09年6月27日 | 今やレッドデータアニマル! 元祖ショックトーイ ゴムヘビの世界 | ||||||||||||
ゲスト:板尾創路(進行)、YOU、みうらじゅん | |||||||||||||
パッチンガムに代表される玩具をショックトーイと呼ぶそうで、これを研究している人が番組に近いメンバーにいた。みうらだ。中でも、いまや絶滅の危機を迎えているゴムヘビに愛情を注いでいるという。今回は、久々に番組側からの要請で企画を出せと言われたみうらが一押しのゴムヘビコレクションをいろいろ見る。 ほとんどが中国製であるゴムヘビ、主な生息地はパーティグッズコーナーや神社参道の土産物屋。これを買うためにみうらはわざわざ台湾まで飛んだこともあるという。そして実際は売れないのか、売れるとお店の人がショックを受けるのだそうな。さらに、大量に買い込んで帰国する際には、荷物チェックでヘビかと驚かれ、次にゴムが大量に入っているという事実に驚かれたらしい。 コレクションを見る前に、四大ショックトーイを押さえる。パッチンガム、びっくり箱、ブーブークッション、そしてゴムもの玩具(ヘビ、クモ、ゴキブリ、大便など)だ。パッチンガムやびっくり箱には反応が薄かったが、ブーブークッションは音がものすごく、YOUに使ったりタモリに使ったりで大盛り上がり。みんな大笑いだが、ブーブークッションの特集ではないため、ゴムヘビの話へ。 ゴムヘビもある程度類型化することができ、まずは基本形のとぐろ型。みうらは0系とも呼んでおり、黒や緑や茶がいる。中にはおかしなヘビがいて、頭がとぐろの中心ではなく端部にあるものも。基本形のもう一つが自由型で、自由型には口開けタイプ、ガラガラヘビタイプ(尻尾から音が出る)などがある。これらの中には、経費節減なのか腹を空洞などにして省略しているものもあった。また、生息地が特殊なタイプとして、100円ショップ産、ジャパンスネークセンター産などがあるが、安心素材をうたっており、もはやショックトーイとしての役割を果たしていないものもある。安心素材の売りは「フタル酸不使用」なのだそうで、みうらはこれがゴムヘビの猛毒であり、柔らかい素材の元と推察した。基本形以外の変異種としてはボールペンタイプ、とぐろ型の中でも体長が長い大蛇タイプが登場。大蛇タイプは身体にぴったり巻きつくという特徴があり、タモリやYOUも巻きつけて遊んでいた。 さて、このようにさまざまあるゴムヘビだが、これが現代でもショックトーイとして機能するのかを緊急検証。ハウフルスのエレベーターホールにゴムヘビを設置し、固定カメラにて一般の反応を見守った。編集の関係か、序盤は反応が薄かったが、総合的には意外と驚く人が多く、予想以上にショックを与えられるという結論になった。特に本国にゴムヘビがないというガーナ出身の営業マンの驚きようが大きく、完全に本物だと思ったとのこと。本物と見紛うデキだったのはフタル酸が含まれていることが大きい、と結論付けられたが、どこまで正しいかは不明。 この御時世にゴムヘビとはかなり古い感のある題材だが、そこはみうらが目をつけただけあって、面白く仕上がったと思う。四大ショックトーイは単純だけど、いまの子供にも十分通用する、むしろ新鮮に受け取られるのではないだろうか。尺をもたせるため、と思わないでもないが、検証企画もいい。警戒こそすれ、そこまで驚かなくても、と思うのだけど、いざその場に行くとやっぱり多少は驚くのかも。板尾は相変わらずやる気がなさそうで、OPの台詞も覚えられず台本を見る始末。それが許されるというのがさすが。あと、自分は(ゴムヘビ)ハンターだからいいけどみんなは扱いに気をつけないと、という設定をみうらが口を酸っぱくして言っているのに、途中からケースからゴムヘビを取り出す→遊ぶ→ケースに無造作に投げ込む、という流れになってみうらが困惑、というのがよかった。彼が困惑するところはあまり見られないし。C。 勝手に観光協会のライブで銀杏峯田の燃焼ぶりに触発されたサンボ山口、自分も爆発しようとしたが歌詞を見なければならない関係でずっと不完全燃焼に終わったらしい。
|
09年6月20日 | 今夜語ろう!! 原田芳雄 カシオペア乗車全記録 | ||||||||||||
ゲスト:原田芳雄、松尾貴史、土井智生 | |||||||||||||
鉄道ファン憧れの寝台列車・カシオペアに先日原田が乗ったらしく、その報告を行いたい、というのが今回。タモリも先んじて乗っていたため、原田の興奮や記念写真を中心に、カシオペア乗車経験者二人の自慢話がダラダラ展開される。 カシオペアの魅力はというと、日本で一番新しい寝台列車であること、ホスピタリティが優れていること、全車A寝台などなど。魅力を更に増していることがあって、それがチケットのプラチナ感。映画出演の条件としてカシオペア乗車を打診された土井によれば、指定席券が乗車日の1ヶ月前の午前10時に発売開始されることから、人気の券は10時になった瞬間に全国の端末から発券希望が送られる、いわゆる10時打ちの対象になるため、取得が非常に大変なのだと。このため、スタッフ7人が49ヶ所を回って依頼したところ、ただ1ヶ所(武蔵新城駅)で10時打ちに成功、原田のカシオペア乗車と映画出演が同時に叶うこととなった。 激戦をくぐり抜け原田が乗ったのは、一人4万円超のカシオペアスイートメゾネットタイプ。青森での撮影終了後、札幌→上野の上り線に乗車したが、カシオペアを堪能すべくまずは札幌まで電車で移動。特急スーパー白鳥と特急スーパー北斗を乗り継ぎ、発車の30分ほど前に札幌に到着。カシオペアの入線時は大スターを迎えるかのようにドキドキだったのだとか。写真も一人では間に合わないので、先頭車両と最後尾と、二手に分かれて撮影したのだと。乗車してもまずは説明を聞いたり、4桁のルームキーを設定したり。原田が設定したのは4405(ヨシオGO)。いやはや。 列車は16時12分に出発するが、早速できあがる原田。札幌市内でウェルカムワインを嗜む写真が出てきたが、既に目がトロンとしている。食事は事前予約しており、21時に食堂車にて。洋食と和食が選べるが、原田は和食を選び、豪華な懐石御膳が供された。22時頃に部屋に戻り、呑みの仕上げに備えて部屋についているシャワーを浴びる。付属のアメニティは持ち帰り可能なようで、原田は当然一式持ち帰ってきていた。ベッドルームもしっかりしたつくり。寝台列車ではあまり寝られないという原田もぐっする眠ったようだ。とはいえ、仕上げの呑みが長く、寝たのは仙台駅付近、4時過ぎだったよう(上野→札幌の下りに乗ったタモリは仙台の記憶がないらしい)だが。 寝る間も惜しい原田は睡眠は3時間程度で7時30分頃起床。コーヒーとカシオペア弁当を嗜んだ。列車は9時25分に上野に到着、ヘッドマークと記念撮影した原田はそこから反省会という名の打ち上げへ。こうして宿願叶いカシオペアに乗車した原田、夢は広がり、次はトワイライトエクスプレス(日本海側を通って大阪〜札幌間を結ぶ寝台列車)の報告会だ、と。タモリに至っては、サンライズ出雲(サンライズ瀬戸)で姫路へ出て大阪へ移動、トワイライトエクスプレスで札幌へ行ってカシオペアで上野へ、ということをやりたいらしい。そのためには3日間徹夜でもいいのだとか。 豪華な寝台列車といえば、鉄だった中学時代の友人の影響でまずトワイライトエクスプレスを思い浮かべるのだが、カシオペアも負けず劣らず豪華なのか。「旅行は出発するまでが楽しい」といった意味合いの話を企画にも反映させたのか、10時打ちの苦労など、発車までの話がけっこう長いのだけど、むしろそちらの方が個人的には楽しめた感じ。途中で「二人の思いを共有するため」に走るカシオペアの映像や車窓からの風景が流れたが、あれは必要だったのだろうか。写真だけで十分だった気も。今回の3人のみ(土井はちょっとした出てないので)の企画はたまにあるが、原田に酒が入ってテンションが高かったせいか、キッシュのあしらいぶりがいつも以上だったような。最近の出演の半分くらいは原田のお守りという気がするしなあ…。カレー屋が忙しいのかもしれないが、原田と組んでないキッチュもたまには見たい。それにしても、「ハチミツとクローバー」で「勢いでカシオペアに乗車してしまったが空きがあった」(しかも原田が乗ったのと同じメゾネットタイプ…ってハチクロで乗るのも原田さんか)って下りがあったけど、このレア度を見るにあれは寓話の世界なのだろうか。C。
|
09年6月13日 | 低価格なのに高音質! 塩ビ管スピーカーを作ろう!! | ||||||||||||
ゲスト:浅草キッド(博士が進行)、土屋礼央、ふかわりょう、谷古宇賢一、長野昌生、沖野直毅、小室豊一 | |||||||||||||
オーディオスピーカーの話題といえばよくJBLになるわけだが、どうしても高価になるわけで、そこで出てくるのが安い・簡単・高音質と三拍子そろった塩ビ管スピーカー。その名の通り、塩ビ管を加工してスピーカーユニットを取り付けて作るスピーカーだが、塩ビ管スピーカーを愛する層というものがあるもので、今回は彼らの自慢の一品を見るとともに、実際に自分たちでも作ってみる。 谷古宇によれば、いまや普段使っているのも塩ビ管スピーカーばかり、簡単に作れる割に音がいいのがいいのだとか。また、長くすると容量が確保でき、低音がよく出るという。位相調整(低音補強)用にダクトも用意するのがいいようだ。そんな彼のモデルは直管を使ったもので、費用はユニットを込みにしても\10,000。モデル名は潜望鏡型で、玉袋がボケる間もなく当ててしまった。さらにつけた名前・マサイ(形がマサイ族に似ているため)もふかわがラベルを見てあっさり当ててしまい、登場時から強かった彼への風当たりがさらに強くなってしまった。 さて音質を確かめるべく、差が出やすいジャズ(フュージョンっぽいが)で聴いてみると、普通のスピーカーと比べても遜色なく、みんな驚いた様子。もっとも、テレビから聴く分にはよくわからないけれど。谷古宇は複数のユニットを配したモデル(コエイリアン。ユニット込みで\15,000)も持ってきており、これはマサイよりさらに音に広がりがあるようで、タモリらはブームを予感していた。そんな中、ふかわは玉袋の「ステレオだね」「今、ラッパだね」という反応に胡散臭さを感じたようで、彼に聴き比べによるスピーカー当てをしてもらうことに。ここで外すのが美味しい展開だが、まさかの正解だった。 引き続き、愛好家の作品鑑賞。長野のTLS(ユニット込みで\25,000)はユニットが真上を向いているのと、塩ビ管に木目シートを巻きつけて高級感を出しているのが特徴。真上を向いているのにも理由があって、スピーカー全体の重量で振動を抑える働きがあるのだとか。沖野のクール・ビズ(焼却炉型、ユニット込みで\50,000)は内部にスパイラルダクトを搭載、一聴してわかる重低音の厚みを実現させた。小室のスネークホーンショート(スネーク型、ユニット込みで\12,000)は継手を継いだその形状がまず特徴的。コンパクトながら容量は確保し、はっきりした音を出していた。 以上、一通り見たところで、タモリ・玉袋、ふかわ・土屋に分かれて塩ビ管スピーカー作り(管の提供は前澤化成)を始める。タモリ・玉袋はマサイ型を、ふかわ・土屋は実験的な型を目指すことに。塩ビ管スピーカーは塩ビ管のカット、ユニットへのケーブル取り付け、塩ビ管へのユニット取り付けを行い、塩ビ管を組み立てることでできあがる。目地も不要なのだとか。また、内側には共鳴防止のため、カーペットなどの吸音材を取り付ける。しかしふかわは長野の意見に半ば感情的かつ一方的に反発、吸音材を取り付けないことになった。 さて、タモリ・玉袋のスピーカーは潜望鏡型で堅実にまとめつつ、ユニットを敢えて菱型につけた形(マサイマヤ)。一方、ふかわ・土屋は完成品を見せようという段でいきなりふかわが倒してしまうハプニング。まあなんとか無事だったようで、左右一体型をお披露目した。左右のスピーカーの継手部を台座代わりにしてそのまま中央の管へ接続、ダクトは中央に一つのみ、吸音材なしというセオリーを無視した野心的な仕上がり。試聴してみると、マサイマヤはしっかり鳴っており、ダクトも効果的。十分満足のいくものとなっていた。そして左右一体型。どんな音になるのかとかけてみると、これが意外に悪くない鳴り。LRもわかり、一同の予想を大きく覆す音の良さ、マニア連にとっても想像外の事態だったようだ。そんな中、一番驚いていたのが当のふかわ、と。 見ているうちに試してみたくなってくるという点では今回はかなり強力。手軽に作れるのが番組の企画としてもちょうどいいし、スペースをあまり取らないっぽいのもよさそうで。自分はトールボーイを使っていて現状不満はないけど、場所を食うことは食うからなあ。オーディオ店でスピーカーをいろいろスイッチしながら試すのって楽しいし、実際に全部並べてとっかえひっかえ聴いてみたい。こういうオリジナルモデルにありがちなネーミングも楽しい。タモリの政井マヤも揮っていた。出演するとやっぱりいじめられるふかわは、最初はボロボロだったがさすがロケットマン、徐々に音楽をやっているコメントを出し始めていた。スピーカーも大胆に作って、完全に主役。吸音材なしからいい音を出す流れは、意図せぬところだったとはいえヒーローのそれだ。完全に門外漢で、かつ多少詳しい人が他にいるというテーマだと、玉袋が案外と脆いかもしれない、というところも発見といえば発見。単純に酒がないから、というだけではなく、普段の勢いがなかったように思う。「ラッパだね」はヒドかった。ヒドくて、かえっていいのだけど。B。 関連リンク:集まれ塩ビ管スピーカー 安斎、久々に音楽の仕事でユニコーンのツアーパンフを手がけた。
|
09年6月6日 | 100年に1度の不況をぶっ飛ばせ! 風見燃料店・風見社長に聞く | ||||||||||||
ゲスト:フットボールアワー(後藤が進行)、六角精児、風見和由、田上浩司(焼き) | |||||||||||||
大不況の現代において、右肩上がりの企業があるという。炭・薪専門で75年、業務用炭のシェアが都内4位、薪は都内1位という風見燃料店だ。今回はここで、売り上げを右肩上がりにしている秘密に迫る。話を聞く風見は2代目だ。 まずは燃料店の売上グラフを見ながら75年の歴史に迫る。なぜか目の前に七輪もあるので、するめなんぞ焼きながら。開業後間もなく、戦争で社が全焼するというアクシデントに見舞われる。業種が業種なうえに、当時の主力は石炭だったため、3日間燃え続けたそうだ。そんなアクシデントがありながらも初代は奮闘、徐々に持ち直して街で一番早く白黒テレビを購入するまでに。しかし、ここで灯油やガスが普及し、石炭業界は縮小。これに伴い、燃料店も売り上げ激減、従業員が一人また一人と減っていったようだ。追い打ちをかけるように初代が病に伏せ、廃業寸前になった折、浪人生だった風見が19歳にして2代目として継ぐことに。 風見が継いでしばらくは苦難の時があったようだが、程なくして上流家庭に暖炉ブームが到来。ここで薪を売りまくり、手応えをつかんだようだ。80年代になるとさらなる追い風が吹き、イタリアンの名店サバティーニがピザ窯用の薪を大量に発注、また、炭火焼鳥店が急増。90年代を前にして、先代の時代並の売り上げに回復した。さらに、90年代のタイ米騒動での爆発的な備長炭ブームでも売り上げを伸ばした。現在は薪ストーブが静かなブームなのだそうだが、現在の需要はインターネットで販売している業者にあり、風見燃料店はあまり恩恵に与れないのでは(風見燃料店はHPを持っていない)、とのこと。 ところで、備長炭は紀州が本場だが、アジア諸国の備長炭も急増中らしい。田上によると紀州の備長炭はいい瞬発力を持ちつつも火力が強くて火力の上げ下げも容易、炭の風味もつく、というさすがの高品質らしいが、紀州オンリーではコストがかかってしまうため、他国のものとうまく混ぜて使っている店がほとんどとのこと。そこで、各国の備長炭の品質を、焼鳥(せせり)を焼いて比較する。比較は紀州、ミャンマー産、ラオス産の3種類で行う。WBC、ワールド備長炭クラシックの幕開けだ。 最初は紀州。田上もめったにない機会に興奮しながら焼くだけあって、一同大絶賛。タモリや六角は一緒にビールを求めているようだが…。対してミャンマー産は値段が紀州の半分。田上がうまく説明できていないが、紀州産に比べて熱が軽いとのことだ。実際、焼き上がりの表面は少し硬く、ふんわりしていない様子。さらに安いラオス産は大きさなど品質が多少ばらけているようだが、ミャンマー産よりは一同の反応が良く、下手したら紀州産よりいいかも?といった反応。わからなくなった一同、紀州産をもう一度食べることに。 延長戦でタモリと後藤はその違いを感じ取ったようだが、六角と岩尾は下手したらラオス産のほうが…?という感じ。で、日本の圧勝は確定として、ミャンマーとラオスではどちらが上か?ということについては、岩尾がラオスを支持、六角とタモリがミャンマーを支持(この時点で今までの流れと違うような…)。後藤も、タモリがミャンマーなら、とミャンマー支持に回った。 今だから笑って話せる的な浮き沈みの激しさは劇的。いくつもの修羅場をくぐってきたからなのか、風見のなるようになるといった感じの飄々とした姿勢が印象的だった。たぶん修羅場云々じゃなくて性格なんだろうけど。単に好きなのかWBCに配慮したのか、周りに理解してもらえない野球の例えを繰り返した田上が最後に相撲で例えようとしたところは綺麗なオチでよかった。その田上が出てくるパートのWBCはガラッと内容が変わってしまったが、そんなに炭で劇的に変わるものなのだろうか。試してみたい。まあ、炭で変わるといってもどちらが優れているかが判断しにくいレベルではあるようで、食べるたびに判定がコロコロ変わるのは面白かった。というかいっそビールを飲みながらダラダラ食べ比べて一本、でもよかったのでは。風見燃料店の歴史だけで一本、というのが理想だったのだろうけど。D。 ふたりの位置がいつもと逆。安斎の左耳が闘魂の入れ合いによる中耳炎になったそうで。また、安斎の個展「B.S.Tee 2009」が5/22〜6/4の日程でいつものLAPNET SHIPにて開催とのテロップ。
|
09年5月30日 | 好評!都内歩いてるだけ企画 三田用水のこん跡を巡る! | ||||||||||||
ゲスト:江川達也、石田靖、ビビる大木、芳賀啓(解説)、中沢瑩子、林武子 | |||||||||||||
江川や芳賀と地形をめぐるシリーズも早や第3弾。タモリ電車クラブの向こうを張って、「タモ江地形クラブ」の会員証まで作ってくる力の入れようだ。今回めぐるのは三田用水。世田谷区北沢から目黒区三田方面へ流れていた用水で、この名残を散策する。 散策前に、三田用水の基礎知識として石田が紙芝居で紹介。これによれば、そもそもの発端は玉川上水から分水した三田上水。その後、維持管理費の増大と地下水利用が増えたことで上水は廃止されたが、周辺住民の農業用水としての利用のために三田用水として復活。最終的には1975年に完全廃止された。江川が作成した明治時代の地図を貼り合わせた地形図には、用水が尾根を走っていることがはっきり表れていた。江川は戦国時代の想像図も得意げに見せていたが、芳賀の立場としてはちょっといただけない考証だったよう。 さて一行は松濤2丁目の住宅街からスタート。家と家の間に小段があり、これは芳賀も納得の用水跡。何の変哲もない場所なので次の場所へと促す石田らと1時間くらい見ていたいタモリらと、早くも温度差が。次は山手通りと旧山手通りの分岐周辺の青葉台4丁目。江戸時代からある街道らしく、用水があったことは中沢と林の話でも裏が取れた。さらに国道246号線を越え、用水跡がよくわかるという青葉台2丁目へ。右岸側が目黒川によって作られた急な崖になっている。一方左岸側には渋谷川で作られた谷がある。また左岸側は12万年前にできた淀橋台、右岸側は8万年前にできた目黒台であり、現在階段になっている崖には4万年の差がある、と。 旧山手通りと駒沢通りの交わる鎗ヶ先交差点では、江戸時代の工事により削られた崖が見える。崖が切り通されたことにより、用水は廃止まで水道橋として存続することとなり、その様子が写真にも残されていた。また、かつての目黒駅周辺を俯瞰した写真や目黒駅から水道橋が飛び出している写真も。このあたりは珍しい写真のようで江川も感心していた。日の丸自動車学校周辺の三田1丁目には用水を支えていた礎石がそのままの姿で残っており、記念碑も建てられている。タモリは何度か歩いたことがあるようだが、気付かなかったとのこと。江川の説ではこの場所はかつて谷だったが、用水を通すために盛土したところだ、とのことだが、芳賀の説は台地が異なるものであるから、つながっていたというもの。不自然な地形は崖からの湧水で削られた、ということだ。江川はロマンがないと嘆いていたが、タモリも芳賀説を支持。 白金台3丁目では、道路脇の駐車場が用水跡、というところを見る。駐車場の向こうの家の幅もちょうど用水幅のようだ。用水自体は湾曲していて、これは谷をよけるためのようだが、江川説ではその途中にやはり盛っているところがあるとのこと。それを確認すべく用水の路線を進む。途中、用水を渡していた今里橋跡を通過し、さらに進むと谷へ。開けたところには三田用水の断面があった。ここは唯一現存する断面らしい。芳賀は懸樋だったという自説だったが、案内板によると盛っていたようで、珍しく?江川説が正しいようであることを裏付けるものとなった。 最後は断面地点の経緯を推測しつつ、芳賀に地形クラブの会員証が手渡され終了。石田や大木も欲しそうにしていたが会員証はもらえず。それでも食い下がり「なんかくださいよ〜」と言う大木に対してタモリは「ギャラあげますよ」と。 地形クラブなんてものができて、いよいよシリーズ化されそうなこの手の企画だが、本当に好評なのだろうか? 江川が人の話を全く聞かないというか自説を強く押しすぎるので、番組の雰囲気に合わない気がするんだよなあ…。確かに今回のように芳賀の説が違っていたということはあるけど、基本的に彼の説の方が有力だし、もう少し専門家に話を聞いて「ほお、なるほど」という感じで進めていった方がいいような…。番組内では基本笑顔で議論しているのだが、勝手にそんなモヤモヤを抱えながら見ていたのであまり楽しめず。ゲストの石田と大木は、そこそこ興味を持ってやっていたように思う。石田の新喜劇的な派手な驚き方は鼻につくが、まあ仕方ないだろう。タモリは前回に引き続き「微妙な高低差を足の裏で感じなきゃいけない」と言っていた。確固たる持論なのだろうな。毎回こういう話をするようでは、会員は増えないような気がする。D。
|
09年5月23日 | 祝!1000号突破 鉄の聖書「JTB時刻表」84年の歩み | ||||||||||||
ゲスト:ほんこん(進行)、半田健人、ダーリンハニー、木村嘉男(解説)、山崎樹範、梶原美礼(時刻表) | |||||||||||||
テレビ朝日が開局50周年を迎えるなど、何かと節目の2009年だが、5月になんと1,000号を迎える月刊誌がある。それがJTB時刻表。大正14年に創刊という老舗中の老舗だ。今回はそのJTB時刻表編集部へお邪魔してお祝いするとともに、時刻表の魅力を堪能する。司会とパネラーに分かれてトーク、という形式だが、パネラー側の配置は前列がタモリ、半田、ダーリンハニー吉川という鉄道ファン組、後列が山崎、ダーリンハニー長嶋という素人組だ。 まずは視聴者からの素朴な疑問に答える「教えて! 編集長」。答える木村は元編集長だけど。視聴者からのハガキ?というのも、結局山崎と長嶋の疑問だった。疑問は「時刻表はなぜ毎月発売されるのか」(時刻が毎月替わっているし臨時列車などもあるから)、「時刻表はファン以外で誰が買っているのか」(企業。鉄道ファンのシェアは3分の1くらい)。また、吉川からもその場で私鉄時刻表とJR時刻表を一緒にできないのか、と質問があったが、このページには○線、というルールのようなものがあるので、なかなかそれを変えるわけにはいかないのだそうだ。素人組はそれでも納得いかないのだが、ファン組はあっさり納得。また、鉄道ファンにはそれぞれの時刻表の楽しみ方を聞く。半田は営業キロと到着時刻から電車の速度を予測するというし、吉川は東京〜品川の新幹線の速度の違い(ひかりは7分、こだまは8分)に疑問を持つというし、タモリは開いたページで妄想旅行をするという。タモリは見ていると1ヶ月でボロボロになってしまうから、定期購読もしているのだそうだ。 続いて時刻表の作り方を本邦初公開。鉄道会社から資料が来てそれを反映させる、というのが基本だが、何と各社ばらばらの書式で届く紙資料を手打ちするだという。また、ページのレイアウトには気を配っているようで、注釈は左に置くのか右に置くのか(若い時刻を前に置くのが原則だが)などに頭を悩ませるのだそうだ。今回出演の梶原の場合、中央東線、上越線、高崎線を担当しているそうで、中央東線の大変さをよく知る吉川がすかさず食いついてきた。 次は過去の時刻表を見ながら時刻表の84年の歴史を紐解く。創刊号の大正14年4月号は「汽車時間表」と名乗っている。この時点で主要幹線はほぼ開通(東海道線は御殿場ルート)、鉄道網が広がっている。また、山手線はすでに4時台から25時台まで12分間隔程度で走っており、上野〜神田は未開通になっていた。名称が時刻表になったのは昭和17年11月号、併せて標記が24時制になった。この頃は食堂車にも和食堂と洋食堂の2種類があり、洋食堂は特急に割り振られていたよう。戦時下の物資難で1枚紙に印刷された昭和20年7月号、この頃の東海道線で上下線とも43本の運行だったようだ。 昭和39年10月号は開業したばかりの東海道新幹線時刻表が目玉。開業当初は上下線それぞれ見開き2ページに収まる本数だった。また、食堂車メニューには寿司が。職人が乗りこんでその場で握っていたらしい。昭和42年10月号(通巻500号)ではダイヤ大改正に伴い、世界初の寝台電車がデビュー。電化路線、複線、単線の一覧図もあり、盛岡以北が当時まだ電化されていなかったことから、タモリがはつかりについてひとしきりぶった。 一通り見たところで前列組は第2部として「JTB私鉄時刻表のすべて」、といきたいところだったが、素人組はもうおなかいっぱいということでそのまま終わった。 どういう企画でもそうだが、テーマの歴史を一気にたどるのは好きなので、過去の時刻表を見ていくのはけっこう楽しかった。それにしても時刻表の作り方ひどいな。もう少し何とかならんのだろうかと同情的になってしまう。そうすると編集部の仕事が減ってしまうのかもしれないけど…。こういう企画になると素人はほとんど会話に入り込めず、事実長嶋は長い間そういうポジションなわけだが、山崎が思いのほか健闘。理想の時刻表作成システムの話になって、あるなら名前はどんなのがいいかという話題になったとき、「パッと出たらもっと売れると思うんですけど」と言っていたが、「正直温度差を感じ」ながらも素人としては十分すぎるくらい話に入れていたと思う。ファン組よりも、むしろ彼で持ったような企画。新幹線開業当初の思い出を語るタモリはまあよしとして、その横でまるで見てきたかのように話す半田は相変わらず何かおかしい。「真ん中の奴(半田)だけ歳わからないでしょう」とほんこんに言われるのもやむなし。B。 関連リンク:JTBパブリッシング 安斎の周辺は彼も含め最近手作り楽器で演奏しているそうだが、パラダイス山元が盆栽にカズーをつけて演奏したところ興奮して割ってしまい、周囲の「ザ・フーみたいだ!」との反応をよそにヘコんでいたらしい。
|
09年5月16日 | 1本で何でもウマい! 不況に強い万能たれ市場 | ||||||||||||
ゲスト:マギー(進行)、升毅、江口洋介、瀬尾幸子(もやし茹で係) | |||||||||||||
最近は専用たれ、ローカルなたれが隆盛を極めているが、一方で現在は大不況の只中。たくさんのたれが台所の場所を食うようではいけない、ということで、何にでも使える万能たれがあればそのへんが一挙解決。そこで今回は、一番使えるオールマイティなたれを各地の万能たれを探すべく、マギーの俳優仲間とともに…升毅と江口洋介!? ともかくも、呑みながら各地の万能たれをゆでもやしにかけて食べてみて、最後に気に入ったものを料理に使おう、ということだ。 最初のたれは青森の「スタミナ源たれ」(焼肉系)。焼肉のたれながら、乾燥野菜を使わず生野菜で仕上げている。にんにくの香りがかなり強いが、そのわりにマイルドらしい。餃子やワンタンあたりが合いそう。次は沖縄の「うないソース」(焼肉系)。パパイヤ・島唐辛子など、沖縄の伝統食材を使用。当然スタミナ源たれとは全然違うようで、合いそうな料理も豆腐などが挙がった。ただ、江口の口には合わなかったようだ。岡山の「塩だれ」(焼肉系)はゆずと塩がベースのさっぱり風味で、野菜には何でも合いそうとのこと。 甲信越で名を轟かす山梨の「ビミサン」(めんつゆ系)は濃縮タイプで、普通のめんつゆより塩気が強いとのこと。結局めんつゆのようだ。同じくめんつゆ系の山形の「うまいたれ」は鰹だしが強めに出ている。甘みが強く、すきやきなどに合いそう。ここらで升はもやしの連続にしんどくなっているようだが、引き続き食べていく。愛媛の「ペコのしょうゆ屋合わせたれ」(トロピカル系)は濃口醤油にパイナップルなどを合わせており、ハワイアンに向けて作ったようだとの評価。かなり甘いようで、升やマギーのリアクションも大きくなった。 長野「万能のたれ(起源)」(焼鳥系。焼鳥店のたれに巨峰などを添加。フルーツの甘さが甘すぎない)、福岡「キャベツのうまたれ」(キャベツ系。焼鳥店の専用たれ。薄めであっさり)、広島「広島風辛口つけ麺のたれ」(つけ麺系。唐辛子とごま油の風味が効いてけっこう辛い)は駆け足編集、そして最後は宮崎の「ナンデンゴたれ」(鰹のたたき系)。見た目ほどの濃厚さはなく、意外とあっさり。ピーナッツが入っているのがポイントで、サイコロステーキや鍋に合いそう。 以上を踏まえてそれぞれがお気に入りのたれを使っておつまみを作る。料理をしないメンバーは調理者のお手伝い。まずは升がペコの合わせたれで牛肉のしぐれ煮を、塩だれできんぴらごぼうを作る。マギーが唐辛子を用意しすぎて、その辛味が部屋に充満するというハプニングはあったものの、料理自体は問題なく完成。しぐれ煮はしっかり旨く、きんぴらはまあなくもない、といった評価だった。江口はビミサンで焼きうどんを味見もせずに豪快に作ったが、醤油の味が強くなくだしの旨味が出た、塩焼きうどんといった仕上がりになったようだ。瀬尾も参加して、ナンデンゴたれを使って鶏肉・かいわれ・わかめの和え物を作った。さすが料理研究家、抜群の相性だったようだ。最後はタモリ。うまいたれと塩だれで小アジの南蛮がけ(の簡易版)を作る。たれに漬け込まず、さっとくぐらせるのがポイント。これも当然一同大絶賛のデキ。結論としては、当初のコンセプトとは異なるものの、たれは複数本あった方が料理が広がる、と。 少し前の松たか子もたいがいだったが、まさかこの番組に江口洋介が出るとは…。あまり番組に溶け込んでる感じはしないし、出演の経緯がよくわからない(マギーの俳優仲間という名目は信じがたい)が、ひょっとしたら「GOEMON」のプロモーションの一環か? 映画の紹介は全然なかったけれど。スタミナ源たれは最近いろいろな番組に取り上げられるようになったが、よく言われる「シェア7割」は本当かね?といつも思う。実家にいた頃、周りで買ってる人は誰もいなかったんだが…。それはともかく、企画はオールマイティなたれなどないよね、という結論で料理がメインになってしまった感。ならば瀬尾の出番をもっと増やしてもいいように思った。酒を呑むことばかり言っていた升がいかにも酒のアテみたいなのを作ったのは、ああ、酒呑みなんだなあという感じでなかなかよかった。「沙粧妙子」からもう14年か! あの頃に比べて若返った気がするのは何故だ。途中、D.ヤマダの携帯電話が鳴るハプニングがあったが、めちゃくちゃ痩せてないか。身体は大丈夫なのだろうか。D。 関連リンク:スタミナ源たれ;輝食工房(うないソース);倉敷鉱泉(塩だれ);テンヨ武田(ビミサン);平山孫兵衛商店(うまいたれ);四国醸材(ペコのしょうゆ屋合わせたれ);万能のたれ(起源);くばらコーポレーション(キャベツのうまたれ);オタフクソース(広島風辛口つけ麺のたれ);なんでんごたれ本舗
|
09年5月9日 | 目で見る快感! 絶頂派美術展 | ||||||||||||
ゲスト:堀部圭亮(進行)、みうらじゅん、西岡文彦(解説) | |||||||||||||
世界各国の美術館の展覧会が続々公開されている昨今だが、今回はテレ朝の社屋で絶頂派の展覧会が開かれるということでそれにお邪魔する。絶頂派とは勝手な分類で、作品の中に密かにエクスタシーが描かれているもののこと。とはいえ、タモリも過去にネタでなくそういうものを感じ取ったことがあるらしい。フェラメールとかラファエロとか、そういう人たちの作品が見られるそうなのだが果たしてどうなのか。 最初の作品はアレクサンドル・カバネルの「ヴィーナスの誕生」(1863)。ナポレオンが買い上げたというこの作品の絶頂の証は、足の指が緊張して反り返っていること。「突っ張り系の代表作」なのだと。また、このモチーフ自体通常立っているのに寝ていること、目が上気していることもポイント。西岡によると当時は大っぴらに裸を描くことができなかったから、神話を口実に裸婦を描いていたそうだ。 次はカルロス・シュヴァーベの「憂鬱と理想」(1907)。理想が羽ばたこうという時に憂鬱がしがらみになっている、という絵だが、絶頂の証は男性に押し寄せる快楽の波が具現化されていること。パクッといってザッパーンらしい。オーギュスト・クレサンジュの「蛇に噛まれた女」(1847)は高級娼婦から型を取った像。全身に見られる筋肉の緊張が完全にアレだそうで。頭がベッドから落ちているし親指の反り返りも尋常ではない。また、資料写真には主眼がないとのことで西岡が現地で撮ってきた写真を見るが、なるほど絶頂の様子が明らかに見えていた。 カバネルの弟子、アンリ・ジェルヴェクス「ローラ」(1878)は卑猥さに展覧会の出品を断られたらしい。描かれる絶頂途上の女性のポーズが師匠の「ヴィーナスの誕生」とほとんど一緒で、こちらは脚が開いているという特徴がある。開いた脚にはシーツが描かれているが、そこにはローラ(描かれている男性)の頭があったのでは、要はクンニで乱れる女性を描いたのでは、というのが西岡の解釈。有名なジャン=フランソワ・ミレーにも「恋人たち」(1852頃)なる後背位をあからさまに描いた絶頂美術が。農民画家になる前はこのような絵ばかり描いていたそうだが、ある時バカにされているのを耳にして、一気に農民画家に転向したらしい。ダリが後日「晩鐘」を見て抑圧された性欲の絵だと直感したらしいが、それが見事的中していたということだ。 巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ・ブオナローティはそれぞれ同じモチーフで「レダと白鳥」(1510頃)、「レダ」(1530頃)を製作。白鳥の身体が男性器を暗示しているそうで、ミケランジェロのものなどはあからさま。好みの違いも表れていて、ミケランジェロは受け身、ダ・ヴィンチは同性愛を暗示するかのようにしっかり白鳥を抱える感じになっていた。ミケランジェロからはもう一つ、「瀕死の奴隷」(1515頃)。男性モチーフの絶頂美術としては一二を争うデキだという。脚が内に向いているし表情もそのもの、手が乳首と脇に伸びているのがそうなのだと。処女性が表現されており、女性になりたい願望も表しているようだ。それを見たみうらはなぜかこれまでで一番疼く絵だ、と。 扱うテーマはテーマであるが、わりと真面目に考察しており、なかなかアカデミックだったのでは。ミレーの件とかダ・ヴィンチとミケランジェロの違いなんかは興味深く見た。ディレクターになる前からたびたび番組に貢献していたビギンの画力も久々に披露されたのもポイント高い。こうした雰囲気に徹底的に逆行したのが「久々のエロネタ」と意気込んでいたみうら。とにかく話を下衆な下ネタに持っていって名言続々。タモリもそれに悪ノリするもんだから、堀部に「サングラス二人バカですねえ」と言われる始末。ただ、その下ネタが最近この番組に少なくなったバカ要素を大いに含んでいて面白かった。やはり無責任な下ネタを言わせたらみうらじゅんは天下一品で、久々に彼の凄みを見た思い。B。 安斎、オルセー美術館でクールベイの絶頂美術に感心したらしい。
|
09年5月2日 | 叩けるもの、全てあります! 潜入!ジャパン・パーカッション・センター | |||||||||
ゲスト:渡辺祐(進行)、ナヲ、ダイスケはん、西尾健二(2F)、博多華丸・大吉、本山文博(6F)、山田俊幸(5F)、小出紘子(3F) | ||||||||||
音楽のリズムを司り、なくてはならない存在といってもいい打楽器。そんな打楽器の聖地・ジャパンパーカッションセンターが浅草にあり、ナヲがここへシンバルを買いにやってきた。今回はこのショッピングに同行するとともに、さまざまな打楽器を見ていく。 まずはお買いもの、ということで2Fのドラムシティへ。西尾がマキシマムザホルモンをイメージして選んだのはPAiSTe。華丸大吉は違いが全くわからないようだが、実際に叩いてみてある程度は納得したようす。で、西尾が見立てたセットで試奏するが、この中には既に廃盤のライドシンバルも含まれており、ファン垂涎のセットになっている。試奏を経て、18インチと19インチのクラッシュを買うことになった。 買いものはここまでで、あとは他のフロア探訪。6Fのパーカッションシティ(鍵盤などの大物がメイン)では、450種にも及ぶティンパニーのマレットを試してみる。中でも、作曲家別に16種類作られたものを聴き比べる。ここは華丸・大吉が選んできて叩いてみるのだが、そもそも作曲家名が読めないようで苦戦。選んだのはベートーベン、ブラームス、メンデルスゾーン。ベートーベンはアタックが強く、ブラームスはいくらか柔らかめで倍音が響き、メンデルスゾーンはベートーベンよりもさらにアタックが強い音だった。ただ、実際に一同に違いがわかったかというと、タモリでさえちょっと怪しい感じ。 続いて5Fのパーカッションシティへ。小物が中心のフロアで、一通り回りながら触ってみるが、ここでは見た目では音が分からない打楽器なるものを3つ見る。まずは水鉄砲のような外見の、シャンパンのコルクを抜いたときの音がするポップガン。続いて本体の底に細長いスプリングがついている楽器。これはスプリングが自由に振動するように本体を振るスプリングドラム。雷のような音を出す。最後は本体に長さのそれぞれ違う細い棒が立っている楽器で、その正体は本体に水を入れて棒を弓で弾くオーシャンハープ。地下の扉を開くような音がした。 最後は3Fのエスニックシティへ。名前で想像できるように、民族楽器のフロアだ。ここでは近年売り上げが伸びているジャンベを中心に見る。ジャンベは北アフリカの楽器だが、生産国によって音が違うとのことで、コートジボワール産は余韻がそれなりにあるが、対するギニア産は余韻が短く、マリ産は余韻がいちばん長く伸びてよく鳴っていた。また、ジャンベプレイヤーの必須アイテムなるカリテも見せてもらう。これは木の実のバターだそうで、手に塗ってひび割れを防ぐとのこと。そしてみんなでジャンベを中心としたセッションを行って終了。 懐かしいなJPC。最近はさっぱり行かなくなったが、学生の頃は東京に遊びに行くと2回に1回くらいは行ってたと思うので「そうそうこうだったっけ」みたいな感じで懐かしく見た。ナヲのドラムはおまけのようなもので、むしろ本題はフロア探訪。パーカッションにありがちな謎の楽器を挙げたり、成功したかどうかは別としてマレットの微妙な違いに踏み込んだのはよかったと思う。このあたりはJPC側から要望があったのかも。ここはアンサンブルの楽譜もわけがわからないのが多くて楽しいのだけど、さすがにそれはテレビ的じゃないという判断だろうか。華丸大吉が初出演。いきなりこんな企画では荷が重い気もするが、何とか自分のフィールドに呼び込んで消化しようとしていたし、まあまあ健闘したと言えるか。もう少しアウェー感のないメンバーで見てみたい。C。 関連リンク:ジャパン・パーカッション・センター ゲスト全員で、久々のネタ2本。今回の企画のネタ元は安斎らしい。
|