでしょう。

しかし、「(B−2)使っている内に遅くなった」と言うことは、明確な回答はこないでしょう。

そこで、本屋に行くと雑誌の特集号や本などにこの問題の特集がよく出ているのです。

この現象は、様々な要因で起こりますが、ハードの限界から来る要素も大きいので、まずは

ハードの中身を知っておくことが必要です。パソコンの基本構成は図のようなものです。

         

                  PCの基本構成

 マザーボード上に、チップセットが回路の一部として取り付けられています。
その他は、デスクトップ、モニター一体型ノートPCでそれぞれ異なります。

ノートパソコンで交換できるのは、メモリーHDDのみと言って良いでしょう。基本的に速度に関係するのは、メモリーのみです。

デスクトップでは、CPU,メモリー、VGAカードの交換が可能ですが、機種によっては、VGAカードを取り付けるソケット(スロット)などがないものが多くなってきました。(特に、一体型)

動画の処理能力を上げようなどと考えると、この3つとも交換が必要になることもあります。また、MBの種類で何が取り付けられるかソケットが異なるので、事前確認が必要になるわけです。

 これらの詳細を調べるフリーソフトは、下記のURLに様々なものがあります。

  Cow & Scorpion software library

    URL http://cowscorpion.com/Software/SystemInfo.html

 最も多くの情報が得られるのは、Sisoftware Sandra Lite 2009ですが、PC Wizard 2008 などでも良いでしょう。

                

              PC Wizard での表示(とりあえず、このくらいの情報で十分)

知っておくべきことは、自分のパソコンのマザーボードのソケットに対応するハードは何かということです。
パソコンのハードは、この6年位の間に、それぞれ異なりますが2−4回の大きな変化がありました。

 これらの間には、互換性がないので、2世代以上古いハードの増強は困難です。

1世代前までなら、CPUの交換、メモリーVGAカードの増設で、性能アップはある程度期待できます。

ハードを増強することは、メモリーなど特定のものを除いて、古い機種ではあまり効果がありません。また、1世代前のメモリーの方が価格が数倍もしたりしています。
メーカー製のパソコンでは、ハードの増強は、困難になってしまいました。パソコンも携帯に似てきたのです。